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容疑者Xの献身
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容疑者Xの献身の評価:
| 書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.19pt | ||||||||
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全891件 361~380 19/45ページ
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| 東野圭吾さんの作品は、「名探偵の掟」シリーズなど、とても好きです。 が、この作品はあまり感心しませんでした。 トリックは出てきた瞬間に、その一文でわかったし、それを確かめるために、長いこと読まされたなーという感じでした。 とはいえ、ストーリーの運びは緻密で、泣けるところもありました。 いびつな形の純愛小説としては面白いかもしれませんが、ミステリとしては、んーどうでしょう、と言わざるを得ません。 | ||||
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| 東野さんの作品は他にも読みましたがどれも水準以上で読みやすくていいと思います。 なかでもこの「容疑者Xの献身」は素晴らしい。 これほど面白く(可笑しいではありません)感動を与えそして哀しい作品は読んだことが ありません。 推理小説という分野を超えて文学として独立しています。 せつないほどにジンときます。傑作です。 | ||||
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| 東野圭吾の作品に手を出したのがつい最近で、やっとこの本までたどり着きました。映画などにも成っていると思うのですが、自分は全く関心を示していませんでした。 しかし、なかなか読みごたえもあり、ストーリーも引き込まれるし、どんでん返しもあり、ですごく楽しかったです。 最近の映画は、本にくらべるといまいちな感じがありますが、期待して映画も見てみたくなりました。 | ||||
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| 普段は推理小説を敬遠していたのですが、周囲の評価の良さにひかれ読みました。 東野圭吾作品も初めて読んだのですが、物語に引き込まれるようにかなりテンポ良く読めました。 直木賞受賞作というのもあり、文章力や話の展開はさすがに評価されるだけのものはあります。 なかでもやはり圧巻なのがトリック、これぞミステリ!あまり読みませんけど(汗) 少し残念なのが、人物描写が弱いと感じられました。 容疑者の献身の動機というのも弱すぎる気がするし、献身される側も存在感自体が薄いように感じられました。 もう少し感情移入できるような登場人物が欲しかった。 | ||||
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| 読み易くはありましたが 、ある意味、大衆娯楽的でもあると感じました 数学の天才という素材を活かしてもう少し掘り下げてほしかったかな 湯川が天才天才と言うばかりで、読者に天才ぶりを認めさせる過程が足りないと感じましたし とても献身などと美化などできない結末だったと思う 読み易さは好みによるかも知れませんが、後に残るものは少なかった | ||||
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| 終盤へ向かうにつれ、石神への見方がどんどん変わりました。 推理というのもこの物語の醍醐味なんですが、根底にあるのは 石神という人間の一途さと純粋さだと感じました。 いまいちリアリティに欠けるという感想があるのも当然ではないかと 思います。ミステリーにこんな純粋な人間出てくること自体珍しいことですから。 トリックにこだわらず、人間ドラマも楽しむ気持ちで読むと 案外すんなり入っていけるのではないかと感じました。 | ||||
