■スポンサードリンク
(短編集)
アイの物語
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
アイの物語の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.66pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全86件 81~86 5/5ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
7つのSFストーリーをつないで、それらをアンドロイドが人間に語る物語。そのしかけ自体が変わっている。7つのストーリーと、全体をつなぐ枠組みが、とても面白い効果を作り出している。 ヒトは何かに対してinferiorな存在である、ということが、あらためて思い知らされる。何に対してinferiorなのか? おそらく「理想的なヒト」に対してそうなのだ。共存し、否定しない存在。ヒトの非合理を排除し、弱めたもの。肉体的欠点をもたないもの。それがアンドロイドだ。 911後の世界と、そこで行われている収奪と非寛容の先を想像するにつけ、ヒトは地球の支配者ではないのだ、と実感する。我々はいつか滅ぶ。そこに現れているヒトのinferiorityが、このストーリーと符合する。 苦い思いだが、そのことは正しい気がするのだ。 そして共栄するアンドロイドがつくる理想の世界。そこには彼らの創造者であるヒトの思いがある。そのことの不思議さ。 これに似た思いを、別の形で表したSFがあったことを思い出す。というよりも常にベストSFの一つとして私の中にある。それはアーサー・C・クラークの書いた「地球幼年期の終わり(「幼年期の終わり」)」である。 本書のテーマはほとんどこれと同じと言ってもよい。語るものの立場が違うだけだ。 その現代版、と言ってもよいのかもしれない。 どちらもお薦めである。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
さわやかであり切なくもあり、そして幸せな気分にしてくれる作品です。 定価以上の満足をプレゼントしてくれました。 特に「詩音が来た日」は、秀逸の一言に尽きます。 普段SFを読まない人にも、ぜひ読んで頂きたい一冊です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
SF短編集の面白さを満喫しながら読み進めてたら ラスト、足元をすくわれた感じになった。 自分の信じている世界の現実感が失われるこの感覚。 いつか、弱さや悪意やずるさを兼ね備える人間だからこそ、 こういう日が来てしまうかもって考えさせられもした。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
ヒトとロボット(=AI)の共存をテーマにした短編集です。<一部違いますが 各ストーリーはどこか懐かしいSF小説風で、今の時代を反映しつつもどれも最後に明るい未来を想像させるものになっています。 また”絵が無いからこそ描ける”お話なのが読んでいて楽しいです。 それぞれ独立した話が最後に一つの結論に辿りつくのも小技が効いています。 どの話に出てくるロボットも理知的で、人類にそっと寄り添うような優しい印象があります。 それと同時に人間がロボットに寄せる愛情と、ロボット(AI)が人間によせる愛情は違うものだと断言されています。 たぶん読みすすめると、それぞれ格子となるプロットはどれもアニメやマンガで語られてきた内容で、「あれ?これはどこかで・・・」と思うでしょう。 (手塚治のロボットヒロインとかマルチとか、というかスタートレックとか) 代表的なロボット話をピックアップしつつ、日本人って本当に(自立したヒト型)ロボットが好きなんだなぁと思い出させてくれます。 そしてアニメやマンガでロボットに親しみ、憧れたからこそ、今のアシモやアイボを産み育てたのだと実感できます。 お話を読んでも楽しいですが、その魅力的な設定だけでも空想が広がりそうです。 個人的には「詩音が来た日」で、最後に主人公がアークマスター(もう一人の主人)になったのがぐっときました。 あと双子の看護婦はやりすぎだと思いました。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
「がんばるぞぅ、おう」に泣きました。 こんな救いがありえるとは思ってもみなかったです。 自分が消滅してしまうであろうこと、そしておそらくあの世はなく、霊もなく、審判の日の復活もない。 小説として面白く、思考実験として興味深いだけでなく、むしろこの現実に耐えるためにも読んでよかった・・・と。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
2040年代以降,意志を持ったマシンを創造し,それに敗北した人間。 文字の読める人間の方が珍しくなってしまった時代…… 主人公は何年もコロニーを回って,1940年から2040年代 −−最初のコンピュータが誕生してからヒトがそれに追い越されるまでの時代 にかけて人間が造った話を語って聞かせている。 昼間は子供たちには冒険もの,女性にはロマンチックな愛の物語,男性には大人の物語etc。 人間は,マシンに捕らえられたヒトは,生きたまま皮を剥がされるとか,酸で体を溶かされるとか, 機械の体に改造されるなど,ということを夜ごと恐ろしげに聞かされて育つ。 しかし,実際はマシンに囚われたものの無事に解放された人間は何人もいる。 そして彼らはその自分たちの体験を語りたがらず,憎むべきマシンに助けられたことに 困惑していて,マシンに好意的な発言をしたら村八分にされかねないため, あいまいなことしか口にできない……そんな世界がこの物語の世界。 そんなある日,主人公はマシンに捕えられる。 そこで出会った戦闘用マシン『アイビス』から主人公も知らない人間の造った物語を読み聞かされる。 この物語の1つ1つが人間の持っている心の温かさを感じることができました。 1つの物語を読み終えるたび,最初はマシンに対して警戒心を持っていた主人公の心も徐々に変わっていきます。 読み終えた後は,なんともすがすがしい気持ちになりました! | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!