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幻夜



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【この小説が収録されている参考書籍】
幻夜
幻夜 (集英社文庫 (ひ15-7))

幻夜の評価: 3.83/5点 レビュー 335件。 Sランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.83pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全335件 201~220 11/17ページ
No.135:
(5pt)

最高に面白かったです!

皆さんと同じく最初はこのとんでもない分厚さに怯みましたが、
一気に読みました。というか読まずにはいられませんでした。
随分前に白夜行も読みましたが、まさしく続編だと思います。
私は白夜行よりもこっちの方が面白かったです。
以降ネタバレになりますが…
雅也は、きっとわざと暴発するように銃を作ってたんですよね。
「最高傑作の銃」というような言葉がありましたが、「1発でお互いを葬る事ができる銃」という意味なのでは。
美冬を殺して自分も一緒に死ぬつもりだったんだと思います。
しかし加藤がやって来て…
結局、雅也はやっぱり最後まで美冬を守ってしまったんですねえ〜…
引き金をひけば、自分も死ぬとわかっていながら。
美冬にはホントに背筋がぞっとしてくる感じはありますが、面白かったです!
是非とも続編が読みたいです。
幻夜 (集英社文庫 (ひ15-7))Amazon書評・レビュー:幻夜 (集英社文庫 (ひ15-7))より
4087461343
No.134:
(3pt)

白夜行の続編、That's all。面白いけどね。

作者の展開力で、一気に最後まで読めるし面白いけど、白夜行ありきの話。これを先に読んですごい面白いと思った方は白夜行を読んだら凄すぎてぶっ飛んじゃうだろう。白夜行との決定的な差はヒロインの魅力の差だ。白夜行のヒロインは哀しみを背負っていたが、この作品のヒロインにはそれが無い。
幻夜Amazon書評・レビュー:幻夜より
4087746682
No.133:
(5pt)

一気読み!

ずっしりと重い780ページ。手に取ったときはちょっとひるみましたが、読み出したら止められない。あっという間に読み終えました。「白夜行」もそうでしたが、犯罪の現場が出ることなく、悪女・美冬の仕業だろうという予想だけはつく展開。
彼女に翻弄される雅也も次第に美冬の本来の姿に迫って行くのですが、憎しみだけでは語れないぬきさしならぬ感情が雅也を苦しめていきます。
阪神大震災という大事件をきっかけに張りめぐされた美冬の陰謀。この続きがまだ読みたいです!
幻夜 (集英社文庫 (ひ15-7))Amazon書評・レビュー:幻夜 (集英社文庫 (ひ15-7))より
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No.132:
(3pt)

白夜行の二番煎じ

白夜行の続編、というか二番煎じの感じがした。
読者を引きつけていく筆力はさすが。
しかし、単独の作品としてみた場合肝心の美冬の「消したかった過去」
が全く説明されていないところに不満が残る。しかも大震災というきっかけ
が有ったといえ、そんなに都合良く消せるものなのだろうか。
ラストも「あれれ」という感じだが、東野作品らしいといえば、言えなくもない。
多少のご都合主義に目をつぶれば、十分楽しめる。
幻夜Amazon書評・レビュー:幻夜より
4087746682
No.131:
(5pt)

白夜行のドキドキが再び!!

幻夜は白夜行の続編だ。
でも話は白夜行を知らなくても違和感なく読むことが出来る。
抽象的な文体でアレコレ読者に想像させる文体は相変わらずでその言葉や文章の意味に気づいたときは"してやったり"というカンジで本当に楽しい。
しかしその快感を読者に与えるのが目的といわんばかりで作者に一歩上から見られているようなカンジで意地悪な作者の性格が文章に表れている(いい意味で)
今回は相方の雅也の心情や実際雅也が行った数々の仕業がわかるようになっているので白夜行より話全体がわかりやすくなっている。
それにしても美冬は凄い。
前回よりも計算高くなっている気がする。
もはや敵はいないかのようだがこんなに美人で色気のあるしかも頭の回転が速い美冬だから敵
がいないのも当たり前か!?
分厚い本なのに一気読みしたくなる中毒的ミステリー小説!!!
続編が早く見たい!!!
幻夜 (集英社文庫 (ひ15-7))Amazon書評・レビュー:幻夜 (集英社文庫 (ひ15-7))より
4087461343
No.130:
(4pt)

彼女はどこへ行ってしまうの???

