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絶叫
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絶叫の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.13pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全114件 101~114 6/6ページ
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最初から最後まで圧倒的な筆力で読ませる。 ごく平凡なヒロインがちょっとした不運が重なることで、どんどん転落していく様は怖気が立つほどリアル。 誰にでもこういうことが起こりうる社会に、私たちが生きていることに戦慄する。 要所要所に時代のマイルストーンとなる出来事を絡める手法も リアリティと読者の共感を高めるうえで非常に効果的。 サスペンスだけでなく社会情勢も過不足なくきっちり描かれており、プロットに具体性をもたらしている。 そして、ラスト。頭の悪いせいか何度読んでもよくわからなかったのだが、 わかったときの衝撃とカタルシスといったら。。。 読書の喜び、醍醐味を存分に味わえる大傑作サスペンスだ。 | ||||
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現代の問題を浮き彫りにしつつ、ミステリーを絡めた書き方に、身近に実際にあるのではないかと思わずにはいられませんでした。そして実際に自分にも自然現象として降ってきたらと思うと恐怖でよりいっそう寒くなってしまいました。 | ||||
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いや、どきつい小説でした。 主人公のしていることは尋常から程遠いものの、そこに堕ちていく過程が、一歩間違えば誰でも…と思わせるような、失敗もしくは不可抗力。 その中に弟の幽霊、と言っても本人の心の声だと思われるのだが、金魚に姿を変えて時折現れて、 彼女を正当化する。 整ってはいるが、美人とはいえないどこか地味な顔立ち、学校時代は底辺ではないけど中より出ない成績、生まれた時代のめぐり合わせ、特に秀でたものを持たないも者なりの就職、収入、やむを得ず離散した家族、自分のダメになった結婚、 そうしたものから抜け出そうとあがいた結果、彼女を思いがけない行動へと走らせる。 最初はこれは人が決めたことではない、私が選んだんだと言い聞かせ、 そして最後にはこういう結論にいたる。 自然現象…それは何も選べず、なるようにしかならないこと。 でも何も選べなくても、何が起こるかわからないなら可能性は無限だ。 つまり自由だ。 善悪優劣因果のすべては自然現象に張り付いたラベルに過ぎないと。 自由だから、彼女は何をしてもでも生き抜く覚悟をした。 それが常軌を逸するものだとしても、次に何が起こるかわからないのならば、そのために今どうするかは彼女が決めることなのだ。 「無力なものの全能化」といったらいいのだろうか。 とても恐ろしい論理で、 それでも主人公の人生には、 誰でも形は違えど、思い当たるような、悲しみがあり、憎むことができないのが、また怖い。 | ||||
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実際にありそう話なので、読後に沈鬱な気持ちになり過ぎさせるのが問題 | ||||
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いや~、驚きました。ラストに。文章構成も素晴らしいし、何より凄く考えさせられます。現代社会にも虐待からいろいろな問題から事件が発生してますが、作者がそうゆう事を言いたかったかどうかは不明ですが真剣に考えます。是非映画化してほしい、しなければいけないと思います。昨今、アニメから映像になるくだらない映画が多いですが、こうゆう作品ほど映像化してもらいたいです。 | ||||
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お昼頃購入し、深夜2時まで読み切りました。途中でやめられない小説です。 読んでいるうちに自分が主人公の陽子であるかのような錯覚に陥らせるような筆致に圧倒されながら、「自分は陽子ではない」と、自覚的に読まないと精神が病んでしまいそうでした。それくらい、よく練り込まれ、リアリティを感じさせる物語であり、文章力でした。ただ、内容が家庭崩壊、自殺、殺人、不倫、保険金詐欺、生活保護搾取、風俗など、裏社会の暗黒面が盛りだくさんな中、それらのすべてを生きた陽子という人間の暗さと、展開してゆく人生があまりにも暗すぎました。 もともと、決して悪意があったわけではないのに、受け身的で、無自覚なために、どんどん周囲の思惑や悪意に取り込まれ、自分を失い、行くところまで行ってしまった、そんな物語。もう、これ以上落ちることはないだろうという環境の中で、安堵感を見出した陽子が、最後のほうで自分の状況にようやく気づき、自分を救い出すことを決意するが、その手法は、冷静に考えればなんの救いにもならない、決定的に一線を踏み越えた、これまでの人生に輪をかけた「闇」。 これも綿密な取材を元にした、現代社会の一つのリアリティであり、陽子のような人物が排出されても不思議なない世の中なのかもしれないと思わせる、そういう意味では読ませる小説だと思いますが、物語としては、陽子にはもう出口はなく、なんとも言えない気分になりました。 | ||||
