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(アンソロジー)

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THE 密室



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【この小説が収録されている参考書籍】
THE 密室 (ジョイ・ノベルス)
THE 密室 (実業之日本社文庫)

THE 密室の評価: 3.50/5点 レビュー 2件。 -ランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.50pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(2pt)

P・ボアロー「殺人者なき六つの殺人」の基本パターンを踏襲している短編の多さに驚く、低レベルのアンソロジー

飛鳥高氏「犯罪の場」、鮎川哲也氏「白い密室」、泡坂妻夫氏「球形の楽園」、折原一氏「不透明な密室」、陳舜臣氏「梨の花」、山村正夫氏「降霊術」及び山村美紗氏「ストリーカーが死んだ」の7つの短編を収録した「密室」をテーマとしたアンソロジー。幅広い年代(ただし、最近の作品は無い)の短編を収録している点が本アンソロジーの特徴で、私も既読の短編は折原氏のものだけだった。この手のアンソロジーには失望させられる事が多いのだが、残念ながら本アンソロジーもその例に漏れなかった。

客観的に見て、既読の黒星警部もの「不透明な密室」が一番の出来というのは寂しい限り。亜愛一郎ものの「球形の楽園」は語り口の巧みさで一応は読ませるが、密室トリックは粗雑。他の短編は論評するに値しない程の低レベルの出来で、これらを「THE密室」と呼ぶ出版社の見識を疑う。

P・ボアロー「殺人者なき六つの殺人」で、「密室」の基本パターンがほぼ出尽くしているが、「不透明な密室」(プラスαがあるが)を含めて、この基本パターンを踏襲している短編が多いのには驚いた。その基本パターンより酷い短編が多いのには更に驚いた。「密室」はミステリにおける魅力的ガジェットなので、「密室」をテーマとしたアンソロジーを編む際はもっと細心の注意を払って欲しかった。
THE 密室 (実業之日本社文庫)Amazon書評・レビュー:THE 密室 (実業之日本社文庫)より
4408553220
No.1:
(5pt)

密室ミステリ傑作選

2014年にジョイ・ノベルスから出た山前譲氏編纂によるアンソロジーの文庫化。
七作品収録とコンパクトな体裁だが中身は濃い。日本ミステリ史に残る密室テーマの短編が揃う。
戦前の甲賀三郎の作風を継ぐような理系トリックと大戦直後の世相を反映した結末が印象的な飛鳥高のデビュー作、星影龍三探偵譚として「赤い密室」と並ぶ鮎川哲也の不可能犯罪物の名作、最も愛すべき名探偵、亜愛一郎が登場する泡坂作品と折原一短編の共に濃厚なチェスタトン風味の愉しさ、初期のミステリ作品が多分に過小評価されている陳舜臣の悠然たる筆致の素晴らしさ、題名通り怪奇趣味が横溢する山村正夫、そして完成度はともかく常にトリックメイカーとして趣向を凝らした山村美紗など、レアな短編こそ見当たらないが、各々ヴァラエティ豊かで創意に富んだ作品ばかりだ。
THE 密室 (実業之日本社文庫)Amazon書評・レビュー:THE 密室 (実業之日本社文庫)より
4408553220

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