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貘の耳たぶ



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【この小説が収録されている参考書籍】
貘の耳たぶ
貘の耳たぶ (幻冬舎文庫)

貘の耳たぶの評価: 3.67/5点 レビュー 18件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.67pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全18件 1~18 1/1ページ
No.18:
(5pt)

有り余る余情。

第一章が「繭子」の視点を軸として、「取り替え」と、それ以後の子育ての様子が描かれ、第二章で「郁絵」の視点から、もう一方の家族を描くとともに、ふとしたきっかけから「取り替え」が産院の過誤という形で発覚し、では2人の子供を再度「交換」する、という形で物語は語られてゆくのだが……。こんな物語に冷静な書評が書けるわけがない。特に物語が一気に進展する第二章では、すべての原因を作った繭子の心情は描かれず、それどころかその後繭子がどうなったかも示されないのだ。読者はそれをただ推測することしかできず、推測も絶望感に縁取られる以外にはない。敢えて書かないことが余情を誘う典型的な作品。
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No.17:
(3pt)

血縁関係とは何か

繭子のダメな人間ぶりに不快感を感じ、なかなか読み進めなかった。陣痛の痛みに自然分娩から逃げて帝王切開で出産したり、赤ん坊の沐浴を絶対に無理と初めから諦めたり、どう考えても育児から逃げることばかり考える。取り替えが発覚しても言い出せず、それにより郁絵が苦しむのに同情してしまう。子供は親を選べない。だからこそ産んだ子に対する責任は重大だ、と感じさせる小説だった。不快な小説だったが、構成は良くできていた。
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No.16:
(5pt)

経験した事が無い苦痛や不安への共感

頭では理解できたのに難しいと思った。 子供を取り替えた、取り替えられた二人の"新しい母親"の話。漠然とした不安から「この子は保育士である彼女の子供になった方が幸せでは?」と思い、取れていたネームタグを無意識の内に取り替えてしまう。事の重大さに気付き「元に戻すチャンスは?」「バレる!」とごまかせない事に怯え始める、さらに頭が一杯になる。 解らないけど解る。妊娠も出産も経験はないが、平常では無い精神状態はある。せいぜい「言ってしまった」程度の後悔で終わるが・・新生児の足に着けるネームタグは正しく装着すると外れない。この主人公には、本当の意味で我に返る救いもない。母親としての母性や責任が "確実にある" ため(本人は気付いていないが)「私ではこの子を不幸にする」と思い込んでしまった。自身の母親としての資質が信用出来ない、思い込みの原因は母親との確執だが「母親になる」漠然とした不安や、不安定な精神状態、命がけである出産が一番大きな要素なんだろうと思った。他にも、帝王切開した事で誰かに攻められるのでは?(言うやついるらしいです)普通分娩にこだわりすぎた結果、子供に障害が残ってしまったら?二人ともが、理不尽な理由で傷つけられる不安に悩まされている。不幸なきっかけから端を発した重大事案も、あるきっかけで発覚するが、病院の『取り違え』の責任が問われる事になる。子供たちのため内々に解決を探る中で、主人公の母親が「黙ってるなんて ずるい!」(何がだろう)「マスコミに話して公にする」と騒ぎだす。 結果子供たちは守られます。主人公は全て失います。取り替えられた母親が実の息子とも生活を始め、とても大事に慈しんで育てられていた事に気付く。(結末より心情が重要なお話でした)  世の中の人間すべてが母親から産まれている。 派手なお話ではないですが
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No.15:
(3pt)

子を持つ親としては

子を持つ親としては、なんとも耐え難いストーリーである。

よくそこに手を伸ばしたものだと思っては見たものの

面白く読んでしまった自分自身に、「それでいいのか」

とつい突っ込みを入れてしまった。

読み終えた余韻で、巻末の解説を読むと、ストーリー以上に

感動が味わえます。
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No.14:
(3pt)

普通に読めるが

何でこのテーマを敢えて書くのか今ひとつ分からなかった
葛藤も苦悩も余りに既存で、目新しさは皆無だった
この手のテーマを一度も読んだ事ない人は楽しめると思う
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No.13:
(5pt)

