仮面城
- 名探偵 (559)
※タグの編集はログイン後行えます
【この小説が収録されている参考書籍】 |
■報告関係 ※気になる点がありましたらお知らせください。 |
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点0.00pt |
仮面城の総合評価:
■スポンサードリンク
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
現在レビューがありません
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
表題作もですが他の3作品も 展開がスピーディーで 飽きさせない内容で、 面白くてあっという間に 読み終えてしまいました。 通勤などの短時間で完結する 長さなので仕事の間の 読書欲のストレスは 無いですよ〜(笑笑) | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
本書は表題作「仮面城」に加え、「悪魔の画像」「ビーナスの星」「怪盗どくろ指紋」という3つの短編が収録された横溝正史の作品集。 名探偵・金田一耕助が活躍するのは「仮面城」のみだが、「怪盗どくろ指紋」には横溝正史が産みだしたもう一人の探偵・由利先生と新聞記者・三津木俊助が登場する。さらに「ビーナスの星」では大学生時代の三津木俊助が登場するので、横溝ファンにはたまらない短編集と言える。 今住んでいる地域が劇中に何度も登場するのも親近感が湧いてよかった。たとえば「仮面城」では、銀仮面と最後に対決するのは吉祥寺の井の頭公園だし、「ビーナスの星」では阿佐ヶ谷と荻窪のあいだを走る電車の中で少女が助けを求めるところから物語が始まる。さらには発明家兄妹の家があるのも井の頭公園のむこう側と書かれており、たびたび馴染みのある地名が出てくるので嬉しかった。 ●仮面城 「仮面城」は昭和26年4月から昭和27年3月まで「小学五年生」に「仮面城の秘密」という題名で連載したものを改題した作品。怪盗銀仮面が世界一のダイヤを狙うというジュブナイルの王道と言えるような物語で、文彦や三太といった少年はもちろん、金田一耕助も大活躍するのが嬉しい。 武蔵野の奥にある洋館、魔法使いのような老婆、林のなかを歩く西洋の鎧、秘密の抜け穴、地下室にある不思議な機械、ダイヤ型のあざ、怪汽船宝石丸や仮面城など、実にサービス満点で楽しませてくれた。 <登場人物> 竹田文彦 … 花園小学校の六年生。香港O街36番地に住んでいた。 竹田新一郎 … 文彦の父。香港で貿易会社を経営。金田一の親友。 竹田妙子 … 文彦の母。オペラなどにも出た有名な歌手だった。 大野健蔵 … 文彦を探す老人。成城町の古びた洋館で暮らす。 大野秀蔵 … 健蔵の弟。香港で銀仮面に誘拐された有名な博士。 大野香代子 … 健蔵の娘。文彦とおなじ年ごろの少女。 牛丸 … 健蔵の助手。口のきけない大男。読唇術で会話する。 加藤宝作 … 日本でも指おりの宝石王といわれる老人。 井口 … 宝作の使用人。銀仮面に脅され木に縛り付けられる。 銀仮面 … 昔香港を荒らしていた怪盗。世界的大宝冠を盗む。 宝石丸船長 … 銀仮面の部下。魔法使いのような老婆に化ける。 三太 … 老婆が用意した文彦の替え玉。鎧に潜む。元靴磨き。 吉本運転手 … 三太が靴磨きをしていた時に親しくなった青年。 細川吉雄 … 新宿のホテルで銀仮面に殺された黒めがねの男。 井本明 … 東都劇場で上映中の映画「深山の秘密」の監督。 吉井刑事 … 井の頭公園で銀仮面の出現を隠れて見張る。 村上刑事 … 吉井刑事と同様、銀仮面の出現を隠れて見張る。 等々力警部 … 警視庁捜査一課所属の警部。金田一耕助の相棒。 金田一耕助 … 雀の巣の頭にくたびれた着物袴。ご存知名探偵。 ●悪魔の画像 「悪魔の画像」は「少年クラブ」昭和27年1月号に掲載された短編。世間から赤の画家といわれるほど赤い色がすきで、どの絵を見ても赤い色がいちめんにベタベタとぬってある杉勝之助の絵にまつわる秘密を解き明かす話だ。ミステリと言えるほどの謎はなく、すぐ真相がわかってしまうが、終わらせ方が綺麗なので読後感はよかった。 <登場人物> 清水良平 … 欣三と散歩の途中、古道具屋で大きな油絵を発見。 清水欣三 … 良平の叔父。いま売り出し中の小説家。 森美也子 … 欣三の仕事を手伝う娘。杉勝之助を恨んでいる。 杉勝之助 … 若くして自殺した天才油絵画家。欣三と面識あり。 