マガイの子
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取り違え子を題材にした伝書ホラーかと思ったら ロリコンへの怒りをきっかけに人間界に現れた異世界の侵攻者がロリコンを成敗する SF小説だった。 後半になるにしたがってどんどん魅力も何もないホラーでも何でもなくなる超展開SF小説 「聖戦教会」だの「醒悟」だの「生還者」だの背筋が寒くなるような厨二ワード満載 ホラー小説ってこういう終盤でSF展開しなきゃいけない決まりでもあるのかな 怖くもないし面白くもない、作中で一々登場キャラクター達が律義に全部説明してくれるし 不気味で怖くて得体のしれない化物が出てくるようなホラー小説が読みたい人には合わないかな | ||||
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あらすじを読んだ限りでは、田舎の閉鎖的な村に古くから伝わる化物の伝承を題材にしたミステリー小説、という印象を受けたのですが。 実際そういった小説が大好きで、普段から三津田信三作品を愛読しております。 こちらの作品は、読み進めるほどに印象が変わりますね。 確かに古くからの伝承ではありますが、その化物は怪異というより、異世界から入り込んで来てしまう異型の怪物。 最初こそ田舎の奇妙な言い伝えが活かされ、不気味な雰囲気ですが、次第に異世界の怪物だとか「侵攻者」だとか、SFチックになるにつれて面白さが半減。 SFチックな部分に凝った設定があり、SFを好まない私はその辺ちょっと流し読みしてしまいました。 | ||||
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デビュー作とは思えない文章力と細部まで練られた設定を見せつけつつも構成力が足りずにその設定の細かさが足を引っ張り話が拡散していた印象のあった前作『二階の王』 本作は設定の細かさはそのままに東京の姉、地元の弟と人物の視点だけでなく場所を隔てることで、ひとつの事案である『マガイ』を巡る話をホラー風味としての側面とミステリ風味としての側面に分割しそれぞれの視点から話を掘り下げることで場面の転換により読者が容易に意識を切り替えられるように配慮することで話の拡散を防いでいる。 文章力と想像力に構成力が加わった本作でこの作者は本格的に作家として開花したように思う。 非常に読みごたえのある作品で読書好きにオススメの一冊だ。 余談だが、同時にデビューした澤村氏の作品がどんな媒体でも通用する徹底的な万人向けエンタメホラーであるのに対し、名梁氏の作品は小説という世界でしか活かしきれない本好きの為のホラーであるように思う。 読者に考える暇を与えず流れるようにするすると読ませる澤村作品に対し腰を据え、考えさせたり疑問や疑念を抱かせながら読ませるのがその所以だ。おそらく映像にすればこの作者の作品の魅力を半分も引き出せないであろう事は想像に難くない。 読みごたえのある作品というのはそれだけで殆んどの場合映像化には向かないのだ。 | ||||
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著者の作風は、怪奇テイストにホラーとミステリーを盛り込む点にあると思われるが、本来理が通用しないところに生じるホラーと理で読者を驚かせるミステリーは共存が難しい。だがこの作品はそれが巧みなバランスで成立している。ミステリー要素が前面に出される中後半部もホラーが通奏低音として響いていて、クライマックスのハーモニーにつながって行く。 自分が何者なのかというアイデンティティに関わるホラーだからこその成果で、今後それに代わる手法があるのかどうか分からないものの、着眼と構成がすばらしい。最後の1行まで目が離せない。 著者は前作『二階の王』からラブクラフトを意識しているようだが、クトゥルフとは一線を画す怪物のデザインは注目に値する。 ストゥージズと淫力魔人、ジョン・カーペンターと遊星からの物体Xなどの引用の遊びも楽しく、登場人物も魅力的である。 | ||||
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死んだ子どもが別の何かになって帰ってくるという土俗的な恐怖が、異次元の怪物との 接点を得てより一層の恐怖を掻き立てるのか、あるいは空中分解して失速していくのか、 先が気になって一気に読んだ。結果は・・・・・・どうなのだろう。読み手それぞれに感想が あることと思う。 特異な絆で結ばれた姉と弟、マガイの伝説が今もって信じられている過疎の村、 犯罪者集団と化した謎の団体、そして背景になぞるように描かれる小児性愛者の犯罪など ミステリアスでおぞましい要素が散りばめられてはいる。ただ、それらを時空を超えた怪物と 力技で結びつけた時点で、(個人的な感想を申せば)興醒めしてしまった。 これだけの描写力と構成力がある作家なのに、すごくもったいないなと思った。 もっとも単に私にとって、恐怖のベクトルがずれていただけなのかもしれないが・・・。 文中に多用される登場人物のあだ名は、あまり繰り返されると読者の注意力を削ぐ結果に なるのではないかとか、美大生の姉がカーペンター監督の代表作をプリントしたTシャツを 愛用している描写も、作者のこだわりではあるのだろうが、一般の読者にとってはどうなのか? といらぬ心配までしてしまった。何はともあれ、次回作に期待したい。 | ||||
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