ぜひ、読んで考えてもらいたい

自分がこの親だったらどうするか・・・
考えずにはいられなかった。
血のつながりは、全てなのか?
おっぱいあげて、一緒に寝て、一緒にごはん食べて
大切な大切な時期を一緒に過ごして
血がつながっていないからと
取り替えられるものなのか!?
正しいことをするのが
いつも子供にとって最善とは限らない。
そう思えた。
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No.12:
(4pt)

どんでん返し

何故こんな事になったのか、親の気持ちと子供が成長した時にどんな風に感じるか悩ましいところ。最後にこんな展開かと驚かされる。
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No.11:
(5pt)

子供の気持ちになってみることの大切さを知る

最後の一行を読み終えるまで、子供の親として、どうすれば子供たちにとってそれが最善策なのか、考えさせられるストーリーでした。
残念ながら答えはでていません。
ですが、考え続ける事が最善であるようにも思います。
私自身、同じ年頃の子供を育てています。

子供は大人が思っている以上に心の中で色んな感情を持ち、身の回りの事態を理解し、それを全身で感じ取っている。

その事を表にアウトプットするには、まだ言葉が、表現法方が足りないでいる…泣いたり、拗ねたり、時には暴れたりして必死に周りに訴えようとしている。

この作品の子供についての描写の端々で、その事を思い知らされました。
普段育児をしていると、今、目の前のこの子がどんな事を考え、何を訴えているかと言うことを、つい疎かにしてしまっているように思いました。
心のどこかでは気付いていても、大人の都合でねじ伏せてしまう。

私には、皮肉にも子供をわざと取り違えさせた繭子こそが、実は、誰よりも我が子にとっての最善策を考え続けていたように思えてなりません。

もちろん、子供を故意に取り替えることは断じて許されることではありません。

でも、彼女の取った行動は、
「帝王切開で産んだ子と比べて、自然分娩で産んだ子供の方が、産まれてくるこの世界との出会い方が優れている」
という片寄った考え方に翻弄されたがため。

奇しくも同じ日に出産予定だった郁絵が、長引く陣痛の中で、自分を基準に物事を考え、繭子に対して(自然分娩できなくて)残念だったね、と声をかけるところから、全てが狂い始めるのですが、
残念な産み方をしてしまった我が子を、少しでも「健全に」育ててくれる親元に、と、考えてしまう繭子の発想は、歪んだ形ではあっても、それは愛に違いない、
そしてそんな普通では考えられないような心理状況になるのが、産前産後なのだなと…自分の出産時の事を思い出しても、そら恐ろしくなりました。

結果として産んでくれた母と、育ててくれた母と二度、別れることになった航太君を受け止め、育てていく事は郁絵にとって本当に難しいだろう、もし私が郁絵の立場ならどう向き合うのか…読後しばらくは頭が痺れたようにその事を考え続けました。
失うという罰、背負うという罰。

確かに現代ではあり得ない事件ですが、ベストセラーとなっている育児書を読むよりも子供について考えさせられるお話でした。

同年代の子供がいるこのタイミングで読了出来て良かったです。

特に、ずっと寂しいのを我慢していた璃空が郁絵の顔をみた瞬間に口をへの字に曲げて泣き出した時、抱き締めるよりも先にスマホのシャッターを押していた郁絵の行動は、身に覚えがありすぎて背筋が寒くなりました。

この本を読んで、もっと子供の気持ちになって考えよう、接しようと思いました。
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No.10:
(5pt)

ストーリーはどんよりぐったりだけど

妊娠中に読み、「帝王切開は赤ちゃんのリスクを母体が引き受けるもの」という繭子の義母の一言に、私は胸を張って帝王切開に望むことができました。
いざ産んで周りを見渡すと「下から産んでこそ!」という人のなんと多いこと!
この小説は「下から」信仰の虚しさを描いていると、私はそう理解しています。

読みごたえもあり、ドキドキしながら一気に読んでしまいました。
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No.9:
(3pt)

まあまあ

途中から結末が解る内容です。読み終わって知り合いの年配の方に貸したら「字が読みづらいから無理」と言われた。老眼には辛い字みたいですね。
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No.8:
(5pt)

あっと言う間に読み終えてしまいました。

ミステリー小説のでように、次はどうなるんだろう。と思いながら、ストーリーが展開していきました。
取り違え、という、現代では起こりえない内容ですが、
子育てする中で、不安になるお母さん達の心情がよく伝わる内容でした。
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No.7:
(3pt)

