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吉里吉里人
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吉里吉里人の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.95pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全78件 21~40 2/4ページ
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あまりにも退屈で、残念ながら途中で断念。とても読みにくい文章で、「これって必要?」というような意味不明な設定・描写が延々と続く。最後まで読めば良さがわかるのだろうか?私にはそこまで我慢できなかった。「小説」というよりは「娯楽小説風な企画モノ」といったところ。 | ||||
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東北の農村が独立国家になるというアイディアが面白いです。 そのアイディアにリアリティを与える細かな設定や物語展開も素晴らしかったです。 | ||||
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もう、遠い昔、小学生の頃に読みました。 読書に関しては早熟な子供だったと思います。児童書にはないエロ グロ ナンセンスの連続、社会風刺、どれも面白く夢中になって読みました。 それから長い月日が流れたある日、偶然、著者の井上ひさし氏が激しい家庭内暴力を振るう人物だと知り衝撃を受けました。 著者の人格と創作物はイコールではありません。 善人が猟奇的な作品を書くことだってあるし、悪人が道徳を説くことだって可能なはずです。 しかし、戦争反対を訴えながら、自分の妻を骨にヒビが入るほど殴った井上ひさし氏。 どうしても私は著者を許すことが出来ず著作を全て処分しました。 本をゴミ箱に捨てたのはリアル鬼ごっこ以来です。 本の内容ではなく、著者の人格批判になってしまい、レビューのルールに反していることを申し訳なく思います。 内容に関しては、今の感覚からすれば冗長にすぎ、 登場人物も戯曲的にあまりにふざけて造形されており、人間的な深みがありません。 あなたが三十代以下ならば、出版当時の社会の空気に興味があるのでもない限り、読む価値はないと思います。 | ||||
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中学校時代の恩師に紹介され、1ヶ月かけて上中下読み倒しました。 タックス・ヘイブンや優れた医学技術を武器に日本から独立宣言する吉里吉里国の独立騒動を滑稽に描いていますが、その裏には日本に向けた鋭い風刺とブラックジョークの香りが漂っています。 自衛隊と憲法9条の問題、脳死判定問題、農業における自給自足問題など、今の日本に求められる課題が全て詰まっています。 今すぐドラマにしてほしいです(懇願)。 アニメでもいいです。2クール、各話50分で。 宮藤官九郎さんあたりが脚本書くと面白いからしれません。岩手つながりですし。 | ||||
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話の脱線が長すぎ、品のない冗談も笑えず。世の中の風刺であることは理解ましたが、自分にとっては、とにかく苦痛の大長編でした。 | ||||
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結局みな読まないといけません。凄く面白く考えさせられる本であること間違いなし。遅筆堂さまはいかに苦労なさったことか? | ||||
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未だ未だ続くこの面白さ。読んでびっくり。東北の方言の宝庫。ルビ付き。 | ||||
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この小説がぶあつい分厚い一巻本で出たとき買ったままつん読状態だったのだが、36年ぶりに本棚から取り出して読んでみた。改めて思ったのは、井上ひさしは相当に悪意の強い人だということです。日本という国家や天皇が憎くて憎くてたまらないという彼の性向がにじみ出ています。東北の山奥の老人がヨーロッパの独立国家の歴史を論じたり、日本国憲法について喋々したり、これは要するに、井上が登場人物の口を借りて、おのれの政治思想を開陳しているだけのことです。ここに見えてくるのは、吉里吉里人の顔ではなく、井上ひさしの顔に他なりません。日本が嫌い、天皇が嫌いという人にはお勧めの本です。 | ||||
