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さまよう刃
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さまよう刃の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.83pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全340件 261~280 14/17ページ
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最愛の娘を少年犯罪で理不尽に奪われた主人公が復讐する、という設定は読者を魅了するには十分で、実際にどんどん読み進めずにはいられない展開である。しかし、犯人の凶悪少年と主人公がようやく対峙する佳境に至って、東野圭吾の作品に慣れた自分にとっては、無理があるラストだなぁという思いと、「えっ」というどんでん返しもないストレートな終わり方に、少なからず不満を感じる内容であった。 「手紙」や「殺人の門」のようにラストのどんでん返しがなくてもよいストーリではなく、主人公がどのように復讐劇を果たすのかというラストこそ重要なストーリであるだけに残念。 | ||||
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同氏の「手紙」が犯罪者の身内の視点から描かれた作品であるのに対し、この作品は被害者の身内の視点から描くということで作品としては対を成すものです。 もっとも「手紙」は最終的に感動させるストーリー展開であるのにこちらはひたすらやるせない気持ちにさせる作品です。少年犯罪と加害者の人権を守る法律という光市の母子殺害事件を彷彿とさせる筋立てで読後感は余りよくありません。 ただし自分が同様の立場なら・・という意味で非常に興味深いテーマであることには間違いありません。 少年法も加害者の人権とやらを盾にする愚劣な弁護士連中も早晩無くなってほしいものです。 | ||||
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東野圭吾らしい重厚で主人公の心理を中心に描写した作品。 実社会でも起こっている非常におぞましい犯罪の被害に自分の家族があったら私も復讐を考えるだろう。 全く関係ない他人の自分勝手な嗜虐性により汚された被害者にもちろん罪は無く、それに反するかのように自らに罪の意識をかけらも感じない加害者の人権を認める必要があるのか?、ましてなぜ更生させなければならないのか? 主人公を追う刑事のつぶやきや関係者の態度からその気持ちを理解しながらも表立って認められないもどかしさとそれを受け入れてはいけないとする主人公の心の痛みが伝わる。 ところで、最後で明かされる秘密は本作に必要だろうか? それを考えて☆4とする。 | ||||
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被害者の家族なら誰もが考えることだと思う。現在の司法制度の問題である、被告の更生に重点を置き、被害者の気持ちがないがしろにされてしまうところを問い詰めた読み応えがある作品だった。自分が同じ立場なら…と誰もが考えさせられる作品であるが、やはり答えはでないだろう。本書では、第3者の立場である旅館の女将の言動が印象に残った。第3者の立場として、どうすべきなのか考えての行動はリアリティがあったと思う。 | ||||
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文体がどうとか人物設定がどうとか、本として面白い、面白くないではなくて、 現実世界の少年法の馬鹿らしさとそれを変えられないくやしさを改めて感じさせられる本でした。 結末が後味悪いという意見をよくききますが、逆に後味スッキリ!な結末だったら この本の意味するものが変わってきてしまうと思うので、 結局あの結末が世間の全てを意味してる気がします。 | ||||
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ストーリー上、胸の悪くなるようなシーンもありましたが、あくまで「普通の人間が見聞を通して、想像の範囲で書いた描写なんだ」と思って読み進めました。 現実の事件は小説にかけないほど残虐なときもあります・・・ そんなわけで読むには忍耐を要しましたが、救いようのないラストでした。 加害者親の「うちの子は悪くない」という態度にはリアリティありましたが・・・・ 復讐物語ではないのでしょうが、現在の少年犯罪の問題点を浮き上がらせるだけで終ってほしくなかったです。 東野さんの力量なら、もう少し加害者や加害者家族をじわじわと「死よりつらいような状況」に追い詰めるような、それでいて犯罪行為にならないという、カタルシスがあるような復讐がかけるのに。 | ||||
