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狩人の悪夢
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狩人の悪夢の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.88pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全24件 1~20 1/2ページ
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著者が得意とする論理で徹底的に犯人を追い詰めていくスタイル(短編「スイス時計の謎」や「モロッコ水晶の謎」など)を、長編としてさらに磨き上げています。 ほんの些細なことで申し訳ないですが、那須与一が老武者を射たのは本人の意思ではなくて源義経の指示ですね。義経は元服まで大和や京で過ごしたと言われているので、厳密には東国人というわけではないかなと思います。 | ||||
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雷で大木が倒れ道路が不通となった結果のクローズドサークル物。 状況がちょっと特殊だが、こうしないと犯人が絞れないからそこは仕方ないところ。 犯人の設定や動機はなんとなく分かるし、事件を入り組ませる●の切断も、なんかあまりにも強引なロジックで作り物っぽい。 とはいえ、話はスムーズだし最後まで一気に楽しめた。 このシリーズは探偵役の氷室と助手役の有栖川の会話がメインになるが、初期の作品に比べて会話もずっとこなれてきて違和感なく読めるようになってきて、安定のシリーズとなっている。 | ||||
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有栖川有栖の作家アリスシリーズの長編である。 1年ほど積読になっていたのをこのほどようやく読了。 ちなみに帯紙には火村英生シリーズとあるが、まあ確かに探偵はこちらなのでこの呼称のほうが正しいのかも。 今回の舞台は京都府亀岡市のとある別荘地。作家アリスシリーズでは、有栖川有栖は事件が起きてしばらくしてから臨場、というのが常だが、今回はなんと殺人事件の第一発見者になってしまうという趣向。おっとり刀で京都府警の面々、そして火村が登場という流れだ。ちょっと面白い。 事件はというと、とある偶然から非常に範囲の狭いクローズドサークルものということになってしまい、操作が進むにつれいろいろ過去のいきさつが明らかになってきて、そして火村の推理が・・・というかたちになるのだが・・・。 論理的に可能性をつぶしていって最後に1つだけが残ったのなら、如何に非現実的にみえても、それが真実である、とは誰の言葉だったか。まさにそれを地で行く感じの推理劇で、いやちょっとえぇーと思う。しかし犯人はついに白旗を掲げ・・・ええっとですね、最後に明らかになるこの動機、なんだか既視感があるのです。のどに何かが引っ掛かった感じでとても気持ち悪い。単なる勘違いなのかもしれませんが、どうも読後感が悪かった。 いえもちろん、面白いミステリ作品なのは間違いないです。しかしなんなんだろう。 | ||||
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火村英生と有栖川有栖の会話がとても面白かったです。楽しそうでした。2人の主人公が生き生きしてる文章がとても好きだと感じました。 犯人の動機が共感出来ないからか弱く感じてしまいマイナス1ですが、読後感に不満足はありませんでした。 | ||||
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ずっと積読で読めずにいたがドラマ化の話を聞いてドラマを見る前に読まねばと一気読み。 素晴らしいの一言である。 作家シリーズの傑作であるスイス時計に匹敵するロジックが展開される。 今作はフーダニットでよくある手がかりを一つ一つ分析して犯人である人物の条件を導く手法とは少し違い、全ての手がかり--落雷で倒れた木、現場に残された手形、切断された手首、死体と一緒に置いてあった荷造りの紐、ベートーヴェンの音楽etc.--を有機的に結合させて犯人にたどり着いているのがたまらない。 特に切断された手首のロジックには舌を巻いた。 フーダニットのロジックは犯人の行動の合理性の保証によって成り立っているとあらためて思った。 シリーズから25年以上経ち、作者もそれなりの年齢を重ねているが衰えるどころか進化すら感じる1作だった。 未読の方はロジックの矢で犯人を射抜く狩人火村英夫の技をぜひ堪能していただきたい。 | ||||
