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ダ・フォース



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【この小説が収録されている参考書籍】
ダ・フォース 上 (ハーパーBOOKS)
ダ・フォース 下 (ハーパーBOOKS)

ダ・フォースの評価: 4.09/5点 レビュー 23件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.09pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全23件 1~20 1/2ページ
12>>
No.23:
(4pt)

切ない、、、

色いろ評価は分かれる所でしょうが、私は面白く読みました。決して正義のヒーローではないですが、転落の一歩を踏み出してしまったマローン刑事の葛藤、苦しさ、辛さが重くて、上巻は読み進む速度が捗りませんでしたが、下巻になって居直るというか、家族、チームを守るため必死に前に進むマローンをなんとか切り抜けてほしいと、ストリーの中に引き込まれていきました。麻薬横領事件を起こしてしまったのがそもそもの始まりだが、彼のバックボーンに有る虐待される子供や底辺の弱い人たちを守ろうとするがゆえの正義だったはずなのに、足元をすくわれ仲間を売るハメになってしまった。家族も失い、恋人とも別れ、たった1人で、悪と闘って倒れていく最後が切ないです。
ダ・フォース 上 (ハーパーBOOKS)Amazon書評・レビュー:ダ・フォース 上 (ハーパーBOOKS)より
4596550816
No.22:
(5pt)

人間の弱さ、欲望

金欲は誰にでもあるもので、マーロンがしてしまったことには共感できる。ましてや悪党の汚い金なのだからどうってことはない。真面目で正義感にあふれているだけなら面白みに欠ける。…それにしてもすることがすごいけど。
警察官としての彼の実力は絶大で、特捜部『ダ・フォース』のリーダーとして大都会ニューヨークの第一線で抜きんでた活躍をしていて爽快だ、等々思いながら読み始めたが…。

――人間の弱さ、欲、葛藤、焦燥、孤独感――。
確かに早々にいつもの華やかさがなくそれらの記述が延々と続くので、読んでいるほうもやや暗くなる。
やはり悪いことはできないものだなと、わが身に顧みたりしながら。この世の中、性善説はないに等しい(もちろん善人はたくさんいる)。実際「金」に左右されない人はほとんどいないと聞いたことがある。
人間の性(さが)とはそんなものだろう。この物語はそのような深層心理を見事に描き出している。
―――そして怒涛のラストは圧巻!!! 私の心にはものすごく応えた。
とてもいい作品だったと思う。やっぱりウィンズロウは鬼才だ。はずれがない!
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4596550816
No.21:
(3pt)

期待を下回る

ストーリーはありきたり。主人公は女々しく情けない。なぜ死を選ばないのかが不思議。主人公が死ぬと物語が終わってしまうからだが、だとしたら、元々シナリオに無理があったといえる。
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4596550816
No.20:
(5pt)

素晴らしい

素晴らしいったらありゃしない
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4596550816
No.19:
(5pt)

素晴らしいったらありゃしない

素晴らしい
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4596550824
No.18:
(5pt)

素晴らしい

面白く、格調高い。
上巻ではくどく思えた主人公の描写が下巻で生きてくる。
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4596550824
No.17:
(2pt)

どうしたウィンズロー

この作家一番の駄作
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No.16:
(5pt)

ウィンズロウファンのわなさん、みかるかなあ?

アイリッシュ系の主人公のオマワリが、アフリカ系の彼女とジャズクラブに行くシーン、N.W.Aの“Fuck tha police”をカーステで爆音で鳴らしながら歌うシーンを、是非映像化してほしい。最高で〜す!
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No.15:
(1pt)

警察ものとしては・・・疑問

事件が起こりません。期待していたのに全くダメ!
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No.14:
(5pt)

熱く苦い物語

一気に読んだ。
最後の展開はやや物語としてのフィナーレを
意識した(かなりご都合主義な)臭いがプンプンしたものの、それを
割り引いてもウィンズロウの語りは冴えまくっている。
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No.13:
(5pt)

リアルな物語

これが実際のニューヨーク警察にどれほど近いかは分からないが相当なリアリティをもって迫ってくる。早く続きを読みたい。
始めはやや「ありきたり感」があったがウィンズロウの徹底的な描写でマローンと彼のチームは圧倒的な質感で立ち上がって来る。
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4596550816
No.12:
(5pt)

下巻、主人公は、清濁を合わせのみ疾走する!

