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夜の記憶の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全4件 1~4 1/1ページ
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これは好き嫌いというカテゴリーでくくれない作品だと思います。 読後に評価に困った作品は久しぶりでした。 嫌だと思いつつ引き込まれるという話でもない気がしますし、 強いて言えば怖いもの見たさで目が離せない感じでしょうか。 主人公の心の闇はどこからくるのか、それはある程度読み進めて いくと分かってしまうかもしれません。はっきりとではないけれど、 大体の人はうっすらと感じ取って読んでいるのではないでしょうか。 ただ、そうであって欲しくないという願望から、その事実から 目を逸らして読んでいたけれど、やっぱり最後はそうきたか・・というタイプの話です。 主人公が作家なのですが、彼の思いはよく想像の世界に飛びます。 そこが多少だれるところでもあります。50年前の少女殺しの方は、少し 強引で結末はあっけない感じがしますが、メインはやはり主人公側の方 なのでしょう。こちらはかなり良い感じで、終盤はラストに向かってぐいぐいと読ませます。 希望があるとも取れるラストシーンですが、自分には主人公が 幸せになるとは到底思えませんでした。少しだけ心を開ける相手を 得たのかもしれませんが、やはりこのまま苦しみ、もしくは戦いながら 闇の中を歩いていくことになるのではないでしょうか。 その程度で深すぎる心の傷は癒せるものではない、と思わせたところが 一番怖かったところかもしれません。 | ||||
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闇、黒、夜に包まれた物語である。作家である主人公は、幼い頃眼の前で姉を惨殺された陰惨な過去を持つ。彼が書くスリラーにも、その体験が色濃く反映される。かなり危ない精神状態である。そんな主人公がある館に招かれるが、館の女主人の目的は、50年前に起きた少女殺人事件の絵解きである。その少女フェイは使用人の娘で女主人とは親友だった。しかし、女主人の依頼は事件の解決ではなく、フェイの老母が満足するストーリーを紡ぎ出す事だった。容疑者は挙がっていたのだが、自殺してしまい真相は藪の中。無茶な申し出だが、亡姉の事件とフェイの事件が闇の中で交錯し、主人公は引き受けてしまう。主人公が、そして作者がどのような物語を紡ぎ出すか期待を持たせる出だしである。 捜査中にも、亡姉の幻想や自作中の登場人物が主人公の頭をよぎり、まさに暗中模索の進行。そして、主人公が背負う重荷を執拗に描く姿勢は、真相の解明と共に館の一家が崩壊する暗い予感を漂わせる。ここで、主人公を助けるように、招待客の女流戯曲家エリナーが捜査に加わる。エリナーは頭脳明晰、冷静沈着で行動力もあり、一歩々々真相に迫って行く。何故、女主人は初めからエリナーに絵解きを頼まなかったのか疑問である。 そして、結末で明かされる着想外の過酷な歴史の真実。確かに着想外の真実なのだが、重いテーマだけに、本作をミステリと考えると浮き上がっているのではないか。このテーマを追求する事が作者の目的なら、途中の無駄な捜査は削って、この点に焦点を絞るべきだったろう。ミステリと歴史の真実のバランスが中途半端になってしまった感のある残念な作品。 | ||||
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「怖い」「恐い」とのことだったので、読むかどうか迷った末に覚悟して読みだした。外国小説にある精緻な文体と構成に手応えを得ながらも、肝心の「恐怖」がなかなか味わえない。主人公の回想と依頼された過去の殺人事件がオーバーラップして行ったり来たりするのにも慣れ、犯人探しの興味が続くが、結局結末に至るまで自分はさしたる恐怖を味わえませんでした。もし、単純に「恐がりたい」 という動機で選ぶなら他を当たる方が無難かと思われます。 | ||||
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「このミステリーがすごい!」’00年海外編第7位にランクインされた、トマス・H・クック『記憶』シリーズ第4弾。 ミステリー作家ポールには、30数年前、両親を交通事故で亡くし、さらにその直後、最愛の姉を目の前で惨殺されるという悲劇的な過去があった。そのため、彼は、いまや人と付き合うことも、町に出ることもなく、半ば死んでしまった人のように、その時の恐怖体験をもとに、19世紀のニューヨークを舞台に、殺人鬼ケスラーと、ライバルの刑事を主人公にしたミステリーをタイプし続けるという陰鬱な生活を送っていた。 そんな時、彼の本の愛読者であるニューヨーク郊外のお屋敷の女主人から、想像力を見込まれ、50年前、親友の少女が殺された事件を解決してほしいと依頼される。 ポールは屋敷に赴き、たまたまゲストとして居合わせた女性劇作家の協力を仰いで、当時の捜査官の残した資料を基に、事件の真相に迫ってゆく・・・。 ポールがさまざまな仮説を組み立てて、50年前の事件のベールを一枚ずつはがしてゆくたびに、自分自身の過去の悲劇が、残酷でショッキングな「夜の記憶」のフラッシュバックとなって彼を苦しめる。さらにポールの作品中の殺人鬼ケスラーのシーンまでもが加わる。 現在と過去が入れ代わり、現実と回想と虚構の作品世界が交錯して物語が展開してゆくのは、エドガー賞受賞作、『緋色の記憶』以上に複雑で、ミステリアスである。 50年前の事件の真相自体はあっけないものだったが、そこに至る過程でつぎつぎに明らかになる当時の関係者たちの暗い秘密、終盤で明らかになるポール自身の暗い闇。そしてニューヨークに帰ったポールの結末。 著者は本書で、あくまでも執拗に、人の心に巣食う闇の部分を抉り出そうとしている。 | ||||
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