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容疑者Xの献身
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容疑者Xの献身の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.19pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全856件 521~540 27/43ページ
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サクサク読めます。 先へ先へと急がせるテクニックには非常に長けていると思います。他の方のレビューでは、容疑者の献身の示し方、そこまで相手に心を寄せる理由など、不可解&不明瞭に感じられる方が多くいらっしゃったようですが、わたしは容疑者へのシンパシーを感じました。あくまで小説の中の出来事として……ただ、トリックの秀逸さがいまひとつよく伝わってこず、容疑者がわざわざあの手法をとることによってもたらされるメリットがピンと来ませんでした。警察がもっと右往左往する様が描かれていたら、より合点がいったかも知れません。ただ、あの淡々とした感じが持ち味なのかなぁ。 | ||||
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実際に、これほどまでの愛を傾けられたら、受け止められるだろうか。 いや、やっぱりそれは無理だと思う。 それは無償の愛なのだろうか、無償ではないのでは...。 圧倒的な「愛」に涙が流れたけれど、その愛のために起こされた「こと」を思うと、怖さが募る。 トリックは単純だが、明快で心地よかった。 だまされたことなんて、どうでもよかった。 それよりも、この容疑者Xの思い(重い)が恐ろしかった。 「献身」とは、もしかしてあの愛と、この愛をさすのかもしれない。 映画を見るのは、辞めておこうかな...と思った。 | ||||
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個人的には面白かったですね。 一気に読み終わりました。映画が公開されたあとに読んだので出演者のイメージが重なってしまいましたが。。。。 湯川と石神の友情、石神の花岡靖子への想い、いずれも重いものでした。 結局湯川と石神の対峙により全ての謎が解け心揺さぶる結末、本書においては草薙刑事の存在は。。。不要ですね(笑) 推理小説というよりは恋愛小説という気がします。 | ||||
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エンターテイメントとしても十分面白いが、後半になるとそれ以外の要素が加わる。 いい〜作品でした。 「の献身」がポイントです。 | ||||
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推理小説としてはとても面白かったです。 読み始めたら止まらないタイプの小説で一気に読み切りました。 テーマのひとつの「数学的思考」はとても面白く知的好奇心を 刺激されました。 ただ、他の方も指摘されてましたが主人公の女性の人物描写には もろさがあり、人間的な魅力を感じることはできませんでした。 また、「人を簡単に殺せる人間が、人を純粋に愛することができるのか?」 という本質的な疑問は残ったけれど、あまり深く考えなければ とても面白い推理小説であり、読んで損をすることはないと思います。 純粋に面白かったです。 | ||||
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理系らしく装飾の少ない文章と、整然と進むストーリーは、とても読みやすく、久し振りの長編小説なのに一気に完読できた。 純愛か否かという論争もあるが、私はやはり純愛であったろうと思う。 ただし、それは所謂男女の性愛とは違う。学問にのめり込み人間関係に疎くなり、その煩わしさから更に学問に打ち込み、すっかり乾ききってしまった心象にすら省みることなく、一心不乱に学問に向かい合うことで心の均衡を保っているような人間がいる。大抵は限界と挫折で目覚める時が来るわけだが、悲しいことに、主人公はその機会を与えてもらえない程の天才だった。 唯一の挫折に出会った時には、彼は既に社会から遊離し、全ての繋がりを失っていた。 そこに現れた母子の姿は、荒涼たる彼の内面を潤し気力を与えた。彼は、母子に異性を見たのではなく、家庭の温もりを感じ、家族愛を本能に刻まれた帰属欲求を呼び覚まされたのではないか?同時に、その思いが彼にとっての僅かな唯一の社会との接点でもあった。だから守らなければならなかった。 愛情と呼ぶにはあまりに原始的根源的な感情とそこから生じた情動。それこそが、この物語の起点でありポイントだと思う。そしてそれこそが、所謂世にいう純愛が濁って見えるほど、ピュアな純愛であるといえる。と思う。 天才の論理的思考を凌駕する感情と、その感情から生じた衝動を土台とした天才の論理的思考。 問題を作るのと作られた問題を解くのとどちらが難しいか?与えられた解答が正しいと証明するのと自ら解答を導き出すのとどちらが難しいか?脳みそが足りない私には解らないが、理論は常に後付けであって、現実を追認することしかできないものである。 | ||||
