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さまよう刃
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さまよう刃の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.83pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全340件 141~160 8/17ページ
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個人的には、少年だったらどんな罪を犯そううとも、ひたすら更生を重視するという考え方は、無理があると思うので、主人公の長峰さんの気持ちは理解出来ますね。 加害者のプライバシーは守られ、数年間のお勤めを果たしたら、なにごともなかったかのように暮らしていく一方、被害者家族はいつまで経ってもなにも報われないという動かし難い現実があるのだから、長峰さんを止めないでと思いながら最後まで読んでしまいました。 もちろん、警察(司法)の立場では長峰さんの背中を押せないのは当然でしょうが、現代のかたき討ちをさせてあげたかったです。 | ||||
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1度読んだだけでは、著者が何を書きたかったかわからないかもしれない。 少年犯罪に対する社会の仕組みへの警鐘だととらえれば社会派小説だろう。 家族を失った親の思いだととらえれば,家族愛の表現だろう。 殺されて失った親と,事故で失った親の同行。 それ以外の何かは,まだわからない。 | ||||
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「奴を吊せ」を肯定した小説ではない。 さらっと読めて「しまう」。作風と言えばそれまでだが、テーマがテーマだけに、このボリュームでは限界がある。 追う側・追われる側、その周辺とも、人物描写の奥行きが不足している。少年法についてもステレオタイプで深く踏み込めていない。 確かに「少年法」は実態に合っていない。「未成年」という大枠で、ハイティーンをも一律にくくってしまっているところに、無理がある。 「未成年だから守られる」という意識を持った時点で、少年法の枠から外れるような仕組みでなければ、法の精神から外れるのではないだろうか? さらに復讐であるが、 これを実行した時点で、すでに負け(加害者と同等に墜ちる)であることを、絶対に忘れてはならない。 気持ちが想像できない訳ではない。 実際、県内で高校生を暴行・殺害した犯人が数年後に出てきて、成人してショッピングセンターで子どもを連れて歩いていた、という話を聞く。被害者の関係者の気持ちを思うと、何も言えなくなってしまう。更正だけではないだろうと、私も思う。 賛否両論というより、圧倒的に拒否反応の強いクライマックスであるが、私はあれ以外あり得ないと思う。 突発的だった1件目と違い、計画的かつ執拗な殺人になる。『使命と魂のリミット』にも通じるが「正義は復讐という名の罪」をも許さないともいうべき結末であり、これが作者・編集者の明確なメッセージだと信じる。 「さまよう刃」とは何なのか? 犯罪者なのか復讐者なのか。公権力(警察・検察)、あるいは警察官個人を指したのか? 私は「法」でもある、と思う。 法律を作るのも、変えるのも、使うのも、人である。 法を彷徨(さまよ)わすことなく、研ぎ澄ます。 行使する人間(本作では警官)が迷うことなく、正義の拠り所にできるものとする。 作品が我々に突きつける、重要なテーマである。 決して「目には目を」や「吊せ!吊せ!」の時代に後戻りしないし、してはならない。 作品の意図と離れて、仇討ちに肩入れする感情をあおる傾向があるようなので、★★の厳しい評価とさせていただく。 | ||||
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東野圭吾さんが好きで何でも読んでいました。この作品も出版されてすぐ購入したのですが、読み始めて数十ページでその先にあるつらい出来事が想像され読み進むことができずに数年積読してしまっていました。このたび心をきめて再度読み始めたら"さすが東野圭吾"といった感じで最初の数十ページをがんばって読んだら、痛いだけではなく、面白さにぐいぐい引き込まれて読了していました。しかし、、復讐をとげてほしいという気持ちとペンションの女性のように思いとどまって生きてほしいという気持ちの間でゆれうごきながら読み続けてあの結末。。。結末を含めて賛否両論あると思いますが、面白い作品であることは間違いありません。 | ||||
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東野圭吾の小説はいつも期待を裏切らない。 読者の心を掴み、軽快な筆致で話を進めていく。 この小説のメインテーマは少年犯罪と罪の軽重という容易に答のでない重いものであるが、 その問題を読者に強く問いかけて来る。 ただ個人的には被害者感情を重視せよという立場からの表現が強すぎるきらいがあるように思う。 この小説を読めば、(私もそうだが)多くの人が主人公に共感するだろうし、少年犯罪の刑罰は軽すぎるという考え方に傾くだろう。 (もちろん少年の人権を守るという立場にも一定の配慮はされているが) 私自身は現実問題としては特にどちらの立場に強く与する考えはないが、 この小説を読んで短絡的にそのような方向に傾く人が多いとやや問題はあるかなと思う。 ラストの終わり方も相俟って、スカっとしない気持ちになった。 | ||||