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| 日本でいえば、高木彬光 、土屋隆夫から横溝正史まで多くの本格推理小説を読んできたつもりであるが、本作品の発想にはただ敬服する。すばらしいものである。かってこのようなトリックは例をみないからである。高木彬光の傑作「人形はなぜ殺される」「刺青殺人事件」と比べてみても、劣るところはないと断言する。 「入らなければ出られない」 と似た感覚なのだ。 直木賞というものが本作にとって正しい冠なのかは私にはわからない。人間描写に思い入れが出来るかどうかも私にはわからない。 私とすれば、あの数学の天才の思うとおりに物語を終わらせて欲しかったと思うだけである。 この小説は本格推理小説である。 | ||||
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| 東野圭吾氏の作品は三作目となる。本書が直木賞受賞作でエドガー賞にもノミネートされている、ということで読んだ次第だ。結論から言ってしまうと、最後の石神の献身的な愛情がわかるトリックに、僕は胸が熱くなるとともに苦い虚しさを感じた。無論、これはいい意味でだ。だが、作品全体の完成度やストーリーテリングが著者の他の作品と比較すると、そう高いとは言えない。物理学者の湯川と草薙の謎解き会話は、冒頭でまず第一の殺人が描写されているため、謎の解明のスリリングさを今一つ欠き、分析自体が面白さにもう一歩繋がってこない。かつかなり多様な人間模様とトリックを盛り込んでいるため、400ページ弱の分量の中にやや盛り込み過ぎの感があり、そのあたりの構成にも綺麗なパッチワークを描くようなデッサンには至っていない。僕は白夜行 (集英社文庫)とさまよう刃 (角川文庫)の二冊を読んでいるが、その二作のほうが完成度やストーリテリングは上だと思う。しかし、石神の心情には胸を打たれた。本文P.368からの抜粋で締めくくりたい。「人は時に、健気に生きているだけで、誰かを救っていることがある。」 | ||||
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| 東野圭吾氏の作品は三作目となる。本書が直木賞受賞作でエドガー賞にもノミネートされている、ということで読んだ次第だ。結論から言ってしまうと、最後の石神の献身的な愛情がわかるトリックに、僕は胸が熱くなるとともに苦い虚しさを感じた。無論、これはいい意味でだ。だが、作品全体の完成度やストーリーテリングが著者の他の作品と比較すると、そう高いとは言えない。物理学者の湯川と草薙の謎解き会話は、冒頭でまず第一の殺人が描写されているため、謎の解明のスリリングさを今一つ欠き、分析自体が面白さにもう一歩繋がってこない。かつかなり多様な人間模様とトリックを盛り込んでいるため、400ページ弱の分量の中にやや盛り込み過ぎの感があり、そのあたりの構成にも綺麗なパッチワークを描くようなデッサンには至っていない。僕は白夜行 (集英社文庫)とさまよう刃 (角川文庫)の二冊を読んでいるが、その二作のほうが完成度やストーリテリングは上だと思う。しかし、石神の心情には胸を打たれた。本文P.368からの抜粋で締めくくりたい。「人は時に、健気に生きているだけで、誰かを救っていることがある。」 | ||||
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| 一気に読んで最後にボロボロ泣きました。 でも、この作品も、まずトリックがあり、練りに練ったプロットがあって、それにあわせて登場人物を動かしているのですよね、きっと。 つまり、主人公の献身も純愛も、このトリックを成立させるために書き込まれているのではないでしょうか。 この作品のすごいところは、そこに何の違和感も感じさせず、むしろ大きな魅力になっているところではないでしょうか。 この作者の初期の作品を読むと登場人物をチェスの駒のように動かしている印象があり、人物描写は苦手なのだなと感じましたが、この作品でそういう印象は一掃されました。 | ||||