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ミステリとしてはかなり面白い部類に入る。 肩すかしやグダグダ感もなく、 石神や湯川のキャラもきちんとしていて面白い。 なにより随所で出てくる数学的、物理学的考え方は 非常に面白く、やはりこういう知識がないと 魅かれるミステリって書けないんだなぁと思ってしまう。 …が!!皆さん書かれているとおりいかんせん 人間に魅力がない。 石神がそこまですべてをささげるほどに愛したおんなは、 何がそんなに良かったのか??さっぱりである。 「読者のご想像にお任せします」だったらあまりにも置いていきぼりすぎる。 おんなを魅力的に描けていないというのは、この作品においては かなり致命的なのではないか。 「優しくて強い女」を書くなら、弁当屋を利用して 「お疲れのようですから、ビタミンがとれるお弁当がいいですよ」と 一言いったとか、そんなエピソードでも入れられそうなものだが それもない。いったいなにがいいのか。顔だけならば、 長く生きていればそんな女に逢うことは今までにもありそうだが。 そこまで「いい女」なのなら、読者にも康子像がわからないといけないと思う。 私は本を読んでいて石神や湯川は「こんな感じ」とわかったが、 康子は最後のほうまでこれという像が浮かばなかった。 逆に石神は、何の魅力もない男のように書かれているが 結構魅力あふれる男だなぁと思う。 映画化された石神役が堤真一だったので、「いい男すぎじゃ!!」と思ったが(笑)。 とはいえ、あれをしてしまったせいでその魅力もドンと半減したが。 ともあれ、ミステリとしては本当に面白いし読みやすく、 いい作品だったと思う。 「愛する人のためならば、どんなことでもしたい。」というのが 石神なりの不器用な愛し方であったと解釈している。 | ||||
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基本的にはじっくり読むのが好きなので、長編派な私ですが、ガリレオシリーズは、トリックが面白く、自分が理系なこともあって、読みやすい短編として読んでました。だから、この本もその延長なのかと思ってたら見事に裏切られ、はまりました。 確かにトリックは驚かされるけど、でもそれだけじゃなくて、登場人物の心の動きに惹きこまれる。読むのが辛くなるほど。 哀しくて、苦しくて、でも最後に少しだけ心が緩む感じがしました。 | ||||
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「純愛」=「純粋な愛」。石神の「愛」は純粋(恐ろしいほどに)なのだから、これを純愛と呼ぶことに問題はないと思うのですがどうでしょうか。「純粋」は複雑な背景からは生まれません。数学の問題に似ているような気もする、なんていったら陳腐になりますけど。だから僕は裁かれるべきだとは思えど其れは犯人であって物語ではない、と思います。 以前『宿命』を読んで、どうも文体が肌に合わず、物語にも入り込めませんでした。ドラマ「ガリレオ」と同時進行で『探偵ガリレオ』『予知夢』を読んで、コンセプトとキャラクターは好きになったけれどやっぱりしっくり来ませんでした。 東野作品四作目がこの『容疑者Xの献身』でしたが、驚くほどすんなり物語に入り込め、個人的には非常に満足しています。 蒸留水に浸された赤血球は破裂してしまう。なんて比喩が思い浮かびました。そんな破綻を前提とした物語。 | ||||
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ガリレオシリーズの中では異例で、湯川学の心理面での苦悶があり、且つ容疑者の行動が"献身"という言葉で表現するにはあまりにも軽すぎる。自分は本書を読んで泣きました。湯川側に自分を置いても、容疑者側に自分を置き換えても。とても切なく、悲しい物語です。 | ||||
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著者の文章は文学的な手の込んだ比喩表現(回りくどい言い回し)をしない分、スピード感があり情景がイメージしやすい。当方にとって本書が著者の作品初となるが、読み始めからそのような印象をもった。 内容もテーマとなるトリック・純愛ともに文句なしに素晴らしい。終盤畳み掛けるように泣かせる上手さが光ります。著者の別作品も是非見てみたい。 | ||||
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石神は死を覚悟したとき靖子に救われた。 彼の数学に対する情熱を再び与えてくれたのも靖子だ。 一度失った命を靖子と娘のために捧げたのは納得です。 一生刑務所の中でも彼のやりたい研究はできるのだ。 紙と鉛筆さえあれば。。。(なくても出来るか・・・) やり方は少々乱暴だけどね。 | ||||
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驚異的な頭脳と献身性をみせる石神に対して 靖子はさまざまな場面で自分で決断できず 他人に流される決して魅力的とは言いがたい女性である しかしそこに恋慕の情が生まれる 不思議なものだ その納得できない部分を映画で補いたいと思う | ||||
