ふくわらい
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他人に合わせてしまう性格の人は憧れてしまう性質かも知れない。 | ||||
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本作を語るに際し、巻末の解説で上橋菜穂子さんが書いているこの一言がすべてを言い表している気がします。 『物語としてしか命を持ちえない作品』 これに膝を打ちました。ポイントを突きすぎて膝を強打したといっても過言ではありません。 そう、理由・理屈を考える前に、この言葉が、すとん、と腹に落ちました。 ・・・ 編集者として働く鳴木戸定(なるきどさだ)。命名は旅行作家の父親がマルキ・ド・サドにひっかけて命名したという。病弱だった母親は定が小さい頃亡くなった。その後は父の旅行取材に同行し、知られざる民族の習俗等を父親と経験。 物語では、感情の表し方・動かし方が分からない定が、個性豊かな作家たちや同僚、知り合いと時を共にするに従い、人間らしい感情を回復するというストーリー。 ・・・ 私が一番しっくり来たのが、定の「死」への対峙の姿勢です。 母の死、父の死(加えてその見送り方も)、また多くの旅行先での死の儀式、作家水森の死とその妻の偽装工作、乳母の悦子のガンの罹患、プロレスラー作家守口の死との境界での執筆及びプロレス活動。 一般に忌避することが多い死。 これに対峙してきた定は、死に対する一定の受け止め方を持っているように思います。他方、いち読者としては、このいづれ誰にもやってくる死をまざまざと見せつけられ、心が揺れます。 そのうえで、生きている方のさまに感銘を受けます。作家水森として筆をとった妻のヨシ、体の異常を理解しつつプロレスに臨む森口廃尊、ストレートに定への性欲を表明する盲目のイタリア人ハーフの武智。 ・・・ こういうのを読んでいるとですね、なんというか、やっぱりやりたいことを素直にやらねばなあという気になります。日本ではしづらいのですが、空気とか忖度とかそういうのはいらんのではないかと。シニシズムではなく、どうせ死ぬのだから、ストレートに行こうよと。 昔からまあ個人的にはこういう方向で進んでまいりましたが、一層意を強くした次第であります。 定の醒めた目と、その周辺のキャラクターから私は勝手に上のようなメッセージを受け取った気分です。 ・・・ ということでひと月ちょいぶりの西作品でした。 これまでは「関西弁」「キャラ強め」「表現の美しさ」と、テーマ性が見えづらいけど美しい言葉を楽しむという側面を強く感じてきました。 今回、なんというか、強い「生」への渇望?「生」への賛歌(言い過ぎ)?うまく表現できませんが、生きることへの肯定感のようなもの、を感じました。 西作品への固定観念みたいなある方には是非読んでもらいたい一作。 | ||||
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優秀な編集者とはどのような人物像か。 作家を高級レストランやパーティーで接待し、軽薄な賛辞を並べる人なのか?主人公の定さんのように、 異常を感じるほど 誠実に作家と向き合う人なのか? 登場する作家たちは社会不適合と言うか不器用というか 異常な人たちが多く、 しかし 定さんの目線を通せば、文章を作り出す崇拝の対象。 定さんはなぜ、人に嫌悪感を感じないのか。 人として見ていないから?人に期待するということを全くしないからなのか? 一番の嫌悪感を幼少期に感じ、封印するために麻痺したから? 私は残念ながら 誰に会っても どっかしら この人 気持ち悪いな この人を むかつくな 変だなと感じるところがある。この小説に登場した作家の男性たちは皆 完全にアウトだ。 著者の本はこれで 5冊目ぐらい。何でこんなにグロテスクで気色が悪い内容に振り切ったのか、 その動機を知りたい。結局最後まで読んでしまったのだけれども 、できることならこの本は読まずに済ませたかった。 | ||||
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話のテンポが悪い | ||||
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大切な大切な作品。 登場人物に誰一人嫌な人がいません。いや、みんなそれぞれいやなところも、ダメなところも、あるけどその物語で生きた人間なんです。守口や定にずっと「外道」と言われた外山さん、定を異様な目で見ながらもなんだかんだ受け入れてる編集部の皆。ラスト「もう少し警察が来るのが遅れればいい」と思っていた通行人達。登場人物みんながいとおしい。小暮さんと定が友達になった時、本当に嬉しかった。いつまでも友達同士でいてほしいと思った。なにかに悩んだ時、またこの本を開くと思う。定が、守口が、みんなが癒してくれる。 | ||||
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