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さまよう刃
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さまよう刃の評価:
| 書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.82pt | ||||||||
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全350件 181~200 10/18ページ
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| 本気でなければ、このような小説は書けない。 東野圭吾のすごさを感じた。 これはもう単なる小説ではない。 世に問う本気の書だ。 大切な人が暴虐非道な殺され方をしたとき、犯人に対してどう思えるか、どう対処できるか。 「正義」とは何か? 遺族に「救済」はあるのか? 「人を殺すこと」とは、その「復讐」とは、どういうことなのか? 少年法はじめ法律の基本概念が、被害者側の救済に全くなっていないことを改めて知り、暗然となる。 そして、読み手1人1人のむき出しの価値観を問われる。 それにしても描写がきつい。 本当にむごい。 受け付けられないと感じたこともあったが、読後は、読み手に追体験させるため、必要だったと感じる。 それほどにむごいことなんだと知らなければ、この小説の問題提起は表層的に終わってしまう。 罪悪感のない身勝手な犯罪の罪深さが、これ以上ないほどの怒りをかきたてる。 ただ、巻末に「解説」が欲しかった。 こういう内容だからこそ、読み手の思索をまとめさせる意味でも、冷静な第3者の意見が欲しかった。 これは、大いに議論しないといけない書だ。 (ラストの謎解きも含めた警察同士の対話に、その要素を含めたのかとも思う) | ||||
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| 正直、一番の感想は長過ぎる、です。ここまでの長編にする必要があったのか?と思います。ベースに少女の強姦や自殺があるので、長峰が見る時、刑事が見る時等、何回もその描写があり辛くそして辟易します。それに、刑事達が署でビデオを見る時(見る前)こういったビデオは楽しみだ。的な発言があり、びっくりしました。刑事も人間だし、男であるあるから本心なのかもしれないが、実際の刑事達もこんな会話をしているなら(役得的な)言語道断です。腹がたちます。結局のところ、見た後は残虐すぎて気分が悪くなったようだが、当然です。ただ長峰と和佳子の関係には、情というかまともな会話がなされていて、それだけが救いでした。「手紙」のほうが感情、苦悩、温情など感じられて私には良かったです。 | ||||
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| やっぱり読後感が悪いです。それはそれで構いません。読ませる力は凄いですし。ただ、自らテーマに取り組んでおいて、自分なりの答を示さないのは…………。なんか丸投げされた感じです。結局、何を言いたかったの?重い、難しいテーマに頭を悩ませつつ、作者の意図にも悩みまくりです。 | ||||
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| 妻と死別し、残された娘と2人暮らし。 そんな娘が少年グループに拉致・暴行され殺害されるという事件が発生します。 犯人の少年達がかなり凶悪に描かれていることから、おそらく小説を読む大半の人が 少年達に殺意を持つと思います。 考えたくもないですが、私も自分の娘が同様のことになるようなことがあれば、 同じ衝動に駆られるのではないかと思います。 改めて少年法の理不尽さを感じたこと、また少年たちの母親が自分の息子を 最後まで信じたいという複雑な親心もあったり、とても奥の深い話だと思います。 個人的には結末がちょっと残念ですが・・・ | ||||
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| はじめて読む東野圭吾氏の作品である。 未成年の犯罪。被害者家族の想い。「更生」とは一体だれのためなのか。 そんな重いテーマを題材にした小説である。 加害者、共犯者、被害者、刑事、加害者の家族、被害者の家族といった様々な登場人物たちがそれぞれに想いを持ち、 時には重なりあい、最後はなんとも切ない終わりを迎える。 その幾重にも重なり合った心理描写はかなり読み応えがある。 また、心理以外の描写でも様々な伏線やメッセージをこめられており、作者のすごさを感じた。 ただ、本書の最後の元班長のシーンはどうだろうか。 個人的な思いがあるとはいえ、あまりに軽率な印象を受け、個人的にはあまり好きではない。 | ||||
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| 娘への限りない愛情と心ならずも加担した少年からの情報で、 少年たちの餌食となった愛娘の最後の様子をビデオで観てしまった父親。 復讐への道を進む以外に方法はなかったと思わせる追想シーンと少年達のふてぶてしさ。 加害者の少年達の軽い生活も被害者の父親像も研ぎ澄ました刀のように刃こぼれなく表現されています。 一気に読みながら、読書の心に訴えるものが多い作品です。 | ||||