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ハードカバー版も読みましたが、文庫版で再読。ひとつひとつ推理を積み重ねて犯人を追い詰めていく過程が存分に味わえる。 シリーズを追ってきた人にはお馴染みのある人物に関するちょっとしたサプライズも良かった。 映像化されるとのことで楽しみにしてます。 | ||||
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優しいミステリーという感じでした。 先生の作品は10冊以上読んでいますが、次の出版がいつも楽しみになります。 | ||||
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「火村英生」シリーズのフアンで、いつも短編集を楽しく読んでいますが今回の長編には新しい魅力を感じました。さらに今回はちょっと猟奇的な雰囲気がしてより楽しめました。 | ||||
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最近は火村シリーズの長編が立て続けに出版されて嬉しい限り!読み応え十分な内容!! | ||||
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ホラー作家・白布施に招待された有栖は、殺人事件に出会う。 白布施の別荘で殺されていた女性は、首を矢で貫かれ手首が切断されていた。さらにもうひとつの死体が発見される。 ある意味で古典的な「嵐の山荘」だが、作者が今さら容疑者を限定する目的だけでそんな設定を用いるわけがない。 実はこの設定こそが犯行のキモであって。ああ、ネタバレするから書けないな。 支離滅裂で無意味な犯人の行動は、ちゃんと意味があった。 人を殺して動揺している人間が右往左往するのは当然だ。 背景に横たわる重い秘密と犯人のリアルな造形に舌を巻いた。作家アリスの最高傑作かもしれない。 | ||||
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最後まで面白く読めました。 会話のテンポもいいし、謎解きもとても丁寧で分かり易く、すんなりと納得できたという感じです。 あまりにも難解な謎解きや奇抜なトリックは読んでいて疲れるので、この作品のようなちゃんと納得のできる丁寧な謎解には好感がもてます。 | ||||
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有栖川氏の火村シリーズの長編である。 前作の鍵の掛かった男が東野圭吾が書くような被害者の背景をメインに描く情緒的な作品だったのに対して本作は本来のクローズドサークルもののロジック本格推理に戻っている。 後書きを読むと、本作は当初は倒叙形式で構想されていたが、途中で本来の本格構成に戻して書いたとある。 本作がもともと倒叙形式で構成されていたと踏まえると、最後の犯人を追いつめるトリックが刑事コロンボの旧シリーズの第三の終章の作家の原稿のトリックと非常に似ている事が分かるが、それも納得である。 本書の本格ミステリーとして見た場合の弱点である、犯人に意外性がないことと、犯人と青年の関係性から犯人が隠匿したかった秘密と動機がかなり類推しやすい点が、それらは本来倒叙だとすると最初に明らかにする事柄だからであるから、いわば当然である。 火村と犯人との一騎打ち推理対決を描く倒叙形式で描きたかったが、そうすると短編程度のボリュームにしかならないので、関係者の過去と人間関係を描きこもうとすると、倒叙形式では不可能なので、長編としてのボリュームを天秤にかけて、関係者の人間関係や背景を描く事に向いた本格構成をとったという事だろう。 倒叙で犯人以外の登場人物を詳しく書いても全く無意味だが、犯人が分かっていない本格形式なら絞込みの過程として多くの犯人以外の人物の背景が描きこめるからである。 ゆえに、本作は本格推理として構成されていながら、倒叙としての面白さが同時に入っているというなかなかの異色構成となっているのである。 火村の最後の決め手が状況証拠でしかないのにその後犯人が自供するのは倒叙のトリックがメインになっているからであり、決して本格として詰めが甘いという事ではないのである。 | ||||
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スイス時計ばりの強靭なロジックの組み立てで、終盤は一気に読み進めました。 前半~中盤がちょっとテンポ悪いのも、結末の収束のいいエッジ。 欲をいえば犯人に意外性があれば、尚楽しめる。 | ||||
