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夏への扉
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【この小説が収録されている参考書籍】
夏への扉の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.32pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全399件 281~300 15/20ページ
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友人に貸して、戻ってきたのを、つい再読。旧訳の方は数え切れないほど読んだというのにネ。 で。一気に読み進めて、ラストシーンでまた泣いた。パブロフの犬か? いや猫だって! 「Hired Girl(文化女中機)」が「おそうじガール」になってるとか、「万能フランク」が「ばんのうフランク」に変わってるとか、そんなことはどうでもよい。1957年に書かれた、1970年の主人公がコールド・スリープで2000年に行き、タイムマシンで1970年に戻り、またコールド・スリープで2000年に戻る(行く?)この作中の2000年が、2009年の新訳で読んでもたしかに「未来」であることに驚く。先達の福島訳をリスペクトしつつ、この名作に真摯に取り組んだ小尾芙紗さんの「訳者あとがき」が素晴らしい。 (引用開始) 2009年という時代に生きる若いひとたちは、30年後の2039年を果たして大好きだと言えるだろうか。そう言ってもらえる世界にしたいと今を生きる人たちは、願っているだろうか。夏への扉をあきらめることなく探しつづけ、ついにキャットミントの咲き乱れる世界がみつかりますようにと、願っているであろうか。 (引用終了) ピートが正しいのだと思うダンの肩を、わたくしも持ちたい。そう、「未来は過去よりよいものだ。この世界は徐々によりよきものへと成長している」のだ。かつて旧訳のレビューでこう書いた。<夏は、ただ巡ってくるのではない。それは望むものだ。>そしてこの小説は、ただ待っているだけなく、夏への扉を探しつづけ扉を開く努力をする素晴らしさを、繰り返し読むたびに教えてくれる。 | ||||
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自分はミステリーはかなり読んでて、最近SF食指を伸ばしたのですが、何作か読んだ中でこれが一番おもしろかったです。 ところで、ストーリーはもちろんですが私はこの本の翻訳にとても感銘を受けました。 翻訳の中には、英語の文章をそのまま直訳してしまうためか日本語として違和感があったり、あまりなじみのない古い単語なんかが多くて、頭にすんなり入ってこないことがままありますが、この本の訳は違います。結構古い作品にもかかわらず、非常に読みやすい。この翻訳の質の良さもこの本を楽しく読み進められたことの要因だと思います。 | ||||
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うん十年前の青春時代にドキドキしながら読んだという記憶があり、高校生の息子にオススメの本として購入しました。 昔読んだ翻訳と、どう違うのかと不安でしたが、それほど違和感はなかったです。 ただ本の装丁はもっとしっかりした物かと勝手に想像していたので、文庫本よりは大きくてしっかりしている程度なんだぁ・・と。 本の内容は、だいぶ詳しい部分を自分が忘れていたせいもあって、再びしっかりと楽しめました。 主婦になった今読んでみると、この主人公が主婦のお仕事を減らそうと心掛けるフェミニストなので好感度アップ。 以前読んだ時、乙女心の純愛ぶりに胸がキュンとなったセリフ(ネタバレになってもいけないので書きませんが・後半の場面です)も、ああそうだったわぁと思いだしました。 ただ年月重ねた今読むと・・・そこまで言い切れるかなぁ??と思ってしまうのは人生にスレてしまったおばちゃんの悲しさかしら? やり直しのきかない人生だけれど、立ち直って立ち直って諦めないネバーギブアップの精神に、勇気を貰える一冊なので、若い人にはぜひ読んでもらいたいです。 | ||||
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僕はこの本がかなり好きだ。読み終わった時の爽快感がすごいとおもう 2000年が出てくるところに筆者の未来に対する夢が現れてると思う。 表紙の絵もきれいだし、夢があるしなによりもハッピーエンドで終わるところが すごく好きだ。友人に気兼ねなく自信を持って進められる本だとおもう。 | ||||
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2番目に好きな箇所を引用したい(P290から)。主人公のダンが再び1970年に戻ったとき、仕事上の新しいパートナーになる、ジョン・サットンがこう言う。 「それじゃ、なんでぼくなんかを信用するんだ。一番の方法は、ぼくを会社の弁護士にしておくことだと思うぜ」 ぼくは考えようとした。ぼくはかつて共同で事業をした、そしてものの見事に騙された。が──なんどひとに騙されようとも、なんど痛い目をみようとも、結局は人間を信用しなければなにもできないではないか。まったく人間を信用しないでなにかをやるとすれば、山の中の洞窟にでも住んで眠るときにも片目をあけていなければならなくなる。いずれにしろ、絶対安全な方法というものはないのだ。ただ生きていることそのこと自体、生命の危険につねにさらされていることではないか。そして最後には、例外ない死が待っているのだ。 これですよ、これ。この決断力。男の子万歳! 《死を前にしたら君は震えてしまうだろう。》 《そうだ。だがぼくは、それまでにぼくの全使命を残らずやり遂げてしまうだろう。つまりそれは生きるということだ。》──カミュ── 夏は、ただ巡ってくるのではない。それは望むものだ。今年(2011-12)の冬が特に寒いのは太陽黒点の減少が原因なのではなくて「夏への扉」を探す精神が人類に欠けてきたことの影響でないことを心底怖れる。 | ||||