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| この作者の小説は処女作の「放課後」以来、ちんたらした文章が好きになれず、一切読んでなかったが、本書がエドガー賞にノミネートされたっていうことで、読んでみた。面白かった。悔しいけど、面白かった。だらだら文章は好きになれないが、やはりそこは、直木賞受賞作、処女作よりははるかに巧くなっている。 ありそうで結局一切なかった男女間の濡れ場だけど、これが退屈さを生んでしまったのかもしれない。そこは、プロットの展開の」巧妙さで何とか持ちこたえることができた。 エドガー賞については、日本の飲み屋街の状況が、アメリカの批評家諸氏に理解されるのかどうか、細やかな男女間の会話が、きちんと翻訳されているのかどうか、この辺りに尽きるんじゃないかな。テンポが鈍いのも、やたらとページを稼ぐだけの文章が続いたりして、アメリカさんの印象は悪いかも知れない・・・・・。 | ||||
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| 推理小説はたまに読むのですが、松本清張、宮部みゆき氏などが面白かったので 人気の東野圭吾氏も読んでみようと読んでみましたが、、 タイトルと帯に書いてあることから、自分なりに(単純に)想像する結論を いつ裏切ってくれるのかなと思いながら読んでいましたが裏切られないまま 終わってしまいました。最後のトリックには気づきませんでしたが、 「黒革の手帳」ほど激しいラストでもなく、皆さんのレビューはいかがかと みてみると高評価が多いので、ましてや直木賞というので、コメントせずにはいられませんでした。 | ||||
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| 仕事場の女の子が、感動して泣きました、と言うので読みました。 有名なので、詳細は省きます。 かつての天才、数学教師。現在はボロアパートに住んでいる。ひょんなことから 愛する隣人が関わる殺人事件に巻き込まれ。出会ったのは、昔その実力を認め合った 主人公。意外なトリックは、途中に見られる景色の一つを利用して。 安定した文章で、安定した展開。安心して読める。 例え、数学教師が何の因果で隣のおばさんを好きになるかなあ、とか。理学部の 数学科と、物理学科でそんなに会話するかなあ、とか。おばさんと娘が尋問に耐えられた 理由がちょっと、とか。色んな矛盾というか、設定のおかしさはあるんですが。 小説ですから。 それにしても、最後のトリックというか、ごまかしと言うか、その部分は東野圭吾 らしかったですね。 直木賞は、この作品で受賞でしたが、この作品のみの評価ではないと思います。これまで 全体の作品を通じての評価ですよね。 個人的には、昔の東野作品の方が、訳が分からなくても好きでしたけどね。 とても多くの方の高評価がある作品です。間違いありません。とにかく安定しています。 お勧めします。80点かな。 | ||||
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| 私は今まで推理小説というものを殆ど読んだことがありませんでした。 理由としては、私の小説、推理小説に対する先入観が主です。 私は芸術―と一言で括れるものばかりではありませんが―を楽しんだことがなく、芸術の一部として語られる事の多い文学作品、つまりは小説を遠ざけている節がありました。 とはいえ、芸術には興味はないものの娯楽作品はよく嗜んでいて、漫画や大衆小説はある程度読んでいます。 娯楽作品として見た時に、推理小説は基本的に殺人事件が多く、その時点で話が限定されてしまいエンターテインメント的には少し弱いのではないか、と勝手に思っていたのだと思います。 まあ、テレビの二時間テレビなどを眺めているとその点はほとんどの小説でも表れているのだろうな、とは思いますが。 しかし、エドガー賞の候補に選ばれたというニュースを見て、気まぐれで読んでみたのです。もちろん、東野さんやこの作品が高い評価を受けていることは知っていました。 このように前置きを置いた時点で、私がこの小説は私の推理小説に対する先入観を覆したと言いたいという事が分かって頂けると思います。 コロンボや古畑任三郎と同じ形式と思いきや、面白い展開で舌を巻きました。 ただ、それだけではここまで衝撃を受けなかったでしょう。 私は娯楽作品を好む、と先述しましたが、私が傑作と思う作品には魅力的なストーリーと魅力的なキャラクターが欠かせません。 そして、小説で魅力的なキャラクターを描くというのは並大抵のことではないと思うのです。 漫画やアニメであれば、キャラクターの見た目や声を魅力的なものにしていればキャラクターを気に入るという事はあるでしょうが、小説ではそういうわけにはいきません。いわゆるライトノベルなどでは挿絵という手がありますが… しかし、この本ではキャラクターが非常に素晴らしく、物語の中で踊っているようでした。これは一重に東野さんの力量によるところなのか、私のフィーリングにあっただけなのか、恥ずかしながら活字に慣れていない私に判断出来るところではありませんが。 駄長文失礼しました。 一行で要約すると、ストーリーとキャラクターが自分にとって素晴らしく感じられ、とても面白かった、ということです。 | ||||