「白夜行」が面白くてハマって一気に読んでしまったので発売と同時に購入→またしても
一気読み。
すごく面白かったんだけど、ちょっと彼女が激しくなり過ぎちゃってて(笑)
「白夜行」の方が完成度が高かったように感じてしまった。。。
でももしこのシリーズで3作目が出たら、絶対に買ってしまうと思います。
だって彼女がどこへ行ってしまうのか、どうなってしまうのかがとても気になりますから。。
幻夜 (集英社文庫 (ひ15-7))Amazon書評・レビュー:幻夜 (集英社文庫 (ひ15-7))より
4087461343
No.129:
(1pt)

美冬が最悪

ネタバレあり。目的のために手段を選ばなかった白夜行の亮二と雪穂には、少年期の事件の真実が浮かび上がった時、なんて哀しい二人だろうと思った。語られることのない二人の苦しみを想像して、感情移入することが出来た。幻夜にはそれがない。肝心の美冬が人間としてあまりにも欠落しているので、彼女は魅力的だの人を惹き付ける女だのといった描写のしつこさに辟易した。両作品ともヒロインが生理的に合わない。白夜行において、夫となった高宮の前でのうじうじした雪穂の演技と、自分勝手な嫉妬や都合から周囲の人物に不幸を落としておきながら、相手をねぎらう態度で信頼を得る演技には、ただただ虫酸が走る。それに拍車をかけて悪くしたのが美冬だ。物語自体は読みやすく面白いが、あまりにも後味が悪い。
幻夜Amazon書評・レビュー:幻夜より
4087746682
No.128:
(4pt)

美冬の最期が知りたい

 『白夜行』に続く、またまた東野圭吾さんの長編です。
物語は、阪神淡路大震災から始まります。
 見つめられると、誰もが引き込まれてしまう美しい女性、新海美冬。
あの阪神淡路大震災の混乱の中で始まった雅也と美冬の生活は、東京へと舞台を移していきます。
自分の欲望を思いのままにするために、あらゆる手段を惜しまない美冬。
その計算された行動にも気がつかず、美冬のために力を尽くす雅也。
成功を極めた美冬は、一体誰?
まるで人間の心をなくしてしまったような美冬の野望。
その結末は・・・・。
 
 今では、すっかり忘れてしまったような出来事。
阪神淡路大震災、そして地下鉄サリン事件。
今までの自分をなくして、新しい自分に生まれ変わりたい。
そんな気持ちがあっても、なかなか現実には難しい。
それを大きな出来事をきっかけに、自分の手は汚さずに生まれ変わった美冬。
なぜ、そんな事が可能なのだろう。
美しく計算高い美冬だからこそ、それが出来たのか?
物語は終わってしまったけれど、美冬の野望はまだまだ続くのだろう。
美冬の最期が知りたい。
幻夜 (集英社文庫 (ひ15-7))Amazon書評・レビュー:幻夜 (集英社文庫 (ひ15-7))より
4087461343
No.127:
(4pt)

表面的には「白夜行」の続編

「白夜行」は、人間の善悪、罪と罰という命題について読者に問いかけている作品。
その命題に固執した「手紙」。 そしてこの幻夜がある。
 読者に考える隙を与えずに、目まぐるしい展開を繰り返す「白夜行」、
読み進めながら次なる結果が見えてくる「幻夜」。
 筆者の意図的な仕掛けであることは明白である。
 「白夜行」では、唐沢雪穂と桐原亮司という2人の登場人物を中心として、
ストーリーは進んでいく。そして、2人の心理描写がまったく無いまま終焉を迎える。
 「幻夜」では、水原雅也のを中心としてストーリーは展開する。彼の心理描写が
この作品の中心であり、新海美冬は単なる悪女であると考える。
「白夜行」は、人間の善悪、罪と罰という命題について読者に問いかけている作品
であった。その命題に固執した「手紙」、そしてこの幻夜がある。
 上辺だけ見れば、「幻夜」は「白夜行」の続編であるが、それは娯楽としての部分に過ぎず、本質は違うところにある。勘違いをする読者を新海美冬は嘲笑っている。
 それゆえ、新海美冬が必死で消そうとした過去とはなんであったのかが見えてこないし、
その必要もないのだ。事件解明をする加藤刑事には迫力が感じられず、ラストでは拳銃の暴発であっけなく死んでしまう。
衝動的な殺人を犯してしまった水原雅也と彼の後悔、懺悔、真情を代弁する加藤刑事は、共に息絶えた。
彼の真情は真相に堪えられるはずもなく、、、。
幻夜 (集英社文庫 (ひ15-7))Amazon書評・レビュー:幻夜 (集英社文庫 (ひ15-7))より
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No.126:
(4pt)

