しずく
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西さんの作品は、なんというか、「癖のある」感じの印象。 いつも関西弁の女性主人公が出てきて、ちょっと繊細だったり、あるいは男勝りのユーモラスなキャラだったり。 その一方で擬態語や擬音語のチョイスが読者をはっとさせ、唸らせるところも多い作家さんです。 ・・・ そしてこの短編集。 いい意味で、何だかマイルドに感じました。曰く言い難いのですが。 いつも通り、関西弁と突き抜けた女性キャラは出てきますが、他の西作品対比、マイルドかな。 あとがきを読むと、何でもプライベートで辛い状況にあり、それを支えてくれた友人たちに捧げる本という位置づけの作品だそう。そうしたことも関連しているのかな。 ・・・ 一応、簡単に短編の内容をご紹介 「ランドセル」・・・小学生の時の幼馴染に久方ぶりに会い、ノリで旅行を計画。さっそく気まずい旅行のなかのどさくさを描く。 「灰皿」・・・思い出の戸建てを貸し出す老オーナーと、これを借りることになった新進作家とのご近所づきあい。遠慮のない若者と気をもむ老人のやり取り。 「木蓮」・・・結婚相手にと見定める彼氏。その彼氏の連れ後を預かることになった「私」。この「私」、大の子供嫌い。爆発しかけるのを必死で抑えるも最後は・・・。 「影」・・・ワケありの「私」が逃げるように訪れた島。その「私」にちょっかいを出すみさき。みさきの過去を徐々に理解してゆく私の心象を描く。 「しずく」・・・作家の彼氏とイラストレーターの彼女。それぞれの連れ子(猫)それぞれ一匹。猫の視点で一家屋根の下の様子を描く、楽しくも悲しい短編。 「シャワーキャップ」・・・女の影がちらつく彼氏。その彼氏と同棲を目前にする女性(めっちゃナーバス)と引っ越しを手伝う母親(めっちゃポジティブ)。明るい母親に次第にイラつく女性の心の変化をビビッドに捉える。 こんな感じです。 ・・・ ということで西さんの作品はこれで13作目でした。でも本作は実は結構初期の作品。 相変わらず軽妙な関西弁と擬態語・擬音語が光ります。彼女の作品を全部読み切ったら、次はどの方面にターゲットを絞りますかねえ。。。 | ||||
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ネタバレを含みます。 短編集で、日々の生活での思いを正直に書いていらっしゃるように感じました。(著者の現実と必ず一致しているという訳ではないかもですが) 職場のなかでの女同士の思い、とか、同年代の同性が自分より幸せになっているのではないか、とか感じてしまう意識を描写されています。 子供、主人公の結婚相手の連れ子に対する思い。子供全般に関するうざったさ(言葉は悪いですが)、とか、子供を自分だったらこう育てるのに、と思いながら、それを他人の家庭に進言する訳にはいかない歯がゆさ、とか、心象描写が肉薄して伝わってきます。 表題作、『しずく』は、猫の視点なんですが、多分、猫たちはこういう感覚で生きているのだろうな、と思わせます。それに、人間の暮らしの方もストーリーを持って変化していく様が絡んできます。 全然、視点が別の話ですが、西(著者)さん、かなり、形容詞とか、形容に使う擬態語とかを大分吟味されて書かれていると思います。ありきたりにならないように、僕も書く時に苦心する部分です。 光文社さんのホームページに新刊として紹介してあったので図書館で目に入って借りてきました。 収録作中で、『木蓮』は、共感するところ多く、そうそう、と頷きながら読め、後半は爆笑します。(作中の子供の言動が意表を突いているから) 『シャワーキャップ』は、しみじみとします。(ああ、やっぱり年の功で、親は自分の先輩なんだなーと感じます) 表題作『しずく』は、猫が、人間のようには長く記憶を維持できない、という処が、舞台装置として効いて、最後にきて「人間って寂しいなぁ」と感じさせます。 西 加奈子さんと直接関係はない余談ですが、光文社さんの、カッパ・ワンという賞は、殆ど持ち込みの窓口のような賞なので、こういう賞が有ることは救いです。エンタテインメント性を重視される賞ですから、ストーリーの面白いものを充てないと難しいようです。 | ||||
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短編集。短編集だからどうこうではないが、それぞれが消化不良な感じでした。 | ||||
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短編集だが、男の私にとっては「木蓮」が面白かった。 自分を曲げ、彼氏に合わせて、無理をしている女性、でも本音はインスタントラーメンやケンタッキーが食べたい気持ちが描かれていて楽しめた。人に合わせる部分と我を通す部分、そのバランスが難しいと改めて感じた。 『「あんたのこと、一生許さない。」 それは、彼を紹介してくれた友人からの手紙だった。よほど私のことを恨んでいるのだろう。彼女はこうして定期的に、不幸の手紙を送ってくるのだ。ははは、暇な女だ。』そのメンタルが欲しいと思った。 | ||||
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ネコの表紙にひかれて購入 この方の長編には、そんなにシンパシーを感じなかったのですが、"しずく"の幾つかの物語に、涙がこぼれました 短編で読みやすく、また筆者の作品を読んでみたくなりました | ||||
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