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ミッドナイト・ジャーナル
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ミッドナイト・ジャーナルの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.95pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全21件 1~20 1/2ページ
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児童誘拐殺害事件で大誤報を打ち、中央新聞社会部を追われ、支局に飛ばされた関口豪太郎。あれから7年。埼玉東部で、小学生の女児を狙った連れ去り未遂事件が発生。犯人は二人いたとの証言から、豪太郎の脳裏に”あのとき”の疑念がよぎる。 | ||||
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非常に面白かった、主人公の記者としての矜持、事件への執念、そして大きなどんでん返しも仕組まれた展開。とてもよい。シリーズで書いてほしいなと思った一作でした。 | ||||
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中央新聞社会部のエース記者だった関口豪太郎は、7年前に、連続女児誘拐殺害事件を追う中での誤報の責任を取らされて、支局に飛ばされていた。 しかし、新たに起きた女児誘拐殺害事件の犯人が、以前の事件で死刑になった犯人の共犯者ではないかと考え、元の部下だった藤瀬祐里、松本博史と共に取材を始める。 警察関係者との信頼関係や駆け引き、被害者との関わり、寝食を忘れての取材、社内の人間関係の難しさなどが臨場感豊かに描かれている。 この本は、ある程度時間をかけてまとめて読むべき本だ。そうすれば、十分に報われる。少し読んで、しばらく時間をあけて、また読むというのには適さない。読みながら、新聞記者の矜持というものを強烈に感じた。しかし、新聞やテレビへの政治的圧力や利害の関わる会社からの圧力が強くなると、このような記者の良心も消されてしまうかもしれない。また、ここで描かれているような記者達がいなくなって、ネットの情報だけになると、社会は一体どうなるのだろう。とても心配になった。 | ||||
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実際に新聞記者をされていた方の本なので非常にリアルで臨場感にあふれる描写で引き込まれます。 ジャーナリストの方々の苦労も良く解り興味深く読みました。 | ||||
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『ミッドナイト・ジャーナル』(本城雅人著、講談社文庫)は、全国紙の社会部記者たちが連続女児誘拐殺害事件の真相に迫る推理小説ですが、心を鷲掴みにされてしまいました。ページを捲るのももどかしく、一気に読み通してしまいました。 全国紙第3位の中央新聞の本社社会部の関口豪太郎と、その部下の藤瀬祐里(女性)、松本博史は、7年前に、連続女児誘拐殺害事件を追う中で、誘拐された女児が生存しているのに遺体が発見されたと誤報した責任を問われ、関口がさいたま支局の県警(担当)キャップに左遷されるなど、関係者は皆、不本意な立場に置かれています。 関口、藤瀬、松本と、関口の今の部下、木原、岡田は、現在、起きている連続女児誘拐殺害事件と7年前の事件が同一犯によるものではないかと睨み、粘り強く地道な取材活動を重ねていきます。じりじりと真相に迫っていく過程は、記者魂に溢れていて、心に深く沁みてきます。 かつて猛烈サラリーマンであった私は、推理小説としてだけでなく、仕事や組織についても、いろいろと考えさせられてしまいました。 第1は、新聞記者の仕事や生活が臨場感豊かに描かれているので、自分もその一員になったかのような錯覚に陥ってしまいました。しかし、読み進むうちに、私には新聞記者はとても務まらないだろうと思わせられたこと。 第2は、抜群に仕事ができる関口のような記者であっても、上司や周囲への気配りを疎かにすると、不本意な立場に置かれてしまうのだなと、妙に納得させられたこと。 第3は、関口の上司である本社社会部長の外山義柾は、仕事はできるが扱い難い関口を地方回りに追いやっているのだが、自分が外山の立場だったら、関口にどのように接するかを考えさせられたこと。 このような観点を抜きにしても、推理小説+仕事小説として読み応えのある作品です。 「豪太郎ならそうさせるだろう。記者の仕事は記事を書くのと同じくらい、取材相手の家で個別に話を聞くことが大事だと思っている。それに関しては祐里も異存はない」。 