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幻の女



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【この小説が収録されている参考書籍】
幻の女 (角川文庫 緑 304-44)
幻の女 (1977年) (角川文庫)

幻の女の評価: 3.43/5点 レビュー 7件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.43pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(3pt)

「幻の女」の真相は入り組んでいて面白いが、やや無理がある

由利先生&三津木俊助シリーズの短中編で、「カルメンの死」は由利先生のみ、「猿と死美人」は三津木俊助のみで解決。

「幻の女」
グランド・ホテルでの恐喝と殺人、K劇場での殺人、三津木俊助の追跡劇、路上での襲撃、劇場での大捕物、海辺の家での対面と、中編程度の作品に盛り沢山の内容が積み込まれ、スリリングな展開が続く。幻の女とは誰なのか、最初に出てくる怪少女と大男は誰なのか、覆面の踊り子は誰なのかといった人物の謎がいくつも出てくる。
複数の登場人物の行動による相乗作用によって、複雑で入り組んだ真相となっており、なかなか面白いと感じたが、多少わかりにくく、良く考えると無理があると感じる箇所がいくつかあった。
有名なジャズ歌手の顔が知られていないというのは不自然。犯人が、浴室に「まぼろしの女」と書かれていたことを知っているのはおかしいのでは。子爵に当てた手紙で、犯人が「まぼろしの女」と名乗っているのは、犯人がやろうとしていたことを考えればおかしいのでは。アカは三津木がタクシーを止めていたがどうしてわかったのだろうか。K劇場での殺人の際に、子爵が劇場に居合わせたのは都合良すぎるのでは。最後のヨットでの出来事は演出に過ぎず、もっと簡単に犯人を捕まえることができたのでは、など。
最後に思いがけない秘密が明らかになり、血の宿命を感じさせるラストになっている。

「カルメンの死」
結婚式場に送られてきた木箱から見つかったウェディングドレス姿の女の死体。死体の登場の仕方が印象的。読者が謎解きをするような話ではないが、花嫁の不審な行動を説明する真相はなかなか面白い。女の執念と裏切りが引き起こした悲劇。

「猿と死美人」
季節外れの深夜の花火、隅田川を流れてきた檻の中の半死の美女と猿、猿屋敷で見つかった老猿の剥製の足もとに置かれた他殺死体。手紙の隠し場所である「老いたる僧侶」の謎が焦点。
幻の女 (角川文庫 緑 304-44)Amazon書評・レビュー:幻の女 (角川文庫 緑 304-44)より
404130444X
No.1:
(3pt)

また陰惨な

中篇「幻の女」、短篇「カルメンの死」「猿と死美人」の3篇が収められている。
 いずれも由利先生もので、「幻の女」は昭和12年、「猿と死美人」は昭和13年、「カルメンの死」は昭和25年の作。
 いずれもトリックにはそれなりに工夫があるのだが、いま読むと、もうひとつ新鮮さが足りないように思う。けっこう早い段階でタネが見抜けてしまうし、トリックそのものになんとなく必然性が欠けるようにも感じた。
 けっして悪くはないのだが・・・。
幻の女 (1977年) (角川文庫)Amazon書評・レビュー:幻の女 (1977年) (角川文庫)より
B000J8UFB2

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