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新本格派と呼ばれる作家も次々に力が衰える中で、数少ない壮健な生き残り。 刑事のロベール・ルドリュ(Robert Ledru)は千八百八十七年に、ルアーヴル海岸でのアンドレ・モネ(André Monet)の射殺事件を捜査するように命ぜられましたが、検証の結果、自分自身が夢遊病で殺害したことをつきとめます。空砲入りの銃を与えられて牢に入れられ、夢遊病下で発砲した事で有罪が立証されました。パリ近郊の農場で、死ぬまで24時間監視下に置かれたそうです。 江戸川乱歩の『D坂の殺人事件』のローズ・ドラクール事件はひどく眉唾ものですが、こちらは実際に起きた事件のようです。 | ||||
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鍵のかかった男が、日本映画みたいな情緒に振り切ったぼやけた作品だったのに対し、 こちらは、外国ドラマのようなきっちり加減で、あぁいつものミステリ小説だな、という出来。 ただ、作中での有栖の考え方が、いくらなんでも老成しすぎてる気がした。 そこが気になったので、星4つ。 | ||||
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久々にこれぞ有栖川作品、という感じのものを読むことができました。 ただ、犯人の独白が最後にあっても良かったかなあ、と言う気がしないでもないですが、 ま、そこは読者の想像に委ねる、という所なんでしょうね。 綾辻氏や島田荘司氏だとこのトリックというのは物足りない気がしますが、 有栖川氏だと通常運転という感じですかね。 最近本格ミステリー作家の作品に???が付く作品が増えてきた中、 有栖川氏がいち早く元のレベルに復帰されたことは非常に喜ばしいことで、 今後の氏の活躍を期待してやみません。 | ||||
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今回、タイトルから「もしかして長年謎になっていた、火村の繰り返し見ているという悪夢の内容がついに語られるのでは?」という風に期待していたのですが、その点については正直肩透かしでした。 ですがその点を差し引いても、十分満足の出来る内容で、読んだ後にこれまでの火村シリーズの本を読み返したくなる気持ちにさせてくれました。 実際、自分の住んでる都道府県の公共図書館の中にはこの本の予約が20件以上かかってるとこもあるぐらいです。 クライマックスの火村の推理が明かされるとこでは、犯人を絞り込むロジックのあたりは正直難解でややこしかったですが、犯人の動機が明かされる辺りが、いい意味で驚きがあってよかったです。 また、その際に相棒のアリスが野球にたとえて、犯人の反論に対して熱心にやり込めるシーンとその台詞については、「もしかして、私たちのようなネットのレビュアーもそうなのかな?」という風に考えさせられる部分がありましたね。 今回の話では、「弓矢」と「悪夢」という2つの言葉がキーワードになってくるんですが、それ以外にも現代のインターネットの暗部について言及される描写があって、ネットユーザーとしても色々考えさせてくれる、いい作品でした。 正直、前作「鍵の掛かった男」より面白いと思います。 | ||||
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ネタバレにならないように書くのが難しいのですが、被害者に「あんたに関係ないやろ。他人の心の動きを勝手に決めつけるな。」と言いたい。 | ||||
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有栖川有栖先生のファンで多くの作品を読んでいますが初めて犯人、犯行の動機、トリック(?)を全て的中させました。内容的にも難易度的にももう少しコンパクトにまとめてもよかったんじゃないでしょうか? | ||||
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たった今読了し、胸が一杯です。 アリスの凄みが際立つ作品でした。火村先生にできないことを、彼は無意識にやってのける。そして火村先生は自身の限界を自覚し、アリスの能力に敬意を持っている。 火村先生は犯人に鏡を突きつけるけど、アリスはセピア色の写真を見せる。そうして、本当の自分を犯人に思い出させる。 違うよ、アリスさん❗あなたが矢じりに仕込んだ毒はそれじゃないよ❗ 泣き叫ぶ子供を抱き締めるようなアリスの説得には、犯人に感情移入して泣きそうになる。 別の機械のパーツが混ざっているような、こっち繋げればこっちが余るといったような感じで、結局最後まで、自力で片付けられませんでした。笑 火村先生の推理で、ああ、そうやるのか!と。 とても読みごたえがありました。 文章も相変わらず表現力豊かで美しいし… 犯人も含め、登場人物に対するの優しい目線を感じるのはなぜでしょう。 ホントにお勧めです。大好きです。 | ||||
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