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テミスの剣
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テミスの剣の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.15pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全96件 81~96 5/5ページ
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冤罪を生んでしまった経緯、その後の関係者の心情・生活。そして、どんでん返しの結末。正義とは何か。 ”静おばあちゃんにおまかせ”の、高園寺静が裁判官を辞めた事件の話です。 | ||||
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『司法制度』と『冤罪』という 大きなテーマに挑む社会派ミステリーです 私的には中山さんの作品で1番好きです | ||||
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冤罪を生じさせる人間のダークサイドとどうしようもない弱さ、そして御子柴弁護士シリーズにも共通する<真の贖罪とは何なのか>と言うことを見事に描ききった作品だと思います。又、この作者で時々見られる読後の後味の悪さが残らない作品でした。 | ||||
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帯には記してあります、この作品を読んだ限り、帝王にはほど遠い印象ですね。 「冤罪」を知ってしまった刑事、煩悶の末に懇意にしている検事に相談、相談を 受けた検事は冤罪事件をマスコミに晒す。 やがて各界に吹き荒れた粛正の嵐だが、当の刑事は県警本部へと栄転と成る。 真犯人が出所してから事件は転がりはじめ、結末へと向かいます。 中山さん作品としては正直物足りない作品に思えましたね。 | ||||
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昭和59年、不動産業者強盗殺人事件が発生!逮捕された楠明大は自分はやっていないと訴えるが、過酷な取り調べの中で自白へと追い込まれていく。それは、あってはならない冤罪の始まりだった。この事件の真実を明らかにしようと、ひとりの刑事が決心したが・・・。 自白の強要、死刑判決、容疑者とされた楠の自殺・・・。冤罪に対する渡瀬の苦悩は深かった。冤罪は、本人だけではなくその家族をも絶望のどん底に突き落とす。渡瀬は真実を明らかにする決心をするが、それは容易なことではなかった。それを警察という組織の中でおこなうということは、警察全員を敵に回すことと同じだった。警察の激しい妨害にあいながら渡瀬は真実を追い求める。「警察は、真実を明らかにするよりも自分たちの名誉を守ることが大事なのか!?」渡瀬の憤りが強く伝わってくる。彼は何ものにも屈せず、ただひたすら真実へと突き進む。読み手をぐいぐいとひきつけ、最後まで目が離せない展開だった。そして、ラストに衝撃の真実が待っていた! 権力は何のためにある?正義とは何か?人として本当に守らなければならないものは何か?さまざまな想いにとらわれ、読後も強く余韻が残った。読み応え充分の面白い作品だった。 | ||||
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今年読んだ作品の中で一番の傑作に出会えました。 警察小説の分類に入りますが、中山氏らしいダイナミックな展開とドンデン返し、予想外の展開ととにかく面白い!!の一言に尽きます。 (どうして、ブクログの評価平均は3.8か?正義に関する議論が単なる警察小説を求めている読者に高尚すぎてうざかったかな?) ちなみにテミスというのは、ギリシャ神話を源とするの法・掟の番人である女神のこと。ローマ神話では、剣と秤を両手に持つそうだが、それは、別のユースティティア女神らしい。 作品では、冤罪、加害者家族に比して、置き去りにされている被害者家族の保護と救済の問題、警察、検察などの公権力にはびこる自己組織防衛機能の醜さ、犯罪受刑者の6割が再び刑務所に戻ってしまう現実等々問われるべき問題が小説の中では、青臭い書生論のように語られます。しかし、それが主人公である渡瀬刑事から語られると新鮮に響くから不思議です。 面白い作品です。一押しさせていただきます。 | ||||
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渡瀬班長の昔の話し。 どうして今の捜査スタイルを貫くのか、また雑学の知識が豊富なのかが分か分かり納得。 間違いを正し、正義を貫くのはこんなにも孤立し、大勢を巻き込むことになるんだ と驚きました。 | ||||
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冤罪が発生する過程や裁判制度の問題点、警察・検察組織の闇や被害者家族の在り方など、凡そ考えられる刑事事件に関する社会問題をふんだんに織り込んだ作品。加えて、渡瀬警部の「刑事の部分」を形成した要素も読み応え十分です。 他作品と同様、本作も最後まで目が離せず、真相を楽しめます。また、全編にわたり渡瀬警部の苦悩や慟哭が心に響き、悲愴感を漂わせながらも己を貫き通す姿は潔く、中山作品ファンにとっては是非お勧めの一冊です。 派手な展開ばかりに目が行きそうですが、捜査の過程も丁寧に書かれており刑事小説としても水準は高いのでは、と思います。 | ||||
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冤罪を巡る警察組織の闇と正義、被害者の苦悩を克明に描いた物語。 自分が過去に関与した事件で無辜の人間を死に追いやったことを知った刑事の渡瀬。 真実を知った渡瀬が、冤罪の責任を所在を問いたいのか、単なる正義感なのか、良心の呵責に苦しむのがいやなのか、自問自答しながら決断を下し、二度と間違えないと誓い、孤立無援の闘いを繰り広げる様子は胸が熱くなった。最後まで安易な救いはなく、自らの職務を愚直に遂行していく渡瀬という刑事の強い意志と覚悟が見事に描かれていた。 個人的には裁判官の静とのやりとりが印象に残った。 「人を裁く行為は神の代行をすることで、自分の価値判断や倫理を裁くのと同義である」という責任感のもとで仕事を遂行してきた静。 「事の善悪は考えるものではなく感じるもの。今までの人生で培ってきた倫理観と良識に照らし合わせてみればいい。組織の論理や世間体みたいなものを考えると真実が歪んでくる」 相談にきた渡瀬に、自分の保身ではなく自分だけの正義を貫くよう示唆した裁判官の言葉は忘れられない。 | ||||
