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蒲生邸事件
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蒲生邸事件の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.12pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全21件 1~20 1/2ページ
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最近、三島由紀夫の著書をぱらぱらと再読、2・26事件が気になっていたところに、恩田陸「ねじの回転」が2・26事件がテーマだということで読んでみたらとてもおもしろくて。 そういえば宮部みゆきも「蒲生邸事件」がそうではなかったっけ?と思い、本棚から引っ張り出してきました。なんと1995年雑誌連載の作品だったのですね。もう27年も前だとは。内容をすっかり忘れていたところを再読しました。 比較するものでもないのですが、恩田陸作品がすぐに引き込まれたのに対して、こちらはあまりおもしろいと感じず・・正直いい作品だと認識したのは第4章以降で最後の80ページになってからでした。 ”事件”というタイトルがついていますが、まずこれでミステリだろうと勘違いしてしまいます。主人公が過去にタイムスリップして、入り込んだお屋敷で蒲生大将という退役軍人が死んでいる場面に出くわし、それが自殺か他殺か?という謎はあるのですが、誰かが捜査するでなし、家族や主人公が推理するでもなしで、その死自体はほとんど放置されたような状態です。 日本SF大賞を受賞したそうですが、自分にはSFらしさも感じられませんでした。ただ時間移動できる男性に出会って過去へやってきましたというだけです。 2・26事件を大きく取り上げるわけでもない。最後の方には若い兵士たちと話す場面も出てきますが、4分の3くらいまではただ外で何がが起こっているらしいというだけです。 何が書きたかったのかわからないままに読んでいくのですが、まずこの主人公、孝史が好感の持てない青年で・・どうしてこんな思慮の浅い常識もない軽薄な男の子を主人公にしたのでしょう。彼は大学受験に失敗して浪人決定になり、予備校受験のため東京のホテルに滞在していた、そのホテルが火事になって死にかけたところを、時間旅行者の平田に助けられ昭和11年に飛んでしまったという設定です。 平田が使用人として働いているのが蒲生大将のお屋敷なのですが、未来から来たことがわかったらまずいのに、命の恩人の平田の言うことも聞かず勝手に動いて迷惑をかけてばかり。自分は未来人で将来どうなるか知ってるんだとこの時代の人たちを見下したり、かといって勉強不足で常識もなく歴史のことなどろくに知らないから、ちぐはぐなことばかり言っている。住まわせてもらっているのに蒲生家の人たちに対する態度もえらそうで、最後の方まで「気分の悪いヤツだ」と思いながら読むはめになりました。 第4章で、孝史は蒲生邸から外に出ていろんな人に接し、若い将校たちクーデター部隊が鎮圧されたことを知り、だんだんとこの時代の人たちに思いをはせるようになります。「あなたたちはみんな死んでしまうのに」唐突に彼の頭にこの言葉が浮かびます。この後、日本は戦争に突入し、負けて東京は焼け野原になる、でもそれを話しても誰も信じてくれないだろう、自分には何もできない・・。 ネタばれになるのであまり書けませんが、最後は圧巻です。歴史や、人生や、運命や、誠実に一生懸命生きるとはどういうことか、いろいろと考えさせられました。最後まで読んできてよかったと思いました。第4章以降だけは星5つです。 ただ、上に書いてきたような感想なので、残念ながら積極的におすすめはできません。ミステリとも言えない、SFとしても中途半端です。むしろ普通小説として出した方がよかったのではと思います。 | ||||
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主人公の受験生の言動が本当に不愉快で腹が立って、読み始めてかなり早い段階で挫折しそうになった。中断する前にここのレビューを読んでみたら、似たような感想が多く、でも後半は面白いとか、最後に感動するとか書いてあったので、がんばって読み続けることにしたが、ぶっちゃけ、前半はかなり苦痛だった。後半は話が面白くなってきてさくさく読めたが、主人公に対する不快感は変わらず。最後もなんだかご都合主義にきれいにまとめた感じで、期待したほどには後味は良くなかった。やはりこの作者だったら、サスペンスやミステリーのほうが好き。 | ||||
