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秘密



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【この小説が収録されている参考書籍】
秘密
秘密 (文春文庫)

秘密の評価: 4.07/5点 レビュー 642件。 Sランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.07pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全642件 501~520 26/33ページ
No.142:
(5pt)

夫婦

 まだ結婚していない私が言うことでもないが、夫婦って、いいな、と思う。長く連れ添えば、そりゃ飽きてくるし、喧嘩もするし、昔のようなトキメキもなく気を遣うこともなくなってくるだろう。普通に他の人に目がいくこともあるし、ちょっとした浮気心はご愛嬌。純粋だった学生時代のような、恋に恋するような激しい感情やプラトニック・ラブなんてものは夫婦の間柄には風化するのだろう。
 
 それにしても、この愛情。作品の前半に「平助は、妻を愛していた」という簡単な説明が登場するが、まさにそれだ、と思う。
 人を愛するということは、きっとこんな風に辛く、苦しく、一途のようで時に一途ではなく、時に独りよがりで、時に狂気を含むような、とても複雑な感情なのではないだろうか、と思った。それはとてもリアルだ。平助は妻を愛していながら、若い女性教師のふくらはぎにみとれる。直子は平助を愛していながら、自分の前に切り開かれた未来を彼のために犠牲にしたりはしない。それはとても切ないけれど、どうしようもない現実で、それを曲げてしまえば人は独立した個人として生きていけないのではないだろうか。もともと相容れることの無い他人同士が、できるだけ歩みより、愛し合うことの切なさ、哀しさ。私はこの作品を読んで、それらを嫌というほど思い知らされた。
 けれど、やはり、夫婦はいいな、と思う。そう強く思わせる夫婦の魅力が、そうは思わせない点よりもずっと、この作品には宿されていたからだ。
 他の作品に対しても思うことだが、東野さんは、一見本筋とは全く関係の無いような日常の些細な出来事の描写がうまく、そしてその挿入が実に適切だと思う。とるにたらない日常の断片断片が積み重なり、そのふとした動作に、登場人物の含意や人となりが見事にうつしだされている。そしてそれがうそ臭くなく、現実のどこにもあるような身近な感情なので、簡単に読者を感情移入させていくのだと思う。
 女の私から見ても、平助には十分に感情移入できるし、こんな夫婦はすてきだ、と心から思う。ラストは賛否両論だが私は感動した。愛情は外に見えるものだけではないと思う。直子の気持ちもとてもよく分かる。
秘密Amazon書評・レビュー:秘密より
4163179208
No.141:
(5pt)

切なくて泣きました

「白夜行」からファンになり東野 圭吾さんの本は
全部読破しようと思ってます。
とても描写が分りやすくてクスッとしてしまう前半に対して、
中盤〜後半にかけて葛藤とせつなくて、
悲しくてラストは泣いてしまいました。
多少、小さい矛盾・疑問はあるものの、
一気に読めてしまう本です。
主人公と奥さん、娘さん・・のそれぞれの
心の葛藤と愛する気持ちが
とても鮮明に描かれていて暖かい気持ちと、
とてもとても切ない悲しいラストです。
秘密Amazon書評・レビュー:秘密より
4163179208
No.140:
(5pt)

衝撃

終前2章でボロボロ泣いて、最終章で凍りつきました。海外ものはあまり読まないのでなんとも言えませんが、私的にミステリー小説のメイントリックでこれ程の衝撃を受けたのは、本書と『十角館の殺人』(綾辻行人著)だけです。読後に改めてタイトルを振り返り…。見事作者の術中にはまってしまいました。夫婦愛、親子愛、被害者と加害者の問題、旅立ち…語られるテーマも読み応え十分。心底おすすめします。
秘密Amazon書評・レビュー:秘密より
4163179208
No.139:
(4pt)

面白い!!・・・けど・・。

途中で読むのが何度もつらくなりました。平介が直美の電話を卑劣な手段で聞くというシーンがありましたが自分でもそうするかもしれないと思います。僕には妻が夫を裏切っていくという展開にしか見えませんでした。最初から夫婦として暮らしていくと決めていたらあんな切ない結末はなかったと思います。小説なので言っても始まりませんが・・・。とはいえあのラストは主人公にとって残酷すぎます・・・。救いがなさ過ぎる。
秘密Amazon書評・レビュー:秘密より
4163179208
No.138:
(5pt)

秘密

 東野作品はミステリーが一番だとは思いますが、このような作品もいいなと思ったのが、率直な感想です。 夫婦の絆、親子の絆を問いかける作品であると思います。
秘密Amazon書評・レビュー:秘密より
4163179208
No.137:
(5pt)

