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秘密
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秘密の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.07pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全648件 481~500 25/33ページ
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主人公の妻子が事故に遭う。 その結果、妻は死に、娘は生き残る。 しかし驚くことに、生き残った娘のなかに存在する意識は 娘の意識ではなく、妻の意識だった。 妻は「娘」として、再び人生を歩むことになる。 大人の意識を持ちながら。夫との思い出を内包しながら。 妻の夫に対する思いは本物だった。 外見は「娘」でも、中身は「妻」。 外見がどうあれ、妻は妻として、夫と生きていくつもりだった。 しかし、「娘」という若い肉体の情動を逃れて、その思いを維持するのは 相当に困難な道だった。 そして、妻は、とても悲しい「秘密」の決断を貫くことを決める。 読み始めたうちは、「娘」が実は「妻」であることが「秘密」なのだと思っていた。 しかし、最後に「秘密」の本当の意味が提示される。 とても切なく悲しい。 孤独感、喪失感が伝わってくる切ないラストだった。 素晴らしい作品です。 | ||||
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事故で家族を失なうところから始まるこの作品はいくつかのテーマがあるように思える。 軸となるのは家族の喪失であり、それによって露わになる親子愛だ。家族によって喪失の悲しみの表現方法や克服方法に違いがあることが、被害者や加害者の関係者の立場で表現されている。 もうひとつは人生をリセットすることの意義である。誰もが感じる「あの時もっと〜しておけば」という気持ちが、ある時もう一度チャンスを与えられたらどう行動するか、と言うことだ。この部分は親子の情の発露という意味もあるが、重要なテーマである。 そして最大のテーマは、日本の文学作品では異常と思えるぐらいの夫婦愛だろう。それは驚くぐらいの深さであり、かつ双方向性のものであった。 途中、加害者の家族を捜す辺りでは作者ならではのミステリ的な展開が楽しめる。また本書でキーとなる現象について、最初に主人公が図書館で調べた原因の可能性と、最後に当人から明かされた説明とが呼応しているところに、律儀なミステリ作家らしい癖が出ているように思えた。しかもその現象自体が本書のタイトルに結びついて、もうひとひねりされているところは、作者の技ありという感じだ。 事故後の主人公の日常生活に漂う喪失感転じた不安定さと一種の「甘美さ」が何とも言えない魅力のある作品だ。 | ||||
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バス事故で妻子が瀕死の重傷を負い、母はその時の怪我が元でなくなり、脳死したと思われた娘のみが九死に一生を得る。しかし目が覚めた娘の体に宿っていたのは妻の心だった。 娘の肉体をもつ妻に手を触れられない夫と、娘として再び青春を謳歌し始める妻。 夫は妻と娘を両方とも完全に失っていない分、哀しみは増していく。 色々なことを考えた小説であったが、前にも後ろにも進めない夫が最も残酷な運命を背負ったと思う。 バス旅行を起こした運転手の家族とのふれあいや他の犠牲者達との出会い、それぞれがあまりにも大きな深い哀しみを送った事をよく描いている。 東野さんの加害者に対する寛容さは人を責めたり批判したりするばかりでは何も解決しないという事を教えてくれる。 | ||||
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僕は「秘密」を読み終えて、その場から動けずにいました。しばらくして、落ち着き、お風呂に入り、寝ました。いや、寝ようとしました。しかしすぐには寝れませんでした。 それで、ついに泣いてしまいました。 読んでみてください。心に残る作品です。 | ||||
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読み進むにつれて、だんだん読むのが辛くなった。この本を買ってきたことを後悔した。どうしてこんな残酷な設定を思いついたのだろう。愛し合う主人公夫婦を、普通に愛し合うことを困難にするような仕組みの中に入れ、その愛がどうなるか見ようというのだ。二人にとっては、精神的拷問にかけられているのと同じだ。二人の気持ちを思いやり、読むのに耐えられなくなった。この作品が良いと言って褒める人は、本当に心底から愛し合う相手を持たない人ではなかろうか。 140ページほどまで来たとき、もう読めないと思って一旦本を放り出した。しかし、読了しないで、この本の評価をするのは、作者に失礼だと思い直し、再び読み出した。しかし、320ページほどまで進んだところで、また先へ行けなくなった、止めようと思った。しかし、日を置いて、再び、いやなのを、無理に気を奮い立たせて読み、やっと読了した。作者の用意した結末は私としては、感心できなかった。 設定自体残酷な上、結末も残酷だった。 感動などまるでない。愛し合う平介と直子の痛切な悲哀だけが身に沁みた。 | ||||