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2017年初冬、JR駅構内の書店で平積みにされている本作が目に留まった。 宮部氏の作品は『模倣犯』しか読んだことがないが、 『模倣犯』を大変面白く読ませてもらったことと、 この作品の帯をみて「タイムリープ」ものだということがわかり、 宮部氏の書くSF作品はどんなだろうと興味を持ち、即購入。 購入したときは、宮部氏の新作だと思っており新装版だとは知らなかった。 ・・・結論から言うと、ちょっと時代遅れの感がする作品だった。 (20年前の本なので当然といえば当然ですが) 作品のオチとなる最後の部分を読み終わっても特に感想はなし。 なるほど。。。読み終わったなぁ、、と感じただけ。 せっかくのタイムリープ能力を利用したトリックや謎解きとしても目新しいものはない。 能力の設定としてもよく練られているという印象は受けない。 能力を持つ者の悲哀や一少年の成長についてのストーリーも特に深いものは感じることはできなかった。 改めて昨今の小説、漫画、アニメに至るまでのタイムリープものの充実ぶりが実感できた。 それらを堪能しつくしたあとにこの作品に出会うのと、 この作品が初めて世に出た20年前にこの作品に出会った場合とでは恐らく感じ方が違うだろう。 というより、20年前にこの作品を世に出していたのか!と思うと「さすが宮部先生、凄い!」の一言なのですが。 20年前出合っていれば、一生モノの作品として繰り返し読んだかもしれない。 また、私自身『模倣犯』のような本格的なシリアスミステリーの大作を先に読んでおり、 そのイメージをひきずっての宮部作品2作目となったために、若干期待外れ感を持ってしまったのも 仕方がないのかもしれない。 そういった意味で★3つの普通評価とさせてもらいました。 宮部作品はキンドル化されているのがほとんどないので手を出す機会は少ないですが、 まだ読んだことのない作品で興味あるものもあるのでいずれは読みたいと思っています。 | ||||
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宮部さん、あなたの着眼点、文章力は天才的です。今回の新装填、再発売に際し何カ所か改校された様子ですが 初期の宮部さんのきめ細やかな人物描写、些細な生活の道具えの愛着がうらめにでてしまいましたね。 パラレル・タイムラインの説明、準主人公の虚無的思想の説明、軍部の軍事力による独断政治への危機感などが重たかった SF作品のリメークが是か非か大いに考えさせられた。 | ||||
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スローペースで読むと一週間近くかかってしまった。 中盤以降はスイスイ読めます。 主人公は、現代に帰還するさいにホテルの火事直後に帰れなかったのはなぜ? 昭和11年で過ごした分だけ現代でも時が経過する意味が不明 | ||||
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1996年9月毎日新聞社から上梓。 2000年文春文庫化。 タイムトリップをするまでの展開に、やや冗長なところがあり、再読でも、つまづいてしまうのですが、そこを過ぎれば、面白いです。 タイムトリップを通した歴史観を登場人物達に語らせる部分が興味深く、日本SF大賞受賞もうなずけます。 | ||||
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再読。 1回目に読んだ時は、終盤のふきと主人公による”再会”の約束あたりから、エンディングを想像しただけで目頭が熱くなり、それ以後は最後の一文まで号泣して読んだものです。 思ってたのと違う終わり方だったけど、それでも泣いた。 この点だけで、自分の中では”宮部さんベスト3入り”くらいに思ってた作品。 再び読もうと思ったら手元になくて、そーいえば誰かに、「返さなくてもいいから」と貸した(押し付けた)のだったっけ。 あの時の感動の勢いがそうさせたのだけど・・・。 結構経ってから読み返したら・・・つまらないではないかコレ。「理由」や「模倣犯」のような苦行的辛さではなく(そういった部分もあるが)、スラスラ読めるけどつまらない。 そもそもこの主人公はなんなんだ。宮部キャラ史上、もっとも共感覚えないキャラではなかろうか? 初読の時はそんなに気にならなかったのにな・・・。そのせいか、感動のエンディングもあまり響かず。 貸した人物、読んでくれたかな〜と時たま考えもしましたが、今回確信した。絶対読まれてない。 それでもそれでも、やっぱり思いました。 ふきと再会出来るエンディングが読みたかったな。 それともう1つ、ここに至るまでがやはり、長過ぎる。 (と書いても、この長さで完成したことは変えられないわけで) | ||||
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最後まで納得出来なかった銃声….大体, 頭を撃って自殺をする場合,絶対的に銃口を 密着させて発射するものであり,この場合, 銃声はほとんど聞こえないのが常識である. ましてや25口径の掌サイズの拳銃である. 頭部がサイレンサーの役割をしてしまう. であるから,相応に離れた半地下まで銃声が 聞こえたとなれば殺人だと断定する.然し, 結果は自殺で決まり.この辺り,宮部みゆき らしからぬ不手際である.無理もないか? | ||||
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これをもっと上手くスッキリまとめられれば4くらいの評価でも納得できるが他のレビューにもある通り序盤のだれがひどい。大きく分けて6章くらいあるが最初の2章がとにかく退屈で読むのが苦痛だった。長ければいいてもんじゃない。文章が読みづらいので尚更。 ストーリー事態もそこまでスゴい!というほどではなくちょっといい話程度。自分は過大評価につられて期待しすぎたのであまり期待せず読んだ方がいいと思う。 つまらないわけではないが読まなければ損というより暇なら読んでもいいかもくらいだった。あと長い割にはそこまで濃い内容ではないので時間がもったいない。 ミステリー小説ではなく歴史小説っぽいので純粋にミステリーが読みたい人にもおすすめしない。学生さんには結構おすすめできる本かも。 | ||||