「白夜行」と続けて読むべき

美冬=雪穂 ってのは間違いないと思う。
だから、ってわけじゃないけど、この本を読もうと思ってる人は絶対に「白夜行」と続けて読むべき。
そうじゃないと、面白さも半減するような気がする。
でも、なんてのかなぁ。
雪穂に比べて、美冬には何かが欠けてるような気がするんだよね。
何が、って言われたらうまく説明できないんだけども。
やっぱり、何が美冬をあそこまで追い立てるのか、って理由がいまいち伝わってこないからなのかもしれない。
最終的な目的がいったい何なのか?
単に美を追求するだけなのか?
そのためにあそこまで冷徹になれるものなのか?
そのへんの答が出ていないのが、物足りなさのひとつなのかも。
それにしても、雅也は悲惨だ。
それに、あそこまで美冬に従順になってしまう理由もいまいちわからない。
「白夜行」の桐原にはなんとなく感じられたんだけどね。
男ってのは、やっぱり魔性の女にはかなわないんかなぁ…、とか思ったり。
有子と結ばれていれば間違いなく幸せになれてたんだろうなぁ、って思うとホント可哀相だよね。
それにしても、東野圭吾の書く女性像ってみんなすごいような気がするのは私だけなんだろうか。
幻夜Amazon書評・レビュー:幻夜より
4087746682
No.125:
(3pt)

せつなくなります

 私は白夜行を先に読んでいたので、この作品を読み始めてすぐに「うわ、また白夜行と同じ展開だ・・・」と感じ、一旦は読むのをやめました。白夜行を読んだ人には分かると思いますが、読んでてせつなくなるし、全く希望がないからです。
 でも、結局読みました。すごく分厚いですが、5時間くらいで一気に読めます。それほど話自体はとても面白いものです。でも終わりはやっぱり悪は勝つんだ・・・。読み終わった後は虚しい気持ちになります。他のレビューにもあったように、私にはどうしても白夜行の二番煎じにしか思えません。どうしてそこまでして同じ展開を書きたかったのか?東野さんの意図がまだ私にはつかめていないようです。
幻夜 (集英社文庫 (ひ15-7))Amazon書評・レビュー:幻夜 (集英社文庫 (ひ15-7))より
4087461343
No.124:
(4pt)

なんとも言えない嫌悪感

この作者の作品を読むのはこれでニ作品目です。
一作品目はご存知「白夜行」
舞台は同じだと聞いていたが、完全な続編だとは知らずにとりあえずこの作者の別のものを読みたいとこの作品に手を出しました。
(美冬が例の彼女だと気づくのも随分遅れました…、というか別人と考えても違和感のない変貌振り)
続きが気になるストーリー、そして主人公(?)雅也の心境の描写など、さすがは話題にされているだけあって魅力的でした。
しかし、前作と比べるとどうだろう。
前作は第三者の視点から描かれていたためその人達に感情が移入される、
そういった意味で最後の結末はすごく気分の悪い、すっきりしないものでした。
ですが、それを含めておもしろいと感じさせるものがあった。
でも、この作品は違う。
本当に胸糞が悪いだけで、これ程までに読後感の悪い作品は読んだ事がない。
私の読書人生の中で読み終わって本に力一杯当り散らしたのはこれが初めてでした。
その原因としてはやはり美冬の行動の不可解さ、陳腐さ、展開のご都合主義が挙げられるでしょう。
(都合よく美冬に良い条件が揃い過ぎて違和感、解決策も同じ事の繰り返し、行動理念が見えてこない)
そして何より亮司を失った事による変貌が描かれなかった事。
これではただ美貌と才能で周りを利用し、不幸をばらまくだけの悪女です。
もし続編があるというのなら、今度は是非ともこの悪女の視点から話を書いて欲しい。
一体どれ程奇天烈な思考回路をしているのか・・・
そして、こんな女(敢えて女性とは呼ばない)を描き出す作者の女性観や女性経験とは一体どんなものだったのか・・・
そんな事を考えつつ、最悪の気分を味わいながらもついつい3作品目に手を出してしまうのでした・・・
幻夜 (集英社文庫 (ひ15-7))Amazon書評・レビュー:幻夜 (集英社文庫 (ひ15-7))より
4087461343
No.123:
(4pt)