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東野作品の中でも、これは失敗作と言えそう。 読後感が、「やられた」ではなく「やっちゃった」になっている。 彼は見事なトリックでいつも読者を楽しませてくれるが、この小説に関してはそこが徒となってしまった。 帯に「社会派サスペンス」と書かれてあったが、じっさい、少年犯罪で苦しんでいる被害者も多い時代に、取り上げている題材は洒落にならないものだ。 直球のメッセージで勝負すべきであって、安っぽいエンタテインメント・トリックを混ぜるべきではなかったと思う。 | ||||
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犯罪被害者の遺族の心理という点で、非常に考えさせられると同時に、主人公への共感を余儀なくされる部分がある。小説の中でも、娘を殺された父親の、犯人への復習への執念に対して、ほとんどの登場人物が、何らかの形で支援・声援を送りたがっているのが印象的であった。主人公の行動がどのような形で収束を迎えるか、各登場人物の思惑はどのように収束したか、意外性はやや乏しい気もしたし、煮え切らなさも残るが、最後までスリリングに味わって読んだ。最終数ページは個人的には「やられた」の感想。 | ||||
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少年に娘を殺された父親の復讐。被害者から加害者になった主人公を追う刑事の複雑な心境。逃亡中に出会った息子を失った女性との交流。一気に読みきってしまう面白さなのですが・・・。狙われる少年はもっと憎らしく、追う主人公はもっと怒り狂って欲しかったと思います。なんとなくありがちなストーリー展開だったのがちょっと残念。 | ||||
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東野圭吾の作品というよりは帯封に書かれていた「犯罪被害者の叫びを聞け」という文言に強く惹かれ購入。内容は実にリアルで長峰の娘が蹂躙されるシーンや、その様子を知る事となる長峰の父親として引き裂かれんばかりの怒りと悲しみに暮れるシーンなどは本当に、読んでいるこちらもげんなりする程心が痛む。また犯罪被害者の立場から一転、復讐の鬼と化し娘を蹂躙した少年を血祭りに上げるべく加害者となりながら追跡するところは作者の圧倒的な筆力で一気に引っ張られるという感じで良い。また「犯罪の影に女あり」とはよく言ったもので、長峰はある女の登場によって救われ、またその人生が大きく狂う事になる。ラストについては建前の正義に重きを置いた「これでいいのか?」と思いたくなるラストだった。(少なくとも私はそうでした) | ||||
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凶悪犯罪や犯罪の若年化が問題になる中、 少年法や、加害者保護に偏った法のあり方について、 この本が投げかけるテーマは実にタイムリーで考えさせられるもの。 小説として読んでもこの先どうなるのか、 先を読みたくて読み進めてしまう、興味深い内容となっていて、 一挙に読んでしまった。 ただ、最後のシーンが終わった後のあまりにそっけない文章が ラストでいろいろなことを考えさせられる余韻をぶち壊している感じがするので、 非常に残念だった。 あとは個人的には内容に共感できるものの、 加害者を殺してしまっても構わないのではという 筆者の主観があまりに強すぎて偏って書かれているような 気がするので、せっかくの問題提起も、 反発を招く人もいるのではとも感じた。 | ||||
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東野作品はほとんど読んでいますが、その中では駄作の部類かもと思いました。 東野氏はたぶん親じゃないのだろう??と思うぐらいです。 主人公の心理がなんだかとても薄っぺらに感じられます。 深みがないのです。 あざとい場面はよく出てくるのに… 事件のテンポや展開の妙でぐいぐい読ませられはしたのに、読後感が薄っぺらいのです… なぜだろうと考えるに、人物像がいまいち浅くて深みが全く感じられません。少年犯罪に対する憤りはわいてきますが、その少年たちの描き方もなんだかね…まるで幼児がそのまま大人になったといういわば観念だけで描いた少年像です。結末もなんだか尻切れトンボというか欲求不満が残ると言うか… 主人公の長嶺の娘を殺された悲しみもなんだか類型的?? 同じようなテーマで描かれた、読んでいて怖くて怖くてその上心が痛くなった宮部みゆき氏の「模倣犯」とは雲泥の差です。 | ||||
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割り切れない思いでこの本を読み終えた人が多いと思う。私もなんとか長峰に計画を遂げさせてあげたかった。ただ、和佳子の声にハッとして手元の狂った長峰に少しほっとしたのも事実。少年法が改正されて、犯罪を犯した少年達が極刑を科されても、被害者家族の心が癒えるわけではなし、いったいどうしたらいいのか。悲しい作品だった。 | ||||
