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十二人の死にたい子どもたち



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十二人の死にたい子どもたちの評価: 2.79/5点 レビュー 76件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点2.79pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全76件 41~60 3/4ページ
No.36:
(4pt)

是非、メモのご用意を。

「12人の死にたい子どもたち」のタイトルからお察しの通り、メインの登場人物が多いです。
そして、序盤から、会場に集まる前から、それぞれがあっちこっち動き回ってくれます(;^ω^)
序盤の、各自の行動や見たものを把握しておいた方が、後半の謎解きが面白くなるので、是非メモをとりながら読む事をおすすめします。
(記憶力に自信のある方は…羨ましい。)

▽以下、ネタバレにならない程度の、序盤に書かれている特徴まとめ。
(帽子を脱いだ後の特徴や正体、死のうとする理由などは書いていません。)
ーーーーーーーーーーーーー
【廃墟】
・元 産婦人科・小児科・内科の総合施設
・4階建て
・映像製作会社が買い取り、改装予定
・高価な医療機器だけ運び出され、内装は綺麗なまま。
・電気・水道・電話も使用できる。
・玄関と裏口が、簡単な暗証番号でロックされている。
*参加者は、1階ロビー受付内のダイヤル式金庫の中にに入っている、金属製の数字(サトシが古い時計からはずしたもの)を順番にとり、地下の多目的ルームへ行く。

【人物】
1.♂サトシ
 主催者/冷静/甲斐甲斐しい
2.♂ケンイチ
 やせ型/陰鬱な顔/スーツ/若干空気が読めない
3.♀ミツエ
 入念なメイク/ピンクのゴシック衣装・ポシェット(中には先立った想い人の写真)
4.♀リョウコ
 地味な服装(ジーンズ・ブラウス)/マスク・ニット帽/薄化粧
5.♂シンジロウ
 ワイシャツ・黒ネクタイ・紺色のスーツ・ハンチング帽/低身長/考察好き
6.♀メイコ
 ブレザー・スカート・ワイシャツ・ピンクの花の髪飾り/小柄/気弱/自分で意見を決められない
7.♀アンリ
 黒髪ロング/長身/白いワイシャツ・黒ジャケット・タイトスカート・タイツ/自信に満ちている
8.♂タカヒロ
 やせ型/幼い頃から病院に通っている/吃音
9.♂ノブオ
 坊主/小柄/メガネ・ワイシャツ・クリーム色のスーツ/社交的
10.♂セイゴ
 ガッシリ体型/派手なTシャツに白シャツを羽織っている・短パン・サンダル/喫煙者
11.♀マイ
 金髪に近い髪色/色黒/制服(ミニスカート・ブレザーを腰に巻いている)/頭が弱い/病院に不信感?
12.♀ユキ
 ??/何に怯えている様子/目立たない

(余談)
なかなか 細かい状況や建物の構造まで頭の中で把握するのは難しいので、映画化は嬉しいですね。
ただ、公開情報を見る限り、登場人物の服装や特徴が違っていて、意味のある変更なのか…ちょっと残念でした。(特にシンジロウとメイコ)
十二人の死にたい子どもたちAmazon書評・レビュー:十二人の死にたい子どもたちより
4163905413
No.35:
(3pt)
【ネタバレあり!?】 (1件の連絡あり)[]  ネタバレを表示する

結局、だれも死なないミステリー?