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| 最初に手に取ったのはハードカバー本、 テーマが重すぎて読めず、 いつの間にか文庫化してそしてやっと読みだした。 最初は抵抗があったが一気に読めた。出張の移動中にて。 おそらく作中の結末しかあり得ないんだろうけど、 それをわかっていても悲しい最後。 書いている氏が一番悲しかったのかもしれない。 そのくらい重い。 最後にちょっとしたトリックがあり、ミステリーの要素を出している。 | ||||
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| 終盤には巧妙なトリックが仕掛けられています。 巧妙さについては,とてもすばらしいものだと思います。 しかし,そのトリックの内容についてみると,現実にはそのようなことが起きることはありえないでしょう。 そのような,最後の締めがいくらなんでもありえない内容であることを考えると,あまりおすすめはできないです。 | ||||
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| 少年犯罪、強姦致死、レイプ後の自殺、少年法問題などを取り上げていますが、この本が一番伝えたいことは「遺族の、やり場の無い怒りと悲しみ、苦しみ」。 言われなくても分かる!と思うでしょう。ですが現実問題として大切な人を、同じヒト(オス)に陵辱され殺害された経験のある人が、この日本に何人いるでしょうか。 決して救われることのない被害者側は、事件の生々しい傷跡を抱えて一生を過ごさなければならない。しかもその傷は膿んで乾くことがない……毎日が生き地獄です。 作者は娘を奪われた父親の心情を見事に描ききっています。東野圭吾氏自身、体験したのではないだろうか?と思わせるほど。 私は犯罪被害者ですが、これほど号泣した本は初めてです。 レイプ、ビデオの映像、復讐の第1番目の殺人。過激な描写がリアルに描かれていますが、目を背けないで読んで欲しいと思います。 ここを描かなければ、復讐に走ってしまう父親は誕生しないのですから。 そして父親がむかえた悲しい結末。フィクションとしては逆パターンが理想ですが、リアルを追求した本作ではこれがふさわしい。 読者の心に「やりきれない思い」が残ります。 それは父親の「やりきれなさ」をほんの少しでも感じ取ることができるように用意されたラストであり、救いのない現実世界そのものです。 | ||||
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| 未成年の容疑者の被害者、本当に居た堪れない。 繊細かつ曖昧な少年少女の心動と行動が、 絶妙なタッチで描かれていてハマりました! 最後の3ページ(密告者の解明)が 物足りなかったので -1 ポイントしました。 密告者の解明については、 最後の最後まで腑に落ちず疑問に思っていて、展開を期待していました。 肩透かしを喰らった気分です。 | ||||
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| 前半は本当に不快な気持になりましたが気になる続きはさすが東野さん。 子供を持つ親として長峰に共感しついつい応援したくなる。 法律の壁、年齢関係なく罪の重さで罰してほしい、何もできない無力さも感じ、いろんなことを考えさせられる一冊でした。 無差別に誰かを不幸にする、その人だけでなく周りの人まで不幸にする。 そんな事あってはいけないと思う。未成年であっても。。。 | ||||
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| 少年犯罪、そして少年法。この理不尽な問題に対して作者はどのような解釈を 持って結論づけるのだろうと期待しながら読み進めました。 小説ならではの、爽快な読了感を期待していましたが、しかしながらこの結論 はどうにも歯がゆい感じが否め無かったのが正直な感想です。 しかし流石は東野圭吾。最後こそそんな感じではありましたが、相変わらず 読者を引き込ませる構成や文章力は見事の一言で、最後の最後、99%までは とても興奮してワクワクしながら読み進める事が出来ました。 それにしてもこの人の作品にははずれがありませんね。 結果の受け取り方は人それぞれなので、是非読んでみて下さい。 | ||||
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| 題材の切り取り方、読みやすい文体、テンポのよいストーリー展開、 真に迫る人物描写。 作者を天才たらしめる要素が凝縮された小説だと思います。 「さまよえる刃」という言葉の意味を理解したとき、 「本当に小説を作るのが上手い人だなあ」と感動しました。 救いがないというご意見が多いのですが、 スカっとするようなハッピーエンドだったら、そこで終わってしまう。 やり切れない終わり方だからこそ、深く問いかける部分があると思います。 とてもよい小説なのですが、取り扱う題材が過激なので 誰にでも勧められる作品ではありません。 その意味で★4つ。 | ||||