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東野さん好きで、色々読んでますが、これは何かふーんて感じ。 いつも失敗が無かったので、これも期待し安心しきって読んでいたけれど、 えー?!↓って感想。 期待しすぎるのも良くないですね。 今度は何を読もうか…迷います。 | ||||
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この物語を読んで、いろいろな事を考えさせられました。 今の世の中、子供に無関心な親が多いのではないでしょうか?時代と共に、親、子、孫といった世代間の繋がりが段々弱くなっている気がします。 子供が小さい時からちゃんと向き合っていれば、自然な感情を持った人間に育つはずです。 親からの愛情が足りないと、社会にうまく適応できない人間になる可能性が高くなるような気がします。 子供が何か問題を起こしたときに子供を庇おうとするのは、結局保護者としての責任を認めたくないからのようにも感じてしまいます。 物語については、やはり現在の少年法では被害者の遺族の気持ちは報われないということでしょう。しかし、もっと問題なことは失われた命は二度と帰ってこないということ。 現実にも似たような事件が起こっています。犯罪行為に至らせないためには社会全体で取り組むべきことではありますが、やはり一番身近な親子関係がしっかりしていることだと思います。 最後に東野さんの書く小説全般に言えることですが、だいたいにおいて次に読者が読みたくなることしか書いていません。なので非常に読みやすいです。しかも、登場人物の感情や背景、思いに共感できる部分も多く、物語に入り込みやすいです。 | ||||
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とりあえずok。 最後の方が少しokではないですが。 総括して嫌いではありません。 | ||||
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「さまよう刃」は私が初めて読んだ東野圭吾の作品です。 こんなに残酷で悲しい物語はないと思う。自分は親ではないけれど、娘を持つ親が読んだら、こんなに心を痛める物語はないと思う。 吸い込まれるようなストーリーで、寝るのも忘れて読みふけってしまいました。 人間ってこんなにも残酷になれるものなの?法律ってなんの為にあるの? いろいろなことを考えさせられる作品でした。 | ||||
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同年代の娘を持つ父親として、涙をこらえきれない所が今作もあった。 類似の事件の報道があったときに、親族がするコメントは、私自身 信じられないものばかり。 なぜそこまで理性を保つことができるのかと。 主人公が罪を犯したとき、拍手を送った。 私の意見を代弁するかのように徹底的に。 しかし・・・ 例えば、故野沢尚なら、どういうことに、どういう描写になったのだろう。 作者は、あえて中立に立つことで、現在のどうにも歯がゆい社会のあり方に 問題を投げかけたのだと思う。 そのプロとしての自制心のようなものが、この作品を一段高いレベルに 引き上げているような気がする。 でも、個人的にはあえて☆一つ減で。 | ||||
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家族を守るため愛する人を守るため不幸にも殺人を犯してしまうのと違い、同じ殺人でも、快楽の為あるいは人を殺めても罪のひとかけらも感じない人間は小説の世界だけでなく現実の世界にも存在する。しかし何が悲しいかと言えば、快楽の為に愛する者を殺した人間に復習をする人間を法の力ではどちらも重き裁きを与えざるを得ない事だ。この小説から、警察は市民を守る事が仕事ではなく法を守る事が仕事だということに気づかされた。そうでないと社会の秩序は保たれないということは分かるけれども、なんともやるせない気持ちが残る小説だった。 | ||||
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この世でたったひとりの溺愛する娘を、人間性の無い野獣のような少年たちによって、陵辱された挙句この世から葬り去られる。その男は復讐に燃え、殺人鬼となる。社会はこれを批判するのか、肯定するのか― 法治国家のこの国では、少年犯罪に対する処罰が甘く、人を殺めても数年で社会復帰することもありえる。しかし、それでは被害者の遺族はけっして納得することができない。かといって、この小説の主人公のように、被害者の遺族が敵討ちをするのは善なのか?いや、悪だろう。負のスパイラルに陥るだけだ。 500頁にわたる長編小説だが、話の展開が早く読みやすい為、いっき読みできる。 少年少女にも、被害者または加害者に共感できる部分があると思う為、ぜひ学校の図書室に置いてもらいたい。また、その親御さんも読むべき一冊だろう。 | ||||