話が中々進まずイライラさせられるます 無駄にページ数を稼ぐためなのか?余計な人たちの心境や、やたら小難しい言葉を多様していて読んでいてテンポが悪いように感じました
YouTubeの予告動画に釣られたみたいで少しがっかりでしたが、決して詰まらない訳ではありません
先入観無しに入れば、それなりに楽しめる作品です
わたしには向いていなかったと言うだけす
十二人の死にたい子どもたちAmazon書評・レビュー:十二人の死にたい子どもたちより
4163905413
No.34:
(1pt)

最高につまらない

最初にある病院見取図をみて嫌な予感がしたが、予感的中。こんなの小説ではない。
映像にすればそれなりのエンターテイメント物ができるのかもしれないが。
内容がない。久々に駄作に出会った。
十二人の死にたい子どもたちAmazon書評・レビュー:十二人の死にたい子どもたちより
4163905413
No.33:
(3pt)

ネタバレ含む キャラ立ちは面白く魅力的

読み初めは何とも言えない不可解、奇妙さにゾクゾクしながらページを捲りました。

12人の登場人物は個性的で読み進めるうちにキャラ立ちしてくれる子が多かったです。ただ、それでも男の子でかなり終盤までこの子はどの子だっけ?と区別するのに苦労した子もいました。

突出したキャラクターである5番の頼もしさと憂い、憎まれ口で粗暴さも見せながら面倒見が良い10番、そして何より11番の明るさには読みながら笑わされたし、7番の冷静を装った攻撃性や6番の蝙蝠からの徹底的排除を目論見ながらも己の浅慮さを披露するだけの魅力のなさ等、面白かったです。

肝心のミステリーとしては謎の0番の移動経路がややこしすぎて途中で理解するのを止めました。書き出しながら読むのも面倒臭い。
ミステリーならきっちりと経路順にまとめた説明が欲しかった。
また、0番の移動に加担した人物が何故そんなに早くに集合場所へ来ていたのかも不明だし見ず知らずの他人が4階まである建物の屋上でたまたま0番の到着を目撃するのも都合良すぎだと思いました。

車イスで歩く見込みのない人にも靴やスリッパ等を履かせるのは社会性云々よりもまずは足の保護が目的だし、介護に携わったことのない素人が生死関わらず人を車イスから他の物へ移乗させるのは簡単ではないし、ましてや不安定な物に乗せて落とすなんてあり得ないと思いました。不安定な状況なら一層落とさない様に注意するだろうし床に落とした後に抱えあげるのは体力的にも難しいです。0番の状況で物語の初めから終わりまで呼吸器も外されて放置とはそれだけで亡くなるのでは、とも思いました。

等々、作品で使用する小道具の車イスやそれを使用する人の状態や生活などの勉強が不足する作者の作品は整合性に欠けます。
十二人の死にたい子どもたちAmazon書評・レビュー:十二人の死にたい子どもたちより
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No.32:
(4pt)

十二人をきっちりキャラクター付けしていましたね

ありがちな設定で、でも、7、8人でなく12人。
だからこそ、それぞれの描写は飽きない程度に、薄く、
そしてわかりやすくキャラクター付けをしていたので、読みやすかったです。
ところどころ、発想の飛躍や、なぜ、そうなるかなど腑に落ちない点はあったものの、
まぁ、子供たちなので、と割り切って読むと楽しかったです。

そして、オチも予想通り、ある程度綺麗にまとめてたのも良かったです。

でも、シンジロウとサトシはすごいですね。
離人的なところもよかったです。
十二人の死にたい子どもたち (文春文庫)Amazon書評・レビュー:十二人の死にたい子どもたち (文春文庫)より
4167911507
No.31:
(1pt)

平行線

ずっと同じ話を繰り返していて、読むのがつらかった。まったくおもしろくない
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No.30:
(2pt)

心理描写がちょっと

設定、序盤の展開は面白いけど、登場人物の心境を変化させる要因が腑に落ちないというか、強引というか、いまいち共感できないように感じられました。
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No.29:
(1pt)

とにかくつまらない

まず最初からダラダラと12人分の描写が続くのが苦痛でしかない。
文章が軽いのになんとか重いミステリ感を出そうとしている事が読みづらさを後押ししてくる。
最後に何かあるかもと思って頑張って読破しましたが時間の無駄でした。
久しぶりの駄作。
十二人の死にたい子どもたちAmazon書評・レビュー:十二人の死にたい子どもたちより
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No.28:
(4pt)