私の一番の小説

感動、衝撃、…違う。言葉では表せないものがある。愛するが故の悲しい結末…。私の一番『心に残る小説』です。主人公に感情移入してとても苦しんだ小説です。お薦めします。でも苦しみますよ。
秘密Amazon書評・レビュー:秘密より
4163179208
No.136:
(5pt)

映画版を見た後に見ると・・・

 映画版を見て面白かったので原作見読んでみようと思い、読んでみました。映画版を見た後だとある程度映像がイメージしやすかったです。
 そこそこ厚い本でしたが、そんなことを感じさせない小説だったと思います。物語の前半は直子が藻奈美として生きていくところなんかは思わず笑ってしまうような話もあってとても面白かったです。後半は藻奈美が戻ってきたりしたりしてとても読み応えがありました。もしこんな立場になったら即離婚という人もいるのではないかと思いました。あと直子がいるときの藻奈美が酒を飲む場面がありましたが、藻奈美は未成年なのだから、意識は直子でも体は藻奈美だから酒を飲んで良いのかな?、と思いました。特に中学合格の時にワインを飲んだ場面などはそう思いました。
 凄く面白い小説なのでまだ読んだことのない人は是非読んで欲しいです。特に映画版「秘密」を見た人、現在公開中の映画「手紙」またその原作を読んだ人は是非見て欲しい作品です。絶対に公開しないことを約束します。
秘密Amazon書評・レビュー:秘密より
4163179208
No.135:
(4pt)

愛する人を二度失う悲しみ

死んだと思っていたはずの妻が、実は娘の中に入っていた。
正に不思議な物語です。
でも、実際に何の前触れもなく死んでしまうのと、もう一度少しだけ時間が与えられて覚悟をするのとでは全然違うと思います。
そういう意味で、主人公は、幸せな時間を過ごしたのではないのでしょうか。
妻を娘としてみるか、それとも一人の女性としてみるか。
主人公の葛藤がひしひしと伝わってきます。
実際にあり得ないことだと思う、けれど、こんな事があったらいいだろうな・・・そう思わせる作品でした。
秘密Amazon書評・レビュー:秘密より
4163179208
No.134:
(5pt)

本を投げつけたくなりました。

生まれてはじめて、本というものに心を揺さぶられました。
結婚や恋愛を経験した人間なら誰もが抱く、
相手から自分へ向けられる愛情が薄れることへの不安。
相手に対して限りない愛情を向けているにも関わらず
表面上で自分よりも魅力的な人間に全てを
奪われてしまうのではないか、という不安。
そんな異性との関わりの中で、楽しいことと表裏一体にある、
いつまでも向き合わなくてはならない不安を
嫌という程、リアルに突きつけられます。
主人公は中年の男性。ある事故で妻と娘に災難が起こり、死んだ妻の心が
娘の体に宿るという設定です。
その妻が思春期を迎えた頃から、徐々に主人公と距離を置き始めてしまいます。
夫が愛情に一生懸命になればなるほど、妻の心が冷静に作用するので
本当につらくて、本当に悲しくなりました。
続きが読みたいけど、その後の展開を目で追うのが「嫌」で
あえて読まない期間があった程でした。
秘密Amazon書評・レビュー:秘密より
4163179208
No.133:
(4pt)

妻の心が娘の体に?

このありきたりな展開に、手に取った事を一度後悔しました。
が、
よくあるパターンで終わらせない、どんどん先が読みたくなるのが
この作家のものすごいところ。
ラストは先程の後悔を忘れて号泣していました。
どうぞご一読を…
秘密Amazon書評・レビュー:秘密より
4163179208
No.132:
(5pt)

愛の形

ラストで明かされる「秘密」の意味。
読みながら涙が止まりませんでした。
妻を愛するが故、夫を愛するが故、これが愛なんだと深く感じさせられました。
夫が妻の電話の…(略)…のシーンは少し不気味だな…と女性の目線からそう感じましたが、
愛しているからこそしてしまう、愛しているからこそ止まらない、この物語の1ページ1ページ全てに溢れている”夫の妻への愛の形”であると思うと「もしかしたら自分が同じ立場に立たされたらしてしまうかもしれない」と少し納得してしまいました。
読み終えた後にハードカバーを見ると、更に涙が出ます。
秘密Amazon書評・レビュー:秘密より
4163179208
No.131:
(3pt)

結末が予測できる

私は結末が予測できました。
女だったらできるんじゃないかな?
だから感動も何もありませんでした。
秘密って言ったってこの程度か?と思いました。
他の東野作品は好きですが、これはイマイチ。
秘密Amazon書評・レビュー:秘密より
4163179208
No.130:
(4pt)