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一番納得した言葉があった。 「家族を殺された被害者が、法のなか、その裁判の中で 加害者の将来を案じろというのは、残酷だ、、、」というくだり。 今の少年法に関して本当にそうだと納得した。 この物語は、事実は小説より奇なり、、、であることは、今の事件をみていると 考えざるをえない。 | ||||
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なんで未成年が犯罪を起こしても罪に問われないのか? 被害者遺族側に感情移入してしまった。 内容はヘビーで読み応え充分の作品です。 | ||||
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著名な多作作家ということで、読もうと思いながらも手が伸びなかったのですが、重厚なテーマということで初めて手にしました。前半のクライマックスの、共犯格の少年を偶然殺害する機会を得るシーンまでは臨場感もありよかったのですが、後半の主人公が主犯格の少年を追う場面からは間延びしていまひとつな感じがしました。結末がどうなるかが気になりながら読みましたが、一番無難な結末です。もし長峰が生きて懲役に処されたとしたら、もし主犯の少年が数年でせいせいとして出所したとしたら、それを別の被害者の親が知ったら・・・。そういう場面は重すぎて書けないかもしれません。でも、繰り返される現実の少年事件は本書の結末以上の苦悩を生んでいることこそ、もっと理解されなければならないと思います。 | ||||
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少年法、復讐と東野作品としてはかなり重いテーマの作品です。 たぶんこうなるな…と想像したとおりに物語は進んでいくのですが、それでもグイグイ引き込まれて一気に読ませてしまうのは東野圭吾がそれだけ力のある作家だからでしょう。 私にはまだ子供はいませんが、もしも娘が生まれてこのような事件の被害者になったら、「絶対に犯人を殺しに行く」と主人は断言しています。 現代にも「仇討ち制度」を作るべきだと。 さすがにそこまでは行き過ぎの感もありますが、そのように様々なことを真剣に考えさせられる作品でした。 | ||||
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ストーリーが、読者を飽きさせる事無く進行し、思ったよりもあっという間に読み終わりました。 しかし、随所につらい内容の描写が入り、読者によってはそれらの内容を読むこと自体に 強い嫌悪感を感じてしまうかもしれません。 娘の仇を取るために、親が加害者に復讐をするといった内容は、ありがちといえばありがちですが、 何か最後まで読ませる力がある作品でした。 東野圭吾の作品を読むのは初めてでしたが、他の作品も読んで見たいと感じました。 | ||||
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最初から衝撃的な出来事から始まり、どんどんスピードアップ。 ドキドキしながら、入り込んでいく理不尽な出来事及び少年たちの悪行の数々。 途中何度も怒りを覚えながらあっという間に読み終えました。 この中の登場人物、(少年及びその家族以外)は、正直、長峰に思いを遂げてほしかったと 思っていると思う。難しいことはともかく、心情的に。 昔の映画、「リップスティック」を思い出し、映画のようにラストは拍手喝さい、、とは ならない結末になんともいえない思いを抱え、涙が止まりませんでした。 何かを読者に投げかけられた秀作と思います。。なんとも。。理不尽なリと思えてしまう。。 綾部刑事が、最後に自問自答したくだりが印象的でした。。 | ||||
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東野さんの社会に対する強いメッセージが込められている作品です。 「凶悪犯罪の低年齢化」、そんな言葉だけが世間では取り沙汰されているけれど、どれだけ多くの人が本気でこの問題を解決しようと努力してるだろう? 作品の中では、現行の法律に対して痛烈な批判をしているが、本当はそれ以前に悪を生み出さないことが大切だと思うのだが、弱い人間が生み出す人間たちのことだから、悪は無くならないのだろう。多分。 だからこそ法律を作って悪を揉み潰していくしていくしかないのに、これまた人間が作るものだから、ヘンな倫理観・道徳観(そういう時だけの性善説)で人間の尊厳なるものを守ろうとする。 本当におかしな話だ。 死刑廃止論などを唱えている人たちは、実際に被害に会うまで被害者の気持ちなんて分かりっこないのだろう。 実際に警察と関わり、警察・検察がどれだけ被害者の気持ちを無視し、ルールにのっとったことしかしないということを身をもって感じてるので、本書の被害者の父親の気持ちは痛いほど分かった。警察に届けたところで、正義などは通用しない。法律というマニュアルで流れ作業をするだけなのだから。 個人的には復讐を遂げて欲しかった。言葉で説得できるほど、刑務所で更生できるほど、人間はうまくは出来ていない。 | ||||
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