さらば愛しき女よ

【この小説が収録されている参考書籍】

評判

さらば愛しき女よの評価:

4.18/5点 レビュー 87件。 B ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点4.18pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全137件 61〜80 4/7ページ
No.77
(5pt)

村上春樹訳による決定版、文庫化。チャンドラーを今一度堪能しよう

■ハードボイルド小説の大家、レイモンド・チャンドラー(1888‐1959)。彼は生前7つの長編を書いた。全作に探偵フィリップ・マーロウが登場した。『プレイバック』におけるマーロウの台詞「タフでなければ生きてゆけない。やさしくなければその資格もない」はあまりにも有名だ。
■村上春樹は、チャンドラーをこよなく愛しており、文体にはその影響も見られる。確かに、ある種硬質で、乾いたユーモアの漂う文体は両者に共通して流れている。
■本書はチャンドラーの長編第2作で原題は「フェアウェル、マイ・ラヴリィ」。これまで清水俊二訳の『さらば愛しき女よ』があり、ロングセラーを続けてきたが、2009年、チャンドラー没後50年の節目の年に村上春樹が新訳の単行本を発表、邦題も『さよなら、愛しい人』として決定版とした。その文庫化が本書だ。
■私立探偵マーロウは、しがない人探しの仕事をしている最中、殺人事件に遭遇する。刑務所帰りの派手な服を着た大男、ムース(へら鹿)・マロイが、熱を上げていた踊り子のヴェルマを探しに来ていて、かつての店が黒人の店に様変わりして相手にされなかったことに逆上、オーナーの首をへし折って店を去る。マーロウは、ナルティー警部からヴェルマ探索を持ちかけられる。
■かくして探偵はロスの街を彷徨するのだ。渋い顔つきで、ほろ苦い余韻漂うラストに向かって―。イヤー、泣けます。
さよなら、愛しい人 (ハヤカワ・ミステリ文庫) Amazon書評・レビュー: さよなら、愛しい人 (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
4150704627
No.76
(4pt)

30年ぶりに再読−マロイの登場シーンの少なさにびっくり

30年以上も前、高校時代に読んだきり(当然、その時の本は清水訳の『さらば愛しき女よ』だが)で、村上春樹訳になったということで再読した。マロイの印象があまりにも強いのだが、実はあまり登場していなかったことに気づいた。著者は本当に印象の強い人物を創造するのがうまい。
 ロング・グッドバイ (ハヤカワ・ミステリ文庫 チ 1-11)では、村上春樹訳を堪能したが、本書は意外に冗長だった。ロング・グッドバイの時のように、一気には読めなかった。あとがきもあっさりしていて、そこは少し残念なところである。
さらば愛しき女よ (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 7-2)) Amazon書評・レビュー: さらば愛しき女よ (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 7-2))より
415070452X
No.75
(4pt)

30年ぶりに再読−マロイの登場シーンの少なさにびっくり

30年以上も前、高校時代に読んだきり(当然、その時の本は清水訳の『さらば愛しき女よ』だが)で、村上春樹訳になったということで再読した。マロイの印象があまりにも強いのだが、実はあまり登場していなかったことに気づいた。著者は本当に印象の強い人物を創造するのがうまい。
 ロング・グッドバイ (ハヤカワ・ミステリ文庫 チ 1-11)では、村上春樹訳を堪能したが、本書は意外に冗長だった。ロング・グッドバイの時のように、一気には読めなかった。あとがきもあっさりしていて、そこは少し残念なところである。
さよなら、愛しい人 Amazon書評・レビュー: さよなら、愛しい人より
4152090235
No.74
(4pt)

30年ぶりに再読−マロイの登場シーンの少なさにびっくり

30年以上も前、高校時代に読んだきり(当然、その時の本は清水訳の『さらば愛しき女よ』だが)で、村上春樹訳になったということで再読した。マロイの印象があまりにも強いのだが、実はあまり登場していなかったことに気づいた。著者は本当に印象の強い人物を創造するのがうまい。
 ロング・グッドバイ (ハヤカワ・ミステリ文庫 チ 1-11)では、村上春樹訳を堪能したが、本書は意外に冗長だった。ロング・グッドバイの時のように、一気には読めなかった。あとがきもあっさりしていて、そこは少し残念なところである。
さよなら、愛しい人 (ハヤカワ・ミステリ文庫) Amazon書評・レビュー: さよなら、愛しい人 (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
4150704627
No.73
(4pt)