人生の中で一番凄まじい時代

今思うと中高生ぐらいの頃はある意味人生の中で一番凄まじい時代だったんだなと改めて思いました
十二人の死にたい子どもたち (文春文庫)Amazon書評・レビュー:十二人の死にたい子どもたち (文春文庫)より
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No.27:
(4pt)

面白かった

久しぶりに好きな雰囲気の物語でした。
ダンガンロンパ的な雰囲気なので、あのゲーム好きな人は好きだと思います。
最後のオチも好き!
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No.26:
(3pt)

全体的に分かりづらくて冗長

いまいちよく分からないまま進んでいき、いつの間にか終わっていました。
いちばんの問題は登場人物の多さです。
12人の怒れる男のパロディなのでしょうが、元ネタは映像だから成立したのであって、小説だと誰が誰やらわからなくなります。
頑張って一人一人を個性的にしているのはわかるが、それでも分かりづらい。
あと人物が多いせいで無駄に長い。
トリック?も、四階建ての建物を行ったり来たりする感じで、分かりづらい。
とにかく全体的に分かりづらい。
良い点を挙げるとすると、重い話だが読後感は良かった。
読んだことを後悔するほどではないが、読んで良かったというほどでもありませんでした。
十二人の死にたい子どもたちAmazon書評・レビュー:十二人の死にたい子どもたちより
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No.25:
(1pt)

タイトルだけ

最初から最後まで起伏が無く、12人の言動行動が終始つまらない。終盤の展開も特に盛り上がらずいつまで同じ展開が続くのかと飽き飽きしました。こんなに読みながら苛々する作品は初めてかもしれないです。
十二人の死にたい子どもたちAmazon書評・レビュー:十二人の死にたい子どもたちより
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No.24:
(5pt)

ちりばめられたメッセージ

一度目は、雰囲気を味わうのもよいでしょう。でも、十二の価値観をそれぞれの立場で考えてみるのも面白いです。なぜ、こうなったのか。そんな事を考えた時、すでにこの世界に取り込まれているでしょう。
時には反発、時には共感。
それこそが、本書が伝えたかったことだと思っています。
他人と自分は違うもの。だからこそ、理解に面白さがやってくる。受け取る人の数だけメッセージがあると思います。
十三回、視点を変えて楽しめます。
十二人の死にたい子どもたちAmazon書評・レビュー:十二人の死にたい子どもたちより
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No.23:
(1pt)

読めばよむほど無気力になる。

つまらない。題材だけの作品だと読んでわかった。自殺するとしての動機の大小は人それぞれだけれども結局全員死ぬことを辞めるというそれでいいのかというオチだった。作者が中高生だったらこの終り方もあるのかなあと考えはするが大人の都合感が半端ない。そもそも死ぬ目的で集まっているのに全員頭を寄せあって話し合うことがあるのか。自殺することが目的なら一人一人待たずに会議から抜け出して死体になっていってもおかしくないんじゃないか。そんなに余裕のある人たちなんだろうかというところの疑問が読んでいる間中絶えなかった。この小説が実際の社会問題をただネタとして扱っているようにしか思えずただただ不快に思えた。これならまだ普通のクローズドサークルにした方がマシだ。
十二人の死にたい子どもたちAmazon書評・レビュー:十二人の死にたい子どもたちより
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No.22:
(5pt)

この世に望んで生まれてきた子供はいない……だからこそ、大人は。

警察庁の集計によると、2017年の自殺者は前年より757人少ない2万1140人で、8年連続で減少したそうです。
――しかし、全ての年代で減少する中、19歳以下は前年より29人増えて516人となったとか。

