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生還者



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【この小説が収録されている参考書籍】
生還者
生還者 (講談社文庫)

生還者の評価: 3.88/5点 レビュー 32件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.88pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全32件 21~32 2/2ページ
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No.12:
(3pt)

少年ジャンプのマンガ原作に適していそうな話。

同じ女性を好きになってしまった登山家の兄弟。 弟は兄を超えて女性を自分に振り向かせようとするが、その思い叶わず女性は兄を選ぶ。 その失意の最中に悲劇は起き、兄弟は絶交状態へ……。 こんな設定と分かり易い性格の登場人物たちはなんだか少年マンガのように感じられた。 それは終盤かなり強引な展開で山へ向かうシナリオにもいえることだろう。 とはいえ話が破綻するような傷はないと思うし、おおむね続きを気にしながら楽しく読めたので良かった。 点数は迷うところだが上記のような欠点を加味して3かな。 惜しい!
生還者Amazon書評・レビュー:生還者より
4062196115
No.11:
(4pt)

引き込まれ最後まで一気に読みきりました

下村さんの本は初めてです 山についても詳しくはないです ですが、引き込まれ初めから終わりまで一気に読めました 次々に出てくる食い違う意見、兄に言ってしまったひどい言葉 どんどん増えていく関係人物とのやりとり どれもこれも複雑に絡み合い、最後にはきれいに紐とかれ 夢中で最後まで読みました 読後感も悪くはなく、下村さんの違う作品も読みたくなりました
生還者Amazon書評・レビュー:生還者より
4062196115
No.10:
(4pt)

山は恐ろしい

山登りしないけど、過酷な山岳ワールドに連れていって頂けました。 厳冬の山頂は密室にもなり得るのですね。 生還者の誰が真実で、誰が嘘つきなのか、それはそこにいて生還した人にしか語れない。 最後の最後に出てくる主人公の疑念に、思わずぞっとしました。
生還者Amazon書評・レビュー:生還者より
4062196115
No.9:
(1pt)

これは今年何位になるんでしょう?

広義のトラウマものである。本書の場合はサバイバーズ・ギルトとして語られてはいるけども。作中人物たちはおかしな行動をとるのだが、それはこの「生存者の罪意識」により精神的に正確な判断ができないせいだからで、おかしいと思っても読者のみなさんツッコまないでくださいねと、トラウマという精神のブラックボックスに不都合を押し込めている。
それにしても、カンチの遭難の件については殆ど部外者ともいうべき高瀬の依怙地さや女記者の執念深さったらないね。特に高瀬は主要人物なのに本筋とは全く関係ないところでサバイバーズ・ギルトを抱えていて、それが行動原理となっているせいで話を徒らにややこしくしている。というより、その「徒ら」な部分が本書の主題になっちゃってる。
文章は紋切型だし小説というより要約を読んでいるよう。地の文は説明的なのに会話はナマっぽい。山に対する崇高な気持ちが繰り返されるが、陳腐な言葉の羅列にゲンナリ。この人が8回も乱歩賞を落ちたのは、文章も一因じゃないかな。
人物造形は特に女性がひどくて、主人公の恋人はかわい子ぶったアニメキャラみたいだし、憧れの女性もやたら理想化されている。いかにも男性作家が書いた、男性目線で類型化された女性って感じ。初対面なのに、名前で呼んでいいわよ、はない。新たに現れた女性に失くした女性の再来を見るというお決まりのパターンもある。
山岳小説もこんな強引なパズルみたいなものになっちゃったんだね。もっとこう極限状態での心理的なかけひきみたいなもの(下界では計り知れない)を期待していたんだけど、そういう方面での重さはない。雪に閉ざされた寒さや凍傷の痛さや滑落する恐怖というのは伝わってこない。
タイトルといい第二の折原一を目指しているのか。
生還者Amazon書評・レビュー:生還者より
4062196115
No.8:
(2pt)

納得できないこと多し(注意:かなりのネタバレあり)

前半は久しぶりに面白い本が見つかったと嬉しかった。山の部分もミステリーの部分もわくわくして読んで、どういうふうに展開していくのか楽しみだった。
でも後半に急ブレーキがかかり、かなりがっかりしながら読むことになった。

 最初は「高瀬がカンチに証拠隠滅のために戻る」と恵利奈が決めつけたこと。証拠隠滅をして保身に走る人(我が身が大切)が「エヴェレストの4倍の死亡者を出す危険な山」にソロで行く(我が身を捨てている)の違和感。いくらデスゾーンではない高度と行っても、やはり危険で(現に増田は転落して危なかった。ソロなら死んでいたかも)自分が死んでも隠さなければならない秘密でもあればまだしも、そんなものはない。

 また自分が殺して埋めたとか、よっぽど遺体の場所がわかっているならともかく、実際は雪崩のときは別の場所にいてビーコンのこと(大がかりな捜索隊だってビーコンの信号を探したけどみつからなかった)以外ヒントもない。結局増田の転落という偶然がなければ見つけることもできなかった。
 そんな簡単に隠滅のために見つかるとはとうてい考えられず、ますますそんなことで行くだろうかと疑問に思った。あのあたり永久に見つからない遺体も多いというし、放っておいても見つからない可能性の方が大きいし。

 大体証拠隠滅ってどうするのか?例えば装備が奪われたことをごまかすために遺体に奪った服を着せるの?(死後硬直して無理?)それとも遺体を焼くとか?全然イメージがわかない。
 まあ高瀬があんなに無理してカンチへ戻った理由自体最後まで読んでもわからなかった。ビーコンの信号が消える前に遺体を発見して奥さんに届けるために? でも上述したように見つかるのは奇跡に近いし、ソロだったら遺体を下ろすのはほとんど無理だったのでは?