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タイムトラベルものの古典SF。他に予備知識のないままこの作品を読み始めた。 導入部のくだりと本の装丁から、超常現象か科学の力でネコが過去と未来を行き来する話を予想したが全く違った。 物語は1970年のロサンゼルス、技術者で発明家のダンがビジネスパートナーの裏切りや三角関係に巻き込まれ、遂には復讐を決意する。しかし、ダンは自らの意思に反してある方法で未来へ行くことに。 舞台は2000年に移り、新しい生活を始めたダンは失われた30年の歴史からある疑問を持つ。そしてダンが取った選択は? その後は結末まで意外な展開で、息もつかずに一気に読み終えてしまった。 書き方次第ではハードでドロドロした話になりそうな展開ながら、作者のセンスか翻訳の妙か全体にユーモアが漂う。そして爽やかな読後感。 歴代SF小説の中で常に上位にランクインされるという本作。未読の方には是非とも一読をお薦めしたい作品です。 | ||||
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「コールドスリープ」という一方通行のタイムトラベルしかなかった時代。 主人公ダンは自ら望む方法でなく強制的に未来へと送られてしまいます。 前半の主人公は、まったくやられっ放し。仲間に裏切られ恋人に裏切られ さんざんです。ところがところが、後半は自分の『夏への扉』を探すべく 奮闘を重ねて、自分の未来を取り戻す痛快な展開へと変わっていきます。 どうしてこれが映画化されないのか不思議なくらい、いい物語です。 救われるのは、山下達郎が曲にしてくれたということでしょう。 | ||||
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小説の内容については、もう多数の方がこれ以上ないほどの賛辞を送られているので、 あえて、耳で聞く「夏への扉」の話を。 始めてこの小説を読んだとき、たまたま友人に借りていた、山下達郎のオーディオテープが手許にあった。 なにか切なさを感じる曲で、小説を読む前も聞いていたけど、読み出してからいくつもの単語が リンクするのに気づいた。貸してくれた友人に聞いたら、「あぁ、何か、小説がヒントだとか聞いたことがあるような」と 頼りない返事。 聞き続け、読み続けるうちに、世界観が完全にリンクしていると分かった時! 終盤の、一気に幸せに向かって突き進む展開と合わせて、テープをエンドレスで流しまくりましたよ! 耳からも、目からも、そして脳裏にも、終わらない夏への扉へ向かっていく一人と一匹の姿が焼きついて離れない! たぶんもう一生涯でも、あんな幸せな読書体験はないと思う。 名作と称されるSF作品の中でも、珠玉の極みなハッピーエンドを、その小説をイメージした楽曲をBGMに読了する、 二度とないであろうくらい心地よい読後感でした。涙が出た。 この小説を手に取ろうという方は、一度、山下達郎氏が歌う「夏への扉」も聴かれてみては? | ||||
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SFはほんとに沢山読んでいるのですが、中でもこの本はとても叙情的です。レイ・ブラッドベリがSFのコンテンツを使って本を書いたらこんな感じになるのかな?と思いながら読んでました。最後に読んだのは、多分三年前です。今まで、5回は読んでます。大好きな本です。 | ||||
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ハインラインの小説としては、右翼的、ナショナリズム的メッセージがなく読みやすい。 | ||||
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ロリコンだの機械オタクだの言われ放題の主人公ですが 幼い女の子を我が物とするために あの手この手で目的を遂げる話ではありません。 峰不二子張りのナイスボディな大人の女性に メロメロになるルパンのような男が 騙されてどん底から這い上がる話です。 虫の知らせでリッキィの名前を冷凍睡眠蘇生者リストで見つけ 足取りを追いかけて、役場で彼女の結婚の事実を知ります。 ここがストーリーのターニングポイントなので それ以上詳しい記述はありませんが、 ここで結婚相手の名前が自分であることを確認したはずです。 その事実を必然、運命と受け止めて、 自分が成すべきことを悟りタイムマシンで過去に戻る決心をします。 おじさんと姪(血縁はないが)、年下の友達という関係が 結婚対象に成り得るかは疑問ですが ロリコンと片付けてしまうのは早計でしょう。 新訳も読んでみましたが、個人的にはこの福島訳の方が 馴染み深くしっくりときます。 いくつもありますが一つだけ例をあげると 福島訳「そしてもちろん、ぼくはピートの肩を持つ。」 小尾訳「そう、ピートが正しいのだとぼくは思う。」 福島氏自身がこの作品に惚れ込んで 「この感動を多くの人に伝えたい」 その情熱が見事に結実したと言えるでしょう。 訳者あとがきより 「けだし、SFの傑作とは、 虚構の世界に読者を引きずりこんで 虚構の世界の空気に慣れ親しませ、 牢固としてぬきがたいこの世の常識主義に、 一撃をくわえるものだろうからである。」 けだし、名言であろう…。 | ||||
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題名と表紙が好きです。私は本棚に表紙が見えるようにかざってます。 「夏への扉を探すネコ」の部分は味があり、素敵な内容です。 細部でつっこみたくなるような部分や、多少強引なプロットを感じましたが、 とってもおもしろく、読後感も良い本です。後世にいつまでも残ってほしい本です。 映画「バックトウーザフューチャ」に雰囲気が近い内容です。 | ||||
