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さまよう刃
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さまよう刃の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.83pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全340件 161~180 9/17ページ
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愛娘が見知らぬ少年達(いや、野獣達?)によって強姦され、命を奪われた主人公が、復讐を果たすべく、その犯人の一人を殺害し、もう一人への復讐にも執念を燃やす。 娘が突然にして理不尽な形で殺された父親という立場であれば、本当の憎しみ、怒りをぶつけるためには、自らの手で殺すしか方法はないであろう。 でも、冷静に考えてみれば、たとえ自分の娘を殺した相手だからといって、復讐という形で殺す、そんなことが許されていいのか? ・・・読み進めるうちに、そんな二つの思いが交錯していた。 「人を殺してはいけない」なんて、理由を説明しなくても、小学生でも分かっている。 でも、「罪を憎んで人を憎まず」なんて綺麗ごとで片付けられる問題でもないだろう? ここでは、犯人が未成年であるということで、少年法に則って裁かれるということにも着目している。 この犯人達は、それによって自分達が重い刑罰を受けることがないことを分かっている。例え少年院とかに入ったとしても、数年で出てきて、普通に生活できるのが現実である。そして、自分達がどんな形で何人殺そうが、「そんなことは知ったこっちゃぁない」「とっくにケリがついた」と平然とした顔でいられるであろう? 今の少年法、法律は、ここに出てくる鬼畜達のような者を付け上がらせるだけだ、そんな奴らに「更生」やら「社会復帰」やらの余地があるわけないだろう?・・・そんな感情が湧き上がるのである。 未成年による凶悪犯罪と言うと、「女子高生コンクリート詰め殺人事件」「神戸連続児童殺傷事件」などが有名だが、やはり、ここで指摘されているように、加害者の人権が保護され、被害者は蔑ろにされているということが問題であった。実際に、一部では実名報道がされ、物議を醸したが、「野獣に人権はない」などという主張もあった。数年前、ある少年事件で、現職の大臣は「(少年の親を)市中引き回しの上、打ち首に」と発言し、これも物議を醸した一方で、共感する声もあった。そんなことも思い出される。 人間は決して、感情だけで生きている生き物ではない。凶悪殺人犯は憎いから殺してしまおう、さらし者にしてやろう、そんなことが許されては社会が成り立つわけがないのだから・・・ そんな深い部分を考えさせられた。 | ||||
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つい最近テレビ映画を観た後、本作品を読んだ。小説の映像化は常々、原作に及ばないと確信していたものの、さすがに終結は映画の方が圧倒的に迫力があり、素晴らしかった。逆に言えば原作は尻切れトンボのように後味が悪かった。東野作品の特徴として犯人の人物像を極力描かないのは意図があるのだろうか。せっかくの作品が台無しだ。同様なことは「天空の蜂」についても言える。一般文学351作品目の感想。2011/03/17 | ||||
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重大な少年犯罪の被害者(特に家族を失った者)が抱いてしまうやりきれなさが見事に描かれています。加害少年が本当に腹立たしい奴に描かれているので、主人公を応援する第三者という気持ちで、はらはらどきどきして読み進めてしまいます。ただ、サイコメトラーEIJIに似たような話があったなと気になってしまいましたが。 | ||||
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あらすじを読んだだけで結末が予想できるしょぼいオチ。それに主人公を匿う女性の理由も理解できない。一体何が面白いのか全く分かりませんでした。 | ||||
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東野圭吾さんの作品ということでなんとなく購入しましたが、内容は非常に重苦しいもので、読むのがつらいがいっきに読み終えてしまうものでした。読み返したいが、気が引ける作品であり、絶対に読んでほしいが、オススメしたくい作品です | ||||
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TUTAYAで、お薦めというポップが付いていたので、購入してみました。感想としては、少年事件という非常に重いテーマを、テンポ良くいっきに最後まで読ませてしまう表現に驚かされました。そして、最後の終わり方も、個人的にこの形は結構好みです。ただ、読み終えて感じる余韻を、私はかなりの間引きずってしまいました。 | ||||
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読んだ後に、読んだことを後悔した。内容がエグいし、残念としか言いようがない。 | ||||