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何度も読み返したくなる作品ってなかなかめぐり合えませんが、 そのうちの一つにやっとめぐり会えたような気がします。 衝撃のラストにただ涙しました。 映画の主題歌になっていた「天使のため息」をその後に聴くとなおよし☆ | ||||
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事故に遭った妻と娘。妻は死に、娘は助かる。しかし、娘の体には妻の魂が入っていた。 ありえない話だけれど、読み進めるうちにもっと先を読みたくなった。 奇妙な夫婦の生活が始まり、そしてその事故に絡んだ人々の人生がさまざまな形で主人公・平介に絡んでくる。そして、必ずといっていいほど付きまとう『嫉妬』 それでも、夫婦は心でつながっていられると信じている・・・つもりだった。 平介は、娘の肉体を持った妻を抱けるのか。 そして、「愛するがゆえに下す決断」とは、なんなのか。 娘の出現、妻との別れ・・・最後の最後に現れる『秘密』とは。 とてもとても切なく、苦しく、そして 人間的な物語。 ワタシ自身も「あの言動は、こんな風な気持ちの裏返しだったのか」と気付く場面もあった(苦笑) しかし、この物語はある程度年を重ねて、多くのものを見てきた人の方が理解できるのではないだろうか。細かな心情は難しいものがある。 読んだあと、思った。 平介のような人に愛されたら、幸せだろうな、って。 | ||||
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東野圭吾の作品の中で最も好きな作品。事故で亡くなった母の心(精神)が奇跡的に助かった娘の中に入り込み、夫と娘(精神は妻、体は娘)の奇妙な生活が始まるというもの。当初は二人だけの秘密を楽しみながら生活していた二人だが、娘が成長していくにつれ青春を謳歌し始める妻に嫉妬し始める夫。その姿が哀しく、せつない。そして最後に妻が残したもう一つの「秘密」。犯罪もトリックもない物語ではありますが、それでいて極上のミステリーを味あわせてくれました。 | ||||
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ある登場人物との別れが随分あっさりとしているなと思いながら読み進むと本来の秘密が。 読み込めば今後の展開まで及話できるが読前の想像ほどの涙は無かった。 例えば自分が結婚した後読むとまた違う共感が得られるのかも。 | ||||
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周りに人がいる状況で読んでいた為にラスト数ページのところで「これはダメだ。オレ泣いてしまうぞ」と思い一人部屋で読む事にした。が、泣けなかった。正直、こんなオチになるとは想像もつかなかった。あまりにもびっくりして泣けなかった。でも面白かったよ。良い本だと思う。 | ||||
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スキーバスの事故で妻を失った父親。 娘だけは助かって複雑な心境に。しかも、娘の体に妻の意識が移り変わっていた。。。 父親は戸惑いながらもその娘(中身は妻)と暮らしていく。 そのうちにセックスの問題や恋愛などが持ち上がってくる。 少し文体が軽い気もする。 もう少し夫婦の昔の関係を深く描いてくれないと、いまいちわからない。 かつての恋愛があって、それが結婚してどうかわり、さらに子供が生まれてどうかわるか、そのあたりを緻密に描いてほしい。 内容はよくある話だが、それをベストセラーに仕立てるのだから東野はさすが。 稀代のストーリーテラーの面目躍如だ。 | ||||
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この本は僕の中でダントツに1番読んで良かったと思える作品です。オチが読めるから買わんどこって思ってる人がいると思うんですけどこの本はオチはまるっきり読めません!!!!!!感動系で泣いた事ないんやけどこの本では泣きかけました。色々と考えさせられる作品です。 | ||||
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遅ればせながら、今ごろになって読んだ。 SFやファンタジーは別だけれど、この類の小説で現実にはあり得ない設定というのが好きではなかったのだけれど、くだらないと思いつつ、ページを捲るうち、ついつい本気になってしまった。 さすがに、東野氏はうまい、期待を裏切らない。きっちり、人間が描けていると思う。ちょっと美談のようなエピソードもあったけれど。でも、読む人の気持ちを温かくさせてくれる。 それにしても、秘密っていうのは、、、思わせぶりに終わってしまったので、かなり気分がムラムラした。でも、充分に楽しめる1冊だと思う。 ま、東野氏には、奇をてらわず、正攻法で書いてもらいたいかな、とも思うけれど。 | ||||