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| この賞はアカデミー賞に匹敵するアメリカの推理小説界でもっとも権威ある賞です。 ノミネートされた日本人作家では「OUT」の桐野夏生氏以来2人目だそうです。 受賞すれば日本人初の快挙ですね。 各界で日本人の活躍が目立ち、震災で打ちひしがれた日本にとって希望が、そして頼もしい話題です。。。 数年前に読みましたのでおぼろげにストーリを反芻しています。 彼の作品では最高位に当たると思います。 一気に読めました。悲しくも気高い。 もう一度読み返したく、書庫を探しています。 話題になりましたので読みたい方が増えると思いますがお薦め致します。 | ||||
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| 小心者の母子が殺人事件を捜査する警察の取り調べに耐えられるはずがないのに、そんな肝心の記述はどこにもない。読者をミスリーディングする著者のやり方があまりに卑怯だ。このくだらないトリックを除いたら東野の小説には何も残らない。哀れなものだ。 江戸川乱歩は耽美的小説世界を、横溝正史は土俗的因習に縛られた日本の社会を、そして松本清張は金と権力に塗れた日本の政治家と官僚の世界を著作で残した。 東野圭吾はただ、後世に恥を晒した。 | ||||
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| 言わずと知れた東野圭吾の直木賞受賞作。しかし直木賞をとろうがとるまいが、この作家が押しも押されぬミステリー界の人気作家であることは誰もが知っている。そこで気になるのは、この作品が直木賞にふさわしいのかどうかという点だ。映画化もされたし、たしかに見事な作品ではあるにしても、必ずしもこの作家の代表作とか最高傑作と呼ぶようなものではないのではないか。 面白さは相当なもので、あらためてこの作家の才能を感じる。頭がいい。 気の毒な立場にある女性が犯してしまう偶発的な殺人。その女性に惚れた「天才」(石神)が彼女を守るために企てる完全犯罪。そしてその犯罪と奇しくも向き合い、対決することになったのは、かつてその「天才」を知る別の天才(湯川)だった、という設定がまず魅力的だ。 いわゆる倒叙もので犯人ははっきりしており、石神が仕組んだ完全犯罪を湯川がどう解くか、というのが主な興味だが、その対決への興味というだけでなく、トリックの見事さが用意されていてあっと驚く。 しかしそのトリック自体はどこかで似たようなものを知っている気もしなくはない。真に驚くべきは、トリックの内容ではなく、むしろそのトリックが人間石神をめぐる悲劇性とそのまま直結することではないかと思う。そうして人の心の問題に深く入り込めるのもこの作家の特質のひとつである。エンディングも、それを見事なドラマ性のうちに示して優れたものだ。 というわけで見事な作品には違いないのだが、文句なしの傑作とは言い切れない思いがある。何となく全体に筆致が軽い。おそらくそれは、作者があまりにも自由にアイデアを駆使できているがゆえに、かえって扱う素材の悲劇性が薄れている、ということではないかと思う。まず天才的名探偵対その好敵手、という構図、それがまた敵であると同時に友人でもあり、そのジレンマに悩むという構図。元夫につきまとわれる女が殺人、というクリーシェ。石神の、数学は天才だが見た目はぱっとしない、他のことには興味がない、などの人物造型のステレオタイプ。その癖一目惚れでその女に人生を捧げるという飛躍。というわけで見ようによっては図式的ゲーム的な、つまるところとことんエンターテインメントなのだ。だから前に読んだ『秘密』などに比べても、石神の心の深い絶望と、それと裏腹の犠牲、という痛切な問題設定があるにも関わらず、心理の掘り下げが物足りないもどかしさがある。 その後の作品を見ても、東野圭吾の想像力はいよいよ奔放に展開しているようにみえる。だがもしその自在な筆ゆえにリアルなものから離れてしまう恐れがあるとするなら、それは一方では人間の魂に食い込もうとするこの作家にとって、なかなか厄介な問題なのかもしれない。 | ||||
