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さまよう刃
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さまよう刃の評価:
| 書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.82pt | ||||||||
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全350件 221~240 12/18ページ
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| 東野さんの本は大体が読みやすい。 普段読書をされない人でも読めるんじゃないでしょうか? この作品、 一つの「密通者」の話以外は、 読者の思ってる方に概ね進んでゆくので 「厚い」と思う本でもすらすらと読めます。笑 ただ最近… ゴルフの話が出て来る事が多いのですが、 出来れば「しない」人には解らないので、 ギミックは他のものを使ってほしい所…。笑 世の中には… 世法という大衆感情というものがある…。 それから法律という国法がある…。 この本はこの二つのせめぎ合いである。 しかし、本当にそれだけだろうか? 「道」という映画がある。 この世は死んだら終わりとしてしまえば、 人間は結局好き勝手にして死んでゆく事になる。 しかしそれをしないのは良心の存在があるからだ。 「良心の感じているもの」はきっと「因果律の存在」だと思いたい。 どこまでも形而上ではあるが、 その哲学は「在る」と信じたくなる…。 そんな宇宙を貫く様な普遍的な「哲学」にすがりたくなる本です。 そうでないと、ここに出てくる人たちはうかばれない。 「人間らしさ」とは何か?を考えさせられます…。 興味のある方には特にさらに「すぐ読めます」。笑 ただし、残忍な話が多く出ます。 気分の悪く成られる方は、 かなり後のペンションのカレンダーという所以外は 飛ばして読んでも、 後で話のつじつまが合わ無くなることは有りませんので 安心して飛ばして読めますよ。笑 多くの「ありのままの声」が、現代の病理性を明らかにする… そんな本です。 作者の問題提起には私は賛成出来るほう。 お奨め。 | ||||
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| 東野圭吾は殆どハズレはないけれど、これはとても良かったです。いつもテンポの早いストーリー展開が見事です。このストーリーはあまりにも悲しくせつなく可哀想。私としては最後は主人公に思いをとげてもらいたかった・・・。何かくやしい!!! それ位夢中でした。 とにかく最後まで息も抜けず緊張したまま読んでしまいました。 | ||||
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| よく、死刑反対を唱える人がいます。 それを見るたびに、自分は思うことがあります。 「もしあなたの愛する家族が、理不尽に惨殺されたとしても、あなたはその加害者を 許し、死刑にしないでくれ」と言えるのか?と。 もし、そう言えるなら、あなたは人として何かが欠落していると言いたい。 もし、そう言えずに死刑にしろと叫ぶなら、あなたはキレイ事を言うだけのクズだと言いたい。 自分には、妻と二人の子供がいます。 もし、この家族に何かあったら。 自分は、何もかも捨てて、加害者を葬ります。 葬る前に刑務所に入ったら、一日も早く出てくることだけを祈り、自らの手で 地獄の裁きを与えます。 ・・・これが、人として、親として、家族としての本質ではないでしょうか。 法律は、加害者を守り、被害者を苦しめるものです。 大学時代法学部だった自分は、この実態をまざまざと感じて、法曹界に入ることを きっぱりとあきらめました。 法律は、何もしてくれない。 世論は、キレイ事を並べ立てるだけ。 そんな世の中、この主人公のとった行動は、自分は「正義」だと思います。 この作品を読んでいると、なんともいえない気持ちになります。 | ||||
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| 東野圭吾の本…だよね?? と、何度か思いながら最初の「犯行の様子」を読みました。 父親と同じように怒りながら、読みました。 怒るにつれこの犯人を許せなくなり、いっそ復讐されてしまえばいいとも思いました。 その時に気づきました。 この「復讐されてしまえ」という思いを読者から引きだしたかったのだろうと。 父親の復讐が成功するのかどうか見届けたくて、一気に読み終わってしまいました。 なんともやるせない。 なんともやりきれない。 最後のあっさりとした感じが、なにかこう放り出された気がしてなりません。 | ||||
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| 非常に重いテーマです。クライマックスは、心の中で思い描くシーンとは、違うシーンであってくれと祈りながら読み進めました。でもやっぱり想像通りの哀しいクライマックスシーン。映画のスローモーション(本当の映画では、スローかどうか知りませんが。)が目に浮かぶようなシーンでした。最後の謎解きは、さすが東野マジック。悲しいだけでは終わらせません。非常に考えさせられるラストとなりました。 新参者 容疑者Xの献身 (文春文庫) | ||||
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| なんか拍子抜け。映画化されるので、妻が持ってたぶんを読んでみました。 衝撃の問題作とのうたい文句とは裏腹に、あっさり書かれた感が・・・・ これで少年法の問題点をうんぬんいうのは、片腹痛い・・・・ 性描写もえげついとの評価のあるが、あんなもんでは? | ||||