”ネズミ”となり追い込まれて行く、主人公。
ここから冒頭の牢屋のシーンに辿り着くのかと思いきや、話はドンドン加速していく。
”汚れた”代償として次々に命を狙われ、利用される主人公が周り全てを巻き込みながら
疾走する熱いドラマは圧巻で、下巻は一気に読み終わる迫力だった。

が、やはりいくら主人公の論理では正義であっても、既に一線を何歩も超えた正義は
肯定できず、それが読後感に響いている。

しかし、ドン・ウィンズロウの筆力は衰えるどころかますます熱くなってくる。
「カルテル」以降、「報復」「失踪」と少し軽めだったがここに来て本領発揮。
しかも「カルテル」の続編もあるらしい!

何より、リドリー・スコットで「犬の力」「カルテル」が映画化もあるらしい。楽しみ!
(マイケル・マンで撮って欲しかった気もするが)

今作も映画にすれば、優秀な監督であれば相当な傑作になりそう。このジャンルでは
「セルピコ」や「プリンス・オブ・シティ」などもあるしね。
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4596550824
No.11:
(4pt)

ダークな世界を堪能できるが、疾走感にかける

待ちに待ったドン・ウィンズロウの新作。
しかも上下2巻の厚さ。

今回は汚職刑事が主人公で、汚職故に留置されているところから物語が始まる。

・・・という事で、ここからいつもの作品と違う。
正義を実行するための手段として”汚職”という世界に足を踏み入れた、という訳だけでもないし、
ひたすら主人公の言い訳めいたモノローグが多く、今一つキャラに共感できない。

しかも、まるでニューヨーク賛歌でもあるがごとく、街の裏表を含めた様々なエピソード紹介が多い。
確かに興味深く読めるエピソードは多いし、作者の博識ぶりはよくわかるが、その分、物語のリズムが
そがれ、名作「犬の力」や「カルテル」のような物語のダークな疾走感がない。

”転落”が始まるであろう後半に期待。
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4596550816
No.10:
(4pt)

女々しい悪徳警官

上巻では偉そうなこと言って意気がっていたマローンさんですが、
下巻では自分可愛さの女々しい行動ばかりでうんざりさせられました。
特にレヴィンを死に追いやった一連の行動は本当にひどいものです。
ネズミに相応しいもっと惨たらしい最期を迎えて欲しかったです。
同じ悪徳でも弁護士パージェイの方が魅力的でした。
でも物語としては楽しめたので⭐️4つ。
ダ・フォース 下 (ハーパーBOOKS)Amazon書評・レビュー:ダ・フォース 下 (ハーパーBOOKS)より
4596550824
No.9:
(5pt)

(2018年―第96冊)「デニス・ジョン・マローンの望みはひとつだった。いいお巡りになること、ただそれだけだった。」

ニューヨーク市警でマンハッタン・ノース特捜部を率いる部長刑事デニー・マローンは、街の浄化リーダーという表の顔と同時に、麻薬組織から金とヤクを押収しては同僚刑事たちと着服を繰り返す裏の顔を持つ。ある日、ドミニカ系麻薬組織の男を殺して大量のヘロインを手にしたマローンだが、彼にやがてFBIの捜査が及ぶ。そしてFBIは彼に仲間の刑事たちを告発するよう強要してくる…。
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 翻訳文庫本で上下巻あわせて1000頁に喃々とする大部の警察小説です。巧緻な推理をめぐらせるミステリー小説ではありません。ダーク・ヒーローであるマローンの、葛藤や焦燥、そして最後は再生を目指した苛烈で孤独な闘いを描く一大巨編です。