子供がなぜ自殺するのか? ……このシンプルな問いに対して、真摯に向き合った作品だと私は思います。

決して、その答え、正解が書かれているわけではありません。
ただ、それを自身、読者が考えることこそ、本作の意義ではないかと思います。

子供が死を選ぶ理由は様々だろうと思います。
たとえ第三者……大人がそんな馬鹿らしいことで、些細なことでと思ったところで、当人がそう思わない限り、それは馬鹿らしいことでも、些細なことでもなく、唯一無二の、死に至る理由となります。

そんな理由を、誰かに話すことができたとしたら。
そんな馬鹿らしいことで、些細なことでと茶化すことなく、ただ話を聞いてくれる誰かがいたとしたら。
時に共感し、時に意見し、一緒になって死について真剣に考えてくれる仲間がいたとしたら。

本作に大人は出てきません。
本作に登場するのは、子供でありながら、大人のように考えざるを得なくなった子供達だけです。
それは大人の子供に対する無関心さ、そして、子供の問題を子供自身が解決するしかないという現状を、如実に表しているように思えます。

子供達が何も話してくれない……そう言う大人もいるでしょう。
何も話してくれないのは、信用していないからであり、話しても無駄だと思っているからです。
子供が限られた人生の中でそう思うようになったのなら、その責任は子供ではなく大人にあります。
……にも関わらず、自分の都合の良い時だけ、話して欲しかったと言うのは、虫が良い話だと私は思います。

本作に対するレビューを見渡すと、的外れだと思われるものがいくつか見られます。
それは、そのような形でしか本作と向き合えなかったということであり、つまり、真面目な話をしている相手に真面目に向き合うことができない、あるいは、自分の理解できないことは理解したくない、理解しようと思わないという、態度の表れだろうと思います。

もちろん、どのようなレビューを書くことも自由ですが、だからこそ、なお悲しくなるといいますか……願わくば、そうしたレビューを書いている人達が、小さな子供であることを願うばかりです。(こんなことをつい書いてしまう私もまた、大人げないとは思いますが!)

この世に望んで生まれてきた子供はいません。
だからこそ、望まれて生まれたということを、そう望んだはずの大人達が、子供達に伝えていかなければならないと思いますし、子供が生まれきて良かったと思える世界にしていかなければならないと思います。
十二人の死にたい子どもたちAmazon書評・レビュー:十二人の死にたい子どもたちより
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No.21:
(4pt)

元ネタはNHKの「真剣10代しゃべり場」?

いわゆるミステリー作品を期待したものの、良い意味で裏切られました。
タイトルの元ネタと思われる映画「十二人の怒れる男」のような、法廷モノに近い内容です。
名探偵のような役割(この場合だと弁護士?)を担うキャラも登場し、謎解きの要素もあるものの
正直そういった部分よりも、それぞれのキャラクターが織りなす群像劇としての面白さに惹かれました。
登場人物の何人かは「中高生のくせに頭良過ぎるだろ」という気もしましたが。
読んでいて、10年以上前にNHKで放送していた「真剣10代しゃべり場」という番組を思い出しました。
十二人の死にたい子どもたちAmazon書評・レビュー:十二人の死にたい子どもたちより
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No.20:
(1pt)

十二人の特に死にたいと思っていない子供たち

白い表紙に大きな赤い文字のショックなタイトルに惹かれて読んでみたら痛い目みます。ひたすらページ数稼ぎのしょうもないやり取りを交えた議論という名のおままごとが延々続きます。彼らに同情も共感も湧きませんし、その内に早く物語を終わらせて欲しいばかりにさっさと死ねとしか思わなくなります。途中で投げました。
十二人の死にたい子どもたちAmazon書評・レビュー:十二人の死にたい子どもたちより
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No.19:
(1pt)

天地明察はめっちゃ面白かったのに。

はじめの説明が長くてしかもつまらなすぎる。
テンポもあまりよくないし。
もう少し読めば一気に面白くなるのかもしれないが、そこまでガマンできなかった。
残念。
十二人の死にたい子どもたちAmazon書評・レビュー:十二人の死にたい子どもたちより
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No.18:
(3pt)