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宮部みゆきの著作を今回初めて読みました。最初は、2.26事件の歴史物・ タイムマシンもののようですが、読み進んでいくと殺人事件の推理小説の色合 いが強くなってきます。主人公が今時というか、最初はへたれなのだが、変な ところで意地を張ったり、厚かましかったりとあまり感情移入はできませんでした。 結局、村上春樹の小説のセリフにもあったが、「自分が生きてきた生き様を 誰かに憶えてもらいたい」という欲望が人間にはあるのだなと感じました。そ の時代時代、自分の能力・経験・人脈を使って一生懸命生きると言うこと。そ の中で、過去から未来を予測するというのは、人間だけに与えられた能力だと思った。 | ||||
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終盤のホロリは間違いなし。戦中戦後を生き抜いた、蒲生家ゆかりの人々の人生が、確かなぬくもりと実在感をもって胸に迫ってきます。 ただ、それまでが長いんだ!自分の場合、イラつかずに読めるようになってきたのはやっと五章からで、主人公が出会うものほとんどすべてにムカッ腹を立てながら空回っている長い長い間は、彼の視点で物語を追っていかねばならない逃げ場のなさが苦痛で、あやうく途中で投げるところでした。ヘタレのくせに頑固で人の言うことは聞かず勝手な行動してはビビり倒す繰り返し、時代背景の違う人々に対し、万事に失礼だし。他のキャラには誰一人として違和感は感じなかったのに、語り部型の主人公だけがこんなに肌に合わないのは初めてでした。 こういう巻き込まれ型の主人公って、やたら適応が速く、したり顔で立ち回って見せても面白くないことは百も承知で、もうちょっとだけ柔軟で素直なキャラにして前半の尺を短くできなかったんかなー…とか思ってたら解説の人は彼のことを「柔軟で素直」って言ってるんですよね。私の感覚がおかしいのか… 感動しましたが、そんなこんなで星三つ。いろんな意味で忘れられない作品になりました。 | ||||
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架空の歴史上の一家である蒲生家で発生した殺人事件を、タイムトラベルした主人公が解決する物語。 SFというよりもミステリー色が強く、フーダニットもの。 しかしこの設定でタイムトラベラーである必要性は低い。未来を知っている、またその未来は大きく変えることはできないという予備知識があって解決する謎ではあるが、若干興がそがれるポイントである。 純粋なミステリーの中にSF色をだして時代設定を作ったのはいいけど、なんか反則だね。トラベルの回数制限もちょっとご都合的だし。 時代の空気はうまく表現できてるけど、反戦とか厭世とかの味もごくわずか。ちょっと全般的に中途半端。 | ||||
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夫に頼まれて購入。 書店で帯を読んで面白そうだと思って購入したが、期待はずれで読むのを途中で止めた。 | ||||
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当然ながら、本編よりは時代が新しくなるけれど、 昭和という時代はそんな時代だった。 電話を近所の家から借り、テレビも借家の大家さん や街頭テレビで見た。 なにより、それを“貸す側”が当たり前だと思って いた。 『昔の人は現代人よりも劣っている』というのが我 々の認識だと思う。 平成の、インターネットによるグローバル化した視 野を持った我々の方が、明治維新の坂本龍馬より、 大阪城を作った豊臣秀吉よりは確実に物事や時代の 流れがが判っていると思っている。 ましてや縄文時代に行ったら神様扱いになるに違い ない。なんてね。 ところが、時代や人の価値観、学習能力は、もしか したら現代は歴史上、かなり低い順位になりそうだ。 主人公の、(どうせ俺は未来人で、すぐにこの時代 から立ち去るし、君らは過去人で、これから日本が どうなるか知らず、何も見えていない未開人だ)と いう考えを背景にしたずーずーしさや優越感は、随 所でその行動や発言に現れ読者は冷や冷や(イライ ラ)する。 ところが、現地(当時)の人達は、輝ける(当時の 人から見ればそう見えるはずの)未来に移住するよ りも、その場に留まって生きよう、あるいは死のう と決断する。 俺らだったどうよ?! 近いうちに君らのほとんどが死んじまうけど、未来 に行かねぇ?って言われたら、『じゃぁ、しょうが ねぇから行こうか』なんて思うんじゃないだろか。 どちらが正しくてどちらが正しくないとか、保守的 とか革新的とかじゃなくて、どちらがその時代を、あ るいは家族や友達を愛してるのかという事を考えると …。 私は過去の人たちの方が、我々よりもずっと生きてる 意義や実感を感じながら生きたんだと思うよ。 生き方や幸福感、恋愛感や人生観を考えさせる…やっ ぱり“ミステリ”からははみ出る作品だと思う。 “無冠の帝王”ってあるじゃん? 恋愛小説としてもミステリとしても時代小説としても 無冠かもしれないけれど、エンターテイメントとして は星四つ以上つけられると思うよね。 (むしろ星つけないほうが価値あるような気がするん だけど) | ||||
