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蒲生邸事件



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蒲生邸事件の評価: 4.12/5点 レビュー 131件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.12pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全131件 101~120 6/7ページ
No.31:
(5pt)

過去の情感が素晴らしいです。建物の木目まで見えるようなしっとりと練られた雰囲気は、著者の作品の中でも指折りの存在ではないでしょうか。ラストのほんのりとした想いは、胸にあたたかさを残します。苛烈な炎の印象は、いつまでも色を伴っています。
蒲生邸事件 (文春文庫)Amazon書評・レビュー:蒲生邸事件 (文春文庫)より
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No.30:
(5pt)

読み応えあり

 長編小説であるが、大変に読み応えのある作品です。 戦前の昭和史という、誰もが主人公とおなじようにあまりよく知らない時代背景に、すこしづつ感情移入していきました。 特にラストは、感動ものだとおもいます。 作者の着想力に感心します。
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No.29:
(3pt)

ちょっと・・・

受験生である主人公が、時間旅行者とともに、昭和11年にタイムとラベルしてしまう話。私は個人的にはうーん、いまいちかなーという評価です。宮部みゆきさんの本はいつもすぐ、夢中になってやめられない止まらないとどんどん読んでしまうのだけど、これは序盤がちょっと退屈。事件を解明していくまでが長い。ただ登場人物が基本的にやさしく魅力的なのと、終盤の展開が面白いので、読みきらせる力のある本だと思います。
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4167549034
No.28:
(5pt)

力量は圧倒的でしょう。

確かに、序盤の展開がダレる所もありますが、主人公のウダウダさが後半の無鉄砲さの布石ともいえます。また、一部、ご都合主義との批判もありますが、それは、例えば手塚治虫の漫画でもそうであり、その道具立ての「厳密さ」は問題ではないと思います。世の中、ほんとに「ご都合良く」はまる事もありますし。その意味で、作者の構築した世界・条件の下で人の生きる上での苦悩、それゆえの輝きを描いた傑作だと思います。
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No.27:
(3pt)

序盤がちょっと退屈

「歴史の些細なことは変えられても、流れを変えることはできない」「東條英機もヒトラーも、自ら未来を模索し、必死に生きた結果、道を間違った者」そういうメッセージを強く感じ、将来への切符があっても、敢えて混迷に残る選択をしたふき、貴之、敢えて時代を戻ってその時代の人間となった平田・・・自分の時代へ戻った孝史。そんなそれぞれのその後の生活など、後読感の爽やかさは格別だった。ただ、どうも序盤が退屈な展開に感じてしまった。『龍は眠る』だとか『クロスファイア』など、他の宮部作品と比較した場合、序盤がどうにもダラダラしてしまった印象。中盤から一気に話が展開するだけに、そこが残念。
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No.26:
(3pt)

☆三つ・・以上でも以下でもなし

タイムトラベルのお話。私には話しがタラタラ流れるのがあまり好きではありませんでした。もっと文章にスピード感が欲しかったです。ただ、歴史的描写は見事だと思います。なんだか昔の懐かしい感じが想像できたのが楽しかった!!ラストは想像できるんだけど・・個人的に好きです。
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No.25:
(2pt)

ご都合主義的なタイムトラベル

タイムトラベルものはそれぞれの作者によってパラドックスをどう整合させるか個性が出るところだが、その点に関して宮部みゆきはあまりにもご都合主義的な印象が拭い得ない。着想は面白いのだが時間旅行の設定がどうも借り物で自分のものにしていないような気がするため、この世界への感情移入に抵抗があった。ところどころに面白い仕掛けはあったが文章が長すぎたために印象が薄くなってしまう。タイムトラベルものは読み終わったあとにもう一度読み直してこれはこういうことだったのかと再発見する楽しみがあるがこの本は二度は読まないだろうな。
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No.24:
(5pt)

時の流れの前では

北朝鮮の国民の映像がテレビで良く流される。日本の人間から見ると明らかにおかしい。金正日の何を信じているのか・・。そして、その先に明るい未来がないことも僕らにはわかる。それでも僕らには何もできない、彼等になにを助言しようと彼等は信じようとしない。生まれた時から彼等はそういう世界にいるからだ。戦時中の日本についても同じことが言える。今の時代から見ると明らかにおかしい。「大和魂」なんて言葉を理由に、銃弾の中に何度も突っ込んで行ったと言う。僕がその時代のその場所に行くことが出来たら、彼等をとめることができるだろうか。広島、長崎の原爆をとめることができるだろうか。未来がわかっていても、一人の力なんて無力なのかも知れない。この「蒲生邸事件」では主人公の孝史は偶然出会った男によって昭和11年の東京に連れて行かれる。時の流れの前での人間の力の無力さを感じてしまう物語。日本SF大賞受賞も納得である。「なにか面白い本ない?」と人に聞かれた時、僕がまっ先に挙げる本のうちの一冊である。
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No.23:
(5pt)