 独立記念日から物語は開幕し、クリスマス、復活祭、そして再び独立記念日と、アメリカの節目のときを巡ってストーリーは展開します。またマローンはアイルランド系、彼の愛人クローデットはアフリカ系、同僚刑事たちもイタリア系やユダヤ系と多彩ですし、対する麻薬組織もドミニカ系やイタリア系と様々です。移民国家アメリカの闇を描く壮大な物語と言えるでしょう。

「銃の取引きは阻止できます。ただ、規則に従ってできるかどうかはわからない」(上巻101頁)そううそぶくマローンも、当初は規則に従うことを重んじ、良き警官であることを願ったはず。しかし、ひとつのほころび、ちょっとした踏み外しが、やがて制御不能となり、彼は転落の末にマンハッタン北部の王として暗黒の王国を作ってしまうのです。
 彼が越えてはならない一線をかつてどうやって越えたのか、それを新人刑事であるレヴィンの変化を通して描くさまが見事です。まさに人は「一歩一歩越える」(上巻494頁)のです。 
「おれたちも昔はいいお巡りだった。それが……どうしてかはわからないが……五十キロのヘロインを街に流すようなお巡りになっちまった。おれたちだってそんなことをするためにこのサイドビジネスに手を染めたわけじゃない。むしろその正反対だ。マッチに火をつけて、この程度じゃ大したことにはならないと思うのと同じだ。そのうち風が吹いてきて、風向きが変わって、マッチの火が火事になって、愛するものが全部灰になるのと」(下巻320頁)
 この程度のことが己の人生を、あるいは家族や誰かの人生を、大きく変えることなどあろうはずがない――そんなある種の正常性バイアスが、取り返しのつかない、不可逆的な事態を引き起こすことの人生の哀しみがそこにはあります。

 そんなマローンが最後の最後にとる行動がこれまた怒涛の展開を見せるのです。マローンとそれまでの900頁を伴走してきた読者は、この局面でさらに歯を食いしばり、拳を固く握りしめることでしょう。

 現代的な俗語や警察隠語に満ちたこの長編小説を、疾走感あふれる日本語に置き換えた田口俊樹氏の手腕には改めて感服しました。全編現在形で貫かれている英語原文の躍動感を損ねることなく、読者に頁を繰り続けさせる見事な訳文です。

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 いくつか気になった点を以下に記します。(私が手にしたのは2018年3月16日発行の第一刷です。)

*上巻41頁:プロローグ「手入れ」の最終行でマローンは「今日が独立記念日だったことを」思い出します。なぜマローンが独立記念日であることを思い出したのか、その意味が日本人の読者にはわかりづらいかもしれません。
 和訳「マローンは心臓に痛みを覚える。何かが破裂したような鈍い感覚に襲われ、最初、彼は撃たれたのかと思う。が、傷はどこにもない。破裂したのはおれの頭だ。マローンはそう思いなおす。
 そして思い出す。
 今日が独立記念日だったことを。」
 英語原文「Malone hears his own heart crack, and then dull explosions and at first he thinks he's been shot, but he doesn't see any wounds so then he thinks it's his head blowing up.
 Then he remembers.
It’s the Fourth of July.」
つまり、マローンは「何かが破裂したような鈍い感覚に襲われ」たのではなく、「dull explosions(鈍い爆発音)」を「hear(耳にして)」、その爆発音が自分を狙撃した音だと最初は勘違いしているのです。アメリカの独立記念日の風物といえば、盛大な花火です。手入れの現場(屋内)に、外で打ちあげられている花火の炸裂音が「聞こえてきて」いるのです。

