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さまよう刃
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さまよう刃の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.83pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全340件 321~340 17/17ページ
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作者の作品群はいくつかのカテゴリーに分けることができるが、この作品は「手紙」と同じカテゴリーにいれることができると思う。手紙は犯罪の加害者の側から描いた作品であったが、今回は犯罪の被害者の側から描いた作品である。テーマが難しく重いせいか、作品全体に重苦しい印象をうけた。この作品のラストのあり方については、いろいろな考え方があると思う。むしろそこで読者に考えさせることが作者の狙うところであろう。「秘密」や「トキオ」のように万人受けする作品ではないが、あえてこの作品を書いたところに、作者の強い意志を感じる。 | ||||
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うむーーーーーーさまよう刃読んだ後の私の気持ちもまだ、刃の行き先をさまよわせています特に若い娘が居る家庭にはキツイ設定でした本当に東野さんの作品は、1mmの無駄がなく芸術作品とゆうよりは、これはまさしく精密機械の域に達しているのでは??と、毎回素晴らしい設定に感動を、覚えます | ||||
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テーマは重い。女の子を持つ親として自分の身にいつ起こってもおかしくないテーマである。だからこそ長峰というキャラクターに引き込まれてしまうのだ。長峰の行動が娘を殺された父として取ってもおかしくない、いや取るであろう行動に他ならないからこそ共感を呼んでしまうのだ。最後まで重い雰囲気が続く中、最後の最後のみがこの小説がミステリーでもあることを示している。このあたりに作者の力量を感じる。 | ||||
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娘を蹂躙され殺された父親が、その犯人に対し復讐を始めるというパターンは過去にもいろいろな作品が書かれており、正直目新しさはありません。ミステリー要素も犯人の足取りの追跡という点で若干。 この作品は東野さんが今の世の中に問いかける作品のような気がします。法律とは何か。警察とは。未成年の問題。今回は特に警察官の心情が良く描かれており、織部刑事の葛藤は、別に警察官でなくても人間なら誰しもが思い悩むことなのではないだろうか。 問題が数多く描かれると何かと話自体が重くなりがちなのですが、東野さんは適度な描写と、いつものテンポよいストーリーで割とすんなり読ませてくれます。その分、いろんなことを読者に考えてもらえるよういろいろと問題提起をしているのだと感じました。 救いの少ない作品ですが、復讐者と化した父親「長峰」とペンションの息子を亡くした女性「和佳子」との、やり取りに人間としてのあたたかさを感じました。 | ||||
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不良少年達に蹂躙され、死体となって発見された娘の復讐をするため、一人を殺害し、もう一人を追って行方をくらませた父親。犯罪被害者による、加害者への復讐・報復というテーマは、私が読んだ少ない書の中でも宮部みゆき『クロスファイア』『スナーク狩り』などがあり、比較的多いテーマだと思う。報復を狙う者の葛藤、その報復者を追う側の葛藤、そして、第三者ともいうべき世論・・・といった部分。また、ストーリーの締め方も「お約束」であり、同時にそれ以外を示しにくいテーマでもある。そういう部分で、残念ながら目新しさは感じることが出来なかった。むしろこの作品で注目したいのは、加害者の仲間であった誠の存在。仲間として悪行を働いていると同時に嫌悪を感じ、それでも、仲間からの報復を恐れるあまり、決別もできないところに生じる葛藤。身勝手さは間違い無いのだが、彼の描写に対してリアリティを強く感じた。長峰、誠、織部、鮎村、そして・・・。様々な「彼」が登場するわけだが、「彼」らの行動をどう見るかは、帯の通りに「読者次第」なのだろう。 | ||||
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「白夜行」「幻夜」など、東野さんの小説は、非常に場面が目に浮かぶようなリアルな表現が好きで、今回も期待して読み始めた。前半より、目を伏せたくなるような場面も多かったが、映画やTVドラマのようなリアルな表現に、一気に読ませる力のある小説だった。しかし、最後は、あまりにも現実的な終わり方であり、もっと、復讐する側の主人公の「長峰」や、同事件の被害者の父である「鮎村」の心理描写や、葛藤、感情爆発が欲しかった。現実的な結果は、小説のようなものであろうが、もっともっとこの「菅野」を追い詰めて決して「正義」は許さないということを、語ってほしかった。話のオチとしては、結局、刑事の人道的な感情に論点が置かれてしまったが、前半の「長峰」の激昂は、すさまじかただけに、そのエネルギーを最後に爆発して終わらせないと、この「菅野」への憎しみが終わらないという感じがして、盛り上がりに欠ける結末だったと思う。もっと、爆発してください!東野さんの小説には期待しているだけに、また、前半の描写がすさまじかただけに、残念でなりません。 | ||||