真面目な翻訳。

旧訳を以前読んでいたので比較してみようかなと思って本棚を眺めたら、ない。なので、純粋に本書単品のみを読んだ感想。
 読書は通勤電車の中でしているのだけど、周りの状況や目の具合(遠近両用メガネのピントが合わないときがある)によって、集中力がそがれる時がある。そんな事情はあるのだけど、本書を読みながら地の文がかったるく感じられる時がままあった。訳者があとがきで「細部をできるだけ正確に日本語に置き換えようとすると、場合によってはだんだん頭がこんがらがってきて・・・」と書いているが、読者(私)のほうも読み飛ばしもせず真面目に読むと少々頭がこんがらがるのだった。
 訳者が訳者だけに思い切った意訳ありでチャンドラーの世界を読みたかったなとも思うけれど、英語が読めないので原文に沿った翻訳でチャンドラーの文体・表現の雰囲気を日本語で味合わせてもらえるのはありがたかった。
 フォローというわけでもないが、会話部分はすごくよかったと思う。格好よかった。会話がイカしてる分だけ、描写がしつこく感じたのかもしれない。描写よりもその時の心理や情景がイメージできる会話シーンでした。
 あーだこーだ書いたけれど、もちろん次に同じ訳者のチャンドラー訳が文庫本で出れば読みますよ。

余談ですが、本書の後に矢作俊彦の「あ!じゃぱん」を読むとおもしろいのではないかと思います。
さらば愛しき女よ (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 7-2)) Amazon書評・レビュー: さらば愛しき女よ (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 7-2))より
415070452X
No.72
(4pt)

真面目な翻訳。

旧訳を以前読んでいたので比較してみようかなと思って本棚を眺めたら、ない。なので、純粋に本書単品のみを読んだ感想。
 読書は通勤電車の中でしているのだけど、周りの状況や目の具合(遠近両用メガネのピントが合わないときがある)によって、集中力がそがれる時がある。そんな事情はあるのだけど、本書を読みながら地の文がかったるく感じられる時がままあった。訳者があとがきで「細部をできるだけ正確に日本語に置き換えようとすると、場合によってはだんだん頭がこんがらがってきて・・・」と書いているが、読者(私)のほうも読み飛ばしもせず真面目に読むと少々頭がこんがらがるのだった。
 訳者が訳者だけに思い切った意訳ありでチャンドラーの世界を読みたかったなとも思うけれど、英語が読めないので原文に沿った翻訳でチャンドラーの文体・表現の雰囲気を日本語で味合わせてもらえるのはありがたかった。
 フォローというわけでもないが、会話部分はすごくよかったと思う。格好よかった。会話がイカしてる分だけ、描写がしつこく感じたのかもしれない。描写よりもその時の心理や情景がイメージできる会話シーンでした。
 あーだこーだ書いたけれど、もちろん次に同じ訳者のチャンドラー訳が文庫本で出れば読みますよ。

余談ですが、本書の後に矢作俊彦の「あ!じゃぱん」を読むとおもしろいのではないかと思います。
さよなら、愛しい人 Amazon書評・レビュー: さよなら、愛しい人より
4152090235
No.71
(4pt)

真面目な翻訳。

旧訳を以前読んでいたので比較してみようかなと思って本棚を眺めたら、ない。なので、純粋に本書単品のみを読んだ感想。
 読書は通勤電車の中でしているのだけど、周りの状況や目の具合(遠近両用メガネのピントが合わないときがある)によって、集中力がそがれる時がある。そんな事情はあるのだけど、本書を読みながら地の文がかったるく感じられる時がままあった。訳者があとがきで「細部をできるだけ正確に日本語に置き換えようとすると、場合によってはだんだん頭がこんがらがってきて・・・」と書いているが、読者(私)のほうも読み飛ばしもせず真面目に読むと少々頭がこんがらがるのだった。
 訳者が訳者だけに思い切った意訳ありでチャンドラーの世界を読みたかったなとも思うけれど、英語が読めないので原文に沿った翻訳でチャンドラーの文体・表現の雰囲気を日本語で味合わせてもらえるのはありがたかった。
 フォローというわけでもないが、会話部分はすごくよかったと思う。格好よかった。会話がイカしてる分だけ、描写がしつこく感じたのかもしれない。描写よりもその時の心理や情景がイメージできる会話シーンでした。
 あーだこーだ書いたけれど、もちろん次に同じ訳者のチャンドラー訳が文庫本で出れば読みますよ。