*上巻248頁・251頁:新人刑事のレヴィンは「豊かな黒髪に鷲鼻」(248頁)をしていて、そんな彼のことをマローンが「こいつは自分のイチモツをこの鷲鼻ぐらいきれいにしていることだろう」(251頁)と想像しています。鷲鼻はユダヤ人に特有の身体的特徴とされていて、また男性は割礼してあそこを清潔に保つとされているので、この描写だけでレヴィンがユダヤ系であることはアメリカの読者にはすぐわかります。またきれいなものの比較対象に鼻を選んでいるのは、英語には「have a clean nose」という表現があり、これは「非のうちどころがない」という意味です。新人のレヴィンがまだ悪徳警官の世界には足を踏み入れていないことを指しています。

*上巻419頁:マローンに向かって連邦検察官のパスが「あんたを重警備連邦刑務所にぶち込んでやるから。あそこにはいったら六週間で涎を垂らしてオートミールを待つようになる」と言い放つ場面がありますが、これは誤訳だと思います。
 英語原文は「I’ll send you to a federal supermax where you’ll be drooling your oatmeal inside of six weeks.」です。これはdrool your oatmealのところをdrool over oatmealと読み間違えたのでしょう。自動詞droolに<前置詞over+目的語>で「~を強く欲しがる」という意味になりますが、他動詞droolは「~を口から垂らす」という意味です。
 たとえばネット上にはこんな文章が見つかります。 
These two victims are well educated, made good livings until they retired, and are still active — they don't drool oatmeal on their bibs in the nursing home.(この二人の犠牲者は学歴も高く、退職するまで暮らしぶりも良く、しかも今も活動的だ。老人ホームでオートミールをだらだらこぼして涎掛けを汚したりはしていない。)
 そしてアメリカのsupermax(重警備刑務所)は、囚人を独房に長時間収容して他者との接触を制限するため、囚人が精神に異常をきたす場合があるので恐れられています。英国ガーディアン紙電子版の2012年9月18日付の記事「US 'supermax' prison is condemned internationally for its abusive regime」には、コロラド州のsupermaxに収容された囚人がトイレほどの狭さの空間に隔離されて精神に異常をきたした様子が記されています。
 つまりパス検察官はマローンに対して、「あんたみたいなやつは重警備連邦刑務所に入れてやる。(そこじゃ精神がいかれて、)6週間もすればオートミールを口からダラダラとこぼしていることだろうよ」と脅しているのです。

*下巻254頁:ワイントラウブが「おれたちとしても家族まで痛い目にあわせようとは思っていないよ」と言ったのに対して、バージェイが言い返すセリフが「そういうことが毎日できたとしても」と訳されています。ワイントラウブの言葉の原文は「We have no desire to hurt families.」、そしてバージェイの言葉の原文は「Nevertheless you manage to do it on a daily basis.」です。つまりバージェイは「そうは言うが、あんたたち、他人の家族を毎日のように痛めつけているじゃないか」と皮肉っているのです。
「そういうことが毎日できたとしても」と訳したのは、おそらく副詞のnevertheless(そうは言うものの)を接続詞と勘違いし、ワイントラウブの言葉を主節、バージェイの言葉をそれに続く従属節と読み誤ったのでしょう。

*下巻277頁:「オデルはもちろんはマローンを行かせたがらなかった」とありますが、2つ目の「は」は不要です。

*下巻292頁:「開け放たれたドアから中に向けて向けて撃つ」とありますが、「向けて」が重複しています。

*下巻378頁:「クイダ・デ・テュ・ネゴシオ」とありますが、スペイン語「Cuida de tu negocio.」の3番目の単語「tu」の発音は /tju/ ではなく /tu/ なので「テュ」ではなく「トゥ」とカタカナ表記したほうが原音に近いといえます。
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 この『ダ・フォース』を読みながら思い返していた小説が私にはありました。

◆ローリー・リン ドラモンド『』(駒月雅子訳/早川書房)
:ルイジアナ州バトンルージュ市警に勤める5人の警官たち(キャサリン、リズ、モナ、キャシー、サラ)をめぐる10の短編小説集です。世界が立派で明るくて、生き生きして可能性に満ちていると信じていた彼女たちは若かりし頃、高い志をもって警察職を選んだはずでした。かつては皆がいいお巡りを目指していたはずだったのに……。彼女たちの信念が、今や汚れてしまった悲しみを描く物語です。 