魂の物語

白夜行」は読んでいたが、続編であると言う予備知識無しで、読み始めた。
雰囲気が、似ているな〜、同じテーマだから?と感じていたが、残り三分の一くらいで、おや、と思わせられた。
美冬は、「あの人」?
背筋が寒くなるような美冬の謀略と、美冬に操られるまま、つぶされていく雅也の魂。
読後感が良いかと言われると、ものすごく、悪い。最悪と言っていい。
なぜか。
人間の魂の、そのありようを問い続けているこの物語は、「白夜行」同様に、まさに、誰の心の中にもあり得る、業そのものを、突きつけて来ている。だから、吐き気がするほどに、読後感が悪いのだ。
それが、真実だと、私たちは、知っているから。
私はこの本を、深夜、寒い部屋で、一人で読み終えた。
この時間、気温、空気、すべて、きっと忘れることはできない。
ミステリでは、もはやない。
これは、「白夜行」と並ぶ、人間の魂の、物語だ。
幻夜 (集英社文庫 (ひ15-7))Amazon書評・レビュー:幻夜 (集英社文庫 (ひ15-7))より
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No.122:
(4pt)

本重すぎだけど・・・

最初、本を見たとき 文庫のくせになんて重いの?と思った。でも上下巻にする必要もなく、一気に読ませる自信が、作者にあったのだろうと思う。
物語は阪神大震災から始まり、愚かな男が、女の策略にのり翻弄されたあげく自滅するという
極めてオーソドックスな物語。なのに緻密な計算・仕掛けで最後まで飽きさせないのは
さすがと思う。
先の『白夜行』と同じく、男だけが自滅。女はしぶとく生き延びる。あれ?因果応報ではないの?と思うが、彼女が新しい獲物を見つけたとき、また新たな物語が生まれるのではと思わせるラスト。彼女を欺く強者よ、いでよと思う。
幻夜 (集英社文庫 (ひ15-7))Amazon書評・レビュー:幻夜 (集英社文庫 (ひ15-7))より
4087461343
No.121:
(3pt)

もう一つの白夜行

『白夜行』とリンクしているらしいが、どこら辺がリンクして言うのかよくわからなかった。
言い訳ではないが、年度末のバタバタの中で読んでいたのでストーリーを追うのだけで精一杯だった。
次回作も予定されているようなので、通して読んでみたい。
しかし、魔性の女・美冬は何者なのか? 自分が置かれた状況を最大限に利用できる才能はすごいですが・・・
幻夜 (集英社文庫 (ひ15-7))Amazon書評・レビュー:幻夜 (集英社文庫 (ひ15-7))より
4087461343
No.120:
(4pt)

美冬の正体は明かされず

 はじめに言っておくと、本作品は「犯人を探して犯人を捕まえる」といったオーソドックスな推理物が好きな人が読むと少し釈然としないかもしれません。解説にも書いてあったことですが、東野圭吾は謎を謎のままにして終わらせることが多いからです。だから本作品だけに関わらず、オーソドックスな推理物が好きな人は東野圭吾はあまりなじめないかもしれません。しかし、私はそういう手法もありだと思います。
 美冬を追う刑事・加藤と、美冬に操られていた雅也のそれぞれの視点の話が面白いです。特に、加藤が美冬の正体を少しづつ掴んでいくところは読み応えがありました。読みながら「あーそういうことだったのか」と思わず声を出してしまいました。それから事件がおきた中で短く事件の謎解きのヒントを入れる所なんかも良かったです。
 本作品は「白夜行」の続編ということですが、私はまだ「白夜行」はまだ読んでいないので、近いうちに読みたいと思います。
幻夜 (集英社文庫 (ひ15-7))Amazon書評・レビュー:幻夜 (集英社文庫 (ひ15-7))より
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No.119:
(4pt)

雅也と亮司は全然違うよ?