「(新聞社の)政治部は軍隊でいうところの制服組であるのに対し、社会部の記者は戦場で戦う戦士だ。最前線にいるのだから当然危険がつきまとう。政治部にもスクープはあるが、政治家がそれぞれにとって都合のいい情報をリークしてくるものが多い。一方、社会部記者にとってのスクープは、書かれることを望まれていないネタばかりだ。警察や検察の動きをくまなく観察し、怪しい動きがあると探りを入れる。最初はあやふやな情報を、裏取りを重ねて書ける段階まで事実を積み重ねていく。だが百パーセントの確信を得て記事を書くことは稀だ。不安を隠しながら記事を書き、翌朝の他紙の反応を見て、サツ官の顔色を窺い、そして公式に発表されてようやく、特ダネを抜いたとの実感が味わえる。長い記者生活でいくつもの特オチという弾を食らい、身も心も消耗する。誤報で自爆する記者もいる」。 「『それは驕りだよ。今時、新聞はみんなが読んでるなんて思ってるのは、新聞社の人間だけだ』。『影響力がるとは思ってません。部数だって減っているのは分かっています。それでもまだ読んでくれている人はいます。私たちが取材しなければ、その読者は知ることはできません』」。そのとおりだ。新聞、頑張れ! 「(誤報の後)外山は次長職を外され、関口は地方に飛ばされた。だが受けた屈辱というのは、本社に残った外山の方がはるかに大きいとその後に痛感した。なにせ同じ紙面作りに関わっておりながら、責任をすべて外山に押し付け、火の粉のかからないところから好き勝手なことを言う連中が、社内には掃いて捨てるほどいたからだ。当時の社長や役員はそういう連中の話ばかりを聞き、外山の主張には耳を傾けようとしなかった」。 「豪太郎の基準ではそうなのだろう。夜回りをしたところで、門の外で他紙に混じって話を聞くだけでは豪太郎は取材と認めない。最低でも一対一で話し、早いうちに家の中に入れてもらえ。そこまで打ち解けて会話をすることで、ようやく向こうもネタを教えてやろうという気になるんだ――警視庁(担当)時代のマツパク(松本博史)は、いつもそう豪太郎から叱られていた」。 「『それはやっぱり、俺たちは新聞記者だからだよ。ジャーナリストのように、時間をかけて、相手の懐に深く入り込んで、すべてを聞き出すことも大事だけど、俺たちには締め切りがあって、毎日の紙面も作らなければいけない。きょうはネタがありませんと言って白紙の新聞を出すわけにはいかないからな。『時間をかけず』かつ『正確に』と相反する二つの要素を求められる』」。 「書けばせっかく築いた山上との関係が潰れてしまうかもしれない。それでも豪太郎は記事にするしかないと思っていた。新聞記者に武器があるとしたらそれは書くことだ。取材相手にしてみたら、教えても許可なしには書かない記者の方が安心して何でも話せるに違いない。だが今まで取材相手に対して、書かないと約束して質問したことはなかった。言っても今日のように『しばらく待ちます』程度だ。書くから記者だ。そして書くために質問している。取材相手にしても、書かれる可能性があるからいい加減なことは口にしないのであって、通常の取材とオフレコ前提の質疑応答とでは、緊迫感も発言への責任も異なる。いつでも書くぞという姿勢を見せつけるからこそ、記者は真実を掴むことができるのだ」。 「(豪太郎の)父は気概がなければ本当のジャーナル(夕刊タブロイド紙の記者だった父は、自分がジャーナリストと名乗るのはおこがましいと、「ジャーナル」と自称していた)は貫けないと考えていたのだろう。だから取材相手に屈することもなければ、妥協することもなかった。魂の消えた記者の書いた記事など、読者がいち早く感づいてしまう」。 「『取材して真実だと思えばそれを書けばいい。嘘だと思ったら何度も食い下がって本当のことを言うまで聞き続けろ。しまいには向こうも音を上げて真実を話し出す』」。 「関口は支局にいた頃から、警視庁(担当)キャップだった外山に偉そうな口を利いてくるような男だった。外山がデスクに昇格してからも、幾度となく衝突した。デスク命令だ、言うことを聞けと頭ごなしに命じ、それが功を奏したこともある。だが命令を聞かずに関口が勝手に動き、スクープを取ってきたこともある。そんな時の関口は、外山に話しかけてくることもなく、したり顔をしていた。支局をたらい回しにしたことで、関口の存在を頭の中から消したつもりだったが、ヤツは甦った。事件が関口を生き返らせたのか、それとも関口が自力で生き返ったのか・・・いずれにしても今の外山の警戒心はかつてないほどだ。デスク席の電話が鳴るたびに、さいたま支局からではないかと肝を冷やす。俺はもしかして重大な選択ミスをしたのではないか、と思った。柳澤が言っていたように上手く関口を手なずけ、身内に入れるべきだったのではないか。辻本などではなく、関口を・・・。しかし、そう考えたところで、関口が外山の指示通りに動いている姿など想像ができなかった」。 「『私は新聞記者はまだ世の中に必要だと思っています。