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二階の王



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【この小説が収録されている参考書籍】
二階の王
二階の王 (角川ホラー文庫)

二階の王の評価: 3.12/5点 レビュー 25件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.12pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全25件 21~25 2/2ページ
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No.5:
(4pt)

秀逸なタイトルと圧倒的な筆力、残念なのは造形描写

昔「アウターリミッツ」という海外ドラマの中に「二階にいる生物」という不気味なエピソードがあった。
脱出不可能な館に数人の人々が囚われていて、二階にいる謎の宇宙生物に支配されているという内容。
子ども心に長らくトラウマを残した映像とタイトルだった。

「二階の王」――同じくこのタイトルから喚起されるイメージも謎めいていて、ホラー好きにはすごく魅力的だ。
そしてタイトルに違わず、着想、構成、筆力はどれをとっても素晴らしい。
引きこもりの兄に戸惑う妹と、その家族。妹の職場の人間模様と巧妙に絡まる「悪因研」の面々とその”活躍”。
選考委員の誰かが「破天荒な大風呂敷」と評した物語の世界観については・・・・・・読書中はこの際、目を瞑ってしまおうと思った。
なぜなら家族にすら姿を見せなくなった引きこもりの兄の存在が、読み手の想像を否応なく掻き立ててやまないからだ。

残念だったのは、悪果に染まった人間たちの造形が、どれも漫画チックで凡庸な点。
一人ひとりの造形にバラエティを持たせたり、地球の生物の寄せ集めにしたのはかえって興醒めだった。
おそらく作者は醜悪な人間性の象徴として、それぞれの造形に腐心したのだろうが、
ここはむしろ統一感のある外見にして欲しかった。「ジェイコブズ・ラダー」のあの揺れる不気味な頭部のような・・・・・・。

大賞を獲った「ぼぎわんが、来る」と較べると、全体的にはこちらのほうが頭一つ抜けているように思ったが、
まぁ、それはどうでもいいか。
二階の王Amazon書評・レビュー:二階の王より
4041035570
No.4:
(5pt)

SF系ホラーミステリー

非常に読みやすく、イメージしやすい作品だと思います。 入りやすい「朝松健さんの系譜」の作品といった感じでしょうか。 気になる方にはお勧めです。 二つの主軸の話に多少の接点はあるんだが、どうがっちり食いこんでくるのか楽しみにして読みました。 クライマックスに向けて、幻想的なシーンもありますが、もっと見せ場があってもよいような気はしましたが、作品の終わりも充分綺麗にまとまっていると思います。 、
二階の王Amazon書評・レビュー:二階の王より
4041035570
No.3:
(4pt)

高い筆力で読ませる

ストーリー、設定はぶっ飛んでますが、筆力が高いために案外面白く読めます。
ありえない設定なのに、日常シーンが書き込まれているためリアリティ十分。

序盤から大勢出てくる登場人物に対しての書き分けが巧みで、文章がうまいです。
全編通して、気の利いた描写が多かった印象です。

ただやはり、肝心のストーリーが微妙。
結局何が何やらな感じでしたし、イマイチ盛り上がりにも欠けます。
一番山場のバトルシーンも描写が多くて、テンポが悪いです。

何か残るものがある小説ではありませんし、ホラーとはいえ怖くもありませんが、暇つぶしに読むには楽しめると思います。

個人的には今回のホラー大賞の中では一番でした。これからに期待したいです。
二階の王Amazon書評・レビュー:二階の王より
4041035570
No.2:
(4pt)

出色の怪奇ミステリー

人々が〈悪果〉に感染していく――それを感知できるのはひきこもりの体験を知る者、という着想がおもしろいと思いました。主要人物が人間関係上のトラウマや悩みを抱えていて、その辺が読者によっては感情移入しづらいかも知れません。

でも冒頭から、人間の姿が異形に見える恐怖、変死した考古学者の予言などおどろおどろしく提示され、〈悪果〉に感染した者の運命はどうなるのか、〈王〉の真意はどこにあるのか、物語全体の構造が釈然としないまま、どんな展開になるのか、ついついページを繰ってしまいます。

最終的にはご都合主義的にも読めますが、ミステリー的側面が冴え、大いに楽しめました。

大衆に対する作者の目が皮肉っぽいというか、それを通り越して場合によっては悪意が感じられる点、思わずニヤリとさせられます。
二階の王Amazon書評・レビュー:二階の王より
4041035570
No.1:
(3pt)

イメージが陳腐

今年のホラー大賞の「ぼぎわんが、来る」が秀逸だったので、その大賞と甲乙つけがたいという選評を読んでこちらも購入。 う〜ん。 ビジュアル的にコミックのイメージ。 大袈裟な設定も滑るギリギリ。 引きこもりの解釈がある意味大胆で、そこだけが唯一の救い。 小説を読みたい向きにはお勧めできない。
二階の王Amazon書評・レビュー:二階の王より
4041035570

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