余談ですが、本書の後に矢作俊彦の「あ!じゃぱん」を読むとおもしろいのではないかと思います。
さよなら、愛しい人 (ハヤカワ・ミステリ文庫) Amazon書評・レビュー: さよなら、愛しい人 (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
4150704627
No.70
(5pt)

上質なウィスキーのような作品

最初から最後まで大方一定のリズムで読んだ。

焦ることも慌てることもなく優雅なリズムだった。

情景がありありと想起され、まるで海外の作品とは思えない。

さながら上質なウィスキーのような芳香と風格が本作には心地よく漂っていた。
さらば愛しき女よ (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 7-2)) Amazon書評・レビュー: さらば愛しき女よ (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 7-2))より
415070452X
No.69
(5pt)

上質なウィスキーのような作品

最初から最後まで大方一定のリズムで読んだ。

焦ることも慌てることもなく優雅なリズムだった。

情景がありありと想起され、まるで海外の作品とは思えない。

さながら上質なウィスキーのような芳香と風格が本作には心地よく漂っていた。
さよなら、愛しい人 Amazon書評・レビュー: さよなら、愛しい人より
4152090235
No.68
(5pt)

上質なウィスキーのような作品

最初から最後まで大方一定のリズムで読んだ。

焦ることも慌てることもなく優雅なリズムだった。

情景がありありと想起され、まるで海外の作品とは思えない。

さながら上質なウィスキーのような芳香と風格が本作には心地よく漂っていた。
さよなら、愛しい人 (ハヤカワ・ミステリ文庫) Amazon書評・レビュー: さよなら、愛しい人 (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
4150704627
No.67
(4pt)

村上春樹が先か?ミステリが先か?

村上春樹訳のマーロウものである。村上春樹ファンが読みはじめると、富豪の妻やら、悪徳医師やらの人物描写、山道や賭博船の風景描写などの翻訳文を、既存の村上作品の文章と比較したり、あるいは、村上作品になにか影響があっただろうかなどと想像する楽しみがあると思う。一方、ミステリファンは、既存の清水訳を読んでいる人が多いと思う。場合によっては、村上訳で読んでみるか悩んでいる人がいるかもしれない。原作はハードボイルドの古典としての評価が定まっている作品で、本格探偵小説ファンであっても、この作品は読んでいるといったレベルの傑作である。村上ファンは素直に楽しめる作品であることは、間違いない。村上春樹がこの作品の翻訳作業を楽しんだように。ミステリファンで一度読んだことがある人もぜひ、この訳で再読することをおすすめする。それほど感じが違う。フィッツジェラルドの訳文を読んだ感じと似ているかもしれない。映画的というよりも文学的なのだろうか。筋書きは現代ではそれほど驚くことはないので、その分キャラクターの印象が強く残ることだろう。
ひとつ読む前に注意することを教えてさしあげると、動物図鑑で「へら鹿」を調べておくとよい。できれば動物園でみておくことをおすすめする。現代の日本人には想像できないところなので。
さらば愛しき女よ (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 7-2)) Amazon書評・レビュー: さらば愛しき女よ (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 7-2))より
415070452X
No.66
(4pt)

村上春樹が先か?ミステリが先か?

村上春樹訳のマーロウものである。村上春樹ファンが読みはじめると、富豪の妻やら、悪徳医師やらの人物描写、山道や賭博船の風景描写などの翻訳文を、既存の村上作品の文章と比較したり、あるいは、村上作品になにか影響があっただろうかなどと想像する楽しみがあると思う。一方、ミステリファンは、既存の清水訳を読んでいる人が多いと思う。場合によっては、村上訳で読んでみるか悩んでいる人がいるかもしれない。原作はハードボイルドの古典としての評価が定まっている作品で、本格探偵小説ファンであっても、この作品は読んでいるといったレベルの傑作である。村上ファンは素直に楽しめる作品であることは、間違いない。村上春樹がこの作品の翻訳作業を楽しんだように。ミステリファンで一度読んだことがある人もぜひ、この訳で再読することをおすすめする。それほど感じが違う。フィッツジェラルドの訳文を読んだ感じと似ているかもしれない。映画的というよりも文学的なのだろうか。筋書きは現代ではそれほど驚くことはないので、その分キャラクターの印象が強く残ることだろう。
ひとつ読む前に注意することを教えてさしあげると、動物図鑑で「へら鹿」を調べておくとよい。できれば動物園でみておくことをおすすめする。現代の日本人には想像できないところなので。

さよなら、愛しい人 Amazon書評・レビュー: さよなら、愛しい人より
4152090235
No.65
(4pt)

村上春樹が先か?ミステリが先か?