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| 少年法を題材にした作品であるが、非常に鋭い感性で適確に 登場人物の心情が表現されている。 東野圭吾の作品の中でも、特異な作品ではないか。 「少年は更生されなければならない」 これは、口では誰でも言えることであるが、自分の子供が 陵辱された上殺されたりしたら、、 長峰と同じことを考えるのは当然である。 少年法については、世の中でもっと議論されるべきだと思うし 性犯罪については、罰を与えることに加え、顔を公表することや ホルモン療法等も考慮すべきである。 少年法、性犯罪については、きちんとした議論が必要であると考える。 | ||||
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| 500頁の大作ながら、引き込まれ、一気に読んでしまいました。 読んでいて、正直目をそらしたくなる様な性表現が随所に出てきます。 読後もすっきり爽快、万事解決という訳にはいきません。 しかしそれは被害者遺族の心理を理解する為に必要なものと思います。 そして被害者遺族の傷み、悲しみ、絶望、虚しさ、怒り、迷い等を見事に描き切っています。 「ある一人の被害者遺族の暴走」で終わらせず、事件に関わる一人一人がそれぞれの立場で、正義と司法の在り方、少年法と更生の問題、被害者遺族が事件後も更に傷を負っていく不条理を考えさせられます。 被害者遺族の父親が決して激昂型ではなく、静かに冷静にある時には礼儀正しく「復讐が罪なのは解っている。それでもやらなければならないのです」という心理に至るまでの描写は鳥肌が立ちます。 「司法社会において個人の報復は罪だ」「少年には更生の可能性がある」言うのは簡単ですが、是非この作品も読んでみて欲しいです。 | ||||
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| 映画が公開になると言うことで読みました。 初めの方の数十ページ(事件が始まるところ)は少し気分が悪くなりました。 これも作者の文才なのでしょうか? 誰もが「気持ちは分かるが復讐は駄目」と思うところですが、、、 実は東野圭吾さんの小説は初めて読みましたが、推理小説ではなく、結構なボリュームの本ですがあっという間に読み終えました。 さまよう刃 (角川文庫) | ||||
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| 「警察は市民を守っているわけじゃない。 警察が守ろうとするのは法律のほうだ。」 これは作中でのセリフだ。 納得させられた。 読んでいて、 警察は被害者のために加害者を捕まえるのではない と漠然と感じからだと思う。 このセリフを言った人物が、他ならぬ「彼」だったからこそ よりこの言葉に説得力がある。 それならば 法律は何を守っているのだろうか。 | ||||
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| 書店で平積みされており、何気なく手に取ってみたのですが 想像以上に痛々しい話で読むのがつらかったです。犯罪描写がきついです…(食欲がうせました) このテーマで、もうすこし気持ちよく読ませてほしかった。 「手紙」が悲しくも泣ける話だったので期待しすぎたのかもしれません。 テーマ性などは深く、評価されるものだと思いますが、 それ以上に描写のきつさのほうが印象に残ってしまい、後味はかなり悪いものだと感じてしまいました。 その点が惜しいです。 多くの人に読んでもらいたい題材なのに、他人にすすめづらい本になってしまっていると思いますので。 | ||||
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| 自分が親になって同じ状況になれば同じ事をするかもしれないな,と考えさせられる作品★法律でゎ解決出来ない問題ですね。 | ||||
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| 著者の卓越した文章力、物語の構成力のため、作品に引き込まれる。 少年法の問題や、被害者や遺族の権利などの問題提起の意味をこめた社会派ミステリーだといえる。 ただ、小説としては不満も覚えた。他のレビューでも指摘されているが、物語の結末にあまり救いがないこと。社会派ミステリーとしての問題提起の意図はわかるが、ストーリーの展開は、ハードボイルドというか娯楽的要素も強い。それゆえ、もっとカタルシスのある結末を期待する読者も多いのではないだろうか。私もその一人であり、主人公に対する共感をどこにもっていってよいかわからなくなってしまった。 社会派的要素と、娯楽的要素をどちらももっているが、どっちつかずで少々中途半端であるように思う。 | ||||
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| 問題提起としてはよいだろうが、ここまで描く必要があるのだろうか? あまりにも救いがなく、何を感じればよいのかわかない。 特に娘を持つ女性なら正視できない表現の連発だ。 問題提起の意義があってもそれを遥かに上回る不快感がある。 東野圭吾は好きな作家だが、この作品はやりすぎ。もし彼に娘がいたらとても書けない内容だと思う。 | ||||