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昭和時代に日本の刑事裁判の問題点となっていた部分を鳴海刑事と渡瀬刑事が非常にキャラクター性溢れるセリフ回しで浮き彫りにしている意欲作である。捜査と裁判をうまく連結させ、警察、検察、弁護士、裁判所の役割をそれぞれのキャラクターに語らせることで、司法についてわからない読者もすんなり入っていける構成になっている。静おばあちゃんにおまかせでお馴染みのキャラクターも登場し、中山ファンににとってもニンマリの展開。 オススメします。 | ||||
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刑事の立場からの冤罪についてがテーマです。 若き頃に疑問を抱きつつ周りに推し進めるまま納得のいかない形で犯人逮捕で刑事としての仕事を事件が、長い年月の後、冤罪だと確信し、葛藤する話です。 早く事件を解決したい、まずいことは組織を挙げて隠ぺいするなどなど、いかにも過去に起こった出来事を書いたように思えます。 ご都合主義的なことが起こらないので、実際こうなんだろうな~って感じです。 なので、劇的なことは起こりません。 ハラハラドキドキを求めてはダメです。 もう一歩or半歩で良いから踏み込んで書いていれば、満足度が満点だったのですが、何か物足りないと感じたので、話としては面白かったのですが、両手離しに面白かったと思えなかったので4点ということで...。 | ||||
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さすが、中山七里、安定した面白さは本作でも存分に発揮されている。 いわゆる「冤罪の作られ方」については特に目新しいものではないが、警察内部の葛藤をリアルに描き出した前半部と さらに大きな謎が解明される後半部のバランスも良い。 ただ、いろいろ情状を汲み取ってもやはりあの犯人の量刑は軽すぎるとか(裁判員制度開始前なので致し方ない面はあるが・・・) ちょっとアレ?という箇所はないでもない。 個人的に最もアレ?だったのは、小説の構成上にはなんの影響もない部分ではあるが、渡瀬が県警本部長に呼び出されて注意を受けるシーン。なんとこの本部長、ノンキャリアだという。ノンキャリの終点はどんなに出世しても警視長までのはずだが、一方、大規模県警本部の本部長は警視監でなければなれないはず。(当然、埼玉県警は大規模本部)どうしてわざわざこんな設定にしたのだろうか? 絶対的に例外がないとは私も言い切れないが、それはそれとしてなんらかの事情説明が欲しいと思ったのは私だけではないだろう。 誰かわかる人がいたら教えて欲しい。 | ||||
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そう、帯には書いてありましたが・・・ 予想通りラストでひっくり返ります。 著者は真面目なのだと思います。 どんでん返しのパターンとして、一番信頼があり、一番裏切らないであろう人が裏切るのです。 だからわかってしまいました。 ミステリーの初心者にとっては抜群に面白いと思います。 私はミステリーを語るほど玄人ではありませんが・・・ | ||||
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冤罪が作品のテーマです。 主人公の埼玉県警・渡瀬警部は、自身が捜査中の容疑者の自白から、過去に携わった捜査が「死刑冤罪」を作り出していたことを知ります。 その冤罪受刑者は判決確定後に獄中死しており、もはや、何もかも取り返しがつかない状況の中、深い苦悩に苛まれ、また、警察組織の妨害に見舞われながら、真実を究明し、捜査の闇を抉ろうとします。 ストーリを通じて描かれる、冤罪に対する渡瀬警部の苦悩と憤怒、そして真実究明に向けた執念が重く、そして強く伝わってきます。 被疑者への暴力、自白の強制、さらには証拠の捏造といった、冤罪に至るまでの警察捜査の問題が克明に、また、冤罪容疑者の家族の憤怒、慟哭が重たく描かれており、これらの描写を通じて、作中の渡瀬警部の言動への強い共感を覚えました。 捜査の功績を巡っての警察組織の軋轢や、司法判断と個人の良心の間で苦悩する裁判の姿といった多くの群像が、このストーリーを、より「伝わる」ものへ仕上げてくれています。 この作品には、安易な「救い」は用意されていないません。冤罪受刑者の獄死という取り返しようのない事がテーマなだけに、重たく通しきったことは、むしろ納得性、説得力を高めていると思います。 社会的、重厚ということだけではなく、ストーリもしっかりと組み立ててられており、サスペンスとしても展開を堪能することができました。 | ||||
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この作家さんの最近の本は面白いですね。 この話も、渡瀬刑事シリーズですが、なぜ渡瀬刑事の今が形作られたのか、を知る作品になっています。 恒例のどんでん返しもありますし、ストーリーも2つ入っているような形なので、一粒で二度美味しい出来になっています。 冤罪の悲惨さや苛烈さと共に、話としての面白味もあります。 ファンなら間違いなく楽しめる一作です。 | ||||
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汚名を着せられたまま 獄中で死んでいった死刑囚、楠木の冤罪は 警察、検察、裁判所、弁護士までも 関わった全ての人間を巻き込んでいきます。 主人公、渡瀬刑事の執念が暴き出す真実と ストーリーの展開に引き込まれました。 ただ、もう一人の担当刑事の余りにも強引で苛烈な 取り調べの場面が気になりました。 叉、楠木が自殺した経緯が刑事達の憶測でしか 語られていないので、その時の楠木の絶望感や 無念さなどの心理をリアルに描いた方が 冤罪の恐ろしさが伝わってくるのではないかと 思います。 タイトルのテミス像が掲げてる剣が 物語に深い意味を持たせています。 この作家さんのことは知らず内容に惹かれて 購入したのですが気になる点はありつつも 面白かったです。 | ||||
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