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容疑者Xの献身
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容疑者Xの献身の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.19pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全858件 381~400 20/43ページ
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この作品では前作にあったようなオカルト&ミステリ的な要素は感じられません。湯川の得意な物理学を応用した場面もないし、一見湯川を登場させる必要性が無いように感じられます。しかし、相手は天才数学者ということで、相当手強いです。天才数学者に対抗する為には、やはり天才物理学者の湯川に登場してもらう必要性があったのでしょう。 以前、東野氏の直木賞受賞時の会見模様を見た時に、「読んでいて飽きさせるような物は書きたくなかった、とにかく面白い物を書きたかったと」語っていたのですが、その言葉通り、読んでいて飽きることなく、ほとんど一気読みに近い感じで読めました。 まず天才数学者がどんなトリックを使ったか?ということになろうかと思いますが、その手口は一言で表現すると「シンプルにして大胆です」。わたしはラストの謎解きを読むまでは、全く想像がつきませんでした。 次にタイトルである「容疑者Xの献身」。この「献身」をどう捉えるかが読者によって分かれるところだと思います。いくら愛した女性を守る為とはいえ、確かにこの数学者の取った行動は常軌を逸しているかもしれません、でも私には「動機」としてはそれで十分だと感じました。本文中にはその辺の心理描写は少ないですが、石神の内面を想像することは出来ます。 人を愛するのに理由がいるでしょうか?人それぞれの愛し方があると思います。愛する人をどんな手段を使ってでも守る。それが天才数学者の精一杯の愛し方だったのではないでしょうか? それだけにラストは切ない気持ちになります… また、ところどころで数学に関する内容が出てきます。なぜ数学を学ばなければならないか?ということにも一つの回答が出されています。 | ||||
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人間の魅力が乏しいと思いました。 『白夜行』とか『幻夜』や『殺人の門』の主人公は、恐ろしくも魅了されてしまう魅力がありました。 それがありませんでした。 石神と湯川の過去とか、石神の靖子を思う気持ちをもっと書けば、石神は魅力ある人になったと思います。 ミステリーにおいて、人間を描くか、トリックを描くかっていうのは必ず選ばなければいけない問題だと思います。 湯川学シリーズにすることで、人間を描くことを省略し、トリックを描くことに専念したのではと思いました。 湯川学シリーズを読んだことなく、(ドラマはなんとなく見ましたが)以前読んだ作品で経験した人間の恐ろしさを期待してしまった自分には、物足りなく感じました。 | ||||
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冒頭の母と娘が殺人を犯してしまうところから、 石神が救世主のように現れ、 彼女たちを守ろうと必死に奔走する姿は何とも言えません。 これほど辛く切ない献身というのは今まで見たことが ありませんでした。 顔のない死体をどんなふうに使って、トリックに用いる のか、その結末にも驚かされました。 この本を読んで、神崎和幸のデシートを思い出しました。 デシートの主人公である誠一もろくに知らない女性のために、 命を賭け、危険な橋を渡ります。 まあ、石神のように犯罪に走るわけではありませんが。 それでも一人の女性のために、危険を承知で 突き進んでいく男性の姿には胸を締めつけられます。 容疑者Xの献身は本当に面白かったです。 | ||||
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「自分で考えて答えを出すのと、他人から聞いた答えが正しいかどうかを確かめるのとでは、どちらが簡単か」。 実は、最後の50ページまでは、 それほど特別な作品だとは思わなかった。 しかし。。。いやあ、これは傑作だ。 単に推理小説として優れているというのではなく、 それが純愛と結びついて相乗効果を生んでいる。 推理小説だから、中身についてあまり書けないのが残念だ。 いずれにせよ、面白かった。 直木賞受賞作。 | ||||
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数学ではあまり「初期値」は問題とならないが、物理学では重要なファクターである。逆に、「前提」が崩れると数学の論理は完全に破綻するが、物理学においてはあまり影響を及ぼさない。なぜなら、近似値としてそれまでの現象はほぼ説明できていたからだ。 この小説は、著者から読者への挑戦だ。終盤近くでヒントが出たところで勘の鋭い読者はトリックに気がつくかもしれない。しかしその後の展開がミステリ大賞の枠を超えて直木賞となった。 加賀恭一郎シリーズが明智小五郎を意識したものだとすれば、こちらはシャーロック・ホームズだ。そして本書はモリアーティ教授vs.ホームズをやりたかったのかもしれない。 著者は小学生の頃、創元社の少年用翻訳シリーズ(小学生に理解されやすく、阿片窟などの不適切な部分を改変)をきっと読んでいたに違いない。 | ||||