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SFでオールタイムベストを選ぶと常に上位に顔を出しますが、まさにツボを押さえた佳品です。 人物描写がやや定型にはまりすぎてはいますが、猫のピートのかわいらしさはもちろん、他にも愛すべきキャラが満載。 発明家の主人公が自らの幸せのためとはいえ、必死で納期に間に合わせようとする姿も微笑ましいです。 文化女中器(Hired Girl)や自動製図機など小道具にもわくわくさせられます。 | ||||
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本というものの品格を教えてくれたのが、教科書等に載っている夏目漱石等の作品だったとすれば、 これは、本というものの楽しさを教えてくださった本です。 福島正実の名訳は、とにかく楽しい。リズム、アイロニー、<価よく貸す>なんて意外な日本語。 新装版も出ていますが、訳が福島さんじゃないので、「このダニイ(主人公)は私の知ってるダニイじゃない」とすら思った。 ほぼ丸暗記するくらい繰り返し読んだ本。 ぜひ、手に取ってみてください。ダニイ、貴方が行ったような21世紀じゃなかったけどね、本当は。 でも、どこかでダニイはかわいいリッキィと機械製図の仕事をしながら暮らしているんだ。 | ||||
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夏への扉という同名の歌が山下達郎にあるのですが、そのなかで、ピート、リッピ、テイ、というのが出てきていて、この本の登場者の名前でした。物語自体はまあまあかな。 | ||||
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20年以上前に読んだことあるのですが、内容はほとんど忘れていました。 新訳、いいですね。単語類が現代の感覚にうまく適応していて、 すんなり世界観に入っていけます。 ハインラインのこの作品の凄いところは、2001年の世界をリアルに予想していたところ。 1950年代にCADやワープロのようなもの予想しているところは、本当にすごいと思います。 また、余剰生産調整や保険・株式などの設定も現代の先進国の抱える問題を描写しているかのようです。 経済や科学技術の真実味のある設定が、コールド・スリープやタイム・トラベルのSF要素を さらに惹き立てているように思います。 SF以外のストーリーというかドラマの部分も、とても好感の持てるものでした。 SFが好きじゃない人にも、いちど読んでみて欲しいと思った1冊。 | ||||
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読んでいて本当に楽しい作品 読むと止まらなくなる 本当に下らない点ですが、終盤で幼女に求婚される主人公ですが、その後にコールドスリープするわけですが、主人公は大人フレデリカに満足出来るんですかね・・・? まぁ、いずれにせよ幼女に求婚されるとか裏山 | ||||
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猫を親友とする主人公が愛する者と自分の人生を守るために知恵の限りを尽くして(時々は腕力もふるい)戦います。 その戦いぶりが小気味よく、ラストはかく在って欲しいと願う通りでとても心暖まるものです。 SFでありながら小難しくタイムトラベルなぞ語ってはいません。 愛猫の名は、ネロ皇帝の支配下ローマで知識人・趣味人として最高の栄誉を得ていた「ペトロニウス」から取ったと思われます。 自分の戦いは「血のアレナ(闘技場)」ではなく詩と言葉だと「クオ・ヴァディス」の作者はペトロニウスに語らせています。 とても意味深でした。 | ||||
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一気に読ませる痛快SFサスペンスです。 プロットが緻密で終盤の畳み掛けるような展開が秀逸です。 長い間積読状態でしたが、早く読めばよかったと少し後悔しました。 名作との評判に偽りはありません。 SFに馴染みのない方でも十分楽しめる作品だと思います。 | ||||
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「夏への扉」は同一出版社から、小尾芙佐(新訳)、福島正実(旧訳)と2種類の翻訳が出版されています。 ハインラインは技術に精通していることに加え、ビジネスの知識も十分に持ち合わせています。 この作品に描かれている未来は、その背後に、実現可能な技術・ビジネス基盤が想定されています。 残念ながら、この点に関して、福島訳(旧訳)は全くその面目を欠いています。英語の原文を読まれた方ならすぐに気付くはずですし、 新旧訳を読み比べれば、一目瞭然です。一例をあげます。 原著の初版は、1956年です。作品の中に銀行預金の全店払いが出てきます。今では当たり前のことですが、これが可能となったのは、 1968年前後に住友銀行が預金のオンライン化を実現したことが、世界初のはずです。 作品に登場する場面では、銀行間の資金決済の方法、通信におけるセキュリティー上の暗号使用まで書かれており、その先見性は驚くばかりです。 原作はこのような新機軸が、テクノロジーとしてもビジネスとしても、具体的背景を持って描かれています。 旧訳はこの視点が全く欠けており、ハインライの名誉のためにも、この新訳を読まれることをお勧めします。 | ||||
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