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昏(くら)い部屋
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昏(くら)い部屋の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.17pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全1件 1~1 1/1ページ
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ミステリーの新女王、ミネット・ウォルターズが’95年に発表した第四長編。 ストーリーは、女主人公ジンクスの事故からはじまる。彼女は婚約者のレオから突然婚約を解消され、しかもそのレオが親友のメグとフランスに駆け落ちしたショックで、酒の力を借りて車で激突死を試みたのだ。 奇跡的に命は助かるが、事故前後の記憶がすっぽり抜け落ちていた。しかし彼女には記憶喪失の自覚がないばかりか自分が自殺をはかったとはとても信じられなかった。そんなおり、レオとメグが死体で発見される。どうやら殺害されたらしい。ジンクスの周りでは10年前にも夫が何者かに殺されるという事件があった。警察はジンクスを重要容疑者と見て捜査を進める。 果たして事件はジンクスの手によるものか、それとも厳格な実父アダムの指示による殺し屋の手によるものか・・・。 また、本書ではウォルターズの作品らしく、ともすれば多すぎるほどの、ジンクスを支える準主役級の登場人物はもちろんのこと、物語の終わりにほんの一瞬しか姿を現さないが、作中ことあるごとに話題となる父アダムでさえ、愛情、憎悪、怒り、悲しみといった感情を互いにぶつけ合い、人間臭く、とても印象的だ。 本書は、一作ごとにタッチを変え、さまざまな手を見せてくれた作品とは趣がさらに異なっており、一見無関係なピースが空白を埋めてゆくと、ついにひとつの大きな絵になるという手法をとっている。過去3作ほど内外の評価は高くないが、実験的で、極めて現代的な傑作である。 | ||||
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