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(短編集)
ポイズンドーター・ホーリーマザー
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ポイズンドーター・ホーリーマザーの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.60pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全92件 41~60 3/5ページ
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人物の心情描写が細かい!と聞いて期待して読んだのですが、考察が浅く表面的、典型的表現、ストーリーばかりで期待はずれでした。現代小説的にはこの位で細かな表現ということになるんですかね?残念です | ||||
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恐ろしい小説もあったもんだ。母子家庭ばかりじゃない、今やほとんどの人間関係において感染症のごとく毒が蔓延しているって言いたいのかな。人間関係の希薄さは毒への防衛本能だとも。いかなる小説でも作者の本音がどっかに隠されてると聞くがこの作者の本音は奈辺にあるのだろう。読後はドロンとした妙な感覚が残る。 | ||||
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最近毒親や育児放棄、貧困などをテーマにした作品をよく読むが、その大体が子ども視点。 共感はして読むが、最後のお話で「毒親」と思っていたけど親の方は…という部分を自然に描いていて、ゾッとした。 「私は悪くない!!」と思ってるのではなく、本当に子どもを想って行動していたかもしれない… 人間の分かり合えなさにリアリティを感じた。 蚤取りのお話が個人的に大好きでした。 | ||||
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同じテイストの作品をまとめた短編集です。 なぜ、人を殺してしまったのか、という理由を犯人の視点から書いています。害を与えた方にも理由はあるということで、犯人が被害者であるかのように錯覚してしまう作品も多くて、ただ、それが悪いというわけではなく、繊細な人の心の動きを描くのが上手な著者だと思います。 表題になっているホーリーマザー、ポイズンドーターは言うまでもなく面白いです。 妙に感心したのは、脚本家を目指す女性を描いた作品。ドロドロ具合とリアリティに引きこまれ、最後に意外な結末に驚かされます。 読後感は、残念ながらよくありません。二度読みたいかと言えば嫌。その部分が同じ著者の「告白」との違いかと思います。 | ||||
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湊かなえさんの得意とするサスペンスタッチの小説でした。主人公となる娘から見た母親像は、何んと「毒親」としての描写が中心になっていましたが、友人の義母から見た主人公の母親像は、真逆の「良親」として登場してくるなど、何回か読み直して初めて、そのからくりに気づくという我ながらに難解な内容のものでした。そこが何んともいえない魅力でもあり、湊かなえさんの書いた本が癖になってしまうのです。 | ||||
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グサグサと槍で突かれているような感覚で読み進め、読後は目の前がぐらぐらした。 毒親から逃れようともがく娘と、周囲から聖母だと称されていたものの、毒娘の行いによって深く傷つく母。 毒親という言葉が流行りすぎている世間への風刺、といったレビューも見かけたが、作者は決して母と娘のどちらにも寄ってはいないと感じた。 全てのパートが誰かの主観で描かれており、結局のところ事実を掴むことはできない。それぞれが、それぞれの事情の中で苦しみ、傷つき、好き勝手に語っているだけなのだから。 唯一答えを握っているだろう母の視点が無かったところに、作者の巧さを感じた。 ここからは私個人の意見になるが、私はどちらかといえば毒親に支配されてきた側の人間であり、弓香には感情移入しやすかった。 母は、家事と育児だけに留まらず、義父母の相手をし、夫の着替え等全ての面倒を見る、世間的に見て素晴らしい妻であり、母であった。 客観的に見ればそうなのだ。しかし私は母を毒親だと思っていた。 付き合う友達は選べ、男と会っていないと嘘をつくな、飲食店はすべて水商売だからアルバイトをするな等、自分の気に食わない行動を私がとれば、禁止した。 私が反抗すればあなたのために言ってるのに、と涙を流す。