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ビックリするぐらい読後感は最悪だった。ただ東野圭吾としては凡作かなと思ったのは、オリジナリティがないってこと。「残虐非道な犯罪を犯しておいて、少年法で厚く守られる加害者」ありきたりですね。そして、こんだけ社会啓発的なことを書いといて結局結論は「俺たちは悩み続けるしかないんだ」みたいな。なんだそれ。東野圭吾こそ、作品中に出てくる"ありきたりなことしかいえないコメンテーター"じゃないのかと。結局東野圭吾自体も、少年法の問題点を「面白そうなネタ」としてみておらず、単に利用してるだけっていう。そういう意味では、文章力はあるけど中身はないよね。社会啓発的に。 | ||||
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鬼畜としか思えないような蛮行を犯した少年その蛮行により唯一の家族、大切な娘を殺された父親少年法、遺族の思い、人を裁くということ、復讐それをテーマに物語は進んでいく。が、途中から確かに、ぐいぐいと物語を読ませてはいくのだが何か物足りない。小説としての奥行きが足りないように思えてならない。登場人物たちはどんな人物なのか。何を考え、何を好み、嫌う人なのか。ほとんど描かれていない。描かないことで、人物を特定しないどこにでもいる普通の人物、読者の身近な人物をとさせようとしているのかもしれないのだが、むしろストーリーを追うだけの筋書きだけになってしまっているように思えてならなかった。せっかくの社会派テーマが単なるサスペンスドラマに過ぎない感じがした。とっても残念。 | ||||
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東野氏の作品は今までに30作くらいは読んだと思いますが、その中では、一番イマイチに感じました(好きになれないのは、「白夜行」ですが……)。最後の最後でミステリらしい部分を感じたものの、それまでの描写と雰囲気が異なるため、私には、このような書き方にする必然性があったのか、疑問に思います。また、長峰への密告も、よく分かりませんでした。「その男」は、何故、加害者がカイジ達だと分かったのでしょうか?これ以上はネタバレになるので割愛します。読み返す気力もありませんし。カイジのその後や「言葉」なども入れてほしかったですね。消化不良です。「女子高生コンリート殺人」が発覚した1980年代後半ならタイムリーかもしれませんが、2004年に発行とは……少年犯罪物がゴロゴロしている現在では、ベストセラー作家にしては、「平凡」な作品という印象で、残念でした。 | ||||
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本気でなければ、このような小説は書けない。 東野圭吾のすごさを感じた。 これはもう単なる小説ではない。 世に問う本気の書だ。 大切な人が暴虐非道な殺され方をしたとき、犯人に対してどう思えるか、どう対処できるか。 「正義」とは何か? 遺族に「救済」はあるのか? 「人を殺すこと」とは、その「復讐」とは、どういうことなのか? 少年法はじめ法律の基本概念が、被害者側の救済に全くなっていないことを改めて知り、暗然となる。 そして、読み手1人1人のむき出しの価値観を問われる。 それにしても描写がきつい。 本当にむごい。 受け付けられないと感じたこともあったが、読後は、読み手に追体験させるため、必要だったと感じる。 それほどにむごいことなんだと知らなければ、この小説の問題提起は表層的に終わってしまう。 罪悪感のない身勝手な犯罪の罪深さが、これ以上ないほどの怒りをかきたてる。 ただ、巻末に「解説」が欲しかった。 こういう内容だからこそ、読み手の思索をまとめさせる意味でも、冷静な第3者の意見が欲しかった。 これは、大いに議論しないといけない書だ。 (ラストの謎解きも含めた警察同士の対話に、その要素を含めたのかとも思う) | ||||
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正直、一番の感想は長過ぎる、です。ここまでの長編にする必要があったのか?と思います。ベースに少女の強姦や自殺があるので、長峰が見る時、刑事が見る時等、何回もその描写があり辛くそして辟易します。それに、刑事達が署でビデオを見る時(見る前)こういったビデオは楽しみだ。的な発言があり、びっくりしました。刑事も人間だし、男であるあるから本心なのかもしれないが、実際の刑事達もこんな会話をしているなら(役得的な)言語道断です。腹がたちます。結局のところ、見た後は残虐すぎて気分が悪くなったようだが、当然です。ただ長峰と和佳子の関係には、情というかまともな会話がなされていて、それだけが救いでした。「手紙」のほうが感情、苦悩、温情など感じられて私には良かったです。 | ||||
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やっぱり読後感が悪いです。それはそれで構いません。読ませる力は凄いですし。ただ、自らテーマに取り組んでおいて、自分なりの答を示さないのは…………。なんか丸投げされた感じです。結局、何を言いたかったの?重い、難しいテーマに頭を悩ませつつ、作者の意図にも悩みまくりです。 | ||||
