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蒲生邸事件
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蒲生邸事件の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.12pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全131件 21~40 2/7ページ
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時間旅行を扱ったSF小説であり、タイムトラベルをした先で殺人の疑いが持ち上がるミステリー小説であり、主人公尾崎孝志の青春小説でもある。 文庫本で700ページ近い長編作品だが、テンポ良く話が進んでいき、興味深い謎やタイムパラドックスに関する独自の見解も示され、最後まで飽きることなく、興味を持って読めた。 二・二六事件の発生直前の蒲生亭にタイムトラベルをして、二・二六事件当時のまちの様子が詳しく書かれている点も興味深い。 ミステリーとしては、単純な仕掛けで意外性のある内容ではないが、真相には時間旅行というSF設定が上手く活かされている。 (以下、物語のあらすじに触れています。) 孝志が感じた最大の謎は、平田がなぜこの時代を選んだのかということ。その理由は第5章で明らかになる。「まがいものの神」として生きるのではなく、人間として生きるためであると。時間旅行者である平田の悲哀と苦悩が描かれている点も見逃せない。 文庫本の帯に書かれていた「歴史に対して人は無力なのか」という問いかけが、この作品の根底にあるもの。平田は「歴史には歴史自らの意思があり、行きたい方向へ行く。人間にできるのは細部の修正だけであり、歴史の流れは変えられない」と言う。 第五章で、孝志はふきに一緒に現代に戻ってくれないかと誘うが、その際のふきの返答が実にすばらしい。 ふき、平田、貴之のその後の人生がわかる最終章も、しみじみとした味わいがある。 | ||||
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最近作者のファンになりました。 何冊か読んでは面白いと思いつつ、歴史小説は遠慮しておりました。 いやいやこれは歴史小説であろうか。現代から過去の時代へさかのぼるSF小説であって、 歴史ものとは違っていました。 タイムトリップ的な小説は何冊か読んでおりますが、今の私の中ではNo1です。 なんでもっと早く読まなかったのかと、今更ながら後悔しています。 ラストシーンはレビューを書いている今でも、思い出すと胸が痛くなります。 いやぁ、もう一度ラストを読み返したくなりました。 | ||||
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宮部みゆきさんの作品の中では真っ先に選ばれるものではないかもしれませんが、さすがと言うか、やはり読後感は深ーいものがありました。 人が一生かけて知るかも(それでも知らないかも)しれない欠片を、タイムトリップする主人公と共に見ることで、「今を生きる」意味を考えさせられます。 | ||||
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読んでから1年ほど経ってこのレビューを書きますが、本の中の出来事が未だに自分の経験したことのように鮮明に残っています。この現象こそ小説の醍醐味だと思いました。宮部さんの作品は概して長編が多いですが、その分、味があると思います。教訓として得られることもこの小説にはあり、長編はちょっと、、という方も読んでみる価値はあると思う作品です。 | ||||
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以前、図書館で借りて読みました。すごく良かったので、何時でも読み返せるよう、購入しました。 | ||||
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宮部みゆきってこんなに文章構成が稚拙だったかな、と思わせる作品でした。 カテゴリーはミステリー?なんでしょうが、結論に向けて用意されたパーツを無理矢理組み合わせたような内容で、読み進んで行くうちに、謎解きに誘い込まれるどころか、段々飽きて、約700ページの大作は最後の方はかなり読むスピードが落ちました。しかも、主人公の厚顔無恥な青年が謎解きのために、でしゃばるでしゃばる。その度に、ムカムカさせられっ放し。なぜ、こんなつまらない小説を読んでるんだろう、と度々思わされましたが、なんとか読み終えました。 | ||||
