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(短編集)
ジヴェルニーの食卓
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ジヴェルニーの食卓の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.34pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全98件 61~80 4/5ページ
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原田マハさんの本にはまって図書館にある本は読み尽くしました。その中で彼女の絵に対する知識と情熱がほとばしっているのがこの本です。 彼女の愛した画家の絵はどんななのか?どうしてその絵は生まれたか?どんな気持ちで画家は過ごしてきたのか?を画家に関わった人たちを通して伝えていく手法がうまいです。 読んでいるとまさに絵が見えるように感じます。絵具の匂い、風の音、香り。サクサクと走る筆やハサミの勢い、リズム。構図を決めるまでの沈黙。出来上がった調和。 私はマティスの話が好きで何度も読み返しました。映画にしてほしい作品です。 | ||||
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もともとモネの絵は好きだったのですが、旅行でパリに行ったので どうせならとジヴェルニーに行き、魅了されてしまいました。 まだ余韻に浸っていたいとこの本を手に取って 今度は原田マハさんにはまってしまったという・・・。 こういう物語を読んでから絵を見ると また見えるものがかわりますね。 オルセーにあったドガの踊り子の彫像などは これを読んでから見たかったなと思うほど。 あと最近どうも小説は作り物っぽさが気になって 読み続けられなかったのですが、 著者の作品はそれを感じず、物語の世界にどっぷり入っていけるところが すごく好きです。 | ||||
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収録作品4篇中の一つ「ジヴェルニーの食卓」について書く。 二つの柱がある。(1)長年モネに仕えてきた女性ブランシュから見たモネ(ブランショの義理の父親)の姿を描いている。ブランシュの母とモネは夫婦だったが、共に子連れの再婚で、再婚後子はないようだ。従ってブランショはモネの子ジャンと血のつながりはなく、ブランショはジャンと結婚できた。ブランショはモネに心酔しきっている。(2)モネと元首相クレマンソーとの交流。大物同士でその関係は時にぎくしゃくするが、親友であったことはまちがいないようだ。この二人の仲をうまく取り持つのもブランショの手腕である。 物語は著者原田マハが感動とともに書きすすめており、それが読者にも伝わってくる。よくぞここまで克明に調べて、さらにまとまりのある一篇の小説に仕上げたものだと驚嘆せずにはいられない。 だが物足りなさもある。二つ挙げる。その一つは、ブランショがモネをあまりにも偉大な人として捉えすぎているのではないかという点だ。ブランショは生涯を通じて、モネに心からの怒りや不満を抱いたことがないようだ(このことが、予定調和的なストーリーのような印象を受ける)。 だが私が言いたいのは二つ目である。私的なことで恐縮だが、私は作家になりたいという見果てぬ夢を追っている。そんな私は、モネが先人の絵画にどういう点で物足りなさを感じ、ゆえにどういう方向を目指したのかに関心があった。具体的に言うと、モネが『印象 日の出』という作品をどういう意図で描いたのか、何を目指して睡蓮の池を描き続けたのか、というようなことだ。しかし、小説に書かれていたのは、モネ以前は、暗い室内で描かれたのに対し、モネは戸外で光を描いた、的なことでなかったかと思う(私は、荒っぽく言いすぎているかもしれない)。実は私は、この本の前にプルースト『失われた時を求めて』を読み終えたのだが、そこには主人公の「わたし」がある画家(モネと受け取れる)の絵に感動し、小説家として「なにを、いかに書くか」というヒントを得ている(そして主人公の「わたし」は、ようやく小説が書けそうだという確信を持つに至った)。原田氏のこの本は、人間関係のおもしろさに焦点が当てられており、モネがそれまでの絵画に不満を持って自らの画風を追及したという点にはそれほど焦点を当てていない。人間関係のおもしろさなら別の素材でも書けよう(原田氏なら)。原田氏のような美術の専門家にはモネが追及した画風や先駆者としてのモネの苦しみも詳述してほしいと思った。 | ||||
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冬休みのお楽しみにとっておいた一冊。大掃除を終えて、冬の陽射しを浴びながら2014年最後の読書。名画の裏に隠された、小さな、宝石のようなエピソードたち。どの作品も生き生きしていて、まるで当時のその場面に居合わせているかのよう。ちらちらと出てくる作品名をネットで見ながら読み進めた。ゴッホの描いた『タンギー爺さん』の肖像画が優しくて暖かくて、思わずにんまり。 | ||||