主人公に共感出来ないまま読了 ザラリとした読後感

新生児の入れ替わり

それ自体は過去にも存在したテーマですが
本作は母親自身が自ら取り替えると言うショッキングな内容で先が気になり一気読みでした。

初めて読む作家さんでしたが文章はとても読みやすかったです。

ただ全体的に少しづつ浅い印象があり、一番肝心な、自ら産んだ子を自らの手で「取り替え」た
繭子の動機がぼやけてしまい共感出来る部分がないまま読了。

帝王切開での出産、育児への不安、母親との関係性等、どれもそこまで追い詰められる程の緊迫性も感じられず
国際線パイロットの夫を持つ主婦でありながら何故?と思わざるを得ませんでした。

登場人物が少ない割に、繭子と繭子の夫、取り替えた新生児の母であり、母親学級で一緒だった郁絵やその夫
繭子の母親、それぞれの内面も描き切れていない印象を受けました。

繭子の夫がパイロイットと言う事もあり名付けた「航太」と言う名前に対して
郁絵の息子の名前が「璃空」と言う名前もややこしく感じ読みづらさもありました。

結末が気になり短時間で読了しましたが、誰も幸せにならず
光が見えない結末で子供達の将来を考えた時、悲しさだけが残りました。
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No.6:
(3pt)

生まれたての赤ん坊が

生まれたての赤ん坊が取り違えて、4年くらい別々の両親に育てられるという話。これ自体昔からよくありそうなストーリーですが、この小説では取り違えたのは実の母親。なぜそんなことをしたのか、取り違えても相手の子供を自分の子供として育てるという感覚。複雑な心境のまま物語はエンディング。動機がどうしても弱いと感じてしまったし、真実が分かった後の盛り上がりに欠けた、ちょっと期待ハズレな印象です。
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No.5:
(1pt)

共感できず

陰鬱なテーマを扱っていたり、醜い心理描写が続く小説を好んで読む自分だが、この小説はそもそも繭子が新生児を取り替えた動機が弱すぎて全く共感できなかった。
何でも産後鬱や家庭環境のせいにすれば読者を納得させられるかというと、そういうものでもない。
途中で読むのをやめて、結末だけ読んで読了。
時間は限られており、もっと面白い本もたくさんあるので。
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No.4:
(5pt)

身近な問題かな?と。でもありえないと。

孫の誕生がこの本と重なった為興味がありどんな結果になるのかと推理しつつ読み進めました。
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No.3:
(1pt)

この作家の意図は?

帝王切開で産んだ人々にとって
また、言われなき誤解がここで生まれるなと
非常に非常に不愉快です。
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No.2:
(2pt)

よくわからないから物語に入っていけない

なぜ「取り替えてしまった」のかという心理描写にはなから納得がいかないから、その後の葛藤や苦悶もそらぞらしい。なぜその期におよんで自分の「犯行」を告白するのかという心理描写も欠如しているからさらに納得がいかない。映画『そして父になる』のような設定だったらシンパシーを感じたかもしれないが。ヤンママのわがまま喜怒哀楽日記に付き合わされてしまったような違和感を抱いたまま読み終わりました。
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No.1:
(5pt)

なぜこんな事に?と泣けてきます。

とても深刻なテーマでした。
しかも、取り違えたのは病院のミスではなく、実の母親自らの行い。
自ら他の子と取り替えてしまった母親、かたや自分の子供ではないなど夢にも思っていなかった母親。
2人の母親の運命…残酷な未来以外に想像出来ません。
ある事がきっかけで、子供達が4歳の時に取り違えが発覚。
揺れ動く二組の夫婦。もちろん病院側のミスだと皆が思います。取り違えた本人以外は。
子供を取り替えてしまいたいと思うほど心が追い詰められる事があるのか、私には分かりません。
でも、本人も苦しんで過ごした日々、自業自得と片付けるのは簡単ですが…
しかし何も知らなかった母親がやはりかわいそう過ぎます。
なによりも1番の被害者は子供達。こんな事起こってはいけないのです。
「獏の耳たぶ」この題名の意味が分かる時に、本当にやるせない悲しい気持ちになりました。
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