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ふくわらい
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ふくわらいの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.67pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全70件 1~20 1/4ページ
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他人に合わせてしまう性格の人は憧れてしまう性質かも知れない。 | ||||
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本作を語るに際し、巻末の解説で上橋菜穂子さんが書いているこの一言がすべてを言い表している気がします。 『物語としてしか命を持ちえない作品』 これに膝を打ちました。ポイントを突きすぎて膝を強打したといっても過言ではありません。 そう、理由・理屈を考える前に、この言葉が、すとん、と腹に落ちました。 ・・・ 編集者として働く鳴木戸定(なるきどさだ)。命名は旅行作家の父親がマルキ・ド・サドにひっかけて命名したという。病弱だった母親は定が小さい頃亡くなった。その後は父の旅行取材に同行し、知られざる民族の習俗等を父親と経験。 物語では、感情の表し方・動かし方が分からない定が、個性豊かな作家たちや同僚、知り合いと時を共にするに従い、人間らしい感情を回復するというストーリー。 ・・・ 私が一番しっくり来たのが、定の「死」への対峙の姿勢です。 母の死、父の死(加えてその見送り方も)、また多くの旅行先での死の儀式、作家水森の死とその妻の偽装工作、乳母の悦子のガンの罹患、プロレスラー作家守口の死との境界での執筆及びプロレス活動。 一般に忌避することが多い死。 これに対峙してきた定は、死に対する一定の受け止め方を持っているように思います。他方、いち読者としては、このいづれ誰にもやってくる死をまざまざと見せつけられ、心が揺れます。 そのうえで、生きている方のさまに感銘を受けます。作家水森として筆をとった妻のヨシ、体の異常を理解しつつプロレスに臨む森口廃尊、ストレートに定への性欲を表明する盲目のイタリア人ハーフの武智。 ・・・ こういうのを読んでいるとですね、なんというか、やっぱりやりたいことを素直にやらねばなあという気になります。日本ではしづらいのですが、空気とか忖度とかそういうのはいらんのではないかと。シニシズムではなく、どうせ死ぬのだから、ストレートに行こうよと。 昔からまあ個人的にはこういう方向で進んでまいりましたが、一層意を強くした次第であります。 定の醒めた目と、その周辺のキャラクターから私は勝手に上のようなメッセージを受け取った気分です。 ・・・ ということでひと月ちょいぶりの西作品でした。 これまでは「関西弁」「キャラ強め」「表現の美しさ」と、テーマ性が見えづらいけど美しい言葉を楽しむという側面を強く感じてきました。 今回、なんというか、強い「生」への渇望?「生」への賛歌(言い過ぎ)?うまく表現できませんが、生きることへの肯定感のようなもの、を感じました。 西作品への固定観念みたいなある方には是非読んでもらいたい一作。 | ||||
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優秀な編集者とはどのような人物像か。 作家を高級レストランやパーティーで接待し、軽薄な賛辞を並べる人なのか?主人公の定さんのように、 異常を感じるほど 誠実に作家と向き合う人なのか? 登場する作家たちは社会不適合と言うか不器用というか 異常な人たちが多く、 しかし 定さんの目線を通せば、文章を作り出す崇拝の対象。 定さんはなぜ、人に嫌悪感を感じないのか。 人として見ていないから?人に期待するということを全くしないからなのか? 一番の嫌悪感を幼少期に感じ、封印するために麻痺したから? 私は残念ながら 誰に会っても どっかしら この人 気持ち悪いな この人を むかつくな 変だなと感じるところがある。この小説に登場した作家の男性たちは皆 完全にアウトだ。 著者の本はこれで 5冊目ぐらい。何でこんなにグロテスクで気色が悪い内容に振り切ったのか、 その動機を知りたい。結局最後まで読んでしまったのだけれども 、できることならこの本は読まずに済ませたかった。 | ||||
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話のテンポが悪い | ||||