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妻と死別し、残された娘と2人暮らし。 そんな娘が少年グループに拉致・暴行され殺害されるという事件が発生します。 犯人の少年達がかなり凶悪に描かれていることから、おそらく小説を読む大半の人が 少年達に殺意を持つと思います。 考えたくもないですが、私も自分の娘が同様のことになるようなことがあれば、 同じ衝動に駆られるのではないかと思います。 改めて少年法の理不尽さを感じたこと、また少年たちの母親が自分の息子を 最後まで信じたいという複雑な親心もあったり、とても奥の深い話だと思います。 個人的には結末がちょっと残念ですが・・・ | ||||
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はじめて読む東野圭吾氏の作品である。 未成年の犯罪。被害者家族の想い。「更生」とは一体だれのためなのか。 そんな重いテーマを題材にした小説である。 加害者、共犯者、被害者、刑事、加害者の家族、被害者の家族といった様々な登場人物たちがそれぞれに想いを持ち、 時には重なりあい、最後はなんとも切ない終わりを迎える。 その幾重にも重なり合った心理描写はかなり読み応えがある。 また、心理以外の描写でも様々な伏線やメッセージをこめられており、作者のすごさを感じた。 ただ、本書の最後の元班長のシーンはどうだろうか。 個人的な思いがあるとはいえ、あまりに軽率な印象を受け、個人的にはあまり好きではない。 | ||||
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娘への限りない愛情と心ならずも加担した少年からの情報で、 少年たちの餌食となった愛娘の最後の様子をビデオで観てしまった父親。 復讐への道を進む以外に方法はなかったと思わせる追想シーンと少年達のふてぶてしさ。 加害者の少年達の軽い生活も被害者の父親像も研ぎ澄ました刀のように刃こぼれなく表現されています。 一気に読みながら、読書の心に訴えるものが多い作品です。 | ||||
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最初に手に取ったのはハードカバー本、 テーマが重すぎて読めず、 いつの間にか文庫化してそしてやっと読みだした。 最初は抵抗があったが一気に読めた。出張の移動中にて。 おそらく作中の結末しかあり得ないんだろうけど、 それをわかっていても悲しい最後。 書いている氏が一番悲しかったのかもしれない。 そのくらい重い。 最後にちょっとしたトリックがあり、ミステリーの要素を出している。 | ||||
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終盤には巧妙なトリックが仕掛けられています。 巧妙さについては,とてもすばらしいものだと思います。 しかし,そのトリックの内容についてみると,現実にはそのようなことが起きることはありえないでしょう。 そのような,最後の締めがいくらなんでもありえない内容であることを考えると,あまりおすすめはできないです。 | ||||
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少年犯罪、強姦致死、レイプ後の自殺、少年法問題などを取り上げていますが、この本が一番伝えたいことは「遺族の、やり場の無い怒りと悲しみ、苦しみ」。 言われなくても分かる!と思うでしょう。ですが現実問題として大切な人を、同じヒト(オス)に陵辱され殺害された経験のある人が、この日本に何人いるでしょうか。 決して救われることのない被害者側は、事件の生々しい傷跡を抱えて一生を過ごさなければならない。しかもその傷は膿んで乾くことがない……毎日が生き地獄です。 作者は娘を奪われた父親の心情を見事に描ききっています。東野圭吾氏自身、体験したのではないだろうか?と思わせるほど。 私は犯罪被害者ですが、これほど号泣した本は初めてです。 レイプ、ビデオの映像、復讐の第1番目の殺人。過激な描写がリアルに描かれていますが、目を背けないで読んで欲しいと思います。 ここを描かなければ、復讐に走ってしまう父親は誕生しないのですから。 そして父親がむかえた悲しい結末。フィクションとしては逆パターンが理想ですが、リアルを追求した本作ではこれがふさわしい。 読者の心に「やりきれない思い」が残ります。 それは父親の「やりきれなさ」をほんの少しでも感じ取ることができるように用意されたラストであり、救いのない現実世界そのものです。 | ||||
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未成年の容疑者の被害者、本当に居た堪れない。 繊細かつ曖昧な少年少女の心動と行動が、 絶妙なタッチで描かれていてハマりました! 最後の3ページ(密告者の解明)が 物足りなかったので -1 ポイントしました。 密告者の解明については、 最後の最後まで腑に落ちず疑問に思っていて、展開を期待していました。 肩透かしを喰らった気分です。 | ||||
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