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金魚姫
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金魚姫の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.19pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全58件 41~58 3/3ページ
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主人公は、江沢潤。 いわゆる、ブラック企業で働いており、 心身ともに限界を迎えている。 そんな彼が、祭りの金魚掬いの夜店で、 ある金魚を釣り上げる。 その金魚は、女性に変化し、 潤はその女性をリュウと名付ける。 そこから、潤とリュウの生活が始まる。 リュウが、金魚になった理由は何か・・。 潤は、立ち直ることができるのか・・。 リュウが、潤の元に来た理由は何か・・。 潤とリュウの生活は読んでいて 微笑ましかった。 リュウのために奔走する潤は、 当初よりも二回り以上も大きく見えた。 しかし、気になる点もあった。 一つ目は、リュウが金魚となり 生き続けている理由。 確かにリュウの無念も理解できるが、 潤も言ったように、関係のない人間を 巻き込んでしまている点。 二つ目は、リュウが記憶を無くしている点。 これまでの千数百年は、おそらく無かったことが 今回に限り起こった理由が説明されていない。 ラストは綺麗で、涙を誘った。 かっぱえびせんが無性に食べたくなった。 | ||||
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皆さんが色々書き込んでいるので重複する部分は カットしますが最高の娯楽作品でした。 特に金魚姫の描写が見事で彼女の可愛らしさが 目にみえるようでした。 長生きしたいと人は思うのでしょうか でも長生きの果てにあるのは孤独だけ。 そんな事も感じた読後感想です。 | ||||
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品物も綺麗ですぐ届きました。ありがとうございました。また機会がありましたらよろしくお願いします。 | ||||
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泣きました。 とにかく泣きました。 私も金魚を飼っています。 6匹の金魚を飼っています。 でも、その中でも一匹の琉金は特別です。 一番最初に買った琉金です。 ホームセンターで298円で売られていた彼はとても凡庸な琉金でした。 本命の丹頂の友達として、適当に選んだ金魚でした。 でも、いつのまにか、とても華やかな鰭をまとい、麗しい目をして私を見つめるようになりました。 とても、人間を見てるんです。 とても、人間臭いんです。 金魚がこんなにも可愛いとは知りませんでした。 この小説の金魚は雌ですが、その存在感に圧倒されました。 うちの金魚が雌なら、こんな表情を見せるだろうな。 そう思うと他人事とは思えませんでした。 この小説の琉金は、うちの金魚です。 いつの日か、別れの日がくるでしょう。 毎日愛してやまない彼と、お別れをする日がくるのでしょう。 それで終わりなんでしょうか。 もう二度と会えないのでしょうか。 この小説を読んで確信しました。 きっと、また会えます。 いつまでも一緒です。 私たちの子ども、孫、みんなのことをいつまでも見守ってくれると思います。 彼は、ひとりで、孤独かもしれませんが、間違いなく私たちと一緒にいてくれると思います。 ありがとう。 私は君と出会えて幸せです。 | ||||
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サスペンスからドタバタ・ユーモアまで幅広い作風をこなす作者の作品を私は愛好しているのだが、本作は作者の代表作と言って良い傑作だと思った。新聞でのインタビュー記事を読むと、作者が本作に込めたメッセージは「死ぬな、とにかく生きろ!」の由であり、そのメッセージが読む者の胸に染み渡る出来となっている。一人の鬱病気味の青年サラリーマンを主人公としたユーモア・ファンタジーの体裁を取りながら、社会の閉塞感の中で「人間が生きていく価値」と作中で何度も繰り返される「すべては繋がっている」の言辞に代表される「輪廻」的観念とが融合した素晴らしい仕上がりとなっている。 「神様からひと言」でもサラリーマンの悲哀を描き、「人間は会社(社会)の道具ではない」事を主張していたが、本作ではその主張が一層鮮明である。しかし、この重いテーマをユーモア交じりの(一見)軽いタッチで描いている辺りが作者の練達した手腕であり、物語自身を楽しめる構成になっている点も見事だと思った。