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基本物語の内容に引き込まれてしまう為、 暗い話を読む前はある程度覚悟をしてから読み始めるのですが・・・ こちらの作品は予想以上に悲しい結末、 ただただやるせない気持ちでいっぱいです。 愛する娘を殺された父親が犯人に復讐をする行為は、 道徳的に考えればやられたらやり返す行為は間違っているでしょう。 でも私は主人公を支持します。 被害者遺族になってしまった以上、心から笑える日ってくるのかなと思います。 犯人が罪を償い、事件から年月が経ち遺族が新しい人生を歩みだしたとしても 自分の身内が殺されたという事実は、しこりとして一生残り続けるのではないでしょうか。 でも途中、主人公を助けてくれたペンション経営の女性が言うように 主人公が罪を犯してしまったらそれこそ新しい人生は送れないし、 罪人として罪を償っていかないといけません。 自分が主人公の立場ならどうするのか、被害者を守ってくれない法律、 深く考えさせられる作品です。 | ||||
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かなり最初からはまってみてしまいました。話は端々と進んでいくのに だんだん主人公に感情移入してしまいました。 生々しい表現が多いので目を背けたくなる場面もあるのですがそれも主人公の味方をしたくなりますね。 おすすめです。 | ||||
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ミステリーとサスペンスのジャンルで数多くの作品を出している東野圭吾さん。 本作にジャンルをつけるとすれば、「心情」ではないか。 妻を失った長峰が唯一の生きがいとしていた高校1年の一人娘。 彼女が少年たちにレイプされた上に殺害された。 しかし犯人が未成年のために逮捕されても罪は問われない。 復讐することが罪を償い、娘への弔いだと信じて長峰は犯人を追う。 正義とは何か。 誰が犯人を裁くのか。 法は何を守るのか。 愛する娘が見も知らぬ少年たちに人として扱われることなく蹂躙される映像を長峰が観てしまい、獣のように咆哮したときは涙が止まらなかった。 一つの作品で一度涙ぐむことはあっても、何度も涙ぐんだのは本作が初めて。 娘への思いや、自首への葛藤、復讐を果たそうと行動する長峰に、何度も涙した。 法が守るものは被害者ではなく犯罪者なのではないか、という問いかけも心に響いた。 本作を読んでいて、私は宮部みゆきさんの「模倣犯」を連想した。 「模倣犯」は殺人者の心情を描いた作品であり、 「さまよう刃」は被害者の心情を描いた作品。 どちらも単なるフィクションではなく、現実にありそうで語られない人物の心理に焦点をあてている。 事件が起こればそこには様々な人のドラマがあるわけだが、これを描いた作品というのは意外に少ない。 だからこそ、そこに強い訴えかけがあり、読む側は心揺さぶられるのではないだろうか。 | ||||
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白夜行、幻夜などと似た読後感です。 ラストにはどうしても納得いかない感がのこります。 やっぱあいつには相応しい最期を・・・ てな感じで しかし全体のストーリー展開は面白く グイグイ読み進んで行きますねぇ さすがです。 | ||||
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大衆小説なんだから、あわよくば少年法の問題に一石を投じようとしなくていいんじゃにでしょうか?もっとハラハラドキドキして爽快な復讐劇で最後ようやった!って感じにしてほしかったです。あぶはちとらず | ||||
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途中で何となく結末は予想がついてしまって、いつもの東野作品のように「やられた!」というのはありませんが、ぐいぐい引っ張って読ませて行くところは流石「お見事!」 宮部みゆきさんの「模倣犯」とシチュエーションが似ていながらテーマが違います。 大変重い作品ですが、ぜひ子供を持つ親には読んでほしいと思います。 | ||||
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東野圭吾はこういう現実的な問題を物語にして読ませるのが実にうまい 単なるアクションや平板な仇討ち物語になどなりようもない等身大の登場人物 そして、矛盾は矛盾のままに提示される 今やこういう事件はいつ、誰の身に降りかかってもおかしくない 正しい結論など出せなくても、そういう問題の中で我々は生活していかなければならない 読んで損のない一冊 | ||||
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一気に読みましたが。子を持つ親としては読んでてつらい内容でした。 ラストでの主人公の扱い方にちょっと不満で、 主人公だけでなく、読んでる私たちも報われない。 読後には疲れだけが残りました。 しかし、グイグイひきこまれたのはさすがです。 | ||||
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