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黒冷水
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黒冷水の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.88pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全60件 1~20 1/3ページ
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羽田さんが17歳の時に書いたデビュー作! ただひたすら、最初から最後までドロドロの兄弟仲を書き連ねいた小説だが、それは喧嘩と呼ぶほどあっさりとした爽やかなものではなく、陰湿な、気味の悪い狡猾な手段や、果てしない憎悪によって成り立っている。 読みながら「馬鹿なくせになんて無知で、態度がでかいんだろう?自分で気付かないんだろうか?」とか「姑息な手段で責めるなぁ」とか「常に上から目線だな」なんて感じ、ムカムカしていた(笑)。…まぁ、一言でいえば、気分良く読める小説ではない。 だが中高生の言ってしまえばたかが「兄弟喧嘩」を、ここまで陰湿に、ここまで壮大に280ページも書いたんだなぁ、と思うと、滑稽にも思えるし、それ程までに熱量を捧げ書き終えた羽田圭介という作家が、すごく興味深い! また、小説のラストが2通りあると捉えられるのも面白い。 1パターンは、兄弟愛に気付き、一応爽やかなハッピーエンドを迎える。「姑息な手段じゃなくて、嫌なことをされたら、実際に拳でやり返せばいいじゃないか!」と、それまで読者がモヤモヤしていたであろう陰湿な雰囲気を一蹴する。読者は「あぁ、良かった良かった」と納得するであろう。ここで物語が終わっても、何も矛盾はないし、むしろスッキリする。 だが「完」の後にまだ続く物語があった。なるべくネタバレしないよう簡潔に言ってしまうと、1パターンとは真逆である。「あぁ、やっぱり体内の黒冷水は冷めず、流れ、巡り続けるんだなぁ」というオチである。そこまで仲は冷え切ってしまっているのか、と。 しかし、実際の人間関係を考えたらどうだろう?果たして、相手を受け入れ、許せられるのか?…すごく難しい気がする。一度悪化した人間関係は、そう簡単に修復できるものではないだろう。 恐らく、羽田さんもそう考えて「完」の後にまた物語を作ったのではないだろうか。現実はそう都合良くはないよな、と。 しかし2パターンとも取れるラストを描いたことで、物語は確実により深みを増した。あそこの「完」で終わっていたら、なんだかんだで清々しい小説(過程がどんなにドロドロであっても)といった印象で終わっていたかもしれない。 だが「完」に続く物語を描いたことで、読者により余韻を残し、他の小説とは差異をつけたのかもしれない。そして、このように描いた羽田圭介という人物に対し、私は不気味さと、恐ろしさと、確実に興味をそそられた。 | ||||
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シンプルに面白かった。 ブラックテイストではあるが、読書離れした若者にも読みやすい作品だと思う | ||||
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読むのが止まらない!!ただ、人にはちょっと勧めにくいなと思いました。好き嫌いが分かれると思います。 | ||||
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当時中学生の時にこの本を読んだのですが、自分が本に引き込まれるような感覚で楽しく夢中で読み切った印象深い作品です。 私は一人っ子でしたが、丸で自分に兄弟がいるかのような錯覚しまう、感情を表し方が何ともリアルで、読み終わった後も心に少しずつ広がって沁みていくような気持ちになったのをよく覚えています。 大学生になった今読み返してもとてもわくわくします。 | ||||
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兄弟がいる人には、「あるある」なところが何か所も。 兄目線、弟目線、友人目線、おもしろ。 | ||||
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Kindleで読了。すっげえ本。 最初は 途中から小説っぽい展開やなー、青野くんは、”正気”の内なる悪魔を比喩ってるのかなー→・・・→ →<完>:おーなんか綺麗にまとまって終わったなぁ →次ページ →<完> あれ?見間違った?→!! という(読んだ人にはわかると思いまする。) 綺麗に言うと、俺たちの戦いはこれからかも!怖い!<未完> って感じ。 壮絶な兄弟喧嘩、綺麗に、自分は結局傷つかずにまとめようとしていたら、現実では自分が脅かされるかもしれない恐怖で震えながら終わる(そして兄弟仲は全く良くなりようがなさそうな)展開。 どことなく青の炎を思い出す箇所はところどころあるけど、ネガティブな空気が半端ない。 (当時)17歳でこのスリルある小説を書く力量、凄まじいっす・・・! | ||||
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羽田圭介のデビュー作。17歳が書いたとはにわかには信じがたい、 すごい完成度である。作者の作品は全部読んだがこの黒冷水を超える 作品はまだないと感じる。作者はいわゆる早熟の天才なのだろう。 天才の特徴として良くあるのは、最初からすでに完成されており 改善するところがない。スタートがすなわちゴールだということだ。 作者が高校生でこの作品を書いた頃、文壇は未来の芥川賞作家現る と色めき立ち、さまざまな助言をし売れる人気作者をにしようと 大切に育て、若手作家のホープとしてなんとか芥川賞をとらせたが 結局なんか無理があったかなと思う。正直いまいちな小説が多い。 もう彼の才能を引き出すのは平凡な編集では無理だろう。 天才作家には天才編集者ががっぶりとタッグを組み才能を引き出し 化学変化をさせ爆発させないとだめだ。例えばビートルズにおける ジョージ・マーティンといえばいいだろうか?彼が天才たちの断片を 実際に作品へと昇華させていった。羽田圭介にはまだこのような 天才編集者との出会いが無いように感じる。分析力やマーケティング だけが得意な秀才型の編集では彼の才能は引き出せないと思う。 だから羽田圭介にはやる気というか作家としての熱い魂みたいな ものが感じられずどの作品も消化不良な感じが残りすっきりしない。 もっと面白くなるはずなのにと毎回感じてしまう。彼を見ているともう とくに小説という形態自体に興味が無いようにも見える。もう飽きた のではないか?というかあからさまに飽きているように見える。 大丈夫か?まあその辺も天才ぽいといばそうかもしれない。 いつか天才編集者が羽田圭介に火を点けることがあるかもしれない。 そうすれば文壇史に残る最高傑作をひょいと出せるだずだ。 いち読者が上から目線で申し訳ないが彼にはすごく期待しているのだ。 | ||||