ネットが出てきて、もはや新聞に速報の役割が消えたのは事実ですし、購読者も減っています。だけどどんなに伝達ツールが発達しても、現場に出向いて、自分の目と耳で確認する記者がいなければ、間違った情報も拡散されていきます』。『そうですよ。今はポータルサイトのボトムラインで事足りるって言われますけど、それだって新聞から貰ったり買ったりしているものが多いんですから』」。 「社会部員の中で、本気で政治部と張り合おうとしているのは、外山のように社の天辺を目指しているほんの一部だけだ。多くの部員は、将来経営者側になるのは政治部出身がほとんどだから、彼らに疎まれることなく上手に付き合っていきたいと考えている」。 「『まったく、おまえは頑固だな、ネタを持ってくる記者なんてのは、どいつもこいつも自己中心的で上司の言うことも聞かずに突っ走るヤツばかりだぞ。そういう記者を上手に使うのも有能な管理職じゃないのか』」。 「『部長、うちの新人が、堅物の刑事に食い下がって、現場で引っ張ってきたネタです。東京の大学生逮捕がトップで構いませんから、こっちの記事も負けないくらいデカく扱ってください!』」。 「これほど残虐な事件なのだ。三人もの女の子の命が奪われ、二人の少女は奇跡的に助かったものの心に深い傷を負った。一生消えない傷だ。そして家族もまた、少しでも娘の心から傷が消えてほしいと願い、日々苦しみと戦っている。七年に亘る一連の事件を忘れさせないためには、読者の目に一瞬で留まり、記憶の奥底に刻みこまれるほどインパクトの強い紙面にしなければならない・・・そう思いを込めて作ったつもりだった」。 推理小説+仕事小説であるばかりでなく、本作品は新聞讃歌、新聞への応援歌でもあったのです。 | ||||
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やはり書き手が元記者さんだからでしょう。切りつめられた文章に記者ひとりひとりの思いを乗せて,一気にラストまで引っ張られます。 ちょっとライトな読み心地ですが,決して安っぽくなっていないところが秀逸。 新刊『傍流の記者』も読もうと思います。 | ||||
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女児誘拐・殺人事件を巡る新聞記者の社内、記者と警察関連職員、所轄の好き嫌い、妬みや嫉み、力関係、地位・部署・人事、過去の経緯、嘘か真か、信頼か不信が描かれています。 それに登場人物も多く、それぞれの個性や経緯、所属を把握しきれず、そのため会話の中の皮肉や同調の細かいところは読み取れないまま、おおまかな流れを感じながら読了しました。 でもほとんどラストの新人記者の言葉、 「最初の原稿でいいんなら、どうして何度も取材させたんですか」 までの短い経過とその答に記者のあり方を感じた次第です。これで星一つ増えましたね。 | ||||
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退屈な上に長い。登場人物が多すぎて混乱する。半分まで読んでもほとんどストーリーが進んでおらず疲労感だけが蓄積されます。読解力が無いと言われればそれまでですが読者を退屈させない努力をして欲しいです。横山秀夫を読まさせている感じが最後まで拭えませんでした。やっぱり誉田哲也が好きです(結局これが言いたいだけ)。 | ||||
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筆者の力量に期待して読み始めたが、最初からダメだった。 世紀の誤報ーその誤報というのが「監禁されていた少女が死亡した」というものだ。 少女は生きていた、という誤報で新聞記者が悩んでいるというもの。 この設定には違和感がある、というより無理やりだ。 「監禁されていた少女は生きていた」と記事にして死んでいたらもっと大変な誤報になる。 家族の悲観は死亡ー生還の比ではないのだ。死亡したと書かれても生きていたら 家族は大喜びするだろう。 これは私の考え方がおかしいのか? わずか何時間のスクープ合戦に踊る記者たち。他が追えないような記事を取るのが スクープのはずなのだが、それには触れず小さな世界の描写に終始する。これにも 違和感があった。 自分が経験した社会をそのまま書いている、やっつけ仕事のような本です。残念。 | ||||