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| しかし、その事によって全く無関係の なんの罪もない1人の人間の命が失われているのです。 主人公の純愛とか献身は認めますが、 しかし、彼の行いは間違っている。 その「根底」は見失ってはいけない作品だと思う。 | ||||
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| 僕はamazonで505件もレビューが投稿されているこの作品はどうせミーハー好みで流行に乗っているだけで娯楽性が強くて暇つぶしにはなるが、為になることは何もない無意味な小説だろうけど取り敢えず気になるから俺様が特別に読んで賜ってやろうという見下した気持ちで手に取った。最後の最後まで読んだ時にこの期待は良い意味で見事に裏切られた。平伏した。僕がこの小説の中で最も素晴らしいと感じた要素は、「人の優しさ、親切心、正直さ、人間性といった本来美徳であるはずの性格が却って人を傷つける」という矛盾や不条理さを鮮明に描き出していることである。この作品は森鴎外『高瀬舟』や「囚人のジレンマ」、「戦後の闇市を利用せずに法律を遵守したために餓死した山口判事」、Oヘンリー『賢者の贈り物』、三浦綾子の『塩狩峠』『氷点』、カミュ『異邦人』、更には例えばあなたの周りにいる正直で勤勉実直で親切な好い人だけどそれが原因で却って人に怒鳴られたり、トラブルに巻き込まれたり、適当に手を抜けずに苦労したりする生き方の不器用な人を連想しないだろうか?僕は連想した。だからこそ東野圭吾は凄い作家だなと感心した。以下に理由を書くがネタバレを書くので未読の人はどうかここから下記は読まないで下さい! . . . . 僕は最後に石神が「うおううおううおう」と雄叫びを上げるところが強烈に印象に残った。 靖子の正直で優しく親切な人間性故に逆に数学者石神が強烈に傷つけられ裏切られる場面である。石神にとって靖子が無罪になるためのトリックが成立することは方程式が成立するような数学的美学があり最も好ましい結果だった。完全犯罪の成立は彼の数学者としての自尊心を最高潮にさせ、人間性の面でも彼自身は自己犠牲のヒーロー的な美学に酔い痴れていただろう。石神の頭の中のゲーム理論には靖子が助かることにこそ最大の利得があり、靖子が有罪になることは最大の損失であった筈だ。靖子が自首するのであれば石神が別の殺人をした意義が全く無くなってしまう。しかし、靖子は石神に同情する(人間性の美徳)によって自首してしまい、逆に石神が殺人犯となった意義を根刮ぎ無意味なものにして石神を失意のどん底に自ら突き落としたのである。数学的な完璧主義、自己犠牲のヒロイズム、畢生の献身をした達成感に酔い痴れて最高潮にあった人を。こうした人の親切が人を傷つけるという悲しい矛盾をどう言葉で表現したらいいだろうか?それが石神の「うおううおううおう」と雄叫びに凝縮されていると思う。不条理さ、失望、絶望、虚無感、悲嘆、混乱の入り交じった名状しがたい感情の発露だと思う。この雄叫びを挿入した作者の筆致に僕は脱帽だ。石神と靖子はきっと神様に斟酌され天国に行けるかも知れない。だけど、現実ではこの両者の相互理解の齟齬を弥縫したり斟酌したりはできない。囚人のジレンマの囚人だったら2人とも「ざまあみろー!」で笑って済ませられるんだけどね。 | ||||
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| 評判を真に受けて過度に期待をすると大概は面白いけど言われているほどではなかったという結果になりがちですが、この作品は過度に期待をしてもその期待を裏切りません。 正直どの作品が最高傑作かは人それぞれですが、この作品を最高傑作という意見が多いのも納得できます。 東野圭吾作品を読んだことがない方はもちろん、普段本を読まない方にもオススメします。 | ||||
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