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表紙はモネの「睡蓮」 そして、とても美しい小品が4編 さすが、キュレーターであり、美術館の仕事に携わってきた著者 ”史実に基づいたフィクション”とあるように、読み手の知的好奇心を満足させつつ、物語が進行していきます。 「うつくしい墓」 晩年のマティス ー ヴァンスのロザリオ礼拝堂を手掛けていた頃 ー に仕えていたことのある修道女が語ります。 全体に、白いマグノリアの花が効果的に使われ、光と色彩を感じるような、厳かな気持ちにあふれる作品です。 ロザリオ礼拝堂の写真を見ながら読むのもまた良し。 私は、この作品がとても好きです。 これが最初のお話でよかった…… ピカソとの友情もせつない。 「エトワール」 こちらは、ドガの友人であるアメリカ人画家、メアリー・カサットを中心とした小説仕立てです。 ”踊り子”をめぐる、絵というよりも、マケット(小像)にこめられたドガのエネルギーが少し怖いような気がしてしまう小説 当時の、エトワールを目指す小さな踊り子ーバレリーナーたちの悲しみがつきまとい、 「うつくしい墓」の光と対照的に、青い炎といった感じでしょうか。 「タンギー爺さん」 こちらは、画材商ー芸術家たちがタンギー親父と呼んでいるーの娘がセザンヌ宛に出した手紙、という形で語られます。 若い芸術家たちを愛し、セザンヌの才能を愛するタンギー爺さんの、まるで父親のような愛情が伝わるやさしい小説です。 タンギー爺さんは、小説の中にも登場するゴッホの”タンギー爺さん”の肖像画のまさにそのモデルです。 最後は表題作「ジヴェルニーの食卓」 主人公は、モネの義理の娘、ブランシュです。 美しい庭のあるジヴェルニーのアトリエでのモネの暮らしが語られています。 「睡蓮」の大作を手掛けながら、友人でもある老政治家と囲む食卓…… 明るい青空の下で絵筆をとるモネが見えるかのような小説です。 他の作品もですが、特にモネは、実際にその絵を見ながら読むとたいへんおもしろいと思います。 | ||||
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良い本です。 読書とは、活字を自分の頭の中で映像化するもので、それが容易にできる本ほど、読んでいて楽しいものはない。私は、いま電車の中にいて、kindleを読んでいるのに、いつの間にか中世のヨーロッパのアトリエやジヴェルニーの庭園に迷いこんでいて、出てくる人びとの感情に心を揺さぶられている。ぱっと顔をあげると、そこには現実があって、もう降りる駅なのだけれど、頭の中は物語の残像がしばらく占領している。そんな感じです。 | ||||
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よかったです。この本がきっかけで、原田マハさんの本を読むようになりました。小説として楽しめると同時に、美術の勉強にもなる。すごいです。 | ||||
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原田マハさんの、キュレーターとしての絵の見方が味わえる作品を読みたくて選んだ2冊目。 絵に詳しくはないので、本に出てくる絵でわからない作品がある時は、ネットで調べながら読みました。 絵の背景が伺えてとても面白い! どの章も興味深く読みましたが オランジュリー美術館に行った事もあり、特にモネの章が楽しかった。 丁度モネの絵が来るので、観に行こうと思います。 | ||||
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印象派画家の特にモネが好みですが、文章を読むのではなくまるで絵を眺めているような、彼が愛した美しい庭の色が瞼に浮かぶ、 そんな美しい映像が想像される文章でした。 | ||||
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素晴らしい一冊でした。私の目は涙で溢れ、胸は感動が!一番大切な宝物になりました。もう一度読み返します。 | ||||
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フランスの19世紀~20世紀の風俗、暮らしをベースにたった1枚の絵画からその背景に潜んだであろうエピソードを見事に活写して極上の物語に仕立て上げる技法はこの作者ならではの味わい。 マティスの身の回りの世話をしていた女性に新聞記者がインタビューする設定でのひとり語り、ドガとモデルになったバレリーナとの関係に驚嘆する女性画家、セザンヌにツケで絵の具を提供していた店主の娘からの手紙、モネと破産したパトロン一家との奇妙な同居と再生される暖かな真の「家族」関係などなどほんとうに読み応えがある。 印象派美術館、ルーブル、オランジュリーなどのフランス美術館めぐりを一挙に達成したかのように絵画が目の前に蘇った。 | ||||
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記載どおりのきれいな本でした。 配達も早くて、梱包もシンプルでよかったです。 何重にもなっているの、無駄だなと思うので。 | ||||
