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(短編集)
昨日がなければ明日もない
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昨日がなければ明日もないの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.24pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全94件 41~60 3/5ページ
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宮部さんの本は、いつ読んでも、良質な文章だな、と思います。 他のミステリー作家でも、辻村さん、湊さん等、も上手だと思います。 女性作家は、繊細な文章を書きますよね。 本作も、面白かったですし、非常に切なく悲しい話ばかりです。自分は、 特に、最後の表題作が一番心に響きました。 宮部さんで、1つ言うなら、魔術はささやく、龍は眠る、返事はいらない、サボテンの花、ドルシネアにようこそ、みたいな、読後感が清々しい作品も、書いてほしいです。、 | ||||
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救われない話ばかり。 ストーリーテラーとして優れているので 結末が気になって一気読みするが読みおわるとどっと疲れる。 舞台は現代だけど百物語と同じような話。 スカッとしたい人は読まない方がいい。 | ||||
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宮部みゆきは常に私の期待を裏切らない作家の代表格ですが、このシリーズは特に、人間の優しさ、醜さ、愚かさ、黒さ、切なさなどを的確に捉えつつ、ストーリーとしてのエンターテイメント性も十分に満足していると思えます。主人公の老いた時代まで、そして最期の時まで是非とも書いて頂きたいです。 | ||||
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いくら小説とはいえ、非.非.非現実的すぎる。あそこまで悪人に描かれた人物が気の毒。時間の無駄だった。 | ||||
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こちら、単行本を買ってしまった。 もうそろそろ文庫本が出るころだと思うが我慢ができなかった。 単行本って1冊で映画1本観れちゃいますよね。 それでも、読んでよかった、買ってよかったと、思える1冊だった。 読後感の悪さはいつも杉村三郎の持っている物なので、気にせず フィクションだと思って読んでいます。 それでも杉村三郎さんにはいつか幸せになってもらいたいなぁ。 そんな気持ちです。 次回作が待ち遠しい。 | ||||
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はじめに、このシリーズはお気に入り「だった」事を銘記しておく。 本書は中編・短編・中編の構成。 間に挟まれた箸休めの短編以外の読後感が悪すぎて、今作は星三つが限界だ。中編二つは胃もたれ必至。いわゆるイヤミスを目指して書かれてはいないのは分かるので、この嫌悪感は何ゆえだろうとしばし考えた。私が女だから、ダメな女や憐れな女の物語に同属嫌悪や嫌なリアリティを感じてしまうせいかもしれないと結論付ける事にする。自分の中にある女の嫌な部分、今まで関わってきた同性の家族・友人・知人の中にあった嫌な部分を、リアルに想起させられる話なのだ。 どこかで確かに起こっているんじゃないかと思われるような陰惨な事件、どこかにいるんじゃないかと思われるような破滅的な母子。これらは、どこかですれ違ったけれど見て見ぬフリをしてきた彼女達の事件、もしくは、運よくすり抜けてきた「私」の身に降りかかるかもしれなかった事件、という錯覚を女性読者に与える。 そして主人公は三話目にして危機的状況に追い込まれている。娘恋しさで精神は擦り切れる寸前だし、とうとう大家さん一家の知人の殺人事件の関係者になってしまった。依頼された事とはいえ、彼の仕事が事件を構成する歯車の一つになったのは間違いない。(彼のせいとは言っていない)今後、転居せずにすむのだろうか?こうも危ない生活を送っていては、娘さんを近づけられないのも道理だと、勝手に元妻目線になってみたりもする。 暗雲が垂れ込める一冊だった。 | ||||
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杉村三郎シリーズの続編。 3編の作品が収められている。 タイプは違うが、各々の作品で 「悪い奴」が出てくる。 「絶対零度」は、徐々に真実が 明らかになっていく過程で 背筋が寒くなった。 「華燭」と「昨日がなければ明日もない」は、 ラスト近くになって急展開するような 印象があり、モヤモヤ感が残った。 | ||||
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宮部みゆきさんの本は数冊しか読んだことがなく、あまり印象に残っていませんでした。本作はベストセラーになっているとのことで手に取りました。本のタイトルから何か心がぐっと動くような話を期待していたのですが、正直登場人物たちの悪行に対し、置き場のないむなしさばかりを覚えました。ばかばかしさまで感じました。最後の短編が唯一、やるせなさ、切なさを感じ、また本のタイトルにある「昨日のあなたがあってこそ今のあなたがあり、あなたの明日があるのです」という言葉に込められた意味について考えさせられました。ただ、このような境遇を与えられてきた妹さんのような人に、この言葉が救いになるのだろうか・・・ということも考えさせられています。 | ||||