更に、物語性を助長しているのは全体構成の中に挟まれる「金魚姫」とそれに纏わるサブ・ストーリーであろう。「姫」が「金魚」へと変身するキッカケとなった古代中国の話、それに続く様々な因果譚、「金魚傳」を執筆した民間金魚研究者、主人公と別れた元恋人が中盤辺りで主人公の部屋に戻って来るシーン(個人的にはこのシーンが特に印象に残った)、ラスト近くで「金魚姫」が母親と疎遠になっている主人公に「憎むな」と諭すシーン等など、文字通り、「すべては繋がっている」のである。 非常に充実した内容で一気読みしてしまった。作者の代表作と言うだけではなく、2015年を代表する作品と言っても過言ではないと思う。作者には今後もこの様な充実した作品の発表を期待したい。 | ||||
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ファンタジーですね。私は好きでした。 ああいう最後になると思わなかったなぁ。 りゅうを演じる女優さんはどんな人かなぁと思いながら読みました。 最初のイメージは菜々緒さん。 でも、小柄で黒目がちで、かわいい感じなのねと、だんだん容貌がわかってきてから 若い頃の仲間由紀恵さんで落ち着きました。 潤くんは、池松壮亮くんだったんですが、どうでしょうか。 | ||||
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リュウのときに可愛い、ときに切なげな様子に魅力を感じました。「つながっている」というキーワードが本文ラストでどのように感じるか。 それは読み手のみなさん次第です。 | ||||
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自殺を考えている主人公潤の話を軸に、金魚になってしまったリュウが辿ってきた過去が不定期に挿入され、更に金魚について書かれた奇妙な本もフォントを変えて出てくるので、構成には癖があります。 内容は、リュウのキャラが魅力的で、金魚のままなのか、人間のままなのか、気になって読む手を止める事が出来ませんでした。 リュウと知りあって潤が掴んだ新しい価値観が、物語の後半の重要なキィワードになります。 「生きろ。 寿命が尽きるまでは、しっかり生きろ。 しっかり生きるために、僕は変わらなくては。」 | ||||
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日曜の夕、明日の始業時間をカウントダウンし胃の窄まる思いをしながらもブラック企業の仏壇仏具販売会社を辞められないでいる潤。恋人にも愛想を尽かされ眠れぬ夜を睡眠導入剤とアルコールでごまかしていたある日、ついにエアコンも壊れ西日の差し込む部屋では暑くて眠れず、十センチ開けた窓から入り込んだ祭囃子の音と夜店の匂いが空っぽの胃袋に久しく忘れていた食欲を蘇らせた。ふらふらと匂いにつられ出かけた神社で薬が効き始めた朦朧とする頭に赤い金魚が目に留まった。子供の頃に祖父から教わった通りに、すると赤い琉金が自分から飛び込むようにおわんに落ちてきた。『金魚傳』なる古めかしい飼育本を買い家へ。仮住まいにと広口瓶へ移した安堵からか久しぶりに沈むように眠り落ちた。真夜中に目が覚めると黒髪に赤いドレープカーテンのような服を着た女が!全身水を滴らせ何か言っている!「どこだ~」その美しい女はエビセンを探していた!?テレビで覚えた日本語を話す琉金の化身リュウ。大昔のリュウの記憶を手繰る二人のちぐはぐで楽しい日々。明らかになる哀しく凄惨な過去。仇の子々孫々まで仇を打つ為命をながらえてきたリュウ。「金魚傳」に『偶然に思えるあらゆるものが、じつは見えない糸で繋がっている それが因果だ』とある。では二人の繋がりは・・・? | ||||
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荻原さんの著作はすべて読んでいます。 いつも期待以上のものを与えてくれます。 今回は悲しいお話になる予感を最初からはらんでいますが、 読後は非常に清々しい気持ちになりました。 なんというか、人生に前向きになれる結末でした。 いつもクスッと笑えるやりとりがあり これはまた荻原氏にしか出せない味ですね。 | ||||
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「金魚姫」の「姫」っぷりがおかしくて、そしてチャーミング。 彼女に翻弄される主人公を笑ったり、一緒にハラハラしたり 見守ったりしながら物語に入り込んでいきました。 主人公と彼女との初対面のシーンはなかなかホラーで 「それは怖いぞ」と思いながら、読み手としては ちょっと笑えてきてしまいます。 記憶を失っている金魚姫がいつ、どうやって記憶を 取り戻すのか、彼女の生きる目的は読者側に なんとなく予想させつつ、ちゃんと目的は 達成されるのか?!最後の最後までひっぱってくれました。 読後感もよく「誰かにすすめたい!」と思わせてくれます。 読んだあとはお菓子売り場で「エビせん」を 見かけると思わずニヤリと笑ってしまいます。 | ||||