  それよりがっくり来たのは、増田が富士山で初めて「高瀬を追ってカンチに行く計画」を聞いて(何日いたのかはっきりしないけど)下山してすぐに高瀬が出発したこと聞き、追ってカンチへ行ったこと。高瀬を見失わないようにすぐ出発したのだから、準備はそれこそ2,3日?こんないい加減な準備で、このレベルの山に行くか?増田はともかく恵利奈は実力・経験とも不足していると思われるし。

 そして意表をつくどんでん返しではあるけど、「女たちがガイドを見捨てた」という増田説(あれでは見捨てたというより食い扶持を減らすための計画的殺害に近いのでは?)はそれまで書いてあった美月の魅力や人間性と矛盾していて大変後味が悪い。「事前に話し合ってガイドを殺すことを決め、様子を見に行かせるために倒れ込む芝居までして説得して、それから場所を移動してガイドが戻って来られないようにする。」いくら命がかかっていてもここまで悪質なことを山を愛する5人が誰一人異議を唱えないってありですか?提案どころか、同意して協力するだけでアウトでは?だいたい救助隊だって近づいているかもしれないのにビーコンを切るのはあまりに愚かだし。増田は美月をそんな女だと思っていたのか?それはないでしょう。
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4062196115
No.7:
(5pt)

今年一番のミステリー。

乱歩賞受賞から1年で、既に三冊目。前作「叛徒」もとてもいい出来でしたが、本作「生還者」もまたしかり。
既に傑作の評価が高かったデビュー作の水準を2作ともに凌駕していますね。本作は、雪山を舞台とした山岳ミステリーながら、結末までの伏線の冥利、登場人物の存在感、文章描写と問題ない出来で、伏線の仕掛けは本当作品を書くほどうまくなっていると思う。
この作品は、私が読んだ今年のNO.1ミステリーであり、今まで読んだ私の最上評価の国内ミステリー、例えば真保裕一「ホワイトアウト」、原遼「私を殺した少女」、東野圭吾「白夜行」、そして宮部みゆき「火車」、藤原伊織「テロリストのパラソル」などと肩をならべる評価の仕上がりでした。
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4062196115
No.6:
(4pt)

あえて叱咤激励の意味で

ページをめくるのはタマネギを剥いていく作業に似て、次々に新しい中身が顔を出す。 この仕掛けはあっぱれ。 これぞミステリーです。 ただし。 この作家さんのこれからの課題は、文章表現の完成度をいかに高めるか。 疑念、驚愕、震撼などのレトリックがステロタイプ。 「ら」抜きが目につく。 誤字や用語の不統一。 これらの頻出はミステリーとしての興趣を大いに損ないます。
生還者Amazon書評・レビュー:生還者より
4062196115
No.5:
(3pt)

今ひとつかな

それなりに読ませますが、読み進めていく上でだいたい落ちが分かってしまいました。 山岳遭難の記録やそれに関わる人たちの実録などをかなり読んでいるので 多少設定が強引な感じもあり、やはりすっきりとはしませんでした。
生還者Amazon書評・レビュー:生還者より
4062196115
No.4:
(5pt)

これは読んでもらいたい

あっという間に読んでしまいました! スピード感ある読み物でした。 山って怖いものですねえ~。
生還者Amazon書評・レビュー:生還者より
4062196115
No.3:
(5pt)

早くも受賞作超えですね。読み応えあります。

3作目ですが、ミステリーとしても小説としても1級品だと思います。
謎の提起から、登場人物それぞれの言動にも無理がありません。ややご都合主義と云われるかもしれませんが、それが不幸な事件を扱っているにも拘わらず読後感を良くしている要因だとすれば、文句をいうところではないと思います。
(最近のミステリーには謎解きや意外性を強調するあまり、事件の悲惨さや残虐性ばかり目立ってしまい、読み返さないものも多いので)
山岳小説としても面白く、雪山登山に関するトリビアも楽しめます。

乱歩賞応募9回目で受賞とのことですが、それまでの積み重ねが受賞後の作品の質の高さにつながっているのでしょう。
今後も期待してます、と応援も含め☆5つとしました。お薦めです。
生還者Amazon書評・レビュー:生還者より
4062196115
No.2:
(5pt)

老いぼれ【▲】好き

なかなか面白かった。  あり得ない状況が出てきますが、最新装備・技術の蘊蓄は老いぼれ【▲】好きには大変興味がありました。
生還者Amazon書評・レビュー:生還者より
4062196115
No.1:
(4pt)

三作目も面白かったです

今のところ、全部当たりですねこの作家さんは。

人間の自分本位な醜い本性が絡み合うドロドロとした結末になるんだろうなと思いながら読み進めるも、「あれ?こんな綺麗に終わるの??善人ばっかり???」と感動しつつも少しすこしがっかりして終了。と思いきや、単なる綺麗事で終わるのではなくラストにちゃんと毒がある。
更に、エピローグの手前で「マジかお前!!! ◎◎はどうすんだよ!!!  最低野郎だなコイツ!!!」と憤慨させ、エピローグの出だしで「信じられねえコイツ!!! ◎◎はどうなったんだよ!!!」と更に憤慨させておきながらも、エピローグ中盤以降でドンデン返しをかましてくる(後味の良い方のドンデン返しです)。

いやー、面白かった!
限りなく五つ星に近い四つ星とさせていただきます。
四作目が楽しみですね。
生還者Amazon書評・レビュー:生還者より
4062196115

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