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杉村探偵をめぐる短編が3話。 1話目は、人探しから始まるが残忍な事件に辿り着く。2話目は、結婚式が直前でキャンセルとなった話。 1話目は、非道な登場人物がおり、居た堪れない気持ちになった。2話目は、様々な登場人物が入れ替わり登場し、面白い。 続きが気になり、サクサクと読めた。 | ||||
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このシリーズは、とても面白いです。だから、すぐ読み終えてしまった。 | ||||
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カバーに「杉村三郎vs”ちょっと困った”女たち」とありましたが、 内容を読むと、”ちょっと困った”どころじゃないことがわかります。 絶対零度は、どうなっていくのか次々明らかになっていく事実から最悪の事が予想され、その展開の仕方の素晴らしさに感心しましたが、依頼主の娘である女性とその婿、特に依頼主の「娘は被害者」というのが、本当にありそうでもあり、自己保身に走ったせいだろう、とも思います。でも、こういう人、本当にそこらにいるので(自分の中にも)、愕然とするとともに、非常に嫌な気持ちになります。 昔、大学院で、院生の一人が奨学金をもらえるようになったのは、指導教官と「特別に親しかったから」という噂を流した女性がいて、それを聞いた他の院生も陰でその噂を「信じられる?いやひょっとして?」という形で流布していったのを思い出します。結局、噂を流した張本人の女性の嫉妬であったのですが、そのとき、その噂に踊らされて広めっていった人の一人が全く同じことを言っていました。「私達だって噂に踊らされた被害者だから」と。若かった自分は、「確かめもせずに噂を広めたことは責任ないの?」と聞き返してしまいましたが。でも競争と嫉妬が存在する場所ではありうることだと思います。 「華燭」は、むしろ娘さんのお母さんへの思いを感じました。これで気持ちがリセットできるだろうと。 一番なんとも言えない気持ちになったのは、三作目「昨日がなければ明日もない」です。 奔放で非常識な姉の行動にふりまわされ、それで世間から評価を受けてしまう家族、特に姉にそっくりの妹。その苦しみとどうにもできない無力感は本当によくわかりました。悩んだ挙げ句尋ねた有名な占い師は、「昨日がなければ明日もない」「昨日までの自分を受け入れ前を向いて進め」と答えたそうですが、余りに酷い回答に思えて、作家が何を言いたかったのかと何度も考えてみました。占い師の言うことは、間違いではないです。 しかし、これほど疲れ傷ついた人に、何の意味のある言葉だったのだろうか…。 世の中困った時に、支えになろうとアドバイスをしてくれる人の中に、こういうお手軽な?事を言う人がかならずいます。それがどんなに相手を傷つけるかもわからずに、何も考えず、あるいは、善意で言うのです。 実は私も家族に困った一員がいて、万事休すで、当人の通っていた精神科の医師に家族が相談したら、一言、「親の育て方が悪い」「当人との信頼関係を大切にしたいから、当人に断らずに陰でこういう相談は二度としないように」と。この占い師と同じかな。言ってることは正しいかもしれないけれど…。状況を踏まえない言葉は、人を深く傷つけます。苦しんでいる人には、まず寄り添うことなのだろうか、などとあれこれ考えてしまいました。 ただ、この姉を殺した女性も、姉が悪い、姉のせいだと思わせるようなストーリーをこちらに告げているのかもしれません。それを見越した上での占い師の言葉だったのでしょうか | ||||
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杉村さんは犯罪を呼び込んでしまう「体質」を逆用して探偵業を始めた。杉村さんの願いは、「相談」が「犯罪」になってしまう前に食い止めることだ。その点で、杉村さんは正しく、杉村さんほどに適する人はいない。 と、私は思っていた。 「絶対零度」は、まだ慰められる部分がないわけでもない。蛎殻オフィスの所長からも、杉村さんが「もっと早くに介入できていたらと後悔が多いです」と愚痴をこぼしたことに「それは無理です。全世界を1人で背負おうとするようなものだ」と評価する。「それもそうですかね」と杉村さんも自分で自分を慰めた。 もう一つの(短編はあと2つだけど、そのうちのひとつ)事件に関しては、杉村さんは「私立探偵の形をした石になって、私はただ立ちすくんでいた」と終わる。いろんな意味で、杉村さんは深く後悔することと思う。 でもね、杉村さん。 人の心は、ましてや犯罪という結果に至るまでの心の闇は、日常からダダ漏れになるタイプの小人と、私たちを含め日常はなんとかやり過ごし普通ならば人生を大過無く過ごすけど小さな人物よりもはるかに広い池にかなり大物を、黒も白も飼っているタイプの人と、あるものだと私は思います。作家の宮部みゆきさんは、ずっとそんな様々な人の闇を描いてきました。その闇は、時には時空を超える物語にさえなりました。石になる必要はありません、大丈夫ですよ。やっていけます。がんばれ。 ひとつ気になるのは、中学1年生の漣(さざなみ)さんの明日だ。悪い条件ばかりが彼女の上にはある。けれども、人は変わり得る、良くも悪くも。いつか、その顛末を物語の中に紡いで欲しい、宮部みゆきさん。 でももうひとつ気になるのは、杉村さんの物語が未だに2012年の5月に留まっていること。杉村さんの愛娘桃子ちゃんは、この時点で11歳である可能性が高いので今は19歳になっているはずだ。人生の岐路に立っているだろうか。その間、杉村さんは桃子ちゃんのために自分の命を顧みずに飛び込まないとも限らない大事件が、必ず起きるだろうと私は予測する。その時は短編ではなくて大長編になるだろうけれども、杉村さんの超人的な人の良さと洞察力は、その時のためにもう少し磨いて欲しい。私としてはきっと出てくるそのパートのために、あともう2〜3冊は欲しい。というのはファンのわがままかな。 | ||||