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世紀の大誤報から七年,あの時を思い起こす事件の発生に再び意気込む主人公に対し, 忘れはしないものの,そうではな人たちの存在もあり,家族や仕事への意識の変化など, 何気ない日々から浮かばせる様子は,ただの温度差とは異なる時間の流れを感じさせます. また,七年前と今,多くの記者が走り回り,それらもを含めてやや冗長ではあるものの, いわゆる悪役の側にも言い分があり,彼らがバチバチとやり合う姿はなかなかの読み応え. このほか,締め切り時間が迫る中,レイアウトを組む人たちの『戦い』も興味深く映ります. ただ,主人公が拘った『ジャーナル』という言葉は,その由来の弱さもそうでしたが, 中盤以降は完全に消えてしまい,強い印象を抱くまではなかったのは物足りないところ. 一方,記者の矜持や執念,さらには新聞社も含めての使命や社会責任が語られますが, 被害者らの傷を抉る取材活動をはじめ,夜討ち朝駆けと方々へと押し掛け,上がり込み, 規制を当たり前のように破り,恫喝もお手の物,それを正義と疑わない傲慢な振る舞いは, 記者出身の著者だけに生々しく,皮肉にも彼らへの不信感を大きく強めるものとなりました. | ||||
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日々事件・事故を新聞や雑誌、テレビなどで見てますが ジャーナリストの使命感や警察とのやりとりに緊迫感があり、こんな感じなんだと思えました 全体的に男社会なんだなぁというのが感想で、あまり自分と重ねるところもなかったこともあり 引き込まれて読むところまではいかなかったので☆3つで | ||||
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7年前に世紀の誤報を打った新聞記者が、その当時の事件と、今発生している児童連続誘拐事件との関連性を疑い取材を始める。当時の記者仲間も巻き込み、執念の調査は迫力十分。この臨場感は、元記者である筆者しか描けない。 全編にわたり男臭さが漂い、ストイックに真実を追い求める様は、まさしく記者魂。周囲との摩擦にもめげず、信念も貫き通し心も強い。仕事に傾倒する女性記者や一歩引いてる後輩記者、強面の刑事やライバル社の同期など、気付けば全員が主人公に惹きつけられています。 | ||||
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どのようにウラを取り、どこまで書くのか。 事件を伝える記者の使命とは何なのか。 実際に記者が直面する問題にスポットを当てた、圧倒的なリアルさに興奮しながら一気に読みました。 私も記者業を生業にしている人間ですが、警察官やデスクとのやりとりは現実そのもので、考えさせられる部分が多くありました。 誤報問題で出世の本流から外された記者たちが、それでも事件を追い続け、特ダネをものにするというストーリーには心地良いカタルシスも感じます。 その一方で、現代を舞台にした作品ではありますが、世界観は10年〜20年前くらい、いまほど報道業界をめぐる状況が悪くなっていない時代で止まっていると感じました。 今も昔も、警視庁担当記者の労働状況は劣悪ですが、その中で(1課担キャップをする3年間は「デートもできない」のに)藤瀬記者のように「新聞と結婚していると思っている」と述べる人間がいるのは、ずいぶん会社に都合が良いなと思います。 記者の人間性を無視した働き方を強要する業界の在り方は、大量のうつ病を生み出したことで問題視されています。サツ担を勤め上げた優秀な女性記者が、40歳を前に「自分の人生はなんだったのか」と会社を去って行くというケースすらあります。 過労死や職業うつを問題としている報道業界が、実は一番旧態依然としていて、どの社でも深刻な問題となっている現実が本作からは見えて来ません。そうした現実を「情熱」という言葉に置き換えていることに違和感を持ちます。 誤報問題に対する社会からの追求の甘さも、本当に舞台は現代なのか?といぶかしんでしまいます。報道をめぐる環境はもっともっと悪いです。 また今回の事件で、豪太郎たちが何をしたのかと改めて考えると、終始、警察の捜査の一歩後を追ったということに尽きます。 185センチという目撃情報こそ警察に先がけて現場で得ましたが、真犯人の逮捕も警察から教えてもらった特ダネでした。話の肝であるはずの7年前の事件との関連性さえ、それを疑う捜査員がいて、警察幹部もその話に乗っているということを確認したに過ぎず、記者たちが警察の見立てを変えさせたというわけではありません。 真犯人逮捕の特ダネでさえ、結局は警視庁が発表したことで、他社と同着になります。それを読者から見て分からなくても、各社は誰の特ダネか分かっているとまとめてしまう辺りに、どこを向いて仕事をしているのかという気がしてしまいます。 「ジャーナル」というなら、真犯人の存在に7年も気付かず単独犯として死刑執行してしまった問題や、それによってまた殺人事件が起きてしまった問題を追求する話にすべきではないでしょうか? 作中では、記事を出す前から7年前の事件で真犯人を取り逃がした警察を記事で責めないことを約束してしまいますが、登場する記者たちは警察とお友達なのかと思ってしまいます。 基本的にとても面白く読みましたが、そうした節々にやはり違和感を持ってしまいます。もし10年前に出版されていたら、間違いなく☆5つを付けたと思います。 警察官にも記者にも「クソ野郎」がたくさん出て来るのは、現実そのままだと思いましたw | ||||
