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ミッドナイト・ジャーナル



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ミッドナイト・ジャーナルの評価: 9.00/10点 レビュー 2件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点9.00pt

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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
全2件 1~2 1/1ページ
No.2:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

新聞記者のお仕事

女児誘拐殺害事件がベースになっているが、さすが元記者だけあって、新聞記者と警察との心理戦は読者を引き寄せるには十分な筆力で、グイグイ来るものがある。全編に渡って漂う緊迫感は、記者経験がもたらしてくれるものだろう。
ミステリであると同時に、「新聞記者のお仕事小説」の様相もあった。
わかりやすい文体もその一助となっている。本城氏の野球小説でも言えることだが、現場(ここでは事件現場)より、それを取材する記者の行動が中心に描かれ、他のミステリとは一線を画し、本城作品ならではの特徴を表している。
少々分厚めの本でも、あっという間に読破できるほどのめりこんで読めたのも、この辺にあって本城氏のウマさにあると思う。
でも結局は本城氏の作品は野球小説(もしくは競馬小説)がお気に入りなので、そちらを中心に読んでいくことにしようと思う。

本好き!
ZQI5NTBU
No.1:1人の方が「ナイスレビュー!!」と投票しています。
(9pt)

ジャーナリストとはなんて肩ひじ張らずに事件を追う

業界の打ち明け話まで披露しつつ幼女連れ去り殺害事件を追う新聞記者たちの物語。
新聞記者を主人公にした物語なんてあまり読まないが数少ない読書はあの「クライマーズ・ハイ」だ。 あれは映画でもそうだったが
出てくる人物みんなが本音をズバズバ言い合うのに驚かされた。社内でも一触即発の雰囲気でとてもじゃないが現実にはあり得ない様子が描かれていたのを覚えている。
だがこの本も新聞を作るということに関してはそれぞれの立場の人間が遠慮会釈なく意見をぶちまける。
幼女誘拐殺害事件で主人公が勤め舞台となる中央新聞は誤報を打つ。それぞれが責任を取り胸に重いしこりを残す。
七年後にまた事件が起きる。幼女を連れ去る犯人は単独犯か複数犯か? 夜討ち朝駆けで事件を追う様子がそれぞれの視点で描かれ動きを追う展開だ。
地方局に飛ばされたもの、社会部記者から離れたものが再び起きた似たような事件の取材に奔走する様子がケレン味のない文章で語られる。
記者の視点で描かれているので警察の動きはメインにはなっていない。それが取材により事件の動きが明らかになっていくところがある意味新鮮で面白い。
もと新聞記者という著者の経歴が生かされており適度に重さもある物語としてガッツリ読ませる内容だ。ミステリとしての味わいは薄いけれど事件を追う様子がそれぞれの記者の
キャラクターと共に興味深く読める。 これは一読の価値ありと個人的にはおススメ。

ニコラス刑事
25MT9OHA

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