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幻夜
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幻夜の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.83pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全339件 281~300 15/17ページ
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本書は、白夜行という作品の続編と言われている作品である。白夜行で言う亮司と雪穂のような関係が、幻夜では水原雅也と新海美冬である。白夜行では、お互いが薄くともつながりあった関係だったが、幻夜では、女性の新海美冬が水原雅也を利用するという関係である。 私は、本書を読んで美冬は情というものがないなあと思いました。雅也も利用されているだけだと気づかずに。だから、読後は美冬のことをぞっとする女だなと思いました。何でこんなに冷徹になれるのかなと思いました。自分の名誉とスカーレット・オハラのような人生を獲得するために、徹底的に雅也を利用してやろうと思ったんだろう。雅也は美冬とつながりを求めていたんだろうが、それを許さなかったともいえる。雅也が美冬に利用されていただけということに気づいたときは、雅也はどういう行動をとったんだろうか? 本書を一言で表す言葉は、「自分たちには昼なんてないとおまえは言った。いつだって夜だといった。夜を生きていこうといった。本物の夜なら良かった。俺に与えられたのは、全て幻だった。」という言葉だ。幻夜という題も、こういう意味でつけられたんだろう。 本書は、白夜行と似た作品だなあと思う。美冬が雪穂に比べてサイボーグっぽくなっていることが一番違うかな。 | ||||
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話の内容などは、白夜とほぼ同じ。時代の背景や登場人物などが変わっただけと言ったら言い過ぎだろうか。 とにかく後味が悪い。気分が悪い。ああいう女の人に男の人がはまる理由もわからない。 他の人を犠牲にしてまでも自分は這い上がっていく・・・そりゃぁ、自分はいいだろうよ。でも殺された人にも一応命はあるわけだからね。 奇麗事言うわけじゃないけど、だからと言って汚れまくるのもどうか。 後、現実にああいう化け物というか、完璧すぎる女はいないよ。 あれが東野さんの理想の女だと知った時、この女よりも東野さんにぞっとした。 後、もしかして美冬の最大の罰は、今後必ず訪れるであろう「老化」ではないだろうか。どれだけ整形を繰り返しても、老化には勝てない。勝ちたいなら、人工にならざるを得ない。でも美冬ならしかねないから恐ろしい(笑)女優では老化を気にして自殺とか言う話もあったらしいから、余程辛いのではないだろうか。自分は、それがやはり罰だと思っている。ラストらへんに、整形後の美冬が出てくるが、一瞬「グロテスク」に出てくる女かと思って焦りました。でもやっぱり「グロテスク」の女には敵わないけどね。 | ||||
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「白夜行」の面白さに衝撃を受け、同著者の「幻夜」読み始めました。「幻夜」を選んだのは、「白夜行」の続編と聞いていたからでした。「白夜行」の雪穂と亮二は、表面上全く関係がないように書かれていましたが、亮二が雪穂の為に、または、雪穂が亮二の為にというように陰ながら支えあっていたように感じられましたが(ドラマの影響かもしれませんが・・・)、「幻夜」の美月と雅也の関係では、美月が一方的に雅也を利用していたように感じられ、2人の間に愛情というような絆は無かったように思いました。「幻夜」で美月(=雪穂)はますます冷徹に、美しくなりますが、整形手術を繰り返し、私には「化け物」になってしまったように感じました。何が彼女をそこまで冷徹にさせるのか、私にはわかりませんでした。 でも、面白かったです!「白夜行」を読んだことがある方は一読の価値ありです!おススメします!! | ||||
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「白夜行」の雪穂には、哀愁があった。 笹垣の謎解きで明らかになってくる、雪穂の子供時代の痛烈な体験。亮二を偽りの太陽に例えた、雪穂の真摯な言葉。 彼女が取り返しのつかないところまで手を黒く染め、冷徹に多くの人間を不幸にした経緯を知っている読者は、その理由を伺わせるエピソードに、心を痛める。 ラストも、人それぞれの取り方があるだろうが、私は雪穂が亮二の死に、表情を無くすほど深い喪失感を抱いたものだと思っていた。 しかし、この「幻夜」が「白夜行」の続編だとすると、私の感じ方は間違っていたように思う。 雅也の視点から物語りは語られるが、彼の一途な思いを裏切る美冬は、ただの不気味な悪女になってしまっている気がする。 特にラストの、彼女の表情描写。ぞっとするものがあった。 男性の視点から見ると、この完璧な美しい悪女はある意味で魅力的なのかもしれないが・・・・私には人間離れした、悪意以外の感情の無い人形に見える。 だから、「幻夜」を「白夜行」の続編としてとらえたくはない。雪穂のイメージがこわれてしまう。 「幻夜」は「幻夜」だけの完結本として読むと、これはこれでとても面白い作品だと思う。 | ||||