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事実の裏側に隠された真実を白日の下に晒すのが,新聞記者の使命なのかもしれない。 関口豪太郞は,その真実を探るために,時には,相手を欺き,時には,同僚の思いさえ踏みにじって,強引に自分を貫き通す。 大誤報によって地方に飛ばされても彼は,新聞記者魂は,失っていなかった。 人は,そんな彼を憎み,嫌い,しかし,その一方で,彼の信念を恐れ,認めていた。 私は,最初 ,彼をいぶかしく思った。しかし,読み進めるうちに,いつの間にか彼の思いに共感していた。 7年前の事件と今回の事件が,果たして関係があるのか。犯人は2人組なのか。関口の7年間の思いは,実を結ぶのか。 圧倒的な筆力で,生き生きと人間が描かれ,そして,彼らが,縦横無尽に紙面を動き回る。 スピーディな展開に,置いて行かれないよう必死で頁をめくる。 いつの間にか,時を忘れ,真実に向かって,共に突き進んでいるかのような錯覚に陥る。 一度読み始めたら,決して,頁をめくる手を緩めることはできない。 覚悟して読み始めろ。 | ||||
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素晴らしい。早くも今年の個人的ミステリベスト1は決まった。 何より主人公のキャラクターが良い。それに新聞記者の仕事ぶりがよくとらえられている。この作者はこれまで主に野球をテーマに作品を書いてきているが、野球が出てこなくてもずっと面白かった。これからも記者を主人公に書いてほしいと思う。 1カ所だが、著者の誤解と思われる記述ミスがあったので指摘しておきたい(ネタバレではないと思う)。 7年前の事件で逮捕された犯人は死刑執行されているのだが、この犯人は刑務所にいたことになっている。これは拘置所の誤りだ。通常の犯罪者は刑務所内で働くことが刑罰となっているが、死刑囚だけは死刑執行そのものが刑罰であるため、刑務所に入らず拘置所で執行を待つのである。 | ||||
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いやぁ面白かった。 薄味で少々薄っぺらいクライマーズ・ハイって感じですな。 じゃあなんで★5かって? それはクライマーズ・ハイが★20だからですよ。 それを薄めたところで余裕で★5クリアですわ。 | ||||
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話が平板で、驚きがないです。新聞社や警察の動きは詳しいですが、読んで「お得感」がありませんでした。 | ||||
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朝日新聞に書評が載っていた。 評者はかつて宮崎勤事件を担当した記者で、身につまされる内容との評価だった。 描かれる内容がどの程度リアルなものなのか、素人には計り知れぬが、 他社(著者の本城紙は産経新聞出身)の記者が評価するくらいだから、相当に実際の現場に近い 描写がされているものと思う。 一種の企業小説としても面白かった。 気に入った場面は、下戸の主人公が情報を得るために刑事の酒につきあわされるところ。 読んでいてこちらまで胸が悪くなりそうだった。 本城氏自身は酒をたしなむのだろうか? 新聞記者小説であって、警察小説でないので、仕方が無いのだが、事件が解決する場面は やや急転直下という感もあった。 ミステリー小説としては、その点で星一つ減。 登場人物は魅力十分。その後の彼らにも再会したい。 シリーズ化を望む。 | ||||
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元新聞記者の方が書かれているだけあって、新聞社の仕組みや他紙や警察との駆け引きなどリアルな描写が多かったのでとても面白かった。スクープと誤報は紙一重で、紙面にあげることの難しさや怖さがあるんやと知れた。過去の誤報や類似点から関連性を調べ上げ、まっすぐで熱く真実を追い求めようとする主人公たちがとてもかっこよかったしわくわくした。記事には真実を追い求めようとする記者の熱があるんやなぁと感じて新聞を読むときの意識が変わる気がしました。 | ||||
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ただひたすらに真実を追い求める新聞記者たちの姿が真に迫って書かれています。新聞も人が作っているんだという当たり前の事実に気付かされます。 | ||||
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