さわやかな読後感

受験生の主人公がこれから敗戦へと向かってゆく昭和の日本へタイムスリップしてしまうお話・・・2・26事件は歴史的事実として知識としてありましたが、その意味、背景などぜんぜんといっていいほど知りませんでしたし、興味も持っていませんでしたでもこの本を読んで、主人公と一緒にその時代をリアルに体験したかのような気分です。宮部みゆきの筆力のすごいところは、その情景描写のリアルさにもあったのだ、と改めて思いました。あまりのリアルな表現に夢で空襲で逃げ回っていた自分がいました。(苦笑)読んでいる最中は私は間違いなく主人公とともに昭和初期でおろおろしていたのでしょう・・それはさておき。決して、楽しいだけのお話ではありません。時代も時代だし、軍だの、戦争だの、出てきますが、そのような内容にもかかわらず、そしてこの長編にもかかわらず、読む手を止めさせることがありませんでした。歴史が苦手な人でも思わず引き込まれてしまうことでしょう。シリアスな内容でしたが、最後は悲しいこともあったけど、思わず主人公と一緒に微笑んでしまう暖かな結末です。宮部みゆきはほとんど読んでいますが、その中でも本人自身「改心の出来」と思えるような作品ではないでしょうか。
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No.22:
(5pt)

宮部作品では一番いいです。

著者の作品はいくつか読みましたが、断然これが好きです。ラストのあたりは何度か読み返したくなるくらい印象に残りますね。自分自身が今の時代に生きることの意味を真面目に考えてしまいました。でも、時間旅行の論理にはちょっとなじめなかった。ドラえもんのタイムマシンが、行き先の時間・場所を自由に選べたのと比べると・・・。
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No.21:
(5pt)

宮部みゆきの良い面が全部出ている傑作

天才としか思えない豊かな着想、単なるミステリーを超えた読み手の心を揺さぶる内容、どんな困難な状況下でも人間の善意を信じる姿勢、……などなど、宮部みゆき作品の魅力があますところなく描かれた傑作です。実在の事件、しかも二・二六事件という有名な事件を背景にして描くことは、我々読み手には想像できぬほどの困難さがあったと思いますが、さすが著者です、それを難なくクリアしています。タイムスリップものはともすれば安直に流れがちなのですが、その点でも、細かくリアルにみえる仕掛けがほどこされており、うならされます。ある文芸評論家が彼女を評して、「若手という呼称は、その年齢にもかかわらずふさわしくないだろうし、中堅というにも器が大きすぎる」といっていましたが、まったく同感です。
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No.20:
(5pt)

後からなら何とでも言える

宮部氏の人気作品で、もうすでに色々な側面から言い尽くされていますが…私が一番感心しているのは、歴史を後から見て批判を加えるというのは卑怯な行為だ、とバッサリと言ってくれた所です。現代でも、何か事故や事件が起こるとマスコミがよってたかって「原因究明うんぬん」のバカの一つ覚えを金科玉条にして、あることないことほじくりかえしながら個人を攻撃してゆくことがあります。その行為は時には、その時を迷いながら懸命に対処しようとした人に対して安全地帯から非難するという、卑怯な性質を持つのだということに、この本の内容はつながっているのでは、というのはちょっと私の拡大解釈が過ぎるでしょうか?
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No.19:
(4pt)

ハマる・・。

タイトルからは想像できないストーリー展開で、読み始めると止まらないとはまさにこのこと・・。時間旅行という非現実的な設定のはずなのに、不思議と感情移入できてしまう宮部マジック!!彼女の作品の中で、特にお気に入りの一冊だ。主人公が現代に戻ってくる瞬間のあのせつなさ。高揚感。まるで自ら行って来たかのような感覚は読んで見なければわからないでしょう。
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No.18:
(4pt)

夢はもろくも崩れ去り・・・

誰もが一度はタイムトラベルを夢見るのではないでしょうか?ドラえもんもそうですよね。未来の自分にあってみたい、過去の自分の過ちを正したい。その夢はこの本を読んで崩れ去りました。過去へタイムトラベルした孝史。彼を通して、時間旅行者がいかに普通の人間として生きていくのが大変かを見せてくれます。最初はトラベルしたことへの混乱、そして、一所懸命生きることの、当たり前の人間として生きることの大切さ。未来や過去を知って生きるなんてつまらない!と思わせてくれる本です。歴史の勉強にもなりました。
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No.17:
(4pt)