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こういう空想SF設定的な作品はもともとあんまり好きではないんですが、この作品はまぁ面白かったです。 最初はなかなか読んでも進まない感じだったのですが、後半からは一気に読めました。 終わってみれば全部うまくつながっていて、全部意味があったんだと納得しました。 最後、子供にリュウの魂が移ったり、潤の前に現れることができない感じなどを、書かずとも読ませることができるのはさすがだと思いました。 思わす少しうるっとしてしまいました。 空想的な設定の作品では誉田哲也の「妖の華」と並んで記憶に残る作品だと自分は感じました。 買って損する作品ではないと思います。 | ||||
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荻原浩は、もともとはユーモア小説の作家だった。 「オロロ畑でつかまえて」「なかよし小鳩組」などは、 面白くて何度も読んだものだ。 しかしここ何年かは、家族ものや人生を考えさせる小説に舵を切った感がある。 鬱々としたサラリーマン生活を送っている主人公。 たまたま買った「金魚」。 突飛とも言える発想や展開も、あまり気にならない。 ファンジーの趣きもあるからだ。 作者はまた新しい世界に乗り出したようだ。 ところどころのユーモアもあり、 文章が読みやすいだけに、長編だが一気に読めてしまった。 読んだ後は、きのせいか、なんだか切なかったなあ。 | ||||
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「そこに至るまでの事」をもう少し入れて欲しかったかなー。読後に不消化感、物足りなさが残った。 「ずぶ濡れの後始末」の大変さがリアルだったらもっとのめり込んで読めた気もする。濡れ鼠の度に、おいおい自然乾燥かよ?それはどう考えても無茶だろ?と、それに気をとられてしまって、お話にのめり込むのを阻害された感じがした。何を着せたか何を食わせたかの細かい描写を楽しんでたから、余計に「後始末」が気になってしまった感じ。 | ||||
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金魚のことが詳しく書かれているのがいい 今までには無い感じ 全体的に摩訶不思議な雰囲気に惹かれます 対象年齢層が若い所為かライトノベルさがあるのが気になりましたが… 最後まで読んでも”どーなったの?いったい”なところも面白かったデス | ||||
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美しい紅色金魚の化身と、人生に行き詰まっていた男の、ユーモアと切なさを湛えた物語です。 どんなストーリーか、ネタバレ無しでご紹介してみます。 主人公・潤は、勤め先のブラック企業での 苛烈な業務に加え、同棲していた彼女とも失恋し、 身も心も限界を迎えていた。 自死さえもよぎる心持ちのまま、夏祭りの宵風に 誘われ、導かれるように 紅色の金魚と出逢う。 それが、哀しき謎を奥に秘めた、濡れ髪を滴らせる美女との 交錯する運命の始まり。 死者を見る能力に突如目覚め、壊れかけていた男の心は 金魚の化身との出会いで変化し、 彼女の数奇な運命と輪廻のストーリーも、次第に紐解かれていく・・・。 ネタバレになってしまうので、内容はここまでにさせて頂きますが、 個人的には とても面白く、軽快な物語の流れで、分厚いハードカバーですが 割と短時間でガッと読めました。 物語の背景描写が とても丁寧に表現されており、 シーンごとに情景が頭に浮かびます。 また、著者のユーモアセンスにも 度々 笑わせてもらいました。 面妖、でも、人間の悲哀と可笑しさの水に 流麗に舞う 金魚姫・リュウ。 気になってしまったかたは、どうぞお手に取られてみてはいかがでしょうか。 | ||||
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能力や置かれた状況によって悟りを開いたに近い主人公が、元彼女の死やリュウによって人間臭さをとり戻してからは恋愛要素が前面に出てきて、それまでのモノとは一変し代わり映えのない恋愛小説に成り下がったのは残念だった。 | ||||
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きっとこんな結末を迎えるかなと、途中まで予想していましたが、それを上回りました。 とても切なく、優しい小説です。 | ||||
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