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さまよう刃



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【この小説が収録されている参考書籍】
さまよう刃
さまよう刃 (角川文庫)

さまよう刃の評価: 3.82/5点 レビュー 350件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.82pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全350件 341~350 18/18ページ
No.10:
(5pt)

ミステリ界のハイ・アベレージ・ヒッター

「厳罰」か「寛容」かという少年犯罪の古くて重いテーマを扱っているが、常にハイレベルな作品を発表し続けてきた作者の筆力は、本作も安心して読めるエンターテインメント作品にしている。特にたたみかけるようなラストと映画を見ているようなクライマックスは、いつもながら頁を捲る手を止めさせない。エピローグ的な最後の小さな落ちも効いている。本作品のラストを、法治国家の当然の結果と感じるか、悲劇的な結末と感じるか、このテーマに対する読者の思いも試されているようだ。
さまよう刃Amazon書評・レビュー:さまよう刃より
4022579684
No.9:
(5pt)

高村薫が書いていたら。

 今日的なテーマで引き込まれたし、一気に読めた。社会派的な内容でこれまでの東野圭吾作品の中では異色な作品だと思うが読む価値はあると思う。 ただ、警察などでの階級や立場の違い等による考え方の相違などもほしかった。その面では、少し画一的な観点に寄りすぎているような気がする。事件周辺の登場人物たちのエピソードのふくらみがもう少し欲しい。高村薫が書いていたらどんなだったかなと思った。
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4022579684
No.8:
(5pt)

子供の親として

子供を持つ親ならば誰もが考ることですが、この子がもし何らかの事故や病気になったら親としてどうしたらいいか、何をすべきかを改めて考えさせられた一冊です。理不尽な理由で殺された娘の復讐を誓う、親の気持ちが非常に切なく、共感が持てる。もし、犯人が判ったら、自分の手の届くところにいたら、復讐する手段があったらと考えると、後先を考えずに同じ行動に出ると思います(法律とか道徳はともかくとして)この手の復讐ものとしては最高だと思います
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4022579684
No.7:
(4pt)

またまた少年法・・・。

日本は法律で守られているので安心して生活できる・・と言われても、この手の小説を読むと、いつも法律って一体なんだろう?と思ってしまう。少年達に復讐することを目的に、何とか生きていける父親。どんなに悪いことをしているとわかっていても、それをかばい続ける父親、母親。そんな親達の心も知らず、自由に暴走を続ける子供。被害者、加害者、警察、マスコミ・・。色々な立場の人間の、色々な思い。一体私は、ここに出てくる誰の気持ちと同じなのだろう・・・。いつもこの手の小説を読むと自問自答してみるのだけれど、この「さまよう刃」でも、やっぱり答えは出ませんでした。きっと、自分自身が何らかの形で法律に関わるようなことに遭遇しない限り、自分の事としては考えられないのかも知れない。「さまよう刃」は、東野圭吾さんが今まで以上に大好きになった1冊です。
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No.6:
(5pt)

衝撃的3時間

昨晩購入して、一気に読みました。3時間別世界にいました。少年法に関するごくごくありがちな主張がテーマで、このような本はたくさんあります。しかし、作者は敢えてその領域に挑戦し、被害者感情を見事に生々しく描きだす自信があったのだ思います。作者にも同様の経験があるのではないかと思うくらい、細部まで克明に表現され、世間への影響力も大きい本だと感じました。
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4022579684
No.5:
(5pt)

「ミステリーの枠を広げた」小説家の新たな代表作

-粗筋-「少年たち」に愛する娘をレイプされ、殺された父親が、犯人の一人を殺害する。そして彼は、もう一人の「少年」を殺害するため、僅かな手がかりと猟銃を手に家を出た。果たして彼に犯人を裁く権利はあるのか。復讐劇は警察、メディアに波紋を投げかける。東野圭吾氏は殊に近年、社会の諸問題に『小説』という手法を用いて向き合っている。こういった手法には当然危険な面があるが、筆者は-それを承知で-読者にどんどん感情移入させる。読んでいて、たびたび胸が痛くなった。子どものいない私でさえそうなのだから、同じ年頃の子を持つ方は尚更だろう。もちろん本書に『答え』が書かれているわけではない。私たちが、自身で、現代の矛盾を感じ取り、考えることが大切なのだ。本作が広く読まれることを願います。
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No.4:
(4pt)

遺族によるレイプ犯への復讐は許されるか!?

~なにしろ、重い話だ。たったひとりの家族である娘が何者かに連れ去られ、レイプされ、挙げ句、死体となって発見される。犯人は十代の若者であり、現代の司法がその罪を厳しく償わせることはない。父親は、犯人を司法にゆだねるのではなく、自らの手で復讐することを決断する。『秘密』や『トキオ』のような作品が好きな東野ファン層は、物語全体を支配す~~る重苦しいトーンが苦手かもしれない。私は独身で子供がいないのに、胸が締め付けられそうになった。ましてや年頃の子供がいる人なら、この物語のテーマは読んでいてツライのではないか、とも思う。だが父親が、そして警察が次第に犯人を追いつめていく物語中盤以降の展開は、さすがの筆力。2段組、368頁というボリュームも苦にならずに読み進められる。や~~がて作者が用意した「救い」に気づいたとき、評価は一変するだろう。~
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4022579684
No.3:
(5pt)

この小説の怖さ

「もし、自分がこの中の誰かの立場だったら、きっと同じ行動を取るだろう」というところが、東野作品、特にこの作品では怖いところです。もし、自分の一番大切な人が、殺されたら・・・、もし、自分の子供が殺人に関わったら・・・。「さまよう刃」この「刃」とは、最初は主人公を指しているのかと思いましたが、私は、殺人者を指し、主人公を指し、被害者の家族の行き場のない思いを指し、裁きの刃ともなれない警察、法律、全てを指しているのではないかと思いました。ただの復讐譚ではなく、何が正しいことなのかと、考えさせられる一冊です。後味は悪いけれど、作品の奥深さに星5つ。
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4022579684
No.2:
(4pt)

東野版「模倣犯」

少年犯罪。被害者遺族の悲しみ、そしてやり場のない怒り。今まで様々な作家が描いてきたテーマに真正面から取り組んだ作品。加害者の少年の描き方、被害者の慟哭の描き方は、非常にオーソドックスですが、作者の筆力が物語の中に引き込ませていきます。この作品は、従来の東野作品と比べて、粗さ・都合の良さが目立ちますが、作者の切迫感というんでしょうか、ページをめくる手を休ませない何かを感じます。このテーマで物語を描きたかったんだな、ということは、充分に伝わる力作です。只、刑事達の気持ちの描き方、及び、微妙なトリックは必要だったのかという疑問は読破後も残っているため、星4つにしました。
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4022579684
No.1:
(5pt)

繰り返される悲劇

二度三度と蹂躙される遺族、その思いを目の当たりにする人々、などの視点を使い分け、丹念に緻密に物語を積み上げていくこの作者ならではの作品です。
さまよう刃Amazon書評・レビュー:さまよう刃より
4022579684

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