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さくら
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さくらの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.17pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全157件 101~120 6/8ページ
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愛情あふれた母親、おとなしく子ども思いの父親、そして美男美女で人気者の兄と妹と主人公の薫の幼少期から今までを綴る。前半ではごくごく普通の幸せな家族をモチーフとし、何気ないささやかな幸せ、そしてごくありがちな些細なトラブルが見事なタッチで書かれています。 5人の家族の個性を際立たせ、そして飼い犬(さくら)が所々で家族に溶け込み登場してくる。味わい深く読みました。 後半は前半のありふれた生活が一変。兄の死、父の失踪と一転。しかしその中でこれまでに築いてきた絆で何とか乗り越えようとしていく姿が描かれる。 | ||||
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西加奈子初読です。 こんな家族があったらいいなぁ〜と思って読む前半。言葉の魔術師のごとく、驚きの連続の比喩表現。子供たちにセックスの説明をする母の言葉は、どれも新鮮で胸を打ちますし、レズやオカマちゃんのくだりもなぜかいやらしく感じないのは作者の言葉巧みな比喩によるものでしょう。 後半になると、あっという間に幸せががらがらと音を立てて崩れ落ちていき、父、母、ミキ、そして僕もばらばらになっていく。そこまででしたね。納得できたのは。 ラストはどうもしっくりこない。きらきらしていた比喩も最後になると「馬鹿みたいに○○…」という表現に終始し、作者もどうまとめたものかと、苦しんだのではないでしょうか? でも、兄の死の前後はそれまでの幸せから一転、家族の切ない気持ちや兄の苦しみに寄り添っている自分がいて、やはり泣きました。 今後が楽しみな作家さんであることは間違いないと思います。 | ||||
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前半、中盤、退屈になるくらい、ほのぼのした一家のささやかなしあわせな暮らしが書かれていて 当たり前だと思ってたしあわせが、いともあっさり壊れてしまう。 事故で、顔が変わってしまい、ひとから好奇の目にさらされる兄が 突然、神様はいるという。 どもりながら、 神様はいると思うねん。空とか、宇宙とかそんなんやなしに、ひとりひとりの心の中に。 それで心の中から、俺らに、毎日、こう、ピッチャーみたいにボールを投げてくる。 俺は今まで直球しか、投げられたことなかったんや。こう真ん中に、ばしーと来るやつ。 でも、最近、思うねん。神様ちょっと悪送球やって。打たれへんボールを投げてくる・・・ ・・・・打たれへんよ。 バスで読んでたんだけど、泣きそうになった。 こんな悲痛な叫びがあるか。 そして、この家族はめちゃくちゃになるのか・・・と思いきや 静かに、この家族らしく、健やかに立ち直っていきます。 話のところどころの、さくらのスパイスがたまりません。 「打たれへんよ」・・・で、居たたまれない気持ちでしーんとする家族なか さくらだけが、 「ボール!いいわね、あの軽やかな跳ね!!」と明るく尻尾を振ってる。 それにとても救われるのです。 | ||||
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話題になっていて文庫になったので読みました。 今流行りの携帯小説の噂は聞いていましたが、コレもそのようなモノじゃないでしょうか。若い人達が喜ぶ「事件」や「事故」を詰め込んで、ラストは派手なイベントでみんなが大声出して解決って話で、読んでいて膝の力が抜けるような感じがしてしまいました。大体、この本の主人公って何なのでしょう。ドキュメンタリーのナレーターとカメラマンが合体したみたいな存在? 作者はこれまでに色々なモノを吸収してきたのでしょう、本も沢山読まれているのでしょう。そうして得られたコトを、自分好みにコラージュしてみても、大人の心は揺り動かせないですよ。マンガとメロドラマ好きのヒマな女性向きであって、古いタイプの本好きにはまったく勧められません。まあ作者が若いから、こういうのを書くのも無理ないかもしれませんが・・・ ミステリーやSFのように、仕掛けを楽しむ本に近い感じはしました。「本を読んで泣きたい!」という人達のためのツールとしては、おそらく有効なんでしょう。そういうのが流行ってますしね。 | ||||
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「セカチュウ、今あいの次はこれ!」なんていう酷くセンスのない帯のついた本。 テレビや雑誌で絶賛された裏には、出版社と編集部の影の努力があるんだろうけど、 この小説のドキュメンタリーが何かのニュースでちょっと流れてて、 これが作品ではなく、商品であることは、明白だった。 だから、この商品は一言でいうと品がないと思う。 マーケティングが下品だから、仕方がない。 そして、作品は気持ち悪かった。 登場人物はみんな薄っぺらいし、これのどこが家族愛なんだろうと思う。 作者の妄想と編集部の欲望からみあったそれこそ汚物を見せられてるようだった。 ネタバレだけど、ラストがそんな感じだったから、余計にそう思った。 | ||||