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中盤以降まで話が長い。 主人公にイライラする。 だけどラストに進むにつれて 夢中になって読めた。 ラストは唸るほど、 うまい絞め方に宮部みゆきの凄さを感じた。 時代を生きるということ、、、 本当に感慨深い。 東条英機についても然り。 平田についても胸にくる。 タイムスリップを通して 主人公の考え方などが 成長していて嬉しかった。 経験に勝るものはないよなぁと。。 | ||||
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時間旅行者も歴史を変えることはできない、という衝撃的な(?)事実。人間は歴史の流れの前に無力なのか? 自分とは無関係だった歴史上の事件。そこにも日々を生きている人々がいた。過去を変えることはできないし、未来を知ることはできない。みんな自分の現在を生きてきた。歴史は人間がつくるものだけど、自分が生きることによってしか変えられないもの、ということですね。 | ||||
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平成の時代に生きる主人公は「2.26事件当日に国の将来を見通した内容の遺書を残して 自決した陸軍大将」の館の跡地にあるホテルの火災で危うく死ぬところを、タイムスリップ 能力者に救われ生き延びる。時間跳躍した先は2.26事件当日で、雪に覆われた館の中で 大将はまもなく自決するも、家族や使用人を巻き込んで殺人が疑われる事態になる。 綿密な時代考証による当時の日常の描写が興味深い。 殺人事件をめぐるミステリ-、そして時間跳躍能力によって変わる未来のミステリーの 二つが楽しめる興味深い作品だった。 (以下は文中で作品の内容に触れています) 危うく死ぬところをタイムスリップ能力者に命を救われ、2.26事件の起こっている 現場近くの洋館にタイムスリップした平成に生きる主人公。 言っては何だが、どちらかと言えば失礼な若者だと思った。 しかしそんな彼も、能力者の時間跳躍失敗によって空襲の現場に出現して自分が 思いを寄せる女性の死ぬ場面を目撃してしまったりしたことや、過去の世界を見、 過去の世界の人々との事件を通した密な交流を重ねたことを経て、徐々に何かが変わっていく。 能力者平田(仮)は最終的に、彼にとって暮らしやすかった戦前の日本で一市民として 人生を全うすることを決意するが、懲罰徴兵の巻き添えで向かった激戦地の硫黄島で 本当に戦死したのだろうか。生命の危機にさらされた時、生存本能から能力を使って 逃亡したことも十分考えられると思う。 「誰かが銃を持っているかもしれない」という事態にははらはらした。 能力者の伯母が脅迫者二人を連れて飛んだ先は、もし脅迫者二人が生き残った場合、 終戦前であることから脅迫を再開する可能性もあり、しかもいきなり二人の遺体が出現した場合、 洋館の人々が新たな疑惑に晒される可能性もあるのではと思った。 また、伯母は大まかな事象や数しか気にしない「歴史」に生け贄を差し出して 結果的に「彼女」を救ったのかもしれないと思った。 | ||||
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面白すぎて後半は一気に読んでしまいました。 戦前史を復習してからもう一回読んでみたい本です。 | ||||
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分厚い本なので、始めは少し気合いが入りましたが、ページをめくるとそこは宮部みゆきさんの世界に引き込まれ、タイムスリップのスリルに引き込まれました。 戦争に突き進む悲しさを読んで、事件の解決をドキドキしながら進んでいくと、最後にまさかの展開で、不意打ちをくらい大号泣。 人の人生って名もない一般人でも立派に人生があるのだなあと感動。 1人でいいから誰かに会ってほしかった。 | ||||
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本書の時間SFだが、ユニークなのは、過去に来た人がどんだけ歴史を変えようとしても、大方の歴史の流れは変わらず細部の差異は歴史の大きなうねりの中では殆ど影響を与えないという世界感で進行していくことである。 それ故、従来のちょっと変えてしまった事が後の出来事に大きく左右するというタイムパラドックス的サスペンスは意識的に全面に打ち出しておらず、大きな歴史の中での小市民の様子を描くことに主眼が置かれている。 中盤くらいまでタイムスリップものに定番の展開ではなく、2.26事件時の屋敷でのミステリーっぽい密室殺人がメインで進行する。そして最後で時間SFらしい現代と過去を隔てた浪漫に落ちつく。 非常にウェルメイドな出来でいいのだが、個人的には時間SFでは広瀬正のマイナスゼロの方が好みである。 | ||||