歴史とは・・・。

多くの方が紹介されているとおり、浪人生の主人公孝史が、二・二六事件が起こった昭和十一年の二月二十六日にタイムトラベルをしてしまうという話です。ただ、この孝史君、大学進学を目指すという設定なのに、いろいろな意味であまり頭がよろしくないです。始めのうちは、彼の自分勝手で世間知らずな横柄な態度がかなり目立つということもあり、性格的に共感できる部分が見つからず、なかなか物語に入っていけなかったので、正直読むのに苦労しました。しかし、話が進み、後半になればなるほど、孝史の行動はあまり気にならなくなります。彼の性格に変化が生じるからという理由もありますが、物語の中心が、人は歴史を変えることができるかという大きなテーマにぶつかってい!くからだと思います。ですので、物語の半ば過ぎくらいまでは辛抱強く読まれることをお勧めしたいです。読み終えたときに何とも言えない感動が味わえるでしょう。そして、きっと、昭和という激動の時代を生抜いてきた方々に敬意を示したくなるだろうと思います。
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No.16:
(5pt)

未来(過去)を見るということ

 毎年この頃(5月25日)になると、この本を読み返します。読み返すたび、わたしには言葉で表現することができない悲しみがこみ上げてきます。ふつうの悲しみとは違うのです。 タイムトラベルで未来を見てきた人(将軍)が、同時代の人を批判することに対して、「その時代その時代を手探りで生きている人たちを高所から見下ろす行為だ。やってはいけないことだ。」と、時代を渡り歩いてきたタイムトラベラー(平田)は言います。 敷衍して、わたし達(現代人)は、わたし達の先祖の行いに対して、高いところから見下ろしていないでしょうか?未来を知らなかった人々の判断を、馬鹿にしたりしていないでしょうか?それはやってはいけないことです、と相対的にみて言えるのです。わたしは、このことを著者のメッセージとして、一番強く受け止めました。悲しくなるのは、特に2・26事件当時の人々と、わたしの祖父母が同年代だからかもしれません。この人たちが生き抜いた時代だからかもしれません。
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No.15:
(2pt)

どうにもこうにも(注、ネタバレあり)

2.26事件の最中に浪人生がタイムトリップして…という話。主人公がアホ過ぎること、状況描写がクド過ぎること、(結果として)殺人となる行為に納得いかないこと、以上三つの理由により最後まで乗りきれず。
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No.14:
(4pt)

やっぱり宮部みゆき!

時間旅行者の存在、その時間旅行によって実際にあった歴史的事実の改ざん。絶対にありえないとわかっているのに、それを現実にありえる事のように感じてしまう自分がいる。そして宮部みゆきの「歴史」という概念の捉え方に共感してしまう。この中で主張されている「歴史」の概念はもちろん、この時間旅行者の存在があってこそ立証されるものである。だから「歴史」が一人で我が道を歩いているという事は現実的に考えるとおもしろい発想であるし、根拠も無い。しかし、宮部みゆきは読者に「二・二六事件」という実際にあった歴史的事実と、フィクションの中の「孝史」という人間を通して、それを我々に感じさせる。ここが彼女の発想と描写の素晴らしい所である。読み終えた後、物語を楽しめたという満!足感を得る事ができた。それと同時に、―東条英機は抜け駆けをしなかった――間違いもたくさんやったけれど、ほかでもない歴史に対しては、その間違いを言い訳しなかった―この言葉の意味の重たさに、「歴史」の概念について考えさせられた。
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No.13:
(5pt)

最後のシーンの美しさが際立つ

最近の「理由」や「模倣犯」もいいですが,個人的には宮部みゆきのお勧めを3つ選べと言われたら「火車」「龍は眠る」そしてこの「蒲生邸事件」を挙げます.作品の設定はレビューにもあるように2/26事件直後の帝都.とは言え,その世界に迷い込んだ現代人が,あたかも「戦国自衛隊」のごとくに歴史を変えようとするさまを予想すると肩透かしをくらいます.彼等が直面するのはあくまで2/26事件と同時に起きる小さな,一見家庭内痴話事件のようにしか見えない出来事なのだから.しかし,ここからが宮部みゆきの真骨頂.この小さな事件にかかわる普通の人々を凝視する過程で,2/26事件のような歴史を変えようとする試み以上に大きな,「歴史は変えられないとわかっていながら,なお時代と向き合い,対峙しようとする個人の強さ・美しさ」という作品のプロットが浮かび上がってくるのです.そして最後の,彼等にとっての歴史が閉じていくシーンの圧倒的な美しさ.作中でに静かに降り積む雪とともに,静かな余韻の残る佳品だと思います.
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4167549034
No.12:
(5pt)

よかった!

 ミステリーは読むと疲れるイメージがあって宮部さんの作品も避けていましたが、母に薦められて読み始めるとぐいぐい読まされました。 タイムトラベルというテーマと、実際にあった出来事が組み合わさって話が非常にリアルに感じられました。 読み終わったあと祖母に話すと、実際の2・26事件の日の話を聞かせてくれました。それもあって高校では本当に苦手だった日本史に興味を持ちました。
蒲生邸事件 (文春文庫)Amazon書評・レビュー:蒲生邸事件 (文春文庫)より
4167549034

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