杉芳子 … 勝之助の妹。二人に両親はなく章太に引き取られる。 諸口章太 … 芳子の叔父。8年前、勝之助の絵を売り払った。 上村巡査 … 職務に忠実なおまわりさん。 ●ビーナスの星 「ビーナスの星」は「少女倶楽部」昭和11年11月号に「ヴィーナスの星」という題名で掲載された作品。時価数億円もしようというダイヤを譲られた、貧しい発明家兄妹の物語である。ピエロが少女を襲うなどサスペンス要素が強く、どちらかといえば女性向けの内容と言えるだろう。学生時代の三津木俊助が活躍するのが面白い。 <登場人物> 三津木俊助 … K大学生。夜の電車で瀬川由美子と出会う。 瀬川由美子 … 俊助に助けを求めた少女。パン屋の売り子。 瀬川健一 … 由美子の兄。発明家。両親はおらず二人暮らし。 鮎川里子 … 由美子の叔母。去年ウィーンで亡くなった声楽家。 石狩のトラ … 由美子を襲った兇悪な強盗犯人。左足が義足。 木下刑事 … 警視庁の命令で由美子を尾行していた小男。 ●怪盗どくろ指紋 「怪盗どくろ指紋」は「少年少女譚海」昭和15年1月号に「幽霊花火」という題名で掲載された短編。不気味な指紋を名刺がわりに残していく怪盗に、新聞記者になった三津木俊助と名探偵・由利先生が挑んでいく。 サーカスの花形スター・栗生道之助の指紋が、怪盗どくろ指紋と同じ3つのうずまきが重なった特殊な指紋だと判明するが、由利先生が鮮やかに真相を暴き出す。ちゃんと等々力警部も出てくるあたり、ファンサービスがじつに行き届いていると感じた。 <登場人物> 栗生道之助 … 怪盗の嫌疑をかけられたサーカスの花形スター。 栗生徹哉 … 道之助の亡父。財産管理を親友の禎輔に任せる。 宗像禎輔 … 有名な大学教授。道之助の行方を捜していた。 宗像美穂子 … 禎輔の娘。父が徹哉の財産を奪ったと聞き驚く。 志岐英三 … 禎輔の助手。美穂子とサーカスを見にきていた。 どくろ指紋 … 正体不明の怪盗。名刺がわりに指紋を残す。 由利麟太郎 … 世間でだれ知らぬ者はない名探偵。 三津木俊助 … 新日報社の花形記者。由利先生の弟子。 等々力警部 … 警視庁きっての腕利き。由利先生の弟子。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
作品に対すら評価は☆5つですが、挿絵(特に銀仮面の顔)は、とうてい納得できるものではありません。このイラストレーターの起用はまったくの誤りで、柳瀬茂氏や武部本一郎氏、山内秀一氏、岩井泰三氏といった過去のポプラ社の児童書を彩った名画伯とは比べるべくもありませんし、何よりも「今どきのお子様は、こんな絵がお好みだろう」的なナメた態度が透けて見える気がしてならないのです。こうした感想は旧シリーズ『仮面城の秘密』を懐かしむ中高年の勝手な思い入れであることも自覚しております。が、結果として本書を含め、このシリーズは売れなかったと聞いています。その要因は、作品そのものの問題でもなければ、古きよき作品を紹介していこうとするポプラ社の姿勢が間違っていた訳でもなく、挿絵等で現代の子供たちに対して、中途半端かつ、ずれた迎合をしようとする感覚と態度にあったのではと思えてならないのです。カバー画や挿絵は旧シリーズを復刻するか、そうでなくともテイストを継承ような形にした方が(中高年に対するアピールのみでなく)、かえって昔を知らない子供たちの心にも訴えかけられたのではなかったかと思えてならないのです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「仮面城」「悪魔の画像」「ビーナスの星」「怪盗どくろ指紋」の4篇が収められている。 いずれもジュヴナイル作品である。金田一耕助、三津木記者がそれぞれに活躍する。 それなりに面白いけれども、真剣に読むようなものではないだろう。ファンなら読んでも、というところだろうか。とはいっても、横溝正史のサービス精神には感心させられた。 解説はあとで読むべし。盛大なネタばらしが行われているので。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
児童向けの横溝正史作品ながらも、金田一が登場して怪事件を解決するというセオリーは変わらず、マニアには物足りないものかもしれないが、大人でも充分楽しめる作品でした。 | ||||
| ||||
|
その他、Amazon書評・レビューが 5件あります。
Amazon書評・レビューを見る
■スポンサードリンク
|
|