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道徳の時間
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道徳の時間の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点2.83pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全11件 1~11 1/1ページ
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この著者のデビュー作であり本書は最終その年の江戸川乱歩賞を受賞するが、一部選考委員から 強い指摘を受け文章を大きく修正させられたと文末の解説で知る。我々が今読んでいるのは修正 後の作品だが、本書のメインストーリーとなる2001年の教育者殺人事件の犯人の動機も些か複雑すぎる 感は否めないと思う。しかしながら、深い謎解きを伴った社会派推理小説として秀逸の作品である ことには違いない。この2001年で逮捕されたのは被害者の教え子でなんの抵抗を試みることなく 罪を認め15年の刑に服している。この事件の舞台となる関西のある県に帰ってきて燻ぶった 生活を送る気鋭のビデオジャーナリスト伏見はある日越智という女からこの事件を扱ったノンフィクションビデオの カメラマンになるように依頼される。この事件をメインにしながら、伏見の住む町で起こる不可解な 数々の事件の謎解きが並行して描かれていく。この作品では随所で、ジャーナリズムのあり方、教育の 持つ意味と限界、そして筆舌に尽くせぬ劣悪な生活環境で生きざるを得ない人間たちの持つ 「道徳観」等々、くどくない形で掘り下げられていく。推理小説の枠を超えて、そのような掘り下げは 深くて読者を引きずり込んでいく。デビュー作とは思えぬ骨太の作品に仕上がっていると思う。 | ||||
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公園の遊具に接着剤を塗るところは、最近実際に事件がありましたよね。驚きです。 | ||||
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「みんなくん」「あなた」 これすごくよくわかりました。 ただ、こんな貧困が現在にあるのかな、とそこが疑問でしたが、 もう文章も、展開も、「道徳」とテーマにしたところも、すべて深かった。 選評を今、読んできたんだけど、瑕疵があって、このまま出版できない、とのこと。 「人権」「人物の背景」「差別」の単語がちらほら。 もしも作家さんが(名前から勝手に連想しているだけだけど) 「在日」で「犬を食べる」ことを「差別されている」、ことを描いているなら 抜かないでほしかったな。 言葉狩り、言論狩り、やめろって思う。 残念なことだ。でも、確かにそれがあると今のこの感想も変わるかもしれないので、 難しいですね。。。。 | ||||
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ドキュメンタリー映像の制作を横軸に、過去・現在の犯罪が解き明かされていく心理サスペンス。 主人公の伏見のハードボイルドなノリについていけるかどうかが一つのハードルになるように思いますし、ところどころに稚拙さも感じます。 しかし文章やストーリーには独特の雰囲気もあり、デビュー作としては良作と言えると思います。 私はそれなりに楽しく読めました。 | ||||
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池井戸氏がボロッカスに評価しましたが、さすがにその通りの本でした。 このナルシスティックなハードボイルドな文章なら私が書いた方がまし、なに、あの子供の読書感想文のような文字数稼ぎは!一年目の教員が、ベテラン教員の罷免運動を率先して、するわけなどフィクションでも許されない。アホか? と思っていたら、プロットは凄かった。殺人の動機も池井戸氏が酷評するほどひどくはないし、解説にもありましたが、歴史が証明した。 一読の価値あり、ただし、最後まで我慢してねー(我慢して読ませるのは、本来エンターテイメントにあらず) | ||||
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数年前に起きた事件と、現在起こっている事件が入り組んで、物語は進んでいきます。 数年前に起きた事件の犯人は、今もなお、事件の真相を語ろうとせず、現在起こっている事件も、複雑な様相を呈していきます。 現在と過去の事件の真相が、それぞれ分かった時、人として、複雑な思いに駆られると思います。 ミステリー小説として、十分に楽しめる内容です。 途中から、犯人が分かってきてしまうとは思いますが、そこからの人間模様が読者を物語に引き込んでいきます。 楽しめました。 | ||||
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乱歩賞、新人作家の作品は、これからの活躍が期待できる作品です。毎回読んでいます。 | ||||
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動機が共感できなかったけど、最後まで興味を持って読めました。 | ||||
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会話の書き方に独特の表現方法を持っており、若干誰のセリフなのかわらなくなることもあるが、読み出したらやめられない程、ストーリーに吸い込まれていく感じがある。 次の作品が楽しみだ。 | ||||
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友人にすすめられて購入。普段雑誌ばかりになってましたが、熱を感じるような推理小説を読んで久しぶりにワクワクしました。伏線だとか布石とかいうんでしょうか、そう匂わすのが上手くて、読み進む度に謎が増えていき先が知りたくて長編なのがもどかしいほどでした。 冤罪についてもテーマになっていて、犯人なのか意図にはめられた被害者なのか、私には昨年の仁川カメラ事件を思い出させ、固定観念や権力で人の人生を狂わせる事も起きるんだなと反省し、作者の深い発想に考えさせられました。 言葉が難しくスマホで調べたり、言い回しなどにひっかかるところもありましたが、ストーリーが面白く、引き込まれたので審査員の賛否をよんだと評価されていた結末にも個人的に満足です。 | ||||
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第61回江戸川乱歩賞受賞作。物語は孤独な陶芸家の死と住民による弔問から幕を開ける。時期を同じくして、この話の舞台・近畿地方郊外のベッドタウンで発生する、連続いたずら事件。授業の時間割りに見立てた他愛のないいたずらは、やがてウサギの惨殺(生物の時間)、幼児に対する鉄棒を使った傷害事件(体育の時間)とエスカレート。見回りパトロール会合の場で、主人公にして失業中のビデオジャーナリスト・伏見たちが聞いた事実。それは自殺したと思われていた陶芸家の自宅に「道徳の時間です」という不気味な落書きがしてあったということだった。やがて、13年前に小学生ら300名の目の前で発生した教育評論家刺殺事件のドキュメント映画の依頼が伏見に舞い込む。服役中の犯人は「道徳の時間です」とのみ供述。……《感想》プロットや道具立ては抜群なのだが、これら複数の事件が実はあまり関係していない読後感が残念。いたずら事件の犯人の動機が弱いし、いたずら事件を利用する人物たちの動機には納得出来ても、後から後から出て来るキャラに説得力や理由付けが感じられない。最初の事件(殺人事件)の犯人・向という男も印象がぼやけている。最大の問題点は、黒幕が「あの人」だと初登場の時点でほとんどの読者が気付くのでは? もう少しだけ構成を変えたらグッと良くなるのだが。 | ||||
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