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文庫本で500頁が3冊の合計1500頁、原稿用紙2500枚だそうです。初めは「終末から」という雑誌の連載となっていますが、私の記憶では、たしか1回目が200枚とあったように思います。筆の遅いので有名なこの作者に200枚というのだから、相当いろんな制約を外したのではと思っているのです。それで、あちこち脱線しまくって、作者の意見を発表する場となったり、日本語の言葉遊びの場となったり、かなりエロかったり、もうそれは大変なのです。そのうちの意見の発表については、右も左もなく、あちこちの猛毒を吐いているのが面白いですが、中でも自衛隊と医療制度は、結論としてどうかと思ってしまうので不可ですが、それらの意見のかなりの部分が、今でもそのままであるというのが、一番すごいところかもしれません。 とは言え、そのくらいまとまりなく進行するのに、どういうわけか、最後は無茶苦茶なりに収束してしまうのでした。 残念ながら、主人公が全然好きになれないので、少しマイナスします。 | ||||
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まだ読んでない。内容は面白そうだし、評価もされている作品なので楽しみだけど、長いので覚悟がいる。 | ||||
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30年以上の時を経て、吉里吉里国の新しい制度が今の日本で実現されている部分もある。挙げると病院以外に年寄りが集まる場所の確保(今のデイサービス)、臓器提供の問題など。 | ||||
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大昔、初版を買って夢中で読んだ。その後はだんだん劣化していって、その内何処かへ 行方不明になった。 たぶん奥さんに断捨離されたのだと思う。 さて、今回手に入れたこの本は当時の雰囲気そのままに思いっきり変色していた。 文字が極小なことにも驚いてしまった。ああ昔は眼も良かったなぁ、と変な感慨に浸ってしまった。 少し読み始めたが、あまりにきつかったので取り敢えず本棚行きとなった。 懐かしさを買ったことで良しとしよう。今度は捨てられないように時々は本棚を監視しよう。 | ||||
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初版は 分厚く 奇想天外なストーリー。 読んだ 読んだ 目をパチクリさせながら。 そして 考え続けた。 おーい。 テーマが おおすぎて、『ああ、シンド!』 しかし感動この上もなし。 井上ひさしの その後の 動きを 冷静にみさせてくれました。 井上ひさし 死去後 ずいぶんたちました。 涙流しながらも 私は今も歩き続けていきています。 | ||||
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数年前、夜眠れなくなってしまった時があり、その時寝る前に少しずつ本を読むことにした。 10分20分の読書が、私の思考を切り替えてくれたのか、本の匂いと相まって心地よい眠りに誘ってくれて助けられた。 この本はそんな時読んだ本なのだが、でも逆に眠気をおしてまで読み続けたくなるほど面白い本であった。 上・中・下巻と長いが、ページが少なくなるにつれ「終わって欲しくない…」という、 何か寂しい気持ちが押し寄せてきたのを覚えている。 登場人物の「吉里吉里国」の人々の気概が、その頃ネガティブだった私に、 どれだけ新たな気持ちを持たせてくれたか。どれだけ笑いをもって包んでくれたか。 科学的なことなどどうでもいい。イッタカキタカ号が出てきたあたりで、もうそんなことは どうでも良くなった。要はスピリットなのだ。 ニュアンスが伝わるのなら、世界中の人に読んで欲しい位の、私の中の10冊に入る作品である。 | ||||
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物語中で取り扱われる社会問題(医療問題、地方格差)は2016年の現在でも通用する部分があり、深く考えさせられた。 日本には30年以上解決していない問題がまだまだあるということだ。 大変勉強となった。 吉里吉里国の独立が道半ばで倒れてしまったことは残念である。 しかし、地方が独自性を見出し、首都圏を凌駕するような魅力を持つ必要性は今も変わらない。 この本をヒントに、私たちは地方の自立について策略を巡らせてみるのも良いだろう。 随所に現れる下品なネタや主人公の荒唐無稽さは、読者を飽きさせないための工夫なのだろうか。 だとしたら別のアプローチを願いたいものである。 全体的なセンスは良いのに、、、もったいない。 | ||||