そうすれば、私が悪いことになる。私が折れる。その繰り返しだった。 虐待されていただとか、洗脳されていたとか、それだけが毒親ではない。「あなたのために言ってるの/やってるの」というていで、自らの価値観を押し付け娘を支配する。 弓香の母は、そういうタイプの母親だった。 この作品において弓香の母の主観は語られていない。いや、語られていたとしても、それは理穂が感じていたそれと同じものかもしれない。 それでも、本人にさえそのつもりはなくても、弓香にとっては忘れることのできない支配だったのだ。 理穂はそれを全く理解することのない、あくまでも他人だった。 「毒娘」と、他人から語られる母娘。そこに事実は存在せず、主観のみが折り重なってゆく。 誰も正しくない、誰もが毒を背負っている。 目の前がぐらぐらした。 | ||||
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短編6本どれも面白く読み始めたら中々止められないのだけど、 事実の一部を隠蔽した話でミスリードしておいて 「見る角度を変えると~」とか「真実は一つではない」なんて謳うのは違うと思う。 この本この作者に限った話ではありませんが、そんなに凄いこと書いてないよ。 最後のポイズンドーター、ホーリーマザーで、 シンプルな犯罪者と比較してそれよりマシという理論で毒親を擁護するのには白けてしまった。 擁護側も正しいわけではないということを分かり易くするための仕掛けなのかな。 この連作は加害者、被害者が引っ繰り返って無いと思う。 | ||||
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本書は短編集で、どの話も「視点が変わると別の意味を持つ」という構成になっています タイトルにもなっている2部作のポイズンドーターとホーリーマザーは 最初が娘の視点、次が母親を知る人(娘の同級生)の視点で語られます。 毒親問題は明かな虐待でもない限り、他人からは分かりにくいものですが それを見事に表したのがホーリーマザーだな、と思いました。 ホーリーマザー=聖母の権力は絶大で 家庭内で子供と言う弱者に対して人権侵害のハラスメント行為を繰り返していたとしても ・親にだって苦しい事情があった、 ・親だって完璧ではない、 ・そんな中で「子どもの為を思って」したこと と美しくラッピングしてしまえば、 他人だけでなく当事者の子供本人ですら黙らせる力がある。 聖母の権力に迎合し、毒親を全肯定し、自らも同じ道を行こうとする女性の 姿を描くためにホーリーマザーの視点は母親本人ではなく 「その母親を知る、娘の同級生」でなくてはならなかったのだと思います。 ポイズンドーターは毒親から逃れようとする娘の話、 ホーリーマザーは毒親に取り込まれて同化してしまう娘の話。 私はそう読みました。 ホーリーマザーが自分を正当化しようと必死になって ポイズンドーターを否定しにかかるので 一見すると「親を毒親と呼ぶこと」を避難しているように見えますが あちこちに矛盾と理不尽、横暴さが見え隠れするので 単純なホーリーマザー礼賛ではないことがうかがえます。 現実でも似たような事が起こっているのかも、と 思わずにはいられない話でした。 | ||||
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湊かなえ氏の底知れぬ文筆力、創造性、着眼力・・・。益々進化する作者に目が離せません。 | ||||
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告白のような語りの文章だからか、読みやすかったです。 それぞれの思い込みがうまくすれ違っていく ストーリーに最後はもやっとしつつ面白いです。 子供の時にしつけとされたことは、大人になった今でも変えられなくて 親の影響力の強さを思い知ります | ||||
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湊かなえさんの本は久しぶりに読んだが、流石は売れっ子作家、と思わされる傑作短編集だった。 タイトル作も良かったが、個人的には「優しい人」が強く印象に残った。 作品の登場人物に対して読者の抱いている印象を反転させる手法は、ややワンパターン化しているものの、最後まで一気読みさせるストーリー展開は流石である。 | ||||