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奥さんを亡くし、男手ひとつでひとり娘を育て、娘も年頃になって帰宅時間に口出ししてもうるさがられるので、花火大会に行き帰りが心配でも電話するのも・・と、思う細かい父親心理、そのためらっているスキに娘は・・・・。犯罪に手を染めているろくでもない息子を、巻き込まれているだけといいかばう親。親が娘の陵辱されている場面を見るシーンは「かんべんして~」と、読んでいる方が言ってしまいます。主人公も自分が被害を受ける前は、少年法を肯定していたと思います。犯罪を行った少年は、警察にまかせて更生してから罪をつぐなう。しかし、自分の身にふりかかってきたら、そんな事頭から飛んでいってしまうのが、読んでいてよくわかりました。中盤で主人公は「法律は人間の弱さを理解していない」と、言ってます。読んでいてとても心に響きました。主人公にからんでいろいろな人が出てきます。最後に全てがからみ、そうきたか・・・って感じです。この手の警察には、あまりいい感情は出てこないのですが、ここに出てくる警察は読んでいて納得・スッキリです。 | ||||
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やっぱりこの方の作品はすごいです! 今回の作品はすごく重みのあるテーマでしたが、考えさせられることがたくさんあり涙も出ました。 ラストの方はページをめくる手が早まったのですが、”その法律は正しいものなのか”と語られるとこはハッとするとこであり、今の少年法のあり方を考えさせられました。私にも小さな子供がいますが、やがて成人になるであろう子供にどう教育していけばいいのかという難しさや、わが子をこの世に送り出す恐さも感じさせられました。 親の立場として この被害者の父親のやりきれない気持ちや取った行動には共感しながら読んだので最後はすごく残念な気持ちもしました。 | ||||
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東野さんの作品は一度読んでみたいと思い、正月に購入。3日間で読破。少年犯罪をテーマに被害者に焦点を当てた作品。被害者による仇討ちを警察、マスコミ、加害者家族、市民、読者がどのように見るかポイント。被害者の父を支持する立場で読み進めていったが、最後はやはり作者の結末に賛同した。正義の刃はやはり法律でしかないのか。 | ||||
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被害者の心理と、誰もが感じている司法の矛盾を実に丁寧に描いていて、最後まで飽きさせない展開はさすが! 手法は「手紙」と似ている。ラストは賛否両論分かれるところ。個人的には「手紙」の方が感動できる。 | ||||
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「厳罰」か「寛容」かという少年犯罪の古くて重いテーマを扱っているが、常にハイレベルな作品を発表し続けてきた作者の筆力は、本作も安心して読めるエンターテインメント作品にしている。特にたたみかけるようなラストと映画を見ているようなクライマックスは、いつもながら頁を捲る手を止めさせない。エピローグ的な最後の小さな落ちも効いている。本作品のラストを、法治国家の当然の結果と感じるか、悲劇的な結末と感じるか、このテーマに対する読者の思いも試されているようだ。 | ||||
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今日的なテーマで引き込まれたし、一気に読めた。社会派的な内容でこれまでの東野圭吾作品の中では異色な作品だと思うが読む価値はあると思う。 ただ、警察などでの階級や立場の違い等による考え方の相違などもほしかった。その面では、少し画一的な観点に寄りすぎているような気がする。事件周辺の登場人物たちのエピソードのふくらみがもう少し欲しい。高村薫が書いていたらどんなだったかなと思った。 | ||||
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子供を持つ親ならば誰もが考ることですが、この子がもし何らかの事故や病気になったら親としてどうしたらいいか、何をすべきかを改めて考えさせられた一冊です。理不尽な理由で殺された娘の復讐を誓う、親の気持ちが非常に切なく、共感が持てる。もし、犯人が判ったら、自分の手の届くところにいたら、復讐する手段があったらと考えると、後先を考えずに同じ行動に出ると思います(法律とか道徳はともかくとして)この手の復讐ものとしては最高だと思います | ||||