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ふつう・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ | ||||
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この作品は、一度挫折しております。 しかし、今回(前回は黙読)は、音読で再チャレンジしたところ、まぁ面白いなんの、吉里吉里語(東北弁?)の持つ味が、良く堪能出来ました。 …井上先生の凄さを改めて実感した次第です。 …黙読で挫折した貴方、是非とも音読・朗読してください。 これぞ、文学!を実感出来ます。 大傑作太鼓判!! | ||||
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東北の村である吉里吉里村が突如日本国に対して独立を宣言する騒動の僅か2日間を描いた作品。 といえば聞こえは良いですが文庫で3冊分、1冊500ページくらいあります。読み終わるのにかなりの時間を要しました、もっと時間があればもう1度読み返したくなるくらいの充実した内容です。 ネタバレなしの感想としては、とにかく面白い思考実験みたいな小説ですが、その細やかな資料集めと知識の膨大さを考えると相当な下準備をされたのではないか?と思います。ここで終わって良かったのか?まだ続ける事も出来たのではないか?とも思います。 何と言いますか、総合小説というジャンルを作りたくなります(そういえば、村上春樹さんがティム・オブライエン著の「ニュークリア・エイジ」を評して総合小説っていう言葉を使ってましたね・・・)。SFであり、コメディであり、国家論であり、医学哲学人間論でもある小説、ちょっと類似した小説を読んだことが無いと思います。 井上ひさしを読んだことが無い方、ビクトル・ユゴーの小説が好きな方(一見軽めに見えて重い要素を含んでます)にオススメ致します。 アテンション・プリーズ! ここからネタバレありの感想になります。未読の方はご遠慮くださいませ。 まず、構想として、分離独立運動を描く、というのは劇的なものだと思いますが、そこにエロも、SFも、ギャグも、国際法も、医療も、哲学も、入れてしまうのが独特で凄いですね。構図てして記録係なる「わたし」という人物と作家古橋健二という数奇な運命をたどる三流作家の立ち位置からして入れ子構造になっていて面白くも示唆に富んでいると思います。何故ならこの長い様々なものを扱った小説は二項対立を主軸とした小説だと感じたからです。日本国と吉里吉里、標準語と方言、憲法と国際法、農業と工業、健忘症と記憶増進症、古橋と佐藤、国籍の血統主義と出生地主義、免許医と無免許医、きりがないくらいこの二項対立を軸にして、その越境の部分で面白さを出していると思います。 少々古橋健二に捉われ過ぎてしまっている感はありますし、上巻では割合引っ張り過ぎな感じ(古橋の生い立ち)もしましたが、やがて吉里吉里国の大統領になるわけですし、人柄を描いておく事は重要だったのかも知れませんね。しかもこの人柄の部分がナンセンスギャグに起因にていますし、恐らく、井上ひさしさんの自虐的な分身として描かれているのでしょうから、余計に描くのが楽しかったのかも。 私は少し古橋に同情的でして、イサム安部にまでバカ扱いですし、やること全てが裏目に出てしまうのも同情を誘います。物語が転がっていくにはこういうおっちょこちょいなキャラクターが必要なのだとしても、ちょっと人間としての良い部分をもう少し出してくれないとツライなぁ、と感じました。これだけ資料を読み込まないと作り出せない作品を書いている井上ひさしの(私の勝手な想像ですが)分身なわけですから、小市民的で、遅筆であるのは仕方ないにしても、何か良い部分を出して欲しかったです。あ、文学賞の受賞の中の「わ、わたしは午後に死にたくない」は唯一良かった作品でした! またこの古橋の付き人編集者佐藤の人物像がなかなか面白いです。編集者とは、こういう人なのかも、と思わせるに十分な説得力があります。ある意味実務に於いては権力にでも寄り添う変わり身の素早さもありますし、説得力も行動力もあります。もちろんだからこそ信用出来ない男でもあるんですが。