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最初は、ごく平凡な家族の物語なのかな?と思った。 ところがどうして、読み進むに従って、物語の質と密度が変化してくる。 それは例えば、ラヴェルのボレロの様に、囁く様に始まった曲が、連続的にクレッシェンドして、 最後は総動員のクライマックスに達する様に似ている。 この作品は、物語の展開が、後半に進む程、緊迫した内容になっている。 本文中の言葉を借りると、ストレートばかりだったボールが、段々と悪送球に変わってくる。 その内容は、人間の生または性の、根源的な部分に忠実だ。 人と人との係累の対象は、気持ち、あるいは、本能の趣くままに忠実であれば良いのだろうか? それらを見守るのは、犬のさくらだが、当初、生まれて間もないさくらが、結末部分では老犬になっている。 物語は、この様な長きに渡る時間的営みを、緻密に描く。 多くの問題提起がなされる。 しかも、ストレートな感性を伴って。 考えさせられる部分は多い。 物語は一人称で綴られるが、主人公は、家族全員だ。 さくらの眼には、この家族は、どんな風に映ったのだろうか? | ||||
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この本には 伏線がいっぱいある。探偵小説のようにあれって、、読みながら前にあったシーンが蘇る。確かに兄ちゃんが自殺せんでも良かった感もある。でも、キャッチボールの下りは絶品だった。日常の大切さをこんな風に表現できるなんて・・・奇跡的な確率で家族になった人への感謝と自分の家庭、自分で生命を生み出すことの尊さに鼻の奥がツーンとする心の奥に染み入る感動を覚えた。 | ||||
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評判が良いようだったので読んでみましたが、ちょっと期待はずれでした。 「仲の良い温かい家庭の崩壊と再生」とか、「愛の形」のような意味の感想がよくあるのですが、私には、そもそもこの家庭はそんなに理想的なものには見えませんでした。キャラクターが現実離れしすぎているし、主人公や妹の内面の描写などを見ると、最初から歪んだ家族だったような気がして仕方がありません。写真の中でだけ微笑むうわべだけの家族なんだと思います。結末では、ほんの少し、本当の家族に近づいたのかな?って気はしますが、どこかすっきりしなくて、感動はしませんでした。 ただ、読んでいると、輝かしい人ほどもろくて、あまり輝かしくはなかった主人公やサクラの方が地に足の着いた強さを持っているように感じて、普通に生きていることの尊さということを考えました。そういったことが作者の本当のメッセージなのかどうかはわかりませんが。 | ||||
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読んだのはかなり前なのでだいぶうろ覚えだけど、とても良かったことだけははっきりと言える。 色んな愛が詰まってる。 とても泣いた。 ミキがいい味だしてる。かっこいい。普通とはちょっと違う不思議な雰囲気に、私も憧れた。 手紙のシーンでのミキはとっても痛々しくて、目をそらしたくなる。それでも、逃げない彼女はやっぱりかっこよかった。 この本を読んだあとは、なぜかほっとする。心があったかい。 母ちゃんがいて、父ちゃんがいて、兄ちゃんがいてミキがいてかおるがいてさくらがいる。 家族と、愛の話。 | ||||
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あたたかい この一言に尽きると思います。 私としては、お母さんがセックスについて娘に教えてあげる?話す?シーンがすごく優しくて、 しあわせで、愛にあふれているなぁー。と思いました。 全然いやらしいとか、重たいとか、でも軽すぎるとか、なくて。 あたたかいんです。 シンプルな表紙があらわしているような、シンプルな話。 でも、シンプルだからこそ、融通の利かない部分もあって。 とにかく、忘れられない作品です。 | ||||
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いろんな「愛」に触れることのできる作品です。家族の愛 兄弟の愛 恋人との愛 友達への愛 どの愛も真っ直ぐで心に響きます 心の琴線に触れる愛があります読んでください。 | ||||
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個人的に、この本にでてくる主人公の妹役、ミキがとっても気に入りました。すごく美人なのに男っぽい性格で誰もが憧れる存在です。 同性愛や兄を狂おしく愛してしまったなどなど、現実では重く考えられそうなことをとても温かく描かれています。涙なしでは読めない本だと思います。おすすめです! | ||||
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ホテル・ニューハンプシャーとの類似も見られますが、人物の性格描写や人間関係などはむしろ岡崎の漫画の影響を強く感じさせられました。まあ、岡崎ほど読者を突き放すハードなところがないので万人受けしそうですが。読み終えて、なんだかモヤモヤと納得のいかない思いがします。 | ||||
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まず、直感的にかんじたのはああ、なんてこの本はあったかいのだろうってこと。読んでいると、日々仕事で病んでる、僕の心がやさしい気持ちになってゆく。何がこんなに温かいのかと、いうと、主人公、薫とそれをとりまく父、母、妹、愛犬のサクラ、そして今は亡き最愛の兄、一(はじめ)が薫をほんとに好いているのが伝わってくるからだ。ストーリーは一見単調なもののようだが、だからこそ、主人公たちのす伍す世界がまるでそこにあるかのように鮮明に感じることができる。それに主人公の視点で世界をみることができるから、素直に感情移入してしまう。僕はこんなにも人物の考えだとか、振る舞いも含め、リアルにあらわせる作家に出会ったことがない。ああ、疲れたと感じたときに読んでほしい一冊です。いっきによむのではなく、毎日少しずつ読み進め西加奈子の世界観をたっぷり味える作品です。 | ||||