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後味の悪くて、どんよりする。探偵さんの人柄とか好きなんだけど3編とも後味が悪くてやりきれない。ハッピーなのが好きな人は読むべきではない。 | ||||
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母に頼まれて購入しただけなので、わかりません。 | ||||
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杉村三郎シリーズの第5作目で、離婚後の設定では2作目である。 率直に言えば前期3部作の迫力と比較すると、離婚後の2作は力不足。 それでも、完全失望とならなず、そこそこ満足させてくれるのは作者の力量だと思う。 のどかとも言える日常が、目を覆うような非日常と隣合わせであることを描かせる技はすごいのだが、それでも、もっとすごい作品を期待してしまうのは、過剰な期待だろうか? | ||||
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杉村三郎シリーズ 探偵となった主人公が相変わらずの一歩引いたスタイルで、事件そのものよりもその背後に隠れているものを追及していく。 著者の作品では欠かせない悪意を持った人物も絡み後味はすっきりしなくても、少しの救いがあるのはいつもの通り。 ただ探偵としての仕事よりも、杉村三郎自身の環境や周囲の人物についての展開を描いてある内容を読みたい。 杉村三郎の生き方に興味があるのだ。 | ||||
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本のタイトルが「昨日がなければ明日もない」。これは、3つ目の中編で姉に振り回され人生をめちゃくちゃにされた女性が、占い師に相談したときに言われたことばだ。過去から続く姉との関係が、こんなことばで納得ができるはずがない。第三者の意見などしょせんこんなものなのではないか。 1つ目の中編「絶対零度」に東日本大震災に触れた部分がある。もしかすると、被災した人々に向けられた同情のまなざしはこれと変わらないのではないか。「復興のためには前を向きましょう」「未来を作ることが亡くなった方々のためでもありますよ」ということばが空疎に響かなかったか。作者があえて本のタイトルにし、無責任な占い師に言わせ得たのは、そうした思いを表現したかった気がしてならない。 ちなみに、私も学生時代は体育会系の部活にいたが、「絶対零度」の先輩に近い人はいた。おそらく、他人から見たらなぜそんな無茶な要求を通すのか、ということになるだろうが、当事者にとってはそうせざるを得ない、特殊な環境にあったのだというしかない。 | ||||
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久しぶりの宮部みゆきに堪能 深刻な事件の連続なのに、ほっこりするのは宮部みゆきの手腕ならではで、絶好調のご様子。 人生はこんなものかもしれないが、ちょっとしたところに救いありか 辛いことも凌ぎつつ、少しの明かりを頼りに生きていくしかないということか | ||||
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東京新聞のベストセラーに挙げられていた本。 探偵物を含む推理小説は、謎解きに引き込まれ、巧みなトリックとか、ストーリーの伏線を楽しむことが多いが、謎解きが終わり本を閉じると、「ハイ、おしまい」となってしまう。もちろん、ストーリーの巧みさに感激して余韻が残ることもあるが、どちらかというとポジティブな感情が心を閉める。 本書には3つの物語があるが、3つ目の「昨日がなければ明日もない」は、何ともやりきれない余韻が残る。それは、著者のストーリーを紡ぐ力量がないということではなく、むしろ、その逆だ。読者に考えさせる、テーマを投げかける、その巧みさに感心させられる。 人には、背負った運命があるとかいう人がいるけれど、この物語を読むと、そんな簡潔な言葉で終わらせて欲しくないという気持ちになる。 とても重いテーマであるけれど、読者にだけでなく、主人公の杉村も一緒に抱えながら人生を歩んでくれるような気がして、杉村シリーズの続編を読みたくなる。 よかった。 | ||||
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宮部みゆきの小説家としての腕の冴えを存分にみましたが、一方で登場人物の救いの無さは読後感をひどく悪くしています。 小説ですから、勧善懲悪やラブストーリーばかりを読みたい、というものではありませんが、救いのない登場人物で、心情移入できずに読み終えました。 「絶対零度」のラストの展開はある程度予想がついていましたが、実際にそのような描写が伝わってくるシーンはおぞましさしかありません。 「華燭」も複線が語られるとある程度のストーリー展開の予想はつきますが、現実には起こりえない流れで、あくまで物語でのお話になってもらわないとやるせなさで嫌な気分になりますので。 「昨日がなければ明日もない」での登場人物もひどいですね。身内にこのような人物がいれば耐えられません。ラストの結末も含めて、もうお腹一杯です。 杉村三郎シリーズはとても興味を惹くストーリーが多く、好みですが、登場人物のひどさは今回で十分ですので。 宮部さんほどの書き手であれば、もっと別の人物描写やストーリー展開がきっと生み出されると期待しています。 | ||||
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