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物語としては面白いと思うのですが、トリックが最低です。これを愛とか、献身とか言ってしまう作者は、小説家として、人として、非常にうすっぺらいと思います。理系の作者のコンプレックスを昇華させた姿がガリレオであり、自分の歪みを全部、登場人物に生きさせている気がして、暗闇しか見えない作品です。 | ||||
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今まで思いつかなかったトリックですし、容疑者のひたむきな愛に打ち震えてしまいます。 ラストシーンはほんと身震いします。 間違いなく東野圭吾作品の名作のひとつです。 | ||||
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知識もない。これで献身とか小学生レベルの発想であるし。トリックを見たときは3秒ぐらいびっくりするが、それだけ。その数秒後にはこれはひどいという感想に変わる。トリックも書いてある方法では全く不可能だし。設定も駄目だし、文章や人物描写が下手。石神も天才どころか恩着せがましいかまってちゃんにしか見えない。 | ||||
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まず映画を見ました。感激でした。そして原作はどうなっているのかと手に取り、最後の結末あたりから読み、少し前から読み、そして頭から読み始めました。最初は、映画ではあまり描かれていなかった石神の内面描写に面白さを感じました。あれほど緻密な計画を練り実行する彼が、自分の恋愛感情や、それによって起こる行動が、まったく客観視できていない。だからそこからほころびはじめていく。いい読み物を読む充実感でページをめくっていきながら、最後まで結末が明かされず、石神について述べられる箇所はラストのわずか8ページ前、そこで事件の全貌が見えてくる。すると、思ってもみなかった印象、感想が胸に湧きあがりました。それはなんともいえず、ざらざらとしたものでした。言葉でいうと、罪と・・罰。どんな背景があったとしても、犯されたものは罪であり、それには罰が伴う。その基本であり現実が、ざらざらとした後味として残りました。映画の方はさすがにハッピーエンドとはいえないのでしょうが、最後に大学のベンチに柴咲コウと福山雅治が座り、柴咲がひと言呟く。「石神は、花岡靖子に、生かされていたんですね」このひと言は原作にはない名台詞で、見事に映画を締めくくっていました。 | ||||
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序盤突発的に殺人を犯してしまう一組の母子。彼女らを助けるために、あるトリックを仕掛ける数学者。探偵役は、数学者の親友で、シリーズの主役でもある物理学者「ガリレオ」こと湯川学。ストーリーは倒叙形式で進むが、トリックの核心となる部分は最後まで明かされない。中盤警察の捜査により徐々に明らかになる事件の真相。しかし、一向に証拠が出てこない。どこかちぐはぐしている。何かがおかしいが、何がおかしいのかが分からないもどかしさ。そして終盤ついに真相にたどりついた湯川。しかしなぜか警察への協力をためらう。「僕がこの事件の真相を暴いたところで、誰も幸せにならない」シンプルかつ大胆不敵なトリック。多すぎず少なすぎない登場人物。読者に一気読みさせるゆがみのない文章。各所にちりばめられた伏線は、再読してはじめてそれと気づかされる。あえて議論の余地が残るとすれば、本格か否かということくらいでしょうか。実際、発売当時はずいぶん大きな論争になったようですが…しかし、私にとっては瑣末なことでした。ぶっちゃけ、ジャンルなんかどうでもいい。人によって好みは当然あるでしょうが、推理小説としても純愛小説としても一級品。著者の作品の中でも1,2を争う完成度の高さです。こういう本との出会いがあるから、読書はやめられない。 | ||||
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すごいとしか言いようのない作品でした。小説を読んだあと、しばらくぼーっとしてしまうほど、衝撃が大きかったです!全く予想できない結末に感嘆するしかなかったです。こんなにも人を愛することができるものかと思いました。 | ||||
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盛り上がってる人には悪いですがそんな印象です。 せめて作中でそんな愛情歪んでるって誰かに一言でも言ってもらえれば大分印象変わったと思うんですがね。真相を知って松雪泰子が号泣するのもよく分かりません。あんな愛情表現、普通気持ち悪いだけでしょう。一番違和感があるのはこの作品を泣けるとか評してる人。もう少し冷静に評しましょうよ。 | ||||
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なぜならオイラの書いた小説の方が最高傑作だからだ。そして、それを証明する理論も知っている。だが、売れる要素がない!!1星評価のレビューは、5つ星よりも的を得た理論が多い。しかも、その理論の殆どは楽しめた人間の人間性と知的水準を疑うものである。しかも、説得力がある。となると沢山の5星レビューは参考にならないと考えても良い。 | ||||
