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マンアライヴ



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【この小説が収録されている参考書籍】
マンアライヴ (論創海外ミステリ)
マンアライヴ (創元推理文庫)

マンアライヴの評価: 2.92/5点 レビュー 12件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点2.92pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全6件 1~6 1/1ページ
No.6:
(5pt)

チェスタトンのかくれた名作。

チェスタトンは推理小説作家とは思っていません。彼はボルヘスの鍾愛によって、推理小説の門外漢にも広く受け入れられている作家のひとりです。本書購入のポイントはボルヘスへの興味とかずかずの名訳でしられている南條氏が訳されいるところです,
マンアライヴ (創元推理文庫)Amazon書評・レビュー:マンアライヴ (創元推理文庫)より
4488110223
No.5:
(4pt)

著者にしか書き得ない奇想・諧謔・逆説が味わえる秀逸な幻想小説です。

名探偵ブラウン神父の産みの親で英国文学界の巨匠チェスタトンの唯一未訳のまま残されていた長編ミステリー小説の待望の翻訳刊行です。偉大な巨匠の本当に久々の作品紹介という事もあって本翻訳書が2006年に出版された当時は大きな話題を呼んだようです。私の感想としましては、歴史的価値感は十分に尊重するべきだとは思いますが、それだけに捉われずに現代に生きる読み手の感性で冷静に判断すべきだと思います。ミステリーと一口にいっても表現方法は様々で、本書は例えば大勢の犯人の中から真犯人を探すという構成の物語ではありませんので、意外性を含めた探偵小説の面白さを期待して読み進めると失望されるでしょう。本書の魅力は、著者にしか書き得ない奇想・諧謔・逆説を展開する論理と思想の味わいにありますので、ジャンル分けするならミステリーよりも幻想小説と呼んだ方が良いのかなとも思えます。下宿屋ビーコンハウスに突然現われた奇矯な人物イノセント・スミスとは何者なのか?極悪人なのか、それとも?両派に分かれて私設法廷で裁かれる裁判の結末は果たして?著者の独特なユーモアも随所に盛り込まれて微笑ましいですし、根拠はありませんが冒頭のたくさんの帽子が宙に舞う場面が影響してJ・D・カーに後年「帽子収集狂事件」を書かせたのではと想像すると楽しいです。翻訳文の問題が多数論じられていますが、私は作品の本質を見極められれば充分で、お叱りを受けるかも知れませんが、そこには触れたくありません。本書は人によって物の見方・考え方が異なって当然で物事には無数の解釈が存在する事を再認識させてくれる意味で、意義深く一読の価値がある問題作だと思います。
マンアライヴ (論創海外ミステリ)Amazon書評・レビュー:マンアライヴ (論創海外ミステリ)より
4846007375
No.4:
(5pt)

アクションと逆説

チェスタトンにこんな小説がまだ残ってたとは! 嬉しい贈物です。 キャラがばっちり立った登場人物たちが右往左往するのが楽しかったです。 アクションと逆説の二頭立てで目まぐるしく展開するストーリーは、まさに「木曜の男」の双子の弟、という感じ。 訳者あとがきによればまだまだ面白そうな作品があるようです。 紹介される日が楽しみ。
マンアライヴ (論創海外ミステリ)Amazon書評・レビュー:マンアライヴ (論創海外ミステリ)より
4846007375
No.3:
(5pt)

待望の翻訳

「木曜の男」と並ぶチェスタトンの長篇ミステリ。今まで翻訳されなかったことが不思議なくらいの傑作です。

物語は学者、ジャーナリスト、お嬢様など雑多な人たちの住む下宿屋に、ある日イノセント・スミスと名乗る奇矯な男がやってくるところから始まります。

常識にとらわれないスミスの奔放な生活態度ににたちまち一同は魅了され、スミスと婚約までする娘も出てきます。

そこにスミスを追ってきた男たちが現れ、スミスは重婚その他、数限りない罪を犯した犯罪者だと一同に告げます。

果たして謎の男イノセント・スミスは極悪人か聖者なのか。いかにもチェスタトンらしい逆説をちりばめた二転三転するプロットには最後まで目が離せません。
マンアライヴ (論創海外ミステリ)Amazon書評・レビュー:マンアライヴ (論創海外ミステリ)より
4846007375
No.2:
(5pt)

あざやかな幕切れ

訳がよくないと一部で言われているようですが、それほどひどい文章でしょうか。
読みにくさの原因は、むしろ原文の凝った文体にあるのではないでしょうか。
こころみに最後から二番目の段落を引用してみましょう。(ねたばれにならないような部分を選びました)

 嵐が空を黙示録のトランペットのように引き裂いている最中、屋敷の窓から窓に家の中から明かりが
 灯された。そして、一同は、笑いさざめき、風と格闘しながら、自分の家へと再び戻る道を手探りし
 た。彼らは、イノセントの大きな猿みたいな姿が自室の屋根裏部屋の窓めがけてよじのぼるのを見、
 スミスが幾度も「ビーコンハウス!」と叫ぶのを聞いた。巨大な丸太か幹の燃やされた煙や炎が下か
 ら吹き上げてきて、スミスの頭を取り囲んだ。真紅の炎はゆらめき、紫の煙が、耳を聾するばかりの風
 に追いやられていた。

情景が眼前に浮かぶような、あざやかな描写ではありませんか。もちろん文法的におかしい所などありませんし、読んでいてすらすらと頭にはいります。
マンアライヴ (論創海外ミステリ)Amazon書評・レビュー:マンアライヴ (論創海外ミステリ)より
4846007375
No.1:
(5pt)

月も火星もはるかに越えて

日本語にしては妙である。 かといって他のいかなる地球言語にも似ていない。 一種の宇宙語と考えるしかあるまい。 かくて地球の偉大なる本格ミステリ作家チェスタトンは大気圏を突破し、宇宙に進出した。 尊いことである。 だが一抹の悲哀も感ぜられるのはなぜであろうか。 ともあれ、宇宙の隅々にまで本格ミステリを普及させんとする訳者の企図は壮とするに足りよう。 その功により、訳者の翻訳者ランクは一気に最高度までアップした。 よってここに星五個を亜空間ビームにて授与することとする。
マンアライヴ (論創海外ミステリ)Amazon書評・レビュー:マンアライヴ (論創海外ミステリ)より
4846007375

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