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著者は「白夜行」を意識し、「その後」を匂わせるように書いている。 「美冬」は、「白夜行」の「雪穂」のその後だ。 それにしても読後感がこれほどまでに悪い書籍に出会ったことが ないという感想だ。 「面白くない」とか「最後がありきたり」とかではない。 とにかく「気分が悪い」のだ。 人間のえげつなさ・狡猾さ・生命への貪欲さを描き出そうとしたのかも しれないが、その純粋な想いよりも、その想いを達成するための計算が 勝ってしまったという印象を受ける。 この後味の悪さを、どう晴らしたらよいのかわからないほどに気分が悪い。 東野圭吾さんの著書を面白いと思ってたくさん読んできただけに、 非常に残念だ。 | ||||
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「白夜行」の雪穂と亮司には、少しではあるが、2人の絆が見えた。 しかし、「幻夜」の美冬と雅也の関係は、一方的に雅也が利用されているだけ。 「白夜行」よりもさらに狡猾で、酷薄な女を描いている。 現実世界でも女は、精神的に強く、したたかだが、男は非常に精神的に脆く、打たれ弱い。 女のたくましさを改めて実感させられ、一気に読まされた。 ただ、内容はほとんど前作「白夜行」と同じで、登場人物、時間軸、事件が変わっただけのように感じた。 これだったら「白夜行」だけでよかったと感じるのは、私だけだろうか? | ||||
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この小説の観想を一言で言うなら「すごい」。この一語に尽きる。 あまりの冷徹さに空恐ろしくなるのだが、だが、「白夜行」ほど読後感は悪くはなかった。 その理由は、今回はレイプシーンがなかったことと、雅也の恋心というか、優しさがちゃんと表現されていたことによるんだと思う。 私はある意味、殺人よりレイプのほうが許せないと思うので、「白夜行」で頻繁に出てくるレイプはまったくもって非常に許しがたいものだったのだ。 それと、「幻夜」には、なごむシーンもいくつかある。 雅也と有子との暖かな会話、雅也と頼江とのシーン、など。 ラストは、はっきり言って、悲しかった。 雅也の思いを遂げさせてやりたかった。 | ||||
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「白夜行」に圧倒され、余韻さめやらぬまま本作品を読みました。どうしても「白夜行」とダブってしまう部分が多かったのですが、一気に読ませる作品でした。比較してはいけないのかもしれませんが、「白夜行」は読むにつれ2人の切なさが胸に迫ってきて感動しましたが、本作品の2人はなんだかなあ・・・。どうしてもラストが納得できず悶々としてしまいました。東野さんのファンとしては、続編に期待します。気合い入れて読み過ぎたかな? | ||||
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一気に読んでしまいました・・。 前作「白夜行」もかなり衝撃的でしたが、今回はもっとでした・・。 何て言うか女のしたたかさの極限を見てしまった気がして・・。 雪穂=美冬の過去は辛いものだったと思いますが ここまで徹底出来るのは、ある意味快楽ですよね。そして人を傷つける理由をトラウマのせいにしているだけで・・。 読後感としては雅也の切なさとともに雪穂に対する寂しさとか虚しさを感じました。 しかし東野さん!圧巻ですね、ここまで引き込まれてしまうとは・・。 | ||||
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白夜行でのラストがああだったんだから、幻夜のラストはもっと違った形にして欲しかったです。それにしても、加藤刑事が個人的に嫌いなキャラクターでした。もしや作者も嫌いだったんでしょうか。。。だからあんな最後に?同じ作者が書いたものだから、2番煎じとはいえないですが、(むしろ続編として書かれているように思われますが)前作と全く同じテーマで、前作を超えるところが見つからない気がするので星3つに。読み止らず一晩で読んでしまったにしては、かなり辛口ですが。 | ||||
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白夜行より先に読んでしまいました。一つの話の小さな疑問にさりげなく次の話で答えるうまさ。折り重なりながら進む物語に飽きることなく一気に読み進めてしまいました。雅也との幸せを願い、悪女とも言える美冬を応援していたのに。物語が終わってしまったのがとても寂しかった。これから白夜行へ行ってきます。 | ||||
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「白夜行」(集英社)とテイストが同じで、状況証拠のような描写は積み重ねられるのだけれど、犯人が実際に何をしたのかは、読者の想像に委ねるといったタイプの長篇ミステリです。でも「白夜行」ほど意地悪ではなくて、犯人の回想といった感じで何があったのかを教えてくれるので(全部じゃないけれど)本書の方が親切に思えました。阪神淡路大震災の現場である青年はヒロインと運命的な出会いをします。「ふたりで幸せになろう」というコトバを青年は信じて彼らは神戸を後にして上京します。そこでいろんなことが起こります。並外れた能力を持ったヒロインは着実に夢を具現化させていくのですが、その渦中の裏側でいろんな暗躍があります。青年は知らず知らずの間に巻き込まれてしまい・・・。ヒロインの夢とはなんだろう、目的とはなんだろう、なんでそこまでしなくてはいけないのだろう、たくさんの「?」に囲まれながら真相が気になって気になって一度読み出すと止まらなくなる中毒本です。 | ||||