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久しぶりに最近の若手の作家さんの本を読んだがなんだかイマイチでした。中学生でセックスとか平気でやっているのには驚き、最近の子がますます恐ろしく感じます。「快楽」だけで生きている人間を描写されるとこんなにも気持ち悪いもんなのかと思いました。内容的には平々凡々な主人公が今風でなのかなあと感じます。(なんか自分に何ものぞまずって言うのが淋しいです)さくらがさらさらとしか出てこないのが、大変不満です。 | ||||
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確かに多くの素材が詰め込まれすぎている感はあり、本当に作者が伝えたいことが伝わりにくいというか、見えにくい作品ではあると思います。 しかし、何も感じ取れないわけではなく、さまざまな苦悩を抱えた登場人物の言動には個々の意思があります。それらを読み取り自分で解釈していくことによって、人間性や人生というとても大きなテーマを考えさせる作品になっているのではないかと思います。じっくり読む人にむいている一冊ではないかと…。 主旨云々ではなく、登場人物はみな純粋でまっすぐに生きていると思うことに共感、さくらがおちゃめでかわいい点から☆四つで。。。 | ||||
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初めて西さんの作品を読みました。文章のスタイル、話題の持って行き方など、とても読みやすく、視点、表現方法とも面白く好きな文章でした。 お母さんが子供にセックスを教える表現なんてくすって笑っちゃう感じでとても好印象でした。 ただ、物語としてやはりどうしても好きになれない作品でした。 物語としてなぜお兄ちゃんを殺さなきゃいけなかったのか。やはりそこが消化できない部分として残りました。 不条理なことが確かに起こります。お兄ちゃんを襲ったことが実際に起こったら、お兄ちゃんのように自殺を選ぶ人も確かにいるかもしれない。でも、その死に対する作者の考えがまるで見えない。 自殺を間違いだと怒っているのか、それとも仕方ないと考えているのか。そこがまったく見えない。伝わって来ない。 ただ流れているようにしか感じない。 それが伝わって来ないから「それでも僕らは生きていく」と言われても、「お兄ちゃんに起きたような不条理な事があなたに起こってもないからじゃないの。それでも生きていけるの」って問いにちっとも応えきれていないように感じられ、ぜんぜん胸におちない。説得力がぜんぜんない。 上滑りした、とってつけたような、ご都合主義のとても陳腐な展開にしか感じられなかった。 お兄ちゃんに起きたような不条理な事が起こったとしても、絶対生きていく。自殺なんて間違いだ。そう言い立ち尽くせる、物語の深みをぜひ描いて欲しいと感じました。 | ||||
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題材やキャラクターと、書きたいテーマと、文体のそれぞれがバラバラな気がした。面白いキャラクターはいるが、作者が美化しすぎて不自然なままで終わっている。個性的なキャラクターが多過ぎて、打ち消しあってしまっている。 テーマがやや散漫だ。ほのぼのした理想的な家族と、犬でなんとかまとまりをみせる家族の危うさと、大きく二つに引き裂かれていて、どっちつかずだった。 西さんの淡々としたあっさり気味の文体が、無理やり持ち込んだみたいな人間関係のゆがみの場面で、思い切りミスマッチだった。 一番気になったのは、中学生で理想的なセックスを継続する理想的なカップル。ありえない。しかも男兄弟は中学生でお手軽にセックスするが妹は性に興味がないというご都合主義。物語が無駄に長かったという印象で終わった。ニキビで消し飛ぶ恋心など、魅力的な場面もあるだけに、残念です。 | ||||
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下手なエッセーよりもよっぽど、ここには真実がある気がした。メッセージ性の高い作品。共感を覚える場面は多い。 こういう家族も、あたしが知らないだけで、もしかしたらいるのかもしれない。いや、絶対いる。そう思うだけで、なんだかまぶしい。 本とはそういうものだろう。 まずは読んで、いっぱいいっぱい涙して。その先に確かに愛しさがある。悪評だったらあたしもできる。素直な心で読んでください。 | ||||
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随所に光るものはあるものの、登場人物の構成に腹が立って途中で 読むの辞めました。全く泣けません。 帯に騙されました。 兄と妹は美男女で主人公だけ普通、 随所に兄弟自慢のような描写があり、どこか卑屈な感じの主人公に 腹が立ちました。「僕は普通かもしれないけど、兄弟がすごいから 僕は満足、すごい家族を持ってるんだぞ」みたいな感じです。 漫画的という批評が多く見られますが、まさにその通りではないかと思います。陳腐。 好きな人には申し訳ないですが、いろんな本を読んでいる人には とてもお勧めできません。 | ||||
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