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日本は法律で守られているので安心して生活できる・・と言われても、この手の小説を読むと、いつも法律って一体なんだろう?と思ってしまう。少年達に復讐することを目的に、何とか生きていける父親。どんなに悪いことをしているとわかっていても、それをかばい続ける父親、母親。そんな親達の心も知らず、自由に暴走を続ける子供。被害者、加害者、警察、マスコミ・・。色々な立場の人間の、色々な思い。一体私は、ここに出てくる誰の気持ちと同じなのだろう・・・。いつもこの手の小説を読むと自問自答してみるのだけれど、この「さまよう刃」でも、やっぱり答えは出ませんでした。きっと、自分自身が何らかの形で法律に関わるようなことに遭遇しない限り、自分の事としては考えられないのかも知れない。「さまよう刃」は、東野圭吾さんが今まで以上に大好きになった1冊です。 | ||||
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昨晩購入して、一気に読みました。3時間別世界にいました。少年法に関するごくごくありがちな主張がテーマで、このような本はたくさんあります。しかし、作者は敢えてその領域に挑戦し、被害者感情を見事に生々しく描きだす自信があったのだ思います。作者にも同様の経験があるのではないかと思うくらい、細部まで克明に表現され、世間への影響力も大きい本だと感じました。 | ||||
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-粗筋-「少年たち」に愛する娘をレイプされ、殺された父親が、犯人の一人を殺害する。そして彼は、もう一人の「少年」を殺害するため、僅かな手がかりと猟銃を手に家を出た。果たして彼に犯人を裁く権利はあるのか。復讐劇は警察、メディアに波紋を投げかける。東野圭吾氏は殊に近年、社会の諸問題に『小説』という手法を用いて向き合っている。こういった手法には当然危険な面があるが、筆者は-それを承知で-読者にどんどん感情移入させる。読んでいて、たびたび胸が痛くなった。子どものいない私でさえそうなのだから、同じ年頃の子を持つ方は尚更だろう。もちろん本書に『答え』が書かれているわけではない。私たちが、自身で、現代の矛盾を感じ取り、考えることが大切なのだ。本作が広く読まれることを願います。 | ||||
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~なにしろ、重い話だ。たったひとりの家族である娘が何者かに連れ去られ、レイプされ、挙げ句、死体となって発見される。犯人は十代の若者であり、現代の司法がその罪を厳しく償わせることはない。父親は、犯人を司法にゆだねるのではなく、自らの手で復讐することを決断する。『秘密』や『トキオ』のような作品が好きな東野ファン層は、物語全体を支配す~~る重苦しいトーンが苦手かもしれない。私は独身で子供がいないのに、胸が締め付けられそうになった。ましてや年頃の子供がいる人なら、この物語のテーマは読んでいてツライのではないか、とも思う。だが父親が、そして警察が次第に犯人を追いつめていく物語中盤以降の展開は、さすがの筆力。2段組、368頁というボリュームも苦にならずに読み進められる。や~~がて作者が用意した「救い」に気づいたとき、評価は一変するだろう。~ | ||||
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「もし、自分がこの中の誰かの立場だったら、きっと同じ行動を取るだろう」というところが、東野作品、特にこの作品では怖いところです。もし、自分の一番大切な人が、殺されたら・・・、もし、自分の子供が殺人に関わったら・・・。「さまよう刃」この「刃」とは、最初は主人公を指しているのかと思いましたが、私は、殺人者を指し、主人公を指し、被害者の家族の行き場のない思いを指し、裁きの刃ともなれない警察、法律、全てを指しているのではないかと思いました。ただの復讐譚ではなく、何が正しいことなのかと、考えさせられる一冊です。後味は悪いけれど、作品の奥深さに星5つ。 | ||||
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少年犯罪。被害者遺族の悲しみ、そしてやり場のない怒り。今まで様々な作家が描いてきたテーマに真正面から取り組んだ作品。加害者の少年の描き方、被害者の慟哭の描き方は、非常にオーソドックスですが、作者の筆力が物語の中に引き込ませていきます。この作品は、従来の東野作品と比べて、粗さ・都合の良さが目立ちますが、作者の切迫感というんでしょうか、ページをめくる手を休ませない何かを感じます。このテーマで物語を描きたかったんだな、ということは、充分に伝わる力作です。只、刑事達の気持ちの描き方、及び、微妙なトリックは必要だったのかという疑問は読破後も残っているため、星4つにしました。 | ||||
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二度三度と蹂躙される遺族、その思いを目の当たりにする人々、などの視点を使い分け、丹念に緻密に物語を積み上げていくこの作者ならではの作品です。 | ||||
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