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大切な大切な作品。 登場人物に誰一人嫌な人がいません。いや、みんなそれぞれいやなところも、ダメなところも、あるけどその物語で生きた人間なんです。守口や定にずっと「外道」と言われた外山さん、定を異様な目で見ながらもなんだかんだ受け入れてる編集部の皆。ラスト「もう少し警察が来るのが遅れればいい」と思っていた通行人達。登場人物みんながいとおしい。小暮さんと定が友達になった時、本当に嬉しかった。いつまでも友達同士でいてほしいと思った。なにかに悩んだ時、またこの本を開くと思う。定が、守口が、みんなが癒してくれる。 | ||||
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あくまでも個人感想です。受け入れがたい表現が多くて、何度も読むのをやめようと思いました。 編集者としての主人の言動や意表を突く内容は面白かったので、この部分だけを広げた小説であったら面白く読めたかもしれません。 | ||||
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精神的にガラスの中に閉じ込められていた主人公がさまざまな体験を通して、そのガラスを壊して自分の身体との関係を取り戻し、本当の意味での人との繋がりを作り上げていくそのプロセスが丁寧に描かれています。 著者の作品をすべて読んでいるわけではないのですが、私が読んだ中ではこの作品が最も心に響くものがありました。 | ||||
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めちゃくちゃ面白い | ||||
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「鳴木戸定」まず主人公のこの名前が強烈で、ずっと頭に残る。定はしっかりとした自己を持ち、周りに流されることなく、自分をコントロールしている人。一見、味気ないようにも見えるけど、探究心が強いタイプで、子供の頃からやっている「ふくわらい」はプロ級。会話をしている相手の目や鼻といったパーツを動かしたり、自分のものと交換したりするのも朝飯前。変わった主人公だなーという感じで楽しく読んでいられます。 そんな定は物語が進み、同じように風変わりな登場人物たちと触れ合うことで、自分自身とも向き合い、父親との記憶を完了していく。 全然話しは変わるけど、個人的には定の仕事ぶりに感心していた。誰やりも早く出社して掃除をする。相手の立場に立って仕事をしていく。とにかく真面目でサクサク仕事をしていく。編集者として働く定がありありと思い絵がえるような描写だった。 全部読み終わると少しだけありのままの自分になれる、そんな物語。 | ||||
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作品が素晴らしいのはわかっており、文庫本ではなく単行本も手元に置きたいと思い「新品」ということなので注文。 届いた商品は角に擦れがみられ、帯もなく、新品ではないと思われる。 残念。 | ||||
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主人公の女性とプロレスラーのキャラクターはとても面白く、もっと2人の関わりが見たいと思うほどでしたが、途中から登場する盲目の青年の存在が物語のメッセージをぼやかしてしまっているような気がしました。 彼は会って2度目で主人公に痴漢まがいのアプローチをかけますが、それは「彼女を愛しているから」だと言うのです。 主人公もその友人もそれに納得していますが、それは愛でしょうか?ただ相手の痛みに鈍感な人では? 主人公は、人間が操る"言葉"やそのバランス感覚を楽しみながら、同時に人間でいることが嫌になっていたから、 そういう動物的なアプローチを受け入れたのでしょうか。 それなら、作者の伝えたかった愛ってなんでしょう。わかりません... | ||||
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自分のこれまで読んできた本で1番は何?と聞かれたら悩み、回答は出せないけど 間違いなく候補に入る作品。 ただそれほど私にはドンピシャで救われる本ですが 私にとってこんなにドンピシャなものは、きっとドンピシャどころかピンとこない人もいるのかなぁと思います それは私が変わってるからじゃなく だれかにとってすごくハマるものって、どっか尖ってて そのぶんハマらない人出てしまうものだから それくらい私にはドンピシャ! もちろん西さんが読みやすく 面白くしてるから大勢に刺さるしハマるんだけど 本当に好きな作品! ハードも文庫も買ってます | ||||