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原田マハの本を初めて読んだのは数年前。山本周五郎賞受賞作の「楽園のカンヴァス」。ニューヨーク近代美術館のキュレーターと日本人研究者がルソーの作品の真贋判定をめぐって競うというお話。芸術作品の真贋判定がサスペンス仕立てになっていて面白かった。ニューヨーク近代美術館に勤務後フリーのキュレーターという著者自身のキャリアもあって、アート好きにとって美術界の雰囲気が感じられるのも嬉しかった。 そして今回の「シヴェルニーの食卓」。発売当時からチェックしていたがやっと文庫になったので購入(財布と書斎の狭さを考えるとBookOffの1冊105円がイチバン!)。マティス、ドガ、セザンヌ、モネという近代美術の巨匠4人をその周りにいた人々の目から描いた四つの短編集。もちろんフィクションだが、美術の世界にいた著者だけあって美術史を踏まえて描かれており、4人以外にもピカソやゴッホ、有名な画商、コレクターも登場する。アート好きな人間としては彼らが生きた時代状況や家族、画家仲間、画商との人間関係等リアリティがあって楽しめる。この作品はこんな状況こんな想いで制作されたんだ、今何十億する作品が当時はこんな値段だったっだ!など面白い。今後彼らの作品を観るときは、今までと一味違う感覚で観ると思う。 物語としても4編すべて印象派の絵画のように上質な作品。なかでも面白いのはセザンヌを描いた「タンギー爺さん」とモネを描いた「ジヴェルニーの食卓」。印象派の絵画やアート好きの方にはオススメの一作。 「楽園のカンヴァス」もそうだったが、文中に出てくる作品をネットで見て確認しながら作品を読むといっそう実感がある。「シヴェルニーの食卓」の電子書籍版には作品がカラーで掲載されているらしいので、そのうちに購入しようと思う。 原田マハの作品では「カフーをまちわびて」「キネマの神様」も超オススメ。 | ||||
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ぽつりぽつりと降る雨粒のような、美しく愛らしい物語の欠片たち。作者の絵画への温かい眼差しが、そのまま物語になったかのような優しい短編集でした。 しかし他のレビューを読んで、電子版ならば絵画の画像が収録されていたと知り、ちょっと悔しい……。 | ||||
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美の巨匠たちのエピソードを綴った短編集。事実と創作の間(はざま)なバランスの作品ですが、おそらくそんな感じだったんだろうなあという風に読むことができた。僕は絵画鑑賞が好きなのでそういった想像ができたが、上記のアーティストになんの予備知識もないと全く面白くないと思う。 個人的には、この作品はクオリティは高いけど、他の浜田マハ作品と比べるとワクワク感がないので、彼女の作品の中ではあまり好きではない。☆3.5 | ||||
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ピュアな時間を過ごせれる1冊に出会えました。ありがとうございました。 | ||||
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2011年日本は大変だったが、10月なのに多くの花が咲き、庭の片隅に無愛想な鶏がいて、全くの平和を感じたが、ジヴェルニーはずっとそうだったのだと判った。モネの生活とは関係なく、有るままにあった。と言うことが判った様な気がする。 | ||||
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モネの淡い睡蓮の装丁に包まれた美しい本。 19世紀末風刺雑誌『シャヴァリ』のある批評家が、モネの『印象ー日の出』に ちなんで蔑称としてつけた「印象派」の画家たちをめぐる4つのストーリーです。 今となっては確固たる地位を築いた印象派の画家たち、マティスとピカソ、ドガ、セザンヌ、モネ。 印象派という呼び名が最高の地位を築いている現代において、 彼らがおかれた苦境、サロン文化への闘い、自らの画風への追求をイメージするのは あまり簡単なことではありません。 彼らの輩出した最高傑作と呼ばれる絵画を見るたびに、 同時代において評価されることなく終わった画家たちを思い、 歴史の重みを感じます。 印象派の美術が好きなひとにも、またフランスを旅するひとにも おすすめしたい一冊です。 | ||||
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昨年読んだ作品の中で間違いなくマイベストです。くたびれた仕事帰りでも、この本を開くといつでも静謐で美しい世界があって心洗われました。しばらく次作に手を出したくなくなるほど、余韻の残る一作でした。 | ||||
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奥さんに頼まれて購入しました、内容がわかりませんのでコメントは控えさせて戴きます。 | ||||
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