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通俗的といわれればそれまでだけれど、一人の人間が抱く男としての部分と、 父親としての部分の相克が、この小説の核として、非常に印象的なものを残してくれた。 この作家が実際年ごろの娘を持つ父親である時代にこれを書いたのかどうかは知らないが、 娘に寄せるこの痛々しい感情は、設定された世代の父親には目をそむけたくなるほどリアルである。 父親だって男だし、馬鹿だし、ドジで、みっともない存在なのだ。 もっとも書きづらい、書きにくいことを正直にリアルに書いてくれたことは、一読者としても娘の父親としても非常に感動を覚えた。 | ||||
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小難しい文章ではなく、とても読みやすい文章なので小説初心者にもオススメ。 死んだ妻の魂の宿った娘と主人公が過ごす数年間を描いた不思議な日々は、ちょっとした童話のように感じる。 けれども単なる「不思議な話」で終わらせず、最後の最後まで「秘密」をとっておくあたり「してやられた」と感じた。 | ||||
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なんとなくマンガを小説にしてしまったような印象を受けました。 主人公であるサラリーマンの妻と娘が交通事故に会い、生き残った娘の体には、娘でなく妻の魂が宿っていた、という現実離れした事態から始まる夫と娘との切ないストーリーです。 タイトルからして、もっと奥深いものを期待していたのですが、読後、考えさせられたり深い感銘は受けませんでした。残念です。 | ||||
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みなさんおっしゃるとおり、私も涙が止まりませんでした。 ありえない設定でしたが、 主人公の平介の気持ちになって読んでみると 本当に切なくて泣けました。 愛する人の心は存在しても体が存在しないと 男女の愛は成立しないのかな・・とか色々考えさせられました。 逆に言えば、男女の愛には体の関係って切っても切り離せないのかな、 なんて思ったりして 自分と重ね合わせて深く考えてしまいました。 お勧めです。 夢中になって徹夜して1日で読んでしまいました。 | ||||
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今まで小説を頻繁には読まなかった私ですが、浪人を機会に世界観を広げようと多くの本を読むことにしました。というわけで初東野作品です。これは有り得そうで有り得ない。(世界には実際有るかも知れませんが)でも感情移入がしやすく、最後まで自分の手が止まりませんでした。というのも、買ったその日に読み終わってしまい…深夜、ラストに泣きつつ、色々考えながら寝ました。私は最後の最後まで涙ぐむことは有りませんでしたがラスト数行にはやられました。そこだけ読むと悲観に満ちた文章に見えますが、全体を通して考えると涙できる一行でした。夫の決意に、自らも意を決した妻。妻の決意に、気付かないフリをすると決めた夫。二人それぞれの愛に完敗です。本当、いい意味で最後に東野さんに負けた気分です。 | ||||
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東野氏の描く人物は、多分にもれず皆魅力的で、本書も登場人物もまたその例外ではありませんでした。感情移入が抵抗なくでき、多くの人の感動と賛同を本書が得ているのも、ひとえに氏の巧みな人物描写によるものであると思います。本当に感動的でした。 小学生からの成長を描きますが、その行程がやや駆け足すぎるきらいがあります。文章の量からすれば、当然のことと言えますが、しかしそれが逆に良いリズムを生み出し、文章に磨きをかけているとの受け取り方ができなくもありません。私には、その駆け足具合が文章から目を話させない氏の演出と受け取れました。ですから結果的に、否定的な評価にはつながらないのではと思います。 別の人格が乗り移るという現実には起こり得ないような状況を、とてもリアルに描けていると思います。本当に面白かったです。 | ||||
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悲しくもいい話。初めは亡くなった人が戻ってくるってよくある?物語なのかと思ったけど、東野作品はいつも最後の最後にやられる!ぐっとくる。このラストでよいのか…って思うけど、平介、直子の二人で出した答え。切ない…だけどこれでよかったんだ。素敵な作品です! | ||||
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