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読み終わった直後(ホントにラスト1行読後)、「またか、東野圭吾!」。次に「何故、直木賞?最近のご褒美賞化の流れ?」。ほんっとに人物描写が薄っぺらいし、石神はキャラ立ちしているのに背景描写が薄いので「なぜ、その状況に自身を追い込んだのか」が全く釈としない。湯川と警察の関係も自然に書いているつもりで不自然極まりなく、例えば警察関係の友人が一人でも筆者に居るなら、こんな関係は発生し得ないことも判るはずだし。未読の方のために詳述できないが隣に越してきた女性に惹かれて生きる縁を得る行も納得感がない。女性の何が魅力的で石神を惹きつけたのか、皆目描かれていない。(単に好みの女性を見かけただけなら、それは良かったねという話)感情移入が出来ない分、ラストの場面の畳込みの性急さと置いてけぼり感が「手紙」と重なり、正直、あまり「人間描写」に移らずに「広義のミステリ作家」として居る方がいいと思う作家さんです。オペラは書けなくても偉大な作曲家は沢山いますので、是非得意なフィールドで深みを増して欲しいなあ。「名探偵の掟」なんか捌けてて良かったですよ。 | ||||
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推理小説はまずトリックありきで描かれ登場人物が平板に なることが間々ありますが、東野さんの小説は人物が立 体的に生きており、普通のヒューマン小説として読んで も心にくるものがありますね。 この「容疑者xの献身」も、推理小説というよりも 泣ける純愛小説として、おもしろく読むことができました。 天才数学者の石神の一途でひたむきな生き様には、シンパシー を感じます。ラストでの石神と康子と号泣は、それまで交わる ことのなかったふたりの心が、初めてひとつになれた瞬間だった のかもしれません。本当に素晴らしいシーンです。 ただ個人的に残念なのは、映画版のキャストです。 石神役が堤真一って・・・・ 原作の石神は誰からも愛されずに、また誰も愛さずに生きてきた 不細工な孤高の天才という設定です。あの外見だからこそ、 人生を賭けた一途な愛が引き立ち、感動が深まるのではないでしょうか。 映画はまだ観ていないのでよくわかりませんが、それにしても堤真一は ・・・・・色男すぎますよ。温水さんあたりがリアルなキャスティング のような気も。どちらにしても小説を読んで感動した気持ちを陵辱され たくないので、映画版はなるべく観ないように心がけたいと思います。 | ||||
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東野作品はどうも人間の描写が平板で深みが無く、文章に味が乏しいので、敬遠していましたが、この作品はあまりに評判が高いので、読みました。やはりダメでした。 | ||||
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ずっと気になっていながら、文庫になるのを待ってしまいました…。 東野作品は必ずと言っていいほど最後に「えーっ!!」という驚きや裏切りが待ち受けていますが、 この作品に関してはタイトルもそのままだし、映画の予告もジャンジャン公開されているので まさかそんなどんでん返しはないだろう…と思っていました。 そして、確かに驚きや裏切りが待ち受けている…というわけでもないのですが、 でも真実が明らかになったとき、胸に突き刺さるものがあり、涙が出てきてしまいました。 これほどにまで深い愛情が、この世に存在するのだろうか… これは確かに「献身」だと。 とは言え、個人的にはそんな理由でそんなことしちゃダメでしょ、とも思っていますが。 | ||||
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下町で弁当屋に勤めながら、慎ましく暮らす靖子親娘の下に、DVが原因で別れた前夫、 富樫が現れ付き纏う。追い込まれた靖子親娘は富樫を絞殺してしまう。 これを察知した隣人の数学教師、石神は思いがけない救いの手を靖子親娘に差し伸べる…。 ひたすら学究生活に没頭していた石神が、ひそかにあこがれている靖子を救うために、 その天才的頭脳を駆使して、事後的に完全犯罪を企てるのだが、それが並みの計画ではない。 単に精緻であるだけでなく、二重、三重に捜査陣の心理的な盲点を突き、 さらに常人の想像を超えるところにトリックが隠されている。 いわば石神の「無償の愛」、想像を絶する愛情そのものが、この謎を解く鍵となっている。 少し気になったのは、徹底した微物痕の採証技術や、指掌紋、DNA型のデータベース化など が進んだ現在、このトリックがどこまで持つかな、ということ。まあそれもあくまで、 厳密に考証すればということで、鮮烈な印象を残すトリックであることは間違いない。 それにしても「無償の愛」、高校のとき倫理で習った「アガペー」だったか? キリスト教の概念でいう「神の愛」…。そう言えば、本作でも無償の愛の主は「石『神』」 となっているが、そういうことか、と一人納得してしまった。 | ||||
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まさか推理小説で泣かされる事になろうとは…。 いい歳して…いや、年配だからこそ分かる犯人の‘純粋さ’がそこにはあります。 | ||||
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映画化にもされた作品だけあってストーリーも面白いし、深みもあって納得の一冊。 湯川と石神の会話が独特の味わいを出していて、特によかった。 数学者ならではの例えが印象的。 ミステリーでは最後の最後にどんでん返しでダイナミックに終わるという作品が多いが、 この作品は、意外性があったが、しっとりとした、しかしぐっとくる終盤がよかった。 | ||||
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