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巧妙に組み立てられたストーリー。美冬のしたたかな生き方に翻弄される人々。東野作品を久々に堪能した。彼女の正体は?目的は?最後まで読者をひっぱっていく力量は、さすが東野圭吾だ。美冬を信じ、一緒に歩んでいると思っていた雅也。その全てが幻だとしたら?夜の闇の中にいるのが二人ではなく、実は自分一人だけだったとしたら?雅也の苦悩は深い。どんなものでも利用し、邪魔なものは全て排除しようとする彼女のしたたかさは、いったいどうして生まれたのか?彼女の本心もまた、深い夜の闇の中に隠されたままだ。「できるなら続編を。」そう願わずには、いられない。読みごたえのある、面白い作品だった。 | ||||
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物語の始まりは、10年前の大震災…。多くの人が、愛すべき人、愛すべき過去、愛すべきものを失った。そして、それまでの人生に、強制的に新しい人生を接木して10年を生きてきた。しかし、その朝、憎むべき人、捨て去りたい過去、いまいましい現実を、いっさいがっさい清算して、思いがけず手に入った2回目の人生を歩み始めた人も少なからずいたかもしれない。このお話の主人公は、そのやり直しの人生にすべてをかけた女と、震災で根無しとなってしまった男。人は生まれ変わった時に、自分の前世の記憶は忘れ去っているといわれている。だが、この物語の女は、覚醒したままふたつの人生を渡り歩いている。もし、前世で考えていた「生まれ変わったらこうなりたい。」という思いを覚醒したまま、転生したら、人は彼女のように、己の欲望のままに生きるだろうか?まあ、そうかもしれませんね。だからこそ、われわれは過去の記憶をすべて廃棄処分させられるわけですね。私の好都合は誰かの不都合でしょうから(笑)。そして、何度も何度もこりずに失敗を繰り返す。でも、生きたまま違う人生を何度も生きている、こんな人もこの世にはたくさん生きているのだろうな~と思うこともあります、確かに…。たとえば、転校したら、思いっきり明るい人気者になろう!とか、整形したら、めちゃくちゃ高ビーな女になろうとかね♪わるいこっちゃないですよね。幻だろ!っていわれれば、嫌いなほうの人生を幻ときめちぇばいいのだから。 | ||||
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多くの人たちの人生を突然に変えた阪神大震災。混乱の中で叔父を殺害した水原雅也は、強い意志をたたえた瞳をもつ美女・新海美冬に出会った。二人で幸せになるために・・・他人を利用し、陥れることで美冬は成功の道を歩み、雅也は影となり美冬を支えつづけるのだが・・・タイトルからしても内容からしても、名作「白夜行」の続編的な位置づけなのは間違いないでしょう。本作も、華やかな成功の道を進むヒロインと影で暗闘する男の関係が描かれています。ちょっと違うかもしれませんが、家康と服部半蔵というところでしょうか。白夜行では描かれなかった、男と女のやりとりが本作では多く描かれており、なぜ男は手を汚してまで女を支えるのか、という心理がよく分かります。ある意味、白夜行を補完しているような印象です。ヒロインの側の気持ちがはっきりとは描かれないのはいっしょですので、女の魔性は失われません。このあたりは非常にうまいです。本作も面白かったのですが、なぜ美冬はそのような生き方を選んだのか?という点が描かれていなかったので、読後感では圧倒的に前作の方が厚みがあったと思います。(東野さんのねらいは、過去をあえて描かないことで、「美冬=雪穂では?」との考えを読者に与えることだとは思いますが・・・)いずれにせよ、本作は単体ではなく「白夜行」と併せ読むことでより楽しめる作品だと思います。 | ||||
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「読み終えたあと寝れなくて徹夜」というぐらいの衝撃があった。通常、正義に同情し、悪に嫌悪感を抱いてしまうのだが、悪意のある主人公の徹底した哲学的とも言えるポリシーに圧倒され、驚嘆してしまいました。こんな衝撃を味わったのは、初めてかもしれない。 | ||||
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この作品、怖い話ですねぇ。「美しく冷徹」なヒロインの恐ろしさは、そこらいらのホラーに出てくる怪物より怖い。”あの”スティーブン・キングの「ミザリー」などの恐ろしさを彷彿とさせます。 作者は、脂がのってますねぇ、読ませますねぇ・・・ とにかく面白い小説を読みたい人には絶対お勧めです。 | ||||
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この雰囲気、本当に最高としか言いようがありません。完璧な女、美冬こと雪穂。彼女なりに生き抜くために、そしてあの頃の出来事がきっかけでこのようになったのでしょう。水原、加藤のように、今日もまた誰かが彼女の魅力にとりつかれているのかもしれません。読み終わった直後の感想は、まさに幻の夜でした。 | ||||
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一気読みさせてくれる良作です。前作の「白夜行」と比べられてしまう意見が多そうですが(当然かもしれませんが...)、私は物語のベクトルが少し違うような気がします。どちらも「違う」面白さがあると思いますので、未読で興味がある方はぜひ二冊読んでみて下さい。 | ||||
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白夜行で面白いと思った方には素直にお勧めできるのではないでしょうか?個人的には三部作ということで次なる完結編を期待してしまいます。白夜行は東野作品で最も人気のある作品ですし、その可能性はあるのではないでしょうか? | ||||
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