それなりの面白さ

全体として面白かったけど、トリックの部分が納得いかないんで-1減点。
価格もちょっと高いかなってことで-1減点。

ですが、面白いか面白くないかと言われたら「面白い小説」なんで、迷ってる人は買っちゃいましょう!
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No.17:
(5pt)

クールなようで、なんと熱い冲方ミステリ

天地明察、水戸光圀により歴史作家だと思い込まれ、
一方で一部のSFフリークに熱く支持を受けている冲方さん。
本作は別冊文藝春秋に一年間に渡る連載の初挑戦ミステリ。
恩田さんに負けたものの昨年の直木賞候補でもありました。

冲方さん的には新しい分野への開幕先発投手的位置付けの本。
凄く緻密に練って考えて構成したという感じです。
なにせ構想12年。しかも密室系ミステリ。
廃病院に集まった十二人の少年少女たち。
彼等はインターネットサイトで集団自殺の呼び掛けに呼応して
集まったのでした。お互いの面識も全くなく、自殺の原因も
それぞれが全く異なる。

このまま集団自殺を実行するのか?
この不自然な状況の謎解きをするのか?
彼等は全員で自らの自殺の原因を発露しながら意見を主張します。

ある少年は緻密な推理を積み上げ ある少年は精妙な進行役に徹し
ある少女は場を支配しようと主導し ある少女はトリックスターとして新しい局面をもたらす
次々と12人の一人一人が解決に向けて役割を果たすようになります。
何故ここに知らない一人が増え、
この中の誰が嘘をつき、誰がこの事態を引き起こしたのか?

ほとんどが病院内の一室のなかで繰り広げられるたった半日の
狭く、濃く、長くて短い、場所と時間の中の物語。

十二人の死にたい子どもたち、このタイトルに映画12人の怒れる男たち
を思い浮かべる方も多いでしょう。まさにその通り。
一部屋の中で少年たちがこれでもかってくらい延々と議論するのです。
そしてその議論の内容は映画のような他者の裁判、他社の罪の軽重ではなく
自分たち自身の自殺の正当性、根源性を問いあうのです。
僕も読了後に映画を探して見直したいと思いました。

目まぐるしく話し合いの主導権は少年と少女の間を行き来し、
事実と証拠が次々に意外な方向に物語を引っ張っていきます。

そのあたりの物語の濃密さと綿密な構成が作者のこだわりであり、
ともすれば読者の関心と同調しづらいところがあると思います。
この波長が合わないと遅延感や倦怠感を感じてしまうことも多いでしょう。
だけど頑張って最後まで読むときちんと謎解きとは別に
物語全体の解決を作者なりに提示してくれます。

人生に悲観したりちょっとでも自殺を考えた若者には
是非読んで欲しいと思います。
自分はこの中の誰なのか?
誰に共感し、誰の意見を許せないと思うのか? 
自分の境遇と結論は他の志願者にとって賛同されるものか?
それとも、別の理由に比べればとるに足らぬものでしか無いものなのか?
実は全ての人物に対になる反対の境遇と理由をもつ人物が
きちんと存在しています。
謎解きよりも、より作為にみちたお節介なまでの冲方 丁のギミック。
否が応でも悩みを持つ読者はこの構造に自分を当て嵌め物語中の人物のセリフに
共振するのではないでしょうか?「この物語はオレのことを書いている!」と。

面倒臭くも熱苦しくもある熱血作家冲方の現代ミステリデビュー戦。
少なくともよくあるデストピア小説のように結論ぶん投げタイプの
本ではなく彼らしい爽快な出口を読者の眼前に指し示してくれました。
賞に残らず、されど僕の記憶に残った一冊なのでした
十二人の死にたい子どもたちAmazon書評・レビュー:十二人の死にたい子どもたちより
4163905413

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