平凡であることが一番幸せなこと・・・

この本の世界は、推理ものというよりはちょっと不思議なファンタジーの世界です。
事故で亡くなった妻、助かった娘。最愛の伴侶を失った男は自分を見失いそうになりながらも
娘のために前向きに生きようと決めた。そんなある日、目覚めた娘の口から発せられた不思議な言葉・・・
それは「お父さん」ではなくて「あなた」だった。
ここから物語が始まります。妻は当時小学生だった娘の体を借りて娘の人生を生きることに決めた。
大人から見る子供の世界への視点も大変面白く描写されており、ページをめくる手が止まることはありません。
ラストは感動しました。旦那のために一生懸命な妻として、また娘の将来のために自ら学生生活に奮起する母親としての想いがひしひしと伝わってきて心が温かくなりました。
秘密Amazon書評・レビュー:秘密より
4163179208
No.129:
(5pt)

こういう夫婦になりたいと思いました。

運命は愛する人を2度奪っていくという帯に魅せられ、思わず購入。映画は何年か前に視てなかなかよかったけれど、活字になるとまた感動もひとしおです。東野圭吾は本当に天才です。
秘密Amazon書評・レビュー:秘密より
4163179208
No.128:
(5pt)

愛するからこその夫の嫉妬

切ないくらいの夫の愛する妻に対する嫉妬
男の私にはよくわかりました
女性はばっかじゃぁない?と
覚めた目で見てしまうのかもしれない
広末涼子でかつ映画にしてしまったのは大失敗でした
心の葛藤を映像にするのは難しい
この本は
読めば脳に
映像が浮かんでくる大作です
是非夫婦恋人同士で読みあって
語りあいましょう
秘密Amazon書評・レビュー:秘密より
4163179208
No.127:
(5pt)

泣きました

愛の形の物語だと思います
小説で泣いたのは初めてです
これは男性と女性とではかなり印象が違ってくる作品でしょう
自分は男なので平介に気持ちが入って、最後は泣きました
でも直子の立場で考えても、やはり泣ける物語です
夫婦揃って読んでもらいたい本ですね
秘密Amazon書評・レビュー:秘密より
4163179208
No.126:
(4pt)

夫婦愛・家族愛を改めて問い直す作品

作者が普通小説へ転向してからの代表作で、映画化もされた。妻と娘がバスの事故に遭い、妻は死亡、娘は生き残ったと思いきや、娘には妻の心が宿っていたというSF的設定。この状況の中で、夫婦愛、家族のあり方等を問う感動作。(娘の姿をした)妻が女の子から女へ変貌していく様に嫉妬を覚えながらも、温かく見守る父。夫婦間の性の問題もきちんと取りあげられている。妻と1人の子(男の子だが)を抱える私にも訴えるところは大きかった。作者の巧みなストーリー展開と心理描写で、このSF的設定を無理なく読ませる。最後にちょっとしたミステリ味があり、これが妻が夫に残す最後の"秘密"になるのだが、この辺も泣かせる。東野ファンならずとも、お勧めの一作。
秘密Amazon書評・レビュー:秘密より
4163179208
No.125:
(5pt)

手につかなくなりました

読み終わるまで仕事が手に着かなくなりました。
最後までぐいぐいと引っ張られます。
彼の作品はこれを含めてまだ3冊しか読んでいません
(あと「白夜行」、「容疑者Xの献身」)
が、特にこの作品はのめり込みました。
「傑作」と銘打ったものはたくさんありますが、
この作品は間違いなくそれではないでしょうか。
ラストの「秘密」に触れたとき、驚きました。
おすすめです。
秘密Amazon書評・レビュー:秘密より
4163179208
No.124:
(5pt)

感情移入できるかどうかが全てかな?私は感動しました。

物語の設定は明らかに非現実的でミステリーというよりSF小説という批評があるのは頷けます。でもSF小説でもない。著者は、ある極限的な状況における主人公二人の心理を描くことを通じて、愛とはなにかを問いかけるんじゃないかなあ。
自分を主人公に重ね、感情移入することができれば感動できること間違いなしです。「普通の状況」の常識からすると受け入れにくい行動もあるけれど、「極限的状況」を感じることができたらこうしたエピソードひとつひとつが心に響くと思う。
読み終わって、自分が「極限にいない」ことの幸せを再確認させてくれる、そして相手に対して優しい気持ちにならせてくれる小説です。
秘密Amazon書評・レビュー:秘密より
4163179208
No.123:
(3pt)

きわどいところを狙っているが

淡い近親的なエロス、そして泣きを狙った展開。
きわどいところを狙っているが、作者にしては振りが大きすぎ、書き方が荒い。
読んでいるあいだは楽しめるが、終わった後に残るものは少ない。
賛否両論だが、ラストも成功していないように思われる。
ある意味で、ラスト数ページはないほうがいいほどだ。
秘密Amazon書評・レビュー:秘密より
4163179208

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