美冬の目的がわからないって?白夜行の続編とするなら(著者の発言をどう理解しようと、国語読解力が正常なら)、明らかでしょ?
雪穂と亮司は愛情的にも利害的にも運命共同体であり、それがたとえ幻の白夜であろうと、共に太陽の下で生きることを望んでいた。そして失敗し、亮司は死んだ。
美冬の目的はその意思を継いでひとりでも亮司との約束を果たすこと。つまり亮司の分も太陽の下で生きること。だからこそ、一見成功に見えた過去さえも捨てた。
そして、その目的のために雅也は利用された。つまり雅也は「白夜行」における、雪穂と亮司の目的のために利用された雑多な犠牲者の一人でしかない。というわけで、雅也と亮司は全然違います。
結論。雅也と亮司は全然違います。だから、この物語は「白夜行」の繰り返しではなく、続編です。
幻夜 (集英社文庫 (ひ15-7))Amazon書評・レビュー:幻夜 (集英社文庫 (ひ15-7))より
4087461343
No.118:
(2pt)

最終章で台無し

「白夜行」を読んだのは単行本の初版だったので、ストーリーは殆ど忘れているが「面白かった」という記憶はある。で、その続編ということで読んでみたが、結果、主人公美冬に何の魅力もなく、興ざめした。読んで損したかも。
ただし、長編とはいえ文章は軽いのですいすい読めるし、普段読書をしない人にでも入りやすい面白さがあり、あっと言う間に読ませるだけの本ではあると思う。退屈させない筆力はたいしたもの。
でもこういう本は主人公の悪どさ、冷徹さにどこか人間として共感できる部分があってこそ成り立つのであって、途中まではなかなか面白いが、最終章でそれまでの面白さを一気に崩す乱雑な終わり。
読後感が非常に悪い。
幻夜Amazon書評・レビュー:幻夜より
4087746682
No.117:
(4pt)

続白夜行

 白夜行の続編.断定できるほどの材料は与えられないが,終盤に与えられる材料がそれを克明に示唆している.閑話休題,中身のほうはというと・・・
 主犯であるヒロインの心理状態は語られない,という白夜行と似た形式が取られているが,本作は共犯者の男性の心理状態は克明に描かれている.このため,読者にとっては百夜行よりも解釈が容易になっている.しかしながら,これはこの本(あるいは百夜行シリーズ)が凡庸な作品に近くなったことを示している.内容も,前作をはるかに凌ぐ質及びスケールとは言い難く,矮小になってしまった感は否めない.ヒロインのとる行動に意味を持たせようとし,それを説明している言葉があまりにも陳腐な点も少し気にかかった.何もかも説明されてしまうであろう続編を期待したいような,期待したくないような複雑な心境だ.
 以上のようにかなり酷評したが,これはあくまで,前作百夜行ありきの感想である.単品としてならば並の小説よりは十分に楽しめるものになっている.迫力は十分.読ませる迫力のある作品だ.
幻夜 (集英社文庫 (ひ15-7))Amazon書評・レビュー:幻夜 (集英社文庫 (ひ15-7))より
4087461343
No.116:
(4pt)

徹底した悪人ぶりには違和感を感じるので星4つ

 「白夜行」の続編と言われる作品ですが、「殺人の門」の“倉持修”ともダブって見えました。
「白夜行」の“あの人”に対する思い入れがある方ならば、賛否両論が分かれる作品だと思います。「白夜行」と違い、内面が語られる記述があるので、“あの人”のその後と思いながら読み進めると、本作での徹底した悪人ぶりに違和感を感じるところもあります。とはいえ楽しめないかというとそのようなことは全くなく、この作者流の巧みで緻密な伏線とスピード感溢れる展開は健在で、「白夜行」に負けないボリュームを誇る本作も一気に読まされてしまいます。「白夜行」を読んでいない方でも楽しめると思います。
 もしかしたら、「白夜行」がベストセラーとなり、舞台化やドラマ化されたことで、“あの人”に対するイメージが固まりそうだったのをぶち壊してやろうというような作者の意図があったのかもしれません(笑)
 本作の続編となるような“あの人”の最期までを描く作品も読んでみたいですが、本作の“パラレルワールド”的な作品とか、「白夜行」から「幻夜」までの間の“あの人”の心境の変化を描く“エピソード”的な作品があっても良いかな・・・などと思っているのは私だけかな?
幻夜 (集英社文庫 (ひ15-7))Amazon書評・レビュー:幻夜 (集英社文庫 (ひ15-7))より
4087461343

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