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現代日本が抱える問題・闇とミステリーを融合させた秀作。主人公である鈴木陽子を読者が違う立ち位置から客観的に見れる工夫がなされたおり,それが,読者に対して現代日本が抱える問題を自分自身の問題へと問いかけるきっかけになっている。 テーマは貧困だか,育った家庭環境と,それが大人になってから発症するる様々な症候群(他者から愛されたい,自分を愛せない,DV等)との関連性,一度知った生活レベルを落とせなかったり,絶頂期から転落した自分を認められないという人間の性,良くも悪くも今の状態がいつまでも続くのではないかと錯覚してしまう人間の習性等,登場人物を通じて,人が転落していくプロセスが分かりやすく,且つ,鮮烈に描き切れている。また,そのきっかけが,どこでもありそうな一般家庭に育った人間にでも潜んでいるというところに,強烈な怖さも秘められている。 また,場面場面の設定で,時に起こった社会的事件や世相も詳しく描写されていて,これが,その当時の読者の状態を省みるきっかけにも なっており,主人公と同じ世代(1973年生まれ)である小生にとっては,面白かった。 | ||||
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お見事!です。 すべての読者を満足させる、究極のエンターテイメント!と帯に書いてありましたが・・・最後の最後で意味が分かりました。 上手いですね!マジシャンが使うようなテクニックですね! 似たような作品がありますが、それを紹介するとネタバレになりますので控えます。 サラッと書いているところが秀逸です。さすがです! 8888 8888 | ||||
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新聞の書評を読み俄然、興味が沸き購入いたしました。一気読みするほど、私にとっては良い作品でした。無理やりな荒唐無稽さがなく、納のいく筋立てでした。特に怠けた人生を送っていたわけではない主人公が、陥っていく境遇、誰にでもすぐ横に転がっている道とも思えるのが怖いです。ラストがよいです。こういうの、いいです。 | ||||
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何の気なしにサスペンス小説を購入しましたが、とにかく引き込まれました。通勤時間では読み切れず、仕事中の続きが気になってしまいました。文章能力が素晴らしいと感じました。すぐにロストケアも購入しました。新作が出るのを楽しみにしております。 | ||||
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読み始めから読了まで、凄まじいばかりの恐怖を味わわされました。 平凡な人間が転落していくさま、どんどんと明らかになっていく惨劇に、身震いしっぱなしでしたが、ページをめくる手が止まりませんでした。「家に帰ったら、早く続きが読みたい」という気持ちに、ここまで強く、かき立てられたのも本当に久しぶりでした。 サスペンス物の売り言葉で「衝撃のラスト」という表現はよく使われますが、ここまでの衝撃とは予想もつきませんでした 惨劇に手を染めていく「鈴木陽子」の急激に堕ちていく生き様と、事件捜査との二面でストーリが構成されていますが、それぞれの展開が巧に絡められ、より一層、緊張感を高めていきます。 どんな人間でも、一歩間違えれば、作中の状況に陥ってしまうかもしれない、また、社会の暗部では、このようなことが現実に起こっているのであろうことを想像し、衝撃と恐怖に包まれながら、一気に読み終えてしまいました。 | ||||
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こんなことがあっていいのか、読むほどに切なくなってくる。しかしやめられない。人の心の闇が独特の構成でえぐりだされる。よい作品に出会えたことを喜んでいる。 | ||||
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通して読んでいくと暗い気持ちになります。 母に愛されなかったこと。 弟の不幸、父の失踪、借金、貧困、生保レディーの自爆と枕、ホストに貢ぎ、NPO団体のボスの女になり、犯罪に手を染めていく。 始終ザラザラとした気持ち悪さが続きました。 ラストシーンでやっと救いが得られる感じがしました。 世間一般で言えば救いというのはおかしい始末ですが、主人公にとってはそうだと思います。 ラストシーンはネタバレになってしまうので我慢して最後まで読破することをお勧めします。 | ||||
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「ロストケア」に続き、「絶叫」も読ませていただきました。 いずれも徹夜小説で、読み始めるとやめれらない。筆力十分。 (「俺の邪悪なメモ」アルファブロガーであり、以前から証明済みだけれど。) 今回再確認したのは、葉真中顕はサスペンスのスリル感だけを描きたいのではなく、 サスペンスという形式を用いて真犯人の動機をえぐりたい、ということだ。 福祉問題がその動機を作り出しており、問題があまりに不可抗力であるから、 われわれは、殺人まで犯した、真犯人を最後には責めきれないところまで、持って行かれる。 生活環境が悪化し、生存のギリギリのところまで追い込まれる描写は、サスペンスとしては異例なほどである。 これこそが筆者が描きたいことなのであろう。 結果、サスペンスなのに、社会問題を取り扱った、秀逸なルポルタージュのような読後感である。 1作目の介護問題、本2作目の貧困問題いずれも、 この形式でなければ、真犯人の苦しみを肉感をもって感じることができなかったと思う。 苦しみに対して、具体的にどれくらい想像力を働かせるか、 共感してactionを起こせるか。 これが、福祉問題を考えるスタートになりうる。 だからこそ、これはサスペンスであるとともに、福祉問題の提起本となっている。 これほど生々しい貧困に接することが、自分は圧倒的に少ない。 だからこそ、こう言った小説で感覚のチャンネルを広げておきたいと思う。 巻末の参考文献、読んでみよう。 ※あえて難点を挙げると、特に今回の2作目は犯人当てや結末の予想が簡単すぎる。 ミステリーの醍醐味を、犯人当てだと考える人からは、「稚拙である」という批判は受けると思う。 | ||||
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