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| 「復讐の是非」です。 まあ一応ミステリー的どんでん返しはありますが。 ともかく東野圭吾作品としてはかなりの異色作ではあります。 著者の「ミステリー」に慣れた読者に対して、「ホントに身近で犯罪が起こったらどうすんの??」 と厳しい問いを投げかける作品だと思います。 「なにはともあれ殺人はいかん!」 「復讐なんて憎悪の連鎖を産むだけ」 「キミがそんなことをすることを○×は望んでいない!!」(2時間ドラマ風...) などという建前に対して、かなり究極とも言える状況を提示してくる作品。 よって「小説というエンターテインメント」を求める人には不向き。 ネガティブ評価のほとんどはそういうことだと思います。 少なくともこの作品の状況に陥れば、自分は間違いなく復讐を選ぶと思ってしまいました。 少年法どうのこうのは、舞台設定の調味料程度。 あなたはこの作品のような状況に至っても「復讐」を考えずにいられますか?? | ||||
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| もし、自分がその立場だったらどうしますか? そんな感じで感情移入しながらあっという間に読み終えてしまった。 途中の展開も現実的にあり得そうな感じ、人間関係が出てきて現実離れはしていません。 ただ、多少無理はありますが、これは小説の範囲でOKだと思います。 映画化で心理描写をどうやってするのかにも興味がわきました。 最後はちょっと作者の手抜きが感じられたので、前半から星5つだったのが、 最後で3つに落ちてしまいました。 ただ、アメリカの昔の映画「評決の時」をパクっている部分があるかと思います。 | ||||
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| 中学生の娘を持つ父親として、完全に主人公に感情移入してしまいました。 筆者の少年犯罪に対する問題提起、被害者家族の果たされなかった想いに現在の司法制度、少年法の在り方を考えさせられる作品です。 終盤の「もっと遊んでから」の加害者の言葉に戦慄しました。 | ||||
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| 何とも読後感の悪い本でした。東野さん好きなんだけど、気持ちの悪くなる、この描写が必要なの?という描写が時々出てくるのがたまりませんでした。最初の数ページでやめたくなったけどストーリー自体は、色々考えさせられるところもあるし、前述の描写は、すっ飛ばしつつ完読という感じでした。娘を持つ身としても女性としても・・・読後感が悪いです。誰か映画にしてほしくないと書いていましたが、同感です。見ません。 | ||||
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| 少年犯罪を扱った小説にしてはスラスラ読めるし、ここまで犯人に憤りを感じる作品はなかなか出会えないと思う。ここからは少し中身に触れてしまうので、レビューを参考にしてからの購入を考えている方は気をつけていただきたい。一番恐ろしかったのは事件の首謀者たちの考えより、加担した少年の考えだ。彼が全てを正直に話そうと決意したシーンの、最後の一行。彼は「自分が捕まるかもしれない」という不安はあったが、これまで被害に合った人物に対して謝罪の気持ちを述べていない。それにもかかわらず、既に彼の頭の中は「未来の自分」つまり加害者の少年と関わらずに済む、新しい人生でいっぱいなのだ。これが本作品の加害者と被害者の意識の違いだ。少年は裁かれなくても事件は解決したのだから自分は許されるべきだと感じている。被害者の家族は、例え法に裁かれようが救われようが、自分たちは加害者を憎み続けるという姿勢を貫いている。この溝は一向に埋まることがない。それどころか実際の事件に照らし合わせてみると、溝が広がり、加害者と被害者は隔離されているようにも感じる。こういった作品を扱うときには登場人物の設定をありきたりなものにされがちだし、本作品も例外じゃない。それでも文庫本として読むなら、読んで損はない。映画化されるにあたって、彼らの心理をどこまで映像にできるか分からないが、話題作は把握したいという人には是非手にとっていただきたい。 | ||||
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| 映画が公開されるという事で、読むタイミングを逸していた東野作品を初めて読んでみました。 序盤はまず事件ありきの展開に主人公のキャラクターがとても薄い印象を受けましたが、読み進める毎に密告者の存在、自首するかどうかなど細かなミスリードにぐいぐいと引き込まれてしまいました。 少年法や現在の司法に対する在り方など、誰もが疑義を感じている問題を見事に浮き上がらせている作品です。しかし読後感は心にしこりが残るような感じでもやもやしてしまいます。 色々考えてみたのですが、もしかすると主人公のキャラクターが薄いのもこのラストにつながる故の事なのかもしれません。読者があまりに感情移入し過ぎると本作のラストが生きてきませんので。そんな訳で社会或いは個人への問題提起を主軸としてこの作品を組み立てているのならば、作者は天才と言わざるをえません。 私としては宮部みゆき著「模倣犯」の方が好みでしたが、本作は十分に読み応えのある作品です。読んで損はありません。 作中、ある少女の「ふつうに悲しかった」というセリフが出てきます。これこそ人間性と関係性の低下した現代人を如実にあらわしているようで、なんとも言い様のない気持になりました。 | ||||
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