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主人公の本作における立ち位置は、あくまで使用人の甥でしかない、それも突然湧いて出たような正体不明な奴だ。にも関わらず主人公の言動の数々はそうとうあり得ないものばかり!勝手に屋敷をうろつくし、屋敷の住人にもタメ口、もっと考えて行動できないのか?いくら主人公が動かないと話が進まないとはいえ、もっとストレスの溜まらない感じで描いて欲しい。 | ||||
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大学予備校受験のため上京した主人公の孝史が、宿泊したホテルの火災現場から、時間旅行の能力を持つ平田により、2.26事件前夜にタイムトリップしてかろうじて逃れます。物語は、そのトリップ先の蒲生大将邸での出来事と、孝史が現代に戻ってからのエピソードから成ります。 タイムトリップを主題にしたSFなのですが、蒲生憲之陸軍大将が架空なだけで、出て来る軍人の名前や2.26事件の経緯は史実に沿っていますので、リアリティがあります。きっと無いのだろうと思いつつも、”蒲生憲之陸軍大将”のWikipediaを捜してしまったほどです。 そのリアリティは、2.26事件をターニングポイントとして戦争に傾斜していく日本がたどる厳しく悲しくつらい道を知っている現代の読み手のわたしに、失われたとても沢山の命と、それを切り抜けてここまで復活させた人々の健気さに対し、腹にこたえる重い切なさを感じさせるものでした。 | ||||
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スローペースで読むと一週間近くかかってしまった。 中盤以降はスイスイ読めます。 主人公は、現代に帰還するさいにホテルの火事直後に帰れなかったのはなぜ? 昭和11年で過ごした分だけ現代でも時が経過する意味が不明 | ||||
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30%ぐらいかなぁ読みましたが うーん、 「体質」って言われてもねぇ・・・ それに主人公もちょっとクドスギル、シツコスギルかなぁ まぁそんな状態になってしまったらいくら説明されても信じるなんてできないんでしょうけど・・・ 私には合いませんでした。 | ||||
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1996年9月毎日新聞社から上梓。 2000年文春文庫化。 タイムトリップをするまでの展開に、やや冗長なところがあり、再読でも、つまづいてしまうのですが、そこを過ぎれば、面白いです。 タイムトリップを通した歴史観を登場人物達に語らせる部分が興味深く、日本SF大賞受賞もうなずけます。 | ||||
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宮部みゆきの作品が非常に好きなため、おそらく課題に評価しています。 ただ、好きな人としては楽しくよめます。 どうして過去を変えないのか、という所の問いの回答は、なるほど、と感じました。 | ||||
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今まで読んだ宮部作品ではなかなか異質な感じを受けた読み始めでしたが、さすが!一気でした。 | ||||
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再読。 1回目に読んだ時は、終盤のふきと主人公による”再会”の約束あたりから、エンディングを想像しただけで目頭が熱くなり、それ以後は最後の一文まで号泣して読んだものです。 思ってたのと違う終わり方だったけど、それでも泣いた。 この点だけで、自分の中では”宮部さんベスト3入り”くらいに思ってた作品。 再び読もうと思ったら手元になくて、そーいえば誰かに、「返さなくてもいいから」と貸した(押し付けた)のだったっけ。 あの時の感動の勢いがそうさせたのだけど・・・。 結構経ってから読み返したら・・・つまらないではないかコレ。「理由」や「模倣犯」のような苦行的辛さではなく(そういった部分もあるが)、スラスラ読めるけどつまらない。 そもそもこの主人公はなんなんだ。宮部キャラ史上、もっとも共感覚えないキャラではなかろうか? 初読の時はそんなに気にならなかったのにな・・・。そのせいか、感動のエンディングもあまり響かず。 貸した人物、読んでくれたかな〜と時たま考えもしましたが、今回確信した。絶対読まれてない。 それでもそれでも、やっぱり思いました。 ふきと再会出来るエンディングが読みたかったな。 それともう1つ、ここに至るまでがやはり、長過ぎる。 (と書いても、この長さで完成したことは変えられないわけで) | ||||
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