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2015年頃「共感百景」というお正月やってた番組で西加奈子さんが話題の女流作家さんと知りました。 その初めての本。表紙と題で選びましたが私には合いました。ラストは違った形もありかと思いますが、テーマがよかったと思います。言葉と顔とその人の生きる形というか。関わる人に丁寧に向き合う。(主人公の育つ環境が奇異なことで伝わりにくく感じる人もいると思うが。)まさかのプロレスラーに思わず懐かしい!気持ちになりました。ラスト主人公は25歳くらいと思うが心と体をオープンにできてラッキーな成長をしたと思う。 | ||||
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とにかく冒頭から苦痛としか言いようのない物語。 何が面白いのか理解できず、とにかく読むのが苦痛。怒りに任せて最後まで読んだが、とにかく終始脈絡もない話。 奇怪な人間を出し奇怪な物語を綴る作者なのでしょうか? それを見て、どう感銘や共感を覚えたらいいでしょうか? 呼んだ時間を返してほしい。苦痛しか与えてくれない一冊でした。 | ||||
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他人の顔を妄想でふくわらいする癖をもつ女子の物語。 主人公は、有能な編集者だが、周囲を氷つかせるほどのエキセントリックな性格のもちぬし。そのまわりに集う作家さんや、主人公に想いを寄せる男性、亡き父等、奇人変人のオンパレードだ(特に、プロレスラ兼作家の守口廃尊が破壊力抜群)。 登場人物たちの交わす会話から、主人公のチャーミングさが浮彫になってくる。 クスクスぐらいの笑いあり(そもそも、主人公の名前 鳴木戸定(なるきどさだ)の由来が...)。そして過激。 著者の作品では、本作品のようなちょいオモロイ系が良いね。 | ||||
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喜怒哀楽という「感情」の波がわからない主人公 自我を持つことができない・わからない それゆえに 恐ろしいほどの純粋さで人と接することができる 羨ましい | ||||
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ん~と、「偏見」と「固定観念」と「禁忌」を排除したらこうなってしまうなら、…多少の「偏見」と「固定観念」は、ひょっとしたら結構必要なものなんじゃないかな… とりあえず「禁忌」って概念は、持たんとあかんな。みたいな ん~…でも、↑を持つという事はすなわち「差別」になるのかな? と、しばし思索してみました | ||||
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『アメトーーーク』の読書芸人の回に触発されて読んでみました。この著者の作品は初めてなのですが、独特の感性の持ち主ですね。 著者の西さんはイランの首都テヘラン生まれ。視点がユニークなのはそのせいでしょうか。『サラバ!』で直木賞を受賞してますが、本作も同賞の候補作だったんですね。 凄く楽しいお話で、登場人物も皆キャラが立ってる。いつか映像化されないかなと思いながら読んでました。主人公の定は誰がいいかな、なんて想像したりして。 けれど、ラストシーンでちょっとずっこけた。あー、こりゃ映像化は無理だわー。悲しいような、どこか嬉しいような。 | ||||
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初にしかなさん。 独特な環境で育った定が、周りの個性的な人々との交流を通じて普通の人間らしくなっていく描写が良かった。 形は様々違えど全編愛が溢れている。 いらやしい言葉を使うシーンも、何故か面白く読めるのは著者の力量だと感じた。 | ||||
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読みやすい。ここに関しては星5をつけられる作者「かな↓こぉ↑」です。 まず才能ある作者なんだろうな、と感じました。読みやすいし、色々なキャラが特徴があり、また生きてる感じが良い。 ただ、なんだろう、このあっちゃこっちゃ行く感じは……。更に全体的なストーリーが「あ、ふ~ん」で終わるような話であったりして、どうもドカンとこない。誰かが気づいたら泣いていた、とか書いてる人がいて「え?マジで?」とか思いました。正直圧倒的にサラバの方が良かった。あとこの作家の特徴なのかもしれないけど、まだ料理になってない原材料を持ってきて「ほれ、くってみ」と言われてる感が強い。噛みながら料理をするのはこっちといいますか……、そういう完成度の低さがある。 | ||||
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