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首都消失
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【この小説が収録されている参考書籍】
首都消失の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.42pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全3件 1~3 1/1ページ
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うーんSF大賞、左京さんに出すとしたらこの作品で出さないともうタイミングが合わなさそうだから出したんでしょうが、小説としての出来栄えでは、左京さんの長編の中でもあまり高くはないというか、特に後半がかなりガタガタというか……ご本人もどこかで触れていましたが、本にする前にちゃんと書き直して欲しかったですね。 この作品に限りませんが、左京さんの長編SFは初期短編が元ネタになっている作品が多くて、これだと「物体O」がそれなんでしょうが、うーん一定いまでも通用する部分はあったにしても、やはりこの作品とかももっと執筆に全力を傾注して欲しかった一冊ですね。左京さんが色々と手を広げていたのはある意味、しょうがないんでしょうが、これに限らずいちファンとしては残念な作品が多いのは事実ですね。 | ||||
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小松作品は「果てしなき~」「復活の日」を読みました SFは門外漢の自分でも次の展開が気になり、両作品ともに瞬く間に読み終えました しかし本作はなんと表現すればいいのか、緊張感が薄いです 首都が雲に包まれている異常事態を前にして、淹れてもらったコーヒーを愉しんだり、隠していたとっておきのウイスキーを呑んでみたり、雑誌の配送を気にかけていたり、拘束の危険が待ち受けている大使館への帰還を試みたり、首都の危機はないがしろにされ続けます 雲の話はどこに行ったのよ? あー、上巻で力尽きました | ||||
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『日本沈没』は非常に面白かったのですが、それに比べると全く期待ハズレでした。 本当に同じ作家かと思うくらいです。 リアリティがないこと、物語に起伏がないこと、登場人物に魅力がないこと、結末がひどいこと…等々、挙げればキリがないくらいです。 以下、各論です。ネタバレ含みます。 (1)雲が出現した後、なかにいるはずの市民たちを救出しようという着想を、なぜか誰も持たないことが不自然。朝倉など、妻子の安否を心配する様子が欠片もない。雲出現から1日、2日しか経っていないのに、閉じ込められた市民の救出より先に、臨時政府がどうのとか、米ソの動きがどうのとか、給料の振込がどうのとか、そちらばっかりに話題が集まることが実に不自然で、リアリティがあまりにも無く、物語に入っていけない。 (2)政府要人や防衛庁の重要人物が、雲発生当時に全て東京にいたということが、むしろ不自然。大臣クラスであっても、全員が東京にそろっているなんてことのほうが珍しいはず。海外にいることだって多いはず。したがって、この設定も極めて不自然で、リアリティに欠ける。 (3)物語が平坦で、起伏が全くない。上巻の冒頭で雲が出現した後、最後の最後まで、雲は動かないし、謎が少しずつ解けるわけでもない。ただ、科学者や米ソ軍がちょこまか動く様子が描かれるだけ。ドンパチが起こるわけでもなく、ソ連の空母やら巡洋艦やらの配備が云々というのが延々と続く。苦難を乗り越えて立ち上がっていくという様子が全く描かれないので、ワクワク感もなく感情移入もできない。唯一の不安要因であるソ連軍の動きも、偶然起きた大地震であっけなく収束…。 (4)軸となる主人公がいないので、読みにくい。それぞれの登場人物にも、特に人間としての魅力がなく、感情移入できない。朝倉など、この危機にホテルで不倫している。国難を乗り切るリーダーシップを発揮する人物が、本当にひとりも登場しない。 (5)雲の謎が、少しも解けないまま終わる。しかも、誰かが頑張って何かをしたからではなく、突然に雲が自然消滅してしまう。これはひどい。雲の正体がひとつも科学的に解き明かされないし、説明もされないので、本作はSFとは呼んではいけないと思う。ただのパニック小説である。 …要するに、「東京が急になくなった場合の政治や米ソの動き」を描いてみたい、という考えありきで書き始めてしまった結果、リアリティがなくSFとしても体をなさなくなってしまった、残念な作品に思います。 | ||||
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