村上春樹訳のマーロウものである。村上春樹ファンが読みはじめると、富豪の妻やら、悪徳医師やらの人物描写、山道や賭博船の風景描写などの翻訳文を、既存の村上作品の文章と比較したり、あるいは、村上作品になにか影響があっただろうかなどと想像する楽しみがあると思う。一方、ミステリファンは、既存の清水訳を読んでいる人が多いと思う。場合によっては、村上訳で読んでみるか悩んでいる人がいるかもしれない。原作はハードボイルドの古典としての評価が定まっている作品で、本格探偵小説ファンであっても、この作品は読んでいるといったレベルの傑作である。村上ファンは素直に楽しめる作品であることは、間違いない。村上春樹がこの作品の翻訳作業を楽しんだように。ミステリファンで一度読んだことがある人もぜひ、この訳で再読することをおすすめする。それほど感じが違う。フィッツジェラルドの訳文を読んだ感じと似ているかもしれない。映画的というよりも文学的なのだろうか。筋書きは現代ではそれほど驚くことはないので、その分キャラクターの印象が強く残ることだろう。
ひとつ読む前に注意することを教えてさしあげると、動物図鑑で「へら鹿」を調べておくとよい。できれば動物園でみておくことをおすすめする。現代の日本人には想像できないところなので。

さよなら、愛しい人 (ハヤカワ・ミステリ文庫) Amazon書評・レビュー: さよなら、愛しい人 (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
4150704627
No.64
(5pt)

新訳は完訳!

村上新訳か、清水訳かについては、他のレヴュワーが詳しく書いているので、特には書かないが、完全訳を成し遂げた村上氏には賛辞を惜しみたくない。村上氏はこの良質なミステリの筋よりも、本人が書いているように、むしろチャンドラーの"tangible"な文体に惚れたのだ。

 「それが私という人間だ」の一行にゾクッとさせられる。これは男の美学が描かれたミステリ、と言ったらフィリップ・マーロウ、かっこよすぎるだろうか。

 オリジナルがリリースされたのが1940年ということだが、全然古さを感じさせない。2011年の今読んでも引き込まれる面白さはさすが!である。
さらば愛しき女よ (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 7-2)) Amazon書評・レビュー: さらば愛しき女よ (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 7-2))より
415070452X
No.63
(5pt)

新訳は完訳!

村上新訳か、清水訳かについては、他のレヴュワーが詳しく書いているので、特には書かないが、完全訳を成し遂げた村上氏には賛辞を惜しみたくない。村上氏はこの良質なミステリの筋よりも、本人が書いているように、むしろチャンドラーの"tangible"な文体に惚れたのだ。

 「それが私という人間だ」の一行にゾクッとさせられる。これは男の美学が描かれたミステリ、と言ったらフィリップ・マーロウ、かっこよすぎるだろうか。

 オリジナルがリリースされたのが1940年ということだが、全然古さを感じさせない。2011年の今読んでも引き込まれる面白さはさすが!である。
さよなら、愛しい人 Amazon書評・レビュー: さよなら、愛しい人より
4152090235
No.62
(5pt)

新訳は完訳!

村上新訳か、清水訳かについては、他のレヴュワーが詳しく書いているので、特には書かないが、完全訳を成し遂げた村上氏には賛辞を惜しみたくない。村上氏はこの良質なミステリの筋よりも、本人が書いているように、むしろチャンドラーの"tangible"な文体に惚れたのだ。

 「それが私という人間だ」の一行にゾクッとさせられる。これは男の美学が描かれたミステリ、と言ったらフィリップ・マーロウ、かっこよすぎるだろうか。

 オリジナルがリリースされたのが1940年ということだが、全然古さを感じさせない。2011年の今読んでも引き込まれる面白さはさすが!である。
さよなら、愛しい人 (ハヤカワ・ミステリ文庫) Amazon書評・レビュー: さよなら、愛しい人 (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
4150704627
No.61
(5pt)