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私はテレビを見ないし流行には疎いのだが「毒親」って流行ってるのだろうか? 善意が悪意に変わる様が実に面白い連作集。表題作は、娘の立場と母の立場で見え方が百八十度変わる、対になった2作品。読者によって違うと思うが、どちらの立場に共感しても対応できる筆力はさすがだ。普段から観察力が優れているのだろう。芸能界入りした娘が、実の母親の「毒親」ぶりをテレビで告白すると言うのは、とても現代的でリアルさを感じる設定。他作品も、いかにもありそうな設定を巧みに作っており、実に興味深く読むことが出来た。個人的には冒頭作の「蚤取りをしていました」の意味がわかった時が衝撃的で、一番好きな作品である。恐らく多くの人が、それぞれ共感を覚えたり反感を感じるキャラを発見出来るのではなかろうか。意外と万人向けな作品で、エンタメ作家として湊かなえの引き出しの多さを感じる。 | ||||
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私はテレビを見ないし流行には疎いのだが「毒親」って流行ってるのだろうか? 善意が悪意に変わる様が実に面白い連作集。表題作は、娘の立場と母の立場で見え方が百八十度変わる、対になった2作品。読者によって違うと思うが、どちらの立場に共感しても対応できる筆力はさすがだ。普段から観察力が優れているのだろう。芸能界入りした娘が、実の母親の「毒親」ぶりをテレビで告白すると言うのは、とても現代的でリアルさを感じる設定。他作品も、いかにもありそうな設定を巧みに作っており、実に興味深く読むことが出来た。個人的には冒頭作の「蚤取りをしていました」の意味がわかった時が衝撃的で、一番好きな作品である。恐らく多くの人が、それぞれ共感を覚えたり反感を感じるキャラを発見出来るのではなかろうか。意外と万人向けな作品で、エンタメ作家として湊かなえの引き出しの多さを感じる。 | ||||
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浅瀬で溺れている人の例えがわかりやすく面白い。オススメの一冊です。 | ||||
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湊さんらしい、過激でもって過激で制すストーリー展開だな、と思った。設定や前提がどんどんじんわり過激になっていって、その結果はさらに過激で終わる。そこまで過激じゃない方がかえってリアリティがあるといつも思うのだけれど、いつの間にか物語に引き込まれてしまっている。第三者(理穂)に母娘の双方をつなぐ立場で語らせた内容にこそ、辛辣でありつつも愛を感じることができ、この本を苦しみながら読みぬいた後でも、希望を感じることができた気がする。 | ||||
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さすがの湊かなえ様です!本当に全部面白く、悲しく、愛おしく、考えさえられる作品です。 | ||||
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一番好きなのは「ベストフレンド」。ラストを想像しながら読んでいたが、やられた。 「優しい人」では娘の自己主張を封じ込める“悪気のない”母の言葉にまるで自分が縛られていくようだった。 こうして子どもは自分の感覚を感じられなくなっていくのだな。 最後の「ホーリーマザー」でざわざわ。 この順番自体がイヤミスの仕掛けなんだろうか? | ||||
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毒親とは毒娘とはなんですか。相手を思ってやったことが独りよがりだったり、自己満足だった、独善的だったり、気づかなかったり。家族に限らず人とかかわるときは誰にでもありうることだ。最終場面で娘を売る親は誰が見たって悪い親だ。ではその親はどんな親に育てられたのか。救いはあったのか。被害者と加害者は裏表。悲しみの中に希望を見出す力を、絶望の中に救いを求める力を、悪の連鎖を断ち切る強さを訴えている。 | ||||
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イヤミスの中でも、湊さんは圧倒的に読みやすい。 視点を変えれば、愛もあるなぁと思います。 展開も見えやすいけど、たまに裏切ってもくれます。 裏切らないままでも、動機や伏線にあっとさせられることも。 リバースあたりで、一回離れたけどユートピアで湊さん熱復活しました。 この作品もちょうど良い。 | ||||
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読む進めるほどに面白さが増す心理劇です。 ヒロイン、母親、同級生、それぞれの心理描写が見事です。 登場人物が巧みに絡んでいる様子が見事に解き明かされる最終章は、読みごたえがありました。 著者が得意とするプロットのストーリー展開です。 著者の面目躍如たるミステリーです。 | ||||
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