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ものすごく引き込まれました。一気に読んでしまいました。 | ||||
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だんだんと仲が悪くなっていくたった2人の兄弟 憎悪にまみれたダークなお話。 とても17歳が描いたと思えないです。 おもしろすぎて一気読みしてしまいます | ||||
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随分前に読んだことがありましたが再度Kindle版で読み返しました。現実離れしているようでしておらず、一般的な家庭の裏に潜む負の要素を全部かき集めたようなスリルに終始目が離せない。2日で読みきりました。家族だから、この距離にいるから、止まらない衝動があるのかなとしみじみ考える一作。当時17歳の羽田さんの構成力たるや....。結びの一文にしびれます。 | ||||
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一見普通の兄と弟の関係。冒頭は、思春期の兄と弟がしょうもない悪戯のやり合いから始まるが、中盤にかけて、兄弟にしては明らかにお互いを嫌悪しすぎている。そして、エスカレートしていく二人、決して殴り合いなどの喧嘩はしないが、その悪戯のレベルは度を過ぎている。この悪戯の内容が見ていて夢中にさせるのだが。なぜこんなにもお互いは嫌うのか、結末までも凝っていて中身はしっかりとしていたと感じる。 兄弟間でもこんなにも意思疎通することが大変なのかとも思わされ、家族は仲が良いことに越したことはないなと、、、 | ||||
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ここまで兄弟ゲンカが出来るものか? ケンカの内容がえげつない(笑) コレは、映像化したら面白いと思ってるのだけれども。 | ||||
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面白くてびっくりです! お互いに憎悪し合う思春期の兄弟を描いていますが、この時期の少年たちの、負のエネルギーに満たされた心理描写にとにかく圧倒。 現実と虚像がいったりきたりで最後まで緊張感。ようやく、「あとがき」だなと思ったらまだまだ続く。やられました。これはすごい。17歳の作品とは思えない。 読み終わったあと、もう一度読みなおして、さらに誰かと内容について語り合いたくなり、多くの友人に薦めました。個人的には「スクラップ・アンド・ビルド」よりも好きです。 | ||||
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兄弟喧嘩の話でしたが、それはやりすぎだろ~という描写もあって意外とえぐかったです。 展開もスラスラしており、読みやすい文章でした。 結末にびっくりしました。救われる終わりだな~と思わせといて一変、やきもきさせられる終わりでした。 とても面白かったです。 | ||||
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面白かった。スピード感がすごく、部屋を漁る弟とそれに復讐する兄という単純な話なのに読む手が止まりませんでした。 最後のどんでん返し?もノンフィクションのような現実味を帯びて余計に不気味に。 とにかく面白かった。作家をよくテレビで見ていましたが、キャラクターからは想像つかない良い意味で裏切られました | ||||
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本当におもしろかった! 久しぶりにこんな面白い本読んだなってかんじ。 一気に読みたくなる。 | ||||
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面白かったです。 次の展開がどうなるのか一気に読みました。 我が家にも3歳違いの兄弟がいるので、興味深かったです。 17歳でこれだけ書けるのかと、羨ましくもなりました。 ただ、そこは若さ故か、親のスタンスがわからず、私としては母親の立場から、イライラしました。 羽田さんの作品はこれが初めてなので、芥川賞作品も含め、オトナになってからの作品も読みたいと思います。 どうな風に成長なさったか楽しみです。 | ||||
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後味悪いだとか読んでいて引くような行為の描写も羽田さんの力量だとおもう。 面白く読めました。 ブラックユーモアが面白いとおもう人にはいい本だとおもう。 笑っちゃったら罪悪感もあるというか。 松尾スズキを思い出す。 メタモルフォシスを中学生に読んでほしいとか言ってた某作家がいたが、文の平易さからなのだろうか。 ただこれを中学生や高校生ならどう思うのか知りたいところだ。 羽田作品は何でも屋と言われるくらい設定が幅広いが、根本は一緒。 中学生は走ルの方がいいと思う。 | ||||
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4時間程で読了しました。 読みやすく、情景が浮かびやすかったです。 最後にまさかの展開もあり、驚きました。 成る程だから、作り話だけど、作り話っぽいお話なんだなと思った。 | ||||
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芥川賞受賞をきっかけに読んでみました。 一気に読んでしまいました。面白かった! 兄への憎悪に取りつかれた醜悪な弟と理性ある兄、と思いきや 後半に進むにつれ、実は兄の方が壊れてる、と感じて怖くなりました。 この世に確かなものなんてないのかもと感じさせられる暗い怖さです。 クラスのオタクが黒板の前で自慰を強要される場面に一番嫌悪感を感じました。 中2にして売人という青野のキャラや最後の事件などはあまり現実感を感じませんでしたが、 冷静で緻密な感情表現と観察眼の鋭さがこの作家の素晴らしさですね! うちにも2歳違いの中学生兄弟がいますが、読ませたいか、というと うーん、読ませたくないかなあ。。。 | ||||
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