文体を意識すると至福の読書時間を過ごすことができます。

チャンドラーは比喩の使い方がとても上手く,本作においても比喩を多用することで
人物や風景の描写,匂いや音が生々しく感じることができます。
 今回は文体を,特に比喩の使い方を意識して再読し,気に入ったいくつかの比喩を上げてみたい
と思います。
 「自由の女神像を初めて見たヨーロッパからの移民みたいに」うっとりとした表情
 「エンジェルケーキに乗ったタランチュラみたいに人目をひく」服装
 「ベッドに行くのを拒否する強情な子どもたちのように,端っこにしがみついて咲いていた」野生の花
 「古い城にある,九百年くらい昔に掘られた井戸」のように深い瞳
 「サーカスの呼び込みのような愛らしい」声
 「ワルツを踊っている二匹のネズミみたい」にふらふらする身体
などなど,数え切れないほどの比喩の数(比喩が使われていないページの方が少ないくらい)で,それが実に生き生きとしています。
 清水版で物語りの面白さに酔った方も,本書を再読することで,絶妙な文体を味わうことができます。
さらば愛しき女よ (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 7-2)) Amazon書評・レビュー: さらば愛しき女よ (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 7-2))より
415070452X
No.60
(5pt)

文体を意識すると至福の読書時間を過ごすことができます。

チャンドラーは比喩の使い方がとても上手く,本作においても比喩を多用することで
人物や風景の描写,匂いや音が生々しく感じることができます。
 今回は文体を,特に比喩の使い方を意識して再読し,気に入ったいくつかの比喩を上げてみたい
と思います。
 「自由の女神像を初めて見たヨーロッパからの移民みたいに」うっとりとした表情
 「エンジェルケーキに乗ったタランチュラみたいに人目をひく」服装
 「ベッドに行くのを拒否する強情な子どもたちのように,端っこにしがみついて咲いていた」野生の花
 「古い城にある,九百年くらい昔に掘られた井戸」のように深い瞳
 「サーカスの呼び込みのような愛らしい」声
 「ワルツを踊っている二匹のネズミみたい」にふらふらする身体
などなど,数え切れないほどの比喩の数(比喩が使われていないページの方が少ないくらい)で,それが実に生き生きとしています。
 清水版で物語りの面白さに酔った方も,本書を再読することで,絶妙な文体を味わうことができます。
さよなら、愛しい人 (ハヤカワ・ミステリ文庫) Amazon書評・レビュー: さよなら、愛しい人 (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
4150704627
No.59
(5pt)

文体を意識すると至福の読書時間を過ごすことができます。

チャンドラーは比喩の使い方がとても上手く,本作においても比喩を多用することで
人物や風景の描写,匂いや音が生々しく感じることができます。
 今回は文体を,特に比喩の使い方を意識して再読し,気に入ったいくつかの比喩を上げてみたい
と思います。
 「自由の女神像を初めて見たヨーロッパからの移民みたいに」うっとりとした表情
 「エンジェルケーキに乗ったタランチュラみたいに人目をひく」服装
 「ベッドに行くのを拒否する強情な子どもたちのように,端っこにしがみついて咲いていた」野生の花
 「古い城にある,九百年くらい昔に掘られた井戸」のように深い瞳
 「サーカスの呼び込みのような愛らしい」声
 「ワルツを踊っている二匹のネズミみたい」にふらふらする身体
などなど,数え切れないほどの比喩の数(比喩が使われていないページの方が少ないくらい)で,それが実に生き生きとしています。
 清水版で物語りの面白さに酔った方も,本書を再読することで,絶妙な文体を味わうことができます。
さよなら、愛しい人 Amazon書評・レビュー: さよなら、愛しい人より
4152090235
No.58
(5pt)

タイトルは実は正解かもしれない

プロットはすでに非常に有名なものですし、翻訳は、読みやすくスッキリしております。
 タイトルについて申し上げさせていただきますと、過去の清水氏の「さらば、愛しき人よ」は
一つの作品のタイトルとしてだけとらえれば他に比肩するモノがないほど美しく、すばらしいものです。
 誰もが忘れられないタイトルで、私が頭に描いているハードボイルドのイメージそのものです。
 しかし、「Farewell、Mylovely」と語るのが誰なのかを考えると、村上氏の訳の方が、俗な響きと甘さが同居しており、内容に沿っているのではないかとも思っています。
 確かに、細かくみていくと、疑問を感じる部分もありますが、もはや社会的に定番となっているタイトルについて、このように考え直す機会ができたこと、書店に古典ハードボイルドが平積みされる機会を与えてくれたことを評価して星5つで行きたいと思います。

さらば愛しき女よ (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 7-2)) Amazon書評・レビュー: さらば愛しき女よ (ハヤカワ・ミステリ文庫 (HM 7-2))より
415070452X