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4596550824
No.8:
(5pt)

正義を貫いたダーティヒーロー

仲間を売ったネズミにまで堕ちたニューヨーク市警特捜部「ダ・フォース」のマローン刑事部長。ダーティなお巡りがどこまで堕ちていくのか、人は自分のためにどこまで他人を犠牲にできるのかが問われているかのようだ。

最初はマローンの意志だったかもしれない、それがいつの間にか自分では制御できなくなるまで深刻になる。悪いことはできないなあと思う反面、現場では綺麗事だけですまないことも事実。それは自分達の身の回りで起こっていることからも分かるだろう。マーロンは最終的に正義を貫いたと思う。彼なりの正義だけれども。

クライマックスは、そのまま映画の脚本になりそうで、カット割りやBGMまで聞こえそうなくらい芸術的だった。
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No.7:
(4pt)

正義でもある悪でもある刑事が堕ちていく

ニューヨーク市警特捜部のマローン部長刑事。NYの治安を守るために日々の仕事に邁進する。全体的には正義のヒーローなのだが、その裏では事件現場の麻薬や現金を盗んだり、マフィアとつながっていたり、悪いこともしている。それが当然であるかのように...。

そんなマローンが罠に嵌められる。上巻は罠に嵌まったマローンが、ダークサイドの入口まで堕ちていくところまで。大きな犯罪を取り締まるための小さな犯罪は見逃してもいいのかといった倫理的なものを読者にも考えさせられる。単純に主人公のマローンに共感してよいのか迷いながら下巻に続く。
ダ・フォース 上 (ハーパーBOOKS)Amazon書評・レビュー:ダ・フォース 上 (ハーパーBOOKS)より
4596550816
No.6:
(5pt)

汚職警官の物語

「犬の力」はメキシコ版「仁義なき戦い」で、複数の視点から楽しめるが、
本作は徹底的に汚職警官マローンの視点から描かれる。
黒川博行の「悪果」シリーズを思わせる悪徳ぶりだが、マローンの腐れぐあいはピュアで甘ったるい。
ダークヒーロー好きでもそのあたりで評価が分かれるかもしれないが、自分はハマッてしまった。
ウィンズロウ、見事です。
ダ・フォース 上 (ハーパーBOOKS)Amazon書評・レビュー:ダ・フォース 上 (ハーパーBOOKS)より
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No.5:
(2pt)

期待外れ・・・

「犬の力」、「カルテル」が大変面白かったので今作もすぐに購入。
前作同様アンダーグラウンドな世界の犯罪が描かれていますが中々物語が進みません。
主人公の心象風景や説明的な語りが多く核心のストーリーに中々行きつきません。
結果として前作が膨大な登場人物とストーリーを手際よくスピーディーにまとめ上げていたのと違って
テンポが凄く悪いです。上巻の途中で読むの止めました。
また気が向いたら読みます。
前作の満足度を求めている方にはおススメできません。
ダ・フォース 上 (ハーパーBOOKS)Amazon書評・レビュー:ダ・フォース 上 (ハーパーBOOKS)より
4596550816
No.4:
(5pt)

個人的には最高でした

「ザ・カルテル」よりは小粒な作品と思っていたが、後半に行くにつれ、その濃厚な絶望感や悲喜劇に引き込まれました。

どこまでも落ちていくマローン。苦悩の中で仕事を続けるが、遂に警官の王にも、法の手が伸びる。

二転三転するストーリー、壮大な背景、精緻な取材。そして思わず笑ってしまうほどの卑語連発の遣り取り。

一読の価値はあります。素晴らしい作品だと思いましたけどね。

2019年には「ザ・カルテル」の続編もアメリカで刊行されるとのことで、非常に楽しみです。
ダ・フォース 下 (ハーパーBOOKS)Amazon書評・レビュー:ダ・フォース 下 (ハーパーBOOKS)より
4596550824

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