古橋と佐藤の掛け合いは毎回重要な場面で起こりますし、なかなか見応えありました。 医学立国、タックス・ヘイブン、自給自足、国際卓球ワールドカップ、金本位制度、思いつくだけでも凄い事ですし、国際法の勉強までしないと言えない部分も多々ありますし、その辺が全てを検証出来る知識も無いんですが、自分の専門分野への発言もありまして、この部分は非常によく調べてあって素晴らしいと感じました。おそらく、国際法の部分もかなり正確に調べ尽くしたのではないか?と十分に想像出来ると思います。だからこそ、隣村である家とのやっかいな国籍問題も出したのだと思います。この部分のロミオとジュリエットのような部分の解決を見ても相当詳しく勉強されたんだろうと思います。本当に凄い。 医学関係も今では日本でも脳死判定からの臓器移植が可能になりましたが、当時はそういう知識を得ようとするのはなかなか大変だったと思います。それに実際の心停止と脳死関係も分かりやすく、しかもパワフルタローなる人物とゼンタザエモン沼袋の討論場面の説得力(医療は公的であるべきとか、ファミリードクター制度のような連携のなさとか、予防へのおろそかさとか)はとても強く同意せざる得ないです。ちょっと勉強した、という程度ではなく、ブレーンになった方がいるのだとしても、これほどまでに核心的な部分への言及は本当に凄いと思います。 医学面で唯一飲み込みにくかったのは、ゼンタザエモン沼袋氏の息子のくだりですね。自死権を認めるとしても、ちょっと動機としても飲み込みにくいですし、ここまでいろいろ調べて納得出来るレベルまで制度化している吉里吉里国でありながら、この部分だけはルールでさえ無かったのは当然としても、もう少し飲み込みやすい理屈があっても良かったと思います。 で、他にもいろいろ感想はありますし、あまりに広いトピックを扱っていますし、それは読書会みたいにみんなで話し合えば面白いだろうな~と思います。でちょっとあさはかではありますがまとめのような大きな話しになりますが、主題は「理想」と「現実」だったのではないか?と愚考しました。 輝かしい理想を掲げないといけない、が、苦い現実を知る事からしか始まらない。と言われているように読後は感じました。分離独立の、それも用意周到な計画性のある展開を描く事で、面白可笑しく現実を知る事が出来ます。農政の、医療制度の、経済政策の、それぞれの不備や志の低さなどを知る事で、現在置かれている見えにくい状況を知る事でもっと理想に近づける努力を、国という単位では難しいかも知れないけれど、もう少し努力しようよ、と言われているような。もちろん面白可笑しく読めて、それで良い部分もあるでしょう。でも、たとえば、本当に困った事が起こったときに、こういう道もあるんだよ、と冗談めいてはいるけれど、理想的な一面を見せる事が出来たら、それは力強く輝いて見えると思います。 東日本大震災という大きな出来事が起こった後だからこそこの本が読まれるんだと思います。私は今すぐ原発を止めろとは思いませんが、なくす方向を探るのがコストパフォーマンス的にも、どう考えても現状日本では無理なんだと思いますけれど、ここが日本的で動かしたモノを止める事が出来ない「空気」に支配されやすい国民性なんだと思います。感情的に吹き上がる事が合っても最後まで達成する事が出来ない事が多いと思うのです。なんだかんだ言っても政治的に、結果原発も動いてしまう気がします。 この本を読むと、吉里吉里人たちがいかに先を見越して、知識を得て、最終目的を達成する為の努力を惜しまなかったか?を学ぶ事が出来るんだと思うんです。だから今読まれる本ですし、読まれるべき本だと感じました。別に分離独立しなくとも、主権者である国民が国家をコントロールする努力を払え、という風にも読めますし。 私は吉里吉里人になりたいと思いますね、日本人よりも論理的で努力を払える、現状よりも理想を掲げる。でも現状を知って落胆しないで変えようとするチカラを継続する。なんだか変な話しですがユゴーの「レ・ミゼラブル」のアンジョーラ(もしくはアンジョルラスと表記される事も。革命を起こそうとする大学生グループabcの友のリーダー)を彷彿とさせる人物が多いのが、フランスにいて日本にはあまりいないタイプの人物だと思いますし、もう少しこういう人物がいたら良いのに、と思います。革命を起こすというと反権力的な人物に見えるかもしれませんが、結局アンジョーラの試みは失敗しますし、無惨な最後が待っているんですが、それも善し、この経験を、行動をする事が新たな同じような人物を生み出す事に繋がる、という信念を持っているのが潔いと思うのです。 | ||||
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