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当然ながら、本編よりは時代が新しくなるけれど、 昭和という時代はそんな時代だった。 電話を近所の家から借り、テレビも借家の大家さん や街頭テレビで見た。 なにより、それを“貸す側”が当たり前だと思って いた。 『昔の人は現代人よりも劣っている』というのが我 々の認識だと思う。 平成の、インターネットによるグローバル化した視 野を持った我々の方が、明治維新の坂本龍馬より、 大阪城を作った豊臣秀吉よりは確実に物事や時代の 流れがが判っていると思っている。 ましてや縄文時代に行ったら神様扱いになるに違い ない。なんてね。 ところが、時代や人の価値観、学習能力は、もしか したら現代は歴史上、かなり低い順位になりそうだ。 主人公の、(どうせ俺は未来人で、すぐにこの時代 から立ち去るし、君らは過去人で、これから日本が どうなるか知らず、何も見えていない未開人だ)と いう考えを背景にしたずーずーしさや優越感は、随 所でその行動や発言に現れ読者は冷や冷や(イライ ラ)する。 ところが、現地(当時)の人達は、輝ける(当時の 人から見ればそう見えるはずの)未来に移住するよ りも、その場に留まって生きよう、あるいは死のう と決断する。 俺らだったどうよ?! 近いうちに君らのほとんどが死んじまうけど、未来 に行かねぇ?って言われたら、『じゃぁ、しょうが ねぇから行こうか』なんて思うんじゃないだろか。 どちらが正しくてどちらが正しくないとか、保守的 とか革新的とかじゃなくて、どちらがその時代を、あ るいは家族や友達を愛してるのかという事を考えると …。 私は過去の人たちの方が、我々よりもずっと生きてる 意義や実感を感じながら生きたんだと思うよ。 生き方や幸福感、恋愛感や人生観を考えさせる…やっ ぱり“ミステリ”からははみ出る作品だと思う。 “無冠の帝王”ってあるじゃん? 恋愛小説としてもミステリとしても時代小説としても 無冠かもしれないけれど、エンターテイメントとして は星四つ以上つけられると思うよね。 (むしろ星つけないほうが価値あるような気がするん だけど) | ||||
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二・二六事件、時間旅行者、蒲生邸で起こった怪事件、 戦争の悲惨さ、蒲生邸で働く女中との淡い恋。 長い長い物語に、様々な要素が盛り込まれている。 しかし、その分テーマが分散してしまった印象がある。 作者の主張が明確に伝わって来ない。 もちろん読み物としてはそれなりに退屈せず読めるのだが。 いったい作者は何を書きたかったんだろうか? | ||||
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タイムトリップ,殺人事件,226事件. 色々な要素を詰め込みすぎてしまっており,宮部みゆきの作品にしては,中途半端な感じが否めない.お得意の人物描写も微妙.分量にしては読み応えのない作品だった. | ||||
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我らが隣人の犯罪に狂喜し、レベル7に涙した私にとって、非常に残念な作品でした。その後理由を読んで決定的になり、みゆきさんの作品から遠ざかったきっかけとなった小説です。主人公にどうしても感情移入できない----只それだけの理由ですが。それ故不幸な事にまだ模倣犯も読んでいません。 | ||||
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受験生である主人公が、時間旅行者とともに、昭和11年にタイムとラベルしてしまう話。私は個人的にはうーん、いまいちかなーという評価です。宮部みゆきさんの本はいつもすぐ、夢中になってやめられない止まらないとどんどん読んでしまうのだけど、これは序盤がちょっと退屈。事件を解明していくまでが長い。ただ登場人物が基本的にやさしく魅力的なのと、終盤の展開が面白いので、読みきらせる力のある本だと思います。 | ||||
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「歴史の些細なことは変えられても、流れを変えることはできない」「東條英機もヒトラーも、自ら未来を模索し、必死に生きた結果、道を間違った者」そういうメッセージを強く感じ、将来への切符があっても、敢えて混迷に残る選択をしたふき、貴之、敢えて時代を戻ってその時代の人間となった平田・・・自分の時代へ戻った孝史。そんなそれぞれのその後の生活など、後読感の爽やかさは格別だった。ただ、どうも序盤が退屈な展開に感じてしまった。『龍は眠る』だとか『クロスファイア』など、他の宮部作品と比較した場合、序盤がどうにもダラダラしてしまった印象。中盤から一気に話が展開するだけに、そこが残念。 | ||||
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