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余談であるが、アマゾンの検索でこの小説の欄に来る時、「容疑者X」まで検索した時、本タイトルの「容疑者xの献身」の他に「容疑者xの検診」なる謎の表題が出力されて少し笑った。……閑話休題。主人公、石神は「探偵ガリレオシリーズ」の湯川と同じ帝都大学を卒業した天才であるが、家庭の事情により、高校教師というその能力に見合わない職位に甘んじていた。ある時、自らが密かに慕っている、隣人の弁当屋の親子が殺人を犯し、彼らを助ける所から物語は始まる。「同等の能力を持つ元友人同士が、譲れぬ目的の為に対立し探偵と容疑者という形で闘う」というのは、ベタであるがやはり熱い。しかも石神の動機は「無償の愛」であり、ある面では利他的であり、他の面では非常に利己的であるため、その手段の選ばなさ、不退転の思いは強く伝わってくる。何より、本作を傑作に押し上げているのは、物語の終盤明らかになるメイントリックだろう。彼の出した答えは非常にシンプルで、それ故に残酷で救いが無く、その一方で美しさすら感じる。トリック(隠れた真相)と物語上の心理描写をリンクさせて、人を感動へ導く傑作である。 | ||||
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この本は普通の ミステリーではないです。巷にあふれている文学的な殺人事件ではなく殺人事件が ’異常’なものとして捉えられて きちんとそこに 感情が描写されています。この作品に 描かれている メインテーマは 人間愛 だと切に 感じました。 | ||||
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題名からも、小説の序盤を読んだだけでも、犯人・共犯者を容易に想像できてしまいますが、何故か警察は容疑者を逮捕するだけの証拠をあげられない。さすが直木賞受賞作です。ミステリーとしても最高の部類の仕掛けがありますし、登場人物の心情描写なども秀逸で、優れた作品だと思います。「ガリレオ」シリーズの短編とは、一味もふた味も違った深みが感じられます。数ある東野圭吾作品のなかでも特に大好きな作品です。 | ||||
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地方勤務を終え、東京へ転勤する時に本作を取りました。舞台は東京都江東区の清澄〜森下などと、隅田川を挟んだ日本橋浜町付近。東京での居住区を悩んでいた私は、本作を読み進める中で、描かれている街にも関心を持ちました。猟奇的な殺人が描かれているにも関わらず。読了時、感動のため完全に本作に浸ってしまい、結局現在は舞台であった場所に住んでおります。本作は映画化されましたが、近所で撮影をやっているのを何度も見た事があります。ストーリー的なものに触れるのはネタばれ防止のため自粛しますが、献身の意味が分かった時、これまでに無い感動が襲ってくると思います。その時は隅田川観光を兼ねて、我が街を訪れてください。 | ||||
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叔母に東野圭吾の作品で一番面白いよ。と勧められてを初めて読んだけど、とても読みやすくて面白い。ミステリーだけど、最後読み終わったときになにか感動するものがあった。簡単に読めるミステリーを探してる人におすすめ。また他の作品も読んでみたい。 | ||||
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ミステリーにありがちなご都合主義が微塵もなく、人間ドラマとして読んでも秀逸である。なぜ東野圭吾の文体は、これほど心地よく、心にすっと入ってくるのだろうか。引っかかるところがまるでなく、ずんずん読み進んでいける。他の作家なら、説明過多な部分を読み飛ばしたりするのだが、彼の作品だけは読み飛ばすところが一か所もない。中でもこの作品は彼の最高傑作だと思う。人物もしっかり描かれている。靖子親娘を救おうとする石神は、ミステリー史上に残る名キャラクターではないだろうか。私は謎解きよりも、石神という人物にひかれて最後までこの小説を読んだ。ミステリー嫌いの人にも是非読んでほしい、傑作である。 | ||||
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あまりにも有名な東野圭吾の代表作。 人気作ですがなぜか今まで避けていましたが、遅ればせながら読みました。 ザ・エンターテイメント!という感じです。 読者は、一人ひとりの心情に寄り添う、というよりは、一歩引いた第三者の立場から、 映画のようにめまぐるしくシーンが展開していくのを傍観する立場です。 だから、悲しい愛の物語であっても、そこまで心に同情の波を立てることなく、 純粋にエンターテイメントとして楽しめる。 人の心情というよりはミステリーのトリックに重点を置いているように思います。 とても面白い作品ですが、好みではありませんでした。 私は、東野作品なら、もっと人の心にグッと近づいて、トリックなどはかすむほど、 人の気持ちが痛く伝わる、『秘密』『白夜行』『手紙』等の方が好きです。 本作では、誰にも感情移入することはできませんでした。 | ||||
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