夜光怪人
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暗号の解き方も面白い。獄門島での宝の在処もスリルがあって良いと思います。 | ||||
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本書は表題作「夜光怪人」ほか、「謎の五十銭銀貨」「花びらの秘密」の二編を収録した横溝正史のジュブナイル集。「夜光怪人」には名探偵・金田一耕助が、「謎の五十銭銀貨」には等々力警部が登場する。 ●夜光怪人 「夜光怪人」は「少年少女譚海」昭和24年5月号に掲載された作品。朝日ソノラマと角川書店の文庫に収録される際、監修に当った山村正夫が横溝正史と相談しつつ、読者により親しみを持ってもらえるよう探偵役を由利麟太郎から金田一耕助へ改めた。 暗闇のなかで光る衣装を身に着けた怪人、追われる謎の少女、夜光るイヌ、真珠の首飾り、西洋の古城に似た御殿、仮装舞踏会、海賊が隠した財宝、空中大サーカス、大仕掛な地下道、かくし彫りされた大宝庫の秘密など、今回もジュブナイルらしいサービスに満ちあふれている。 前半は失敗続きの三津木俊助や御子柴進少年と比べ、ヒロインである藤子の活躍が印象深い。暗がりのなかで猟銃をかまえ、逃亡者の足に一発で当てる腕前には驚かされた。一方、調子の悪い金田一は後半になってようやく登場するのだが、最初のうちは夜光怪人の罠にかかったり、推理が間違っていたりと冴えなくて悲しい。 後半、舞台を瀬戸内海にある龍神島に移したあたりから金田一も本領を発揮し、懐かしい獄門島や鬼頭儀兵衛、清水巡査も登場するのだが、島の人々と金田一とは初対面という設定になっている点がファンとしては残念だった。これは山村氏による探偵役改変の悪影響だと思われる。 <登場人物> 御子柴進 … 頭脳明晰・スポーツ万能の少年。夜光怪人に遭遇。 小田切準造 … 真珠の首飾り「人魚の涙」を出品した真珠王。 黒木一平 … 準造から真珠を見張るよう依頼された私立探偵。 古宮春彦 … お城御殿の主人。元伯爵。華族でも有名な金持ち。 古宮豊彦 … 春彦の先代。外国の古城が気に入り御殿を建てる。 古宮珠子 … 春彦の娘。家宝であるダイヤの首飾りを所有。 一柳博士 … 有名な考古学者。海賊や宝物伝説の研究も行う。 一柳藤子 … 一柳博士の娘。古宮家を頼り珠子の付き人となる。 一柳龍夫 … 一柳博士の息子。大江蘭堂に誘拐され行方不明。 大江蘭堂 … 一柳博士の研究に資金援助していた腹黒い人物。 龍神長太夫 … 海賊八幡船の大頭目。龍神島を根城にしていた。 鬼頭儀兵衛 … 獄門島の網元。龍神島も管理下に置いている。 清水巡査 … 獄門島の駐在。金田一一行を龍神島に案内する。 弁秀 … 龍神島の中央にある龍神塚の塚守り。変な坊主。 首領 … 龍神島を根城にする海賊団オリオン組の長。片目片足。 ヘンリー小谷 … 極東サーカスの団長。 ジミー小島 … 極東サーカスの人気曲芸師。鳥人と呼ばれる。 三津木俊助 … 新日報社の花形記者。御子柴進とは親密な仲。 青木 … 金田一耕助の助手。 金田一耕助 … 雀の巣の頭にくたびれた着物袴。ご存知名探偵。 ●謎の五十銭銀貨 「謎の五十銭銀貨」は「少年クラブ」昭和25年2月号に掲載された短編で、駒井啓吉のマスコットである五十銭銀貨にまつわるお話。新宿の易者から受け取ったもので、中は虚ろになっており、謎の暗号が書かれた紙切れが入っていたというもの。本作には等々力警部が登場するがさして活躍はせず、探偵役は駒井啓吉という小説家が務める。 <登場人物> 駒井不二雄 … 父母と暮らす小学生。叔父の啓吉も同居。 駒井啓吉 … 独り身の小説家。謎の五十銭銀貨がマスコット。 香山由紀子 … 駒井家の近所に住む少女。啓吉の小説の愛読者。 小宮三郎 … 極光社のニセ記者・山田進。盗みに入り殺される。 小宮譲治 … 三郎の亡くなった兄。宝石専門の泥棒・紳士譲治。 天運堂春斎 … 紳士譲治が逮捕時に間借りしていた怪しい易者。 等々力警部 … 警視庁捜査一課所属の警部。金田一耕助の相棒。 ●花びらの秘密 「花びらの秘密」は「少女倶楽部」昭和11年6月号に「真鍮の花瓣」という題名で掲載された作品で、「謎の五十銭銀貨」と似た暗号もの。 泥棒が落としていった奇妙な真鍮の板は、事故死した防衛庁の設計技師・藤倉博士のものだった。菊の花びらのような格好をした金属板で、R-8、L-15と彫りつけてある。博士の死後、行方不明となっているロケットPX号の設計図と関係があるのか。探偵とスパイが入り乱れて話が進むが、少女の指摘であっさり解決するのがジュブナイルらしいと言えばらしい。 <登場人物> 藤倉実絵子 … 父母はおらず老将軍や使用人と暮らす幼い少女。 老将軍 … 実絵子の祖父。日露戦争にも出た有名な老将軍。 藤倉博士 … 老将軍の次男。事故死した防衛庁のロケット技師。 青木先生 … 実絵子の婦人家庭教師。青眼鏡をかけ喉には包帯。 宇津木俊策 … 近頃評判の高い私立探偵。老将軍が信頼を置く。 緑川三平 … 宇津木探偵事務所所属の探偵。俊策の部下。 マドロス次郎 … ロケットの秘密を狙うS国のスパイ。混血児。 蛭峰ドクトル … ロケットの秘密を狙うT国のスパイ。 | ||||
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「夜光怪人」は、昭和24年5月号(創刊号)〜昭和25年5月号の 「少年少女譚海」に連載された作品です。 もともとは、由利先生が探偵役を務める作品でしたが、 昭和50年、山村正夫によって金田一ものに書き換えられてしまいました。 これ以降、刊行された「夜光怪人」は全て金田一になっています。 そのほか、ですます調であったものが、である調に直されているため、 雰囲気が随分変わっています。 「獄門島」で金田一が清水巡査に再会したにもかかわらず、 なんのリアクションもないのは、もともと由利先生だったからです。 本来は、別世界の住人である二人の探偵が「獄門島」を媒介として、 すれ違うというところにおもしろさがあったわけです。 それが横溝正史の茶目っ気でもあったわけです。 昭和50年以前発行の偕成社版「夜光怪人」は貴重なため、 高額で取引されています。 ストーリーは変わらないので、さほど問題はありませんが、 横溝正史以外の人の手が入り、探偵役も替わっているため、 マニア内では、金田一版「夜光怪人」は、ニセモノという評価を受けています。 同じ角川文庫の「金田一耕助ファイル」にも書き換えはありますが、主に「不適切語彙」にとどまっています。 勿論、オリジナルのままのほうがいいのですが、絶版を避けるためのやむを得ないこととも思えます。 「夜光怪人」と「金田一耕助ファイル」を同列に論じるのは、偏屈なマニアのたわごとにすぎません。 | ||||
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中篇「夜光怪人」と短篇「謎の五十銭銀貨」「花びらの秘密」が収録されている。 いずれも少年向け探偵小説で、内容もそれなりの出来でしかない。結末がすぐ読めてしまうし、人物の造形やプロットも頼りない。 「夜光怪人」は、バスカヴィルの犬っぽさが漂う作。少年探偵・御子柴進、三津木俊助、金田一耕助の3人が揃い踏みしているのが楽しい。 「謎の五十銭銀貨」は暗号ミステリ。 「花びらの秘密」はスパイものだ。 熱心な横溝ファンなら読んでも、という一冊か。 | ||||
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表題作のほかにも2作品があります。 金目の物を狙い、立ち向かうものを残忍にも死に至らしめる怪人 夜光怪人。 その頭脳は冴え渡っており、金田一耕助をも 彼の罠へと陥ってしまいます。 しかし、そんな中勇敢なのが御子柴少年。 かれは勇敢にも夜光怪人の罠から金田一耕助を救うのです。 そして最後に明かされる、ある財宝と犯人の真相。 夜光怪人の真の正体が分かったとき、思わず「あ!」と思ってしまうでしょう。 | ||||
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