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| 最近、東野さんの本を、重点的にあたっています。 「新参者」の前に、いくつか東野ワールドを知っておきたくて…。 「さまよう刃」は、文庫ですがなんと約500ページという大作。 なぜ上下巻にしなかったんだろう…? と思いつつ読んだのですが、途中で納得。 ハラハラ、ドキドキ系の内容ではなく、世間に少年法のひずみを問う、という「静かに重い系」の本なので、 上下巻に分けてしまうと、なんとなく下巻を買わない人が多いのではないか…と感じたからです。 といって、面白くない、というわけではありません。 私もいわゆる「拉致車」らしき車から逃げた経験もあるので、 人事とは思えないこともあり、一気に読破しました。 被害者の家族の葛藤や、少年法における裁きへの賛否両論など 社会的な観点からも掘り下げて書いてあります。 ただ、 この本の「少年」たちは、はっきり「悪者」と設定されています(と私は思いました)。 そのぶれのない設定が、逆に主人公の父親の葛藤を描くときに「盛り下げた」かもしれません。 多分、この本を読む方のほとんどが、主人公の父親に対して肯定的な感情になると思います。 もう少しだけ、善と悪が入り混じる設定だったら、 読む人の気持ちがどう変わるだろう…と思いました。 ちなみに、前半の描写にエグイ部分もあるので、 女性が読むときにはその点を知っておいたほうが、いいかも?(びっくりしないかも?) | ||||
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| 心動かされ、考えさせられる作品ではありました少年法への問題提起もしっかりされていますが所々ある今時の若者批判的なものは萎えました | ||||
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| 復讐、少年法、マスコミ。非常に重たいテーマだ。 物語は複数の視点を通じて描かれる。 誰もが迷いながら、考えながら行動している。誰も確固たる信念など持っていない。 この、誰もがさまよっている感じが非常にいい。 復讐を応援するのか、それとも止めるのか。 東野さんの描写力は流石だ。読者を事件の当事者に引っ張り込む。 これほどのエンターテイメントが他にあるだろうか。 これを娯楽と割り切るのは、やや不謹慎だろうか。 最後のオチは不評のようだ。物語の核心が、トリックによって逃げられた感じがするのだろうか。 小説としては非常に面白いと思うのですが。 | ||||
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| この作品のテーマである,少年犯罪や少年法については,光市母子殺害事件などでも報道されていますし,よほど無関心でないかぎり,このテーマに対する各個人の結論は,すでに出ているのではないでしょうか. 東野圭吾さんの作品には,いつも結末に驚かされていますが,この作品に驚きはありません. 結末は現実と同様であり,読まされた読者は,すでに現実で見せられている不快な気分を増幅させただけです. 密告者が誰か?どうでもいいことです. この重いテーマに,どんな結論を出すのかを期待していましたが,つまらない結末でした. | ||||
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| 本の概要を言えば、中学生の一人娘を殺された父親が、犯人の少年たちに復讐する物語。1988年東京足立区綾瀬でおきた女子高生コンクリートつめ殺人事件、1999年山口県光市母子殺人事件。本著作と同様性犯罪絡みの少年犯罪です。少年の更生とは何か、更正させるための軽い刑期で死人の人権はどうなるのか、足立区綾瀬の事件の加害者はすでに社会復帰しているそうですが、どのように更生できたのか。どのように被害者に償いが出来たのか。それらを考えると、復讐を誓う父親が犯人の少年を追い詰めながら最後は警官に射殺されてしまう結末を非常に痛ましく思うのは私だけでしょうか。 | ||||
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| 東野圭吾の小説は大好きで、全部揃っていますが、 デビュー作の『放課後』と同じくらいの不快感に襲われました。 読み手が男性なら、こんな感情にはならないのでしょうか? 性描写、そこまで細かく書かなくてもいいのでは・・・ と疑問に思えてなりませんでした。 AVの監督でもしているのか?と感じる作品。 性犯罪に怒りを持っている人間の書き方ではなく、 ただのマニアックAV好き・・いわゆる変態の書く小説っぽい。 『放課後』も動機で大笑いした後不愉快になりましたが、 この作品は最初から最後まで不愉快で終わりました。 女性の意見としては、男性作家にはレイプとかあまり書いてほしくないテーマ。 ただのエロとしか思えない・・・ | ||||
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| 読み始めたら止まらないので時間に余裕がある時に